Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.91 ) |
- 日時: 2007/01/18 13:57:49
- 名前: 夜雲
- 参照: http://www.geocities.jp/yoruko930/
- ●どシリアス大好きですよ(笑)
それでは続き書きます
―――治癒。治癒を。 過去と重なった現在は、真っ赤ないろにせきたてられて、それだけを要求する。 昔出来なかった事。私は助けられなかった。…誰一人として。 今は助けるための方法を知っていても、それに足る物が、私には、無い。 それは、最初から出来なかった時よりずっともどかしい。
剣と短刀の残像が交差し、黒と水色が踊る。 仲間達も次々援護に回るがまるで相手になっていない。 全ての攻撃がうまく受け流されてしまう。 “イリア”だって戦わなくてはいけないとわかっていても 目の前でちらつく残像は正しい呼吸の仕方すら攫ってく。
震える足で怪我人二人に近づき、怪我の程度を調べる。 ハーヴェンは出血こそ多いが致命傷を辛うじて避けていた。 というよりも、意図的に避けたとでも言うべきだろうか。 先ほどの男をちらりと見やるが、その考えを汲むことはできなかった。 優先すべきは、あの、少年だ。
地面いっぱいに広がる赤。近寄る足元に、血が滲む。 めのまえが真っ暗になる、子どもの泣き声が聞こえる、 昔帰ってきてと狂ったように泣いたアレは誰の残像だ、 コレは誰だ、ココは何処だ、ああ、今は一体いつなんだろう、
「……な、…さけないかお、ですねえ」
声は目の前の少年の死体―――違う、体の方から、確かに聞こえた。 まだ意識があったのかと驚くが少年はふうと小さなため息をついて 「鍛え方が違うんですよ」と笑った。とても弱弱しく。 冷めた目はティアナ達とあの少年との攻防を見つめる。
「…なにしてるんですか。あなたも加勢すべきでしょう」 「……………」 「治癒…出来ないんでしょ、う」
そうだ、最初この少年が撃たれた傷も癒せずにいたんだ。 必要なんだか必要じゃないんだかわからない落ち零れ巫女。 いつだってどこでだって。だけど、だけどならどうして。 混乱しきった私をもう一度笑って、少年は目を閉じた。
「ちょ…馬鹿、何、寝てんのよ…!」 「―――…」 「は、話したじゃない…逃げて、成長して、…言ったじゃない!」
どんどん世界が変わっていく。 ここは昔の私の世界。私が幸せだった昔の話。 明日の約束をして眠った夜、優しい両親の笑顔。 けれど、夜に、世界は終わる。真っ赤に塗りかえられて。 死体は母親。血は父親。さけぶ。なきわめく。こえ。
●続きます
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.92 ) |
- 日時: 2007/01/18 13:58:20
- 名前: 夜雲
- 参照: http://www.geocities.jp/yoruko930/
●続きます
「…あなたはなにとたたかうんですか」
小さく動いた唇が紡ぐ言葉。 見ていた景色は、仲間達が色々なモノと戦う姿。 ティアナが、戦っている。過去と。今と。―――自分と。 仲間達が。名前も知らない少年が。皆が。
「わたし、は」
戦わなければならない。 非戦闘メンバー、だからなんだ。戦う事はそれだけじゃない。 深く深く―――深呼吸をする。眼を瞑って、数を数える。 十数えた後に眼を開けば、もう過去は心の奥底に押し込めた。 傷跡は癒える事無く痛むけれど、悼むのは今じゃなくたっていいはずだ。
「…おや、気配が、変わりましたね…全くころころと節操の無い、…」 「アンタも怪我人なら黙ってなさい。…こんな大規模な治癒、成功した試しないんだから」
針で刺した傷すら治癒させるのに多大な魔力を労した落ち零れ巫女。 それ以上など実行したら一体私はどうなってしまうのだろう。 …背後で金属同士がぶつかる音がする。小さく泣く声が、聴こえる。 たたかう。いったいなにと。なんのために。
「…駄賃はアンタの名前よ。成功するよう、神様に祈っときなさい」 「生憎宗教家じゃないんで、ね」 「………偏屈めが」 「そうです、ねえ…じゃあ、あなたの腕にでも、祈りますか―――…」
そうして今度こそ、声は途切れて、呼吸はぐっと静かになった。 ―――時間が無い。指先に魔力を込めて、集中する。
さあ戦おう。 剣のような過去をかわして、 大切ななにかを護るために。
●終わりです。 お次の桜さんお願いしますー
あとそろそろテスト時期なので出現激減するかもしれませんが 気にせず進めててください! ではでは。
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.93 ) |
- 日時: 2007/01/28 11:56:35
- 名前: 夜雲
- 参照: http://www.geocities.jp/yoruko930/
- 更に流れてたのでご連絡。
今日中に桜さんからの書き込み・連絡がなければ 灯さんに次をお願いします。
ではでは
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.94 ) |
- 日時: 2007/01/28 12:42:41
- 名前: 桜
- 参照: http://mist26.jugem.jp/
- お、遅くなってしまっていてすみません…!
続き、書いている途中ですので書き終わり次第投稿しますね!
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.95 ) |
- 日時: 2007/02/08 18:05:48
- 名前: 夜雲
- 流れてたのでご連絡。
↑で連絡くださった後で申し訳ないのですが(汗) 明日までに桜さんからの書き込み・連絡がなければ 灯さんに次をお願いします。
ではでは
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.96 ) |
- 日時: 2007/02/15 09:33:10
- 名前: 夜雲
- 参照: http://www.geocities.jp/yoruko930/
- 漂流ログを救い隊です。
あと3日で灯さんからの書き込み・連絡が無ければ 石元さんに次をお願いします。
ではでは
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.97 ) |
- 日時: 2007/02/15 10:56:58
- 名前: 竜崎総久◆OMBM0w5yVFM
- 参照: http://pksp.jp/dragon60000/
- 一身上の都合でまた改名しました。元:石元総音です!
了解しました〜♪
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.98 ) |
- 日時: 2007/02/27 09:59:11
- 名前: 夜雲
- スレッドが残り少しですね!
この次もまたがんばりましょうー。
あと明日までに竜崎さんからの書き込み・連絡が無ければ 夜雲が次を書きます。
ではでは
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.99 ) |
- 日時: 2007/02/27 12:34:32
- 名前: 竜崎総久◆OMBM0w5yVFM
- 大変申し訳ありません〜〜!
書きますね!
● 強く、なったな。 ティアナはふと、そう思った。 ……いや、逆か。 自分が弱くなっただけか。 ……ちらりと、イリアと少年、そしてハーヴェンを見やる。 そして、仲間を。 ……みんなは、きっと大丈夫だろう。戦うべきなのは、自分だ。 知らず知らずのうちに、手加減をしてしまっている。戦いたくない。傷つけたくない。心のどこかで、そう叫んでいる。 「……ティアナ。」 リオンが動きを止めて、剣を納めた。 「……お前は、僕を殺せない。」 寒気がした。 それは、3年前も、リオンが口にした台詞だったのだ。 そして、何事もなかったように踵を返す。 「……リオン!」 止めようとした。だが次の瞬間光の速さで抜かれた剣に、動きを止める。 「もう一度言う。お前は僕を殺せない。」 その目は、本当に恐ろしい光を発していた。 「……お前が僕を殺せるほど強くなるまで、この戦いはお預けだ。僕に殺されるまで、死ぬなよ。」 そう言って、今度は本当に去って行った。 ……お前が僕を殺せるほど強くなるまで。 それまで、こんな辛い思いをしろというのか?リオン。 ……いや、当然か。 ……だって私は殺人者。どんなに理屈を重ねても、それは変わらない……。 ● 遅くなって申し訳ないです;; 夜雲様、続きお願いします!
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Re: オリジナルでリレー小説しています3 ( No.100 ) |
- 日時: 2007/02/27 21:20:57
- 名前: 夜雲
- 了解しました!
…けど中途半端になりそうなんで流します(苦笑)
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