Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.246 ) |
- 日時: 2011/12/31 01:02:20
- 名前: 孝(たか)
- 氷牙「まずはルールだ。LPは互いに共有し、8000とする。フィールド、墓地、除外カードも共有とする。モンスターゾーンと魔法・罠ゾーンは両タッグ最大8つまで使用可能とする。そして全員、最初のターンは攻撃不可とする。」
キュモ「いいだろう」 フード「わかった。」
ライ「異議なし!」 ツァン「わかったわ!」
氷牙「では……コホン。デュエル開始いいぃぃぃぃ!!」(磯野ボイス)
ライ「先攻は俺か!ドロー!」
ライ→フード→ツァン→キュモールで行きます。
ライ「俺は、『切り込み隊長』を攻撃表示で召喚!効果により、手札からレベル4以下のモンスターを特殊召喚するぜ!『コマンド・ナイト』を攻撃表示で特殊召喚!「コマンド・ナイト」は、表側表示で存在する限り、俺達の戦士族モンスターの攻撃力を400ポイントアップさせるぜ!」
切り込みATK1200→1600 コマンドATK1200→1600
ライ「更に、永続魔法『連合軍』を発動!俺達の場の戦士族・魔法使い族1体につき、俺達の場の戦士族モンスターは攻撃力が200ポイントずつアップする。場には2体の戦士族が居るぜ!」
切り込みATK1600→2000 コマンドATK1600→2000
ライ「ターンエンドだ!」手札3 キュモ「ちっ。攻撃力2000が2体か…おい。やれ!」
フード「俺のターン。ドロー…相手の場にのみモンスターが居る時、手札からコイツを特殊召喚出来る。来い。『機甲忍者アース』攻撃表示。」
アースATK1600
ライ「カイザーのサイバー・ドラゴンと同じ効果だって!?」 フード「更に、『機甲忍者フレイム』を通常召喚。効果発動。コイツが場に出た時、「忍者」と名のつくモンスター1体のレベルを1つ上げる事が出来る。「フレイム」のレベルを上昇。」
フレイムATK1700 ☆4→5
氷牙「機甲忍者?…まさか!?」 ツァン「先生?何か知ってるの?」
機甲忍者を見て思い当たる節がある氷牙。それに対して、ツァンが質問する。
氷牙「5年ほど前まで活躍していたプロデュエリストが使っていたモンスター軍だ。シンクロが出る前からレベル変換能力のある特殊なモンスターや、多彩な能力を持つカードが多い。それを使っていたプロデュエリストは、事故で家族を失って以来、デュエル界から姿を消したと言う…そいつの名は……内波鳴人(うちは なるひと)」
バサァッ!!
突如突風が巻き起こり、フードの人物の素顔が顕わになる。
ライ達よりも少し年上の様に見える青年。 金髪の髪はボサボサでありながらも美しさを損なわず、右の瞳に真紅の様に紅く、勾玉文様が浮かび上がっている。
鳴人「……デュエルを続ける。レベル5となった2体の機甲忍者をゲームから除外し、エクストラデッキからコイツを特殊召喚する。来い。『機甲忍者 深紅の影(クリムゾン・シャドー)』!!」
シャドーATK2400
鳴人「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」手札3
ツァン「お祖父ちゃんの旅館を馬鹿にしたアンタは許せない!絶対にアンタを氷牙先生に懲らしめさせる為にも、ボクは負けられない!ボクのターン。ドロー!行くわよ!永続魔法『六武衆の結束』を2枚発動。「六武衆」と名のついたモンスターが場に出る度に武士道カウンターを1つ置くわ。カウンターは2つまで載せる事が出来、このカードを墓地に送る事でカウンターの乗っていた数だけデッキからドローできるわ。」
鳴人「…続けろ。」 ツァン「ボクは、『真六武衆カゲキ』を攻撃表示で召喚!効果発動!召喚に成功した時、手札からレベル4以下の「六武衆」を1体特殊召喚出来る!ボクは、チューナーモンスター『六武衆の影武者』を特殊召喚!更に、「カゲキ」は自分以外の「六武衆」が居るとき、攻撃力が1500ポイントアップするわ!そして、2体の「六武衆」が場に出た事で、結束にカウンターが2枚ずつ溜まったわ。結束2枚を墓地に送って、合計4枚ドローよ!」手札2→6
ライ「うへぇ…十代並みのドローだな(汗)」
ライはそんなツァンのプレイングに感嘆の声を上げた。
ツァン「更に、場に2体の「六武衆」が居る事で、このカードを特殊召喚するわ!来なさい!『大将軍 紫炎』!更に、☆3のカゲキに、☆2の影武者をチューニング!”武士(もののふ)の血がたぎる時、全盛期の力が蘇る!”シンクロ召喚!制圧せよ!『真六武衆 シエン』!戦士族の合計は4体!よって、「連合軍」の上昇値は800ポイント!「コマンド・ナイト」の効果も合わせれば、1200ポイントよ!」
紫炎ATK2500→3300→3700 シエンATK2500→3300→3700 切り込みATK2000→2400 コマンドATK2000→2400
ツァン「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」手札3 キュモ「やっと僕のターンだね…ドロー!ふはははは!僕の前に立ちふさがる物は全て消す!魔法カード『ブラックホール』!場のモンスター全てを破壊する!」
ライ「なに!?味方のモンスターまでお構いなしか!?」 鳴人「「深紅の影」には、忍者に対する戦闘及び効果破壊を防ぐための効果が存在する…だが、この効果を使うまでもない。」
ライ「あ、それもそうか。」
敵側である鳴人に言われ、気付くライ。そう、今ライとツァンの場にはシエンが居るのだから。
ツァン「シエンの効果!1ターンに1度、相手が発動した魔法・罠の発動を無効にして破壊するわ!」 キュモ「ふははは…なにぃ!?」
高笑いしていたキュモールは、シエンの効果に驚愕していた。
キュモ「ちぃ!ならば魔法カード『強欲な壺』を発動して、2枚ドローだ。くはははは!ならば、2度目は防げるかな!?魔法カード『魔法石の採掘』を発動!……なに?」
ピ、ピ、ピ、と発動させようとするが、エラーが出る。
キュモ「何故だ!?何故発動しない!?」 ツァン「教えてあげるわ。」
キュモ「っ!?」 ツァン「ボクの場に居るもう片方の紫炎。この子が場に居る限り、相手は1ターンに1度しか、魔法・罠を発動できないのよ。」
キュモ「なんだと!?いや待て、僕はさっき2枚の魔法カードを発動したぞ!」 ツァン「当然だね。「ブラックホール」は、シエンの効果で”発動自体が無効”になったんだもん。効果が無効になっただけならまだしも、発動自体を無効にしてるんだから、発動して当たり前なのよ。」
キュモ「くっ…このぉ!?僕は『サイコ・ウォールド』を攻撃表示で召喚!カードを2枚伏せて、ターンエンドだ!?」手札3(1枚は採掘)
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.247 ) |
- 日時: 2011/12/31 22:54:10
- 名前: カイナ
- ライ「俺のターン、ドロー! よし、俺は魔法カード[進軍]を発動し、その効果でレベル4以下の戦士、レベル2のチューナーモンスター[トラパート]を召喚し、さらに[デュアル・ソルジャー]を召喚! いくぜ、レベル3の切り込み隊長とレベル2のデュアル・ソルジャーにレベル2のトラパートをチューニング! 七つの剣を持つ剣士よ、汝が剣で全てを斬り裂け! シンクロ召喚!! 出でよ、[セブン・ソード・ウォリアー]!!!」
セブン・ソード・ウォリアー 攻撃力:2300→3500
ライ「セブン・ソード・ウォリアーでクリムゾン・シャドーを攻撃! セブン・ソード・スラッシュ!!」 キュモール「無駄だ! カウンタートラップなら無効化できまい、リバースカード発動攻撃の無力化!!」
ライの攻撃指示を聞いたセブン・ソード・ウォリアーが真紅の機甲忍者へと突っ込んでいき、それを見たキュモールが同じ過ちは繰り返さないとでもいうようにそう宣言するが彼のリバースカードは翻らない。
鳴人「……チッ、クリムゾン・シャドーの効果を発動する。このカードは一ターンに一度、このカードの融合素材として使われたモンスターを除外ゾーンから墓地に戻す事でそのターン中忍者モンスターを戦闘効果両方の破壊から守る効果を有する。この効果はこのカードの融合素材として使われたモンスターの数、つまり二回まで使用可能だ」LP8000→6900
そして機甲忍者は七つの剣を巧みに使った連続斬りに斬り裂かれそうになるが、機甲忍者はそれを持っていた忍刀で全て受け流す。しかしそのぶつかり合った衝撃波によって鳴人達のライフが削られた。
キュモール「な、何故だ!? 何故リバースカードが発動しない!?」 ライ「トラパートは戦士族のシンクロモンスターのシンクロ素材にしか使用できない代わりにトラパートをシンクロ素材としたシンクロモンスターが攻撃する際、相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。いくらカウンタートラップと言っても発動自体が出来なけりゃスペルスピードも何もないよ。そういうわけで、コマンド・ナイトでサイコ・ウォールドを攻撃!!」 キュモール「ぐぬぬぬぬ!! リバースカード発動[攻撃の無力化]!!!」
キュモールのヒステリックな叫び声にライはそう説明し、コマンド・ナイトに攻撃を指示する。それを聞いたキュモールはギリギリと歯軋りをしながらさっきのリバースカードを発動、それは今度こそ発動し不思議な障壁がコマンド・ナイトの剣を防ぎバトルフェイズも終了させる。
ライ「リバースカードを一枚セットし、ターンエンド」手札零枚
鳴人「俺のターン、ドロー……この状況下においてもっとも厄介なのは魔法・罠の発動を封じ、制限するシエンと紫炎」 カノンノ「発音の上じゃ両方[シエン]だけどね」
鳴人が自分のターンに入り、目を閉じてそう呟くとカノンノがツッコミを行い、カイは忍者というモンスターシリーズに興味があるのか食い入るように彼の場を見る。そして鳴人は目を開くと手札を一枚取った。
鳴人「俺は[忍者マスター HANZO]を召喚し、効果発動。HANZOの召喚に成功した時デッキから忍法と名の付くカードを一枚手札に加えることが出来る。俺は[忍法 変化の術]を手札に加え、まずはフィールドを一掃する。さっき手札に加えた変化の術を捨て、魔法カード[ライトニング・ボルテックス]を発動、相手フィールド上の表側表示モンスターを全て破壊する!」 ツァン「させないよ! 真六武衆―シエンの効果発動! 一ターンに一度魔法・罠の発動を無効にし、破壊する!」 シエン[喝っ!!!]
キュモール「生意気なっ!!!」
鳴人が発動した魔法によって辺りに雷雲が立ち込めるがツァンがそう叫ぶと共に全盛期のシエンが声を上げ、その喝によって雷雲が散っていく。それを見たキュモールが憤慨したように声を荒げるが鳴人はむしろ想定通りと言わんばかりの笑みを浮かべている。
鳴人「[忍者マスター HANZO]と[大将軍 紫炎]を選択してリバースカード、永続罠[忍法 超変化の術]を発動する。このカードは先ほど選択した俺の場に存在する忍者モンスターと相手モンスター一体を墓地に送り、その合計レベル以下のドラゴン族・恐竜族・海竜族モンスター一体をデッキから特殊召喚する。またこのカードがフィールドから離れた時、特殊召喚したモンスターをゲームから除外する。レベル4のHANZOとレベル7の紫炎、その合計レベルは11だ」 紫炎[ぬっ、おおぉっ!?] ツァン「紫炎!?」
鳴人の場に新たな忍者が現れ、さらにリバースカードが発動されるとその忍者――HANZOとツァンの場に紫炎が不思議な闇に包まれる。それにツァンが驚いたような声を上げると鳴人も印を組んだ。
鳴人「竜変化! 暴君の竜、[タイラント・ドラゴン]!!!」
タイラント・ドラゴン 攻撃力:2900
コマンド・ナイト 攻撃力:2400→2200 真六武衆―シエン 攻撃力:3700→3500 セブン・ソード・ウォリアー 攻撃力:3500→3300
鳴人の場に姿を現したのは巨大な竜。するとその背後に存在していた罠、超変化の術が突然木っ端微塵に砕け散った。
カノンノ「な、何!?」 氷牙「タイラント・ドラゴンの効果だ。タイラント・ドラゴンは自らを対象にする罠の効果を無効にし、破壊する」 カイ「つまり超変化の術の後半、このカードがフィールドを離れた時、対象としていたモンスターを除外する効果がなくなった。タイラント・ドラゴンは完全状態になったってわけだ」
カノンノが驚きの声を上げると氷牙が説明、それによる現在の状況をカイが締めくくった。
ツァン「ふ、ふーんだ! でもその攻撃力じゃボク達のモンスターには届かないよ!」 鳴人「ああ。しかし紫炎が消えた事により魔法・罠の使用制限は消えた。そしてシエンも今の状況ではバニラに等しい。このターンで片付ける手段ならば既にある、俺は魔法カード[破天荒な風]を発動! 次の俺達のターンのスタンバイフェイズまで、俺の場のモンスター一体の攻撃力は1000ポイント上昇する」
タイラント・ドラゴン 攻撃力:2900→3900
ツァン「つっ!?」 鳴人「その反応からして、少なくともお前の伏せカードにはタイラントの対抗策はないだろうな。タイラント・ドラゴンで真六武衆―シエンを攻撃、タイラント・バースト!」 ツァン「つぁっ!!」LP8000→7600
コマンド・ナイト 攻撃力:2200→2000 セブン・ソード・ウォリアー 攻撃力:3300→3100
鳴人「タイラント・ドラゴンは相手フィールド上にモンスターが存在する時、もう一度攻撃が可能だ。タイラント・ドラゴンでセブンソード・ウォリアーを攻撃、タイラント・ツイン・バースト!!」 ツァン「つああぁぁっ! ちょっ、何それっ!?」LP7600→6800
コマンド・ナイト 攻撃力:2000→1800
一瞬の隙を突き、一瞬でライとツァンの主力モンスターを全滅させた。それにツァンは信じられないとばかりの目を見せるがまだ攻撃は終わっていない。
鳴人「ゆけ、クリムゾン・シャドー!! コマンド・ナイトに攻撃!」 ライ「この瞬間リバースカードオープン[鎖付きブーメラン]! その両方の効果を発動し、攻撃モンスター、クリムゾン・シャドーを守備表示に変更させ、コマンドナイトに攻撃力500ポイントアップの装備カードとして装備!」
クリムゾン・シャドー 攻撃力:2400→守備力:1700 コマンド・ナイト 攻撃力:1800→2300
ライの発動したカードから射出された鎖付きのブーメランがクリムゾン・シャドーに絡みつき、動きを封じるとその鎖のもう片方がコマンド・ナイトの手に握られる。
鳴人「リバースカードを一枚伏せ、ターンエンドだ」手札零枚
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.248 ) |
- 日時: 2011/12/31 22:54:44
- 名前: カイナ
- ツァン「ボクのターン、ドロー! (あのキモ男は次のターン魔法石の採掘からブラック・ホールを使ってくるであろう事が予想出来る。さて、どうする…)…リバースカードオープン[諸刃の活人剣術]! ボク達の墓地から六武衆を二体特殊召喚する、ただしこの効果で特殊召喚した六武衆はこのターンのエンドフェイズに破壊され、ボク達はその攻撃力の合計分のダメージを受ける。今一度蘇れ、[真六武衆―シエン]! [六武衆の影武者]!」
鳴人「その諸刃の活人剣術にチェーンし、リバースカード発動[機甲忍法ラスト・ミスト]! 俺の場に忍者が存在し、相手がモンスターの特殊召喚に成功した時そのモンスターの攻撃力を半分にする!」
真六武衆―シエン 攻撃力:2500→3500→1750 六武衆の影武者 攻撃力:400→1400→700 コマンド・ナイト 攻撃力:2300→2700
ツァンの場に再度二人の武士が姿を現すが、鳴人が発動した機甲忍法によりその攻撃力は引き下げられる。
ツァン「くっ……ボクは[六武衆―ニサシ]を攻撃表示で召喚!」
真六武衆―シエン 攻撃力:1750→1950 六武衆の影武者 攻撃力:700→900 コマンド・ナイト 攻撃力:2700→2900 六武衆―ニサシ 攻撃力:1400→2600
内二体は弱体化してしまっているとはいえ、ツァン達の場に一瞬でモンスターが三体並ぶ。
ツァン「コマンド・ナイトでサイコ・ウォールドを、ニサシでクリムゾン・シャドーを攻撃!」 鳴人「サイコ・ウォールドを守る手立てはない。だがクリムゾン・シャドーの効果発動! 除外ゾーンから融合素材モンスターを墓地に戻す事で一ターンに一度、このターン忍者を戦闘効果両破壊から防ぐ!!」LP6900→6100 ツァン「承知の上よ、メインフェイズ2にレベル5の戦士族、真六武衆―シエンにレベル2の戦士族、六武衆の影武者をチューニング! 二つの刃交わりし時、不退転の魂を持つ武士が現れる! シンクロ召喚!! 誇りを示せ、[不退の荒武者]!!!」
不退の荒武者 攻撃力:2400→3400→1700 コマンド・ナイト 攻撃力:2900→2700 六武衆―ニサシ 攻撃力:2600→2400
ツァン「さらにリバースカードオープン[六武衆の理]! ボクの場の六武衆を墓地に送る事で墓地の六武衆を一体特殊召喚する。ボクはニサシを墓地に送り、仲間の魂と誇りを胸に今一度現れよ、[真六武衆―シエン]!!」
真六武衆―シエン 攻撃力:2500→3500→1750
攻撃力は大分下がっているとはいえさっき自分を苦しめたシエンがまたもや姿を現した。それにキュモールは声を失う。
キュモール「バカなっ……」 ツァン「ふっふーん、ボクにかかればざっとこんなもんだよ。装備魔法[磁力の指輪]を不退の荒武者に装備、装備モンスターの攻撃力・守備力を500下げる代わりに相手は装備モンスターしか攻撃できない。カードを一枚セットし、ターンエンド」手札一枚
不退の荒武者 攻撃力:1700→1200
唖然とした表情をキュモールが見せ、それを見たツァンは胸を張ってそう答えて荒武者に装備カードを装備、カードを一枚伏せるとターンを終えた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.250 ) |
- 日時: 2012/01/01 09:29:02
- 名前: 孝(たか)
- キュモ「僕のターン。ドロー!僕は、手札を2枚捨て、魔法カード『魔法石の採掘』を発動!墓地の魔法カード1枚を手札に加える。当然、「ブラックホール」を手札に加える!そして、チューナーモンスター『クレボンス』を召喚!」
何やら小柄で奇怪なモンスターが場に現れる。
キュモ「僕は「タイラント・ドラゴン」で攻げ「待て。」なんだ!?」手札1(ブラックホール) 鳴人「今は「磁力の指輪」の効果で、「不退の荒武者」しか攻撃できない。」
キュモ「だから、こうしてタイラントで攻撃しようと!」 鳴人「それを待てと言っている。あのカードは、自分より攻撃力の高いモンスターとの戦闘では破壊されず、ダメージステップ終了後に、攻撃モンスターを破壊する効果を持っている。」
キュモ「そんな物、コイツを対象とする効果を無効にする効果で!」 鳴人「タイラントが無効にできるのはコイツを対象とする罠だけだ。それ以外は防げない。」
キュモ「ちっ!使えない奴め!?ターンエンドだ!?」 ライ「俺のターン!ドロー!キュモールとか言ったな。テメェ、相方のモンスターを侮辱するなんて、人としてもデュエリストとしても最低だな!」
キュモ「ふん。下民は黙っていろ。発言を許可した覚えは無い!」 ライ「だったら、下民の俺にコテンパンにされて、地べた這いずりまわしてやるぜ!?魔法発動『強欲な壺』!2枚ドローだ!更に、魔法発動『壺の中の魔術書』!互いのプレイヤーは、カードを3枚ドローするぜ!俺は、相手プレイヤーにツァンさんを指名!ドロー!」手札4
ツァン「ドロー」手札4 ライ「ドンドン行くぜ!『トライデント・ウォリアー』を召喚!こいつが召喚に成功した時、手札からレベル3のモンスターを特殊召喚する!チューナーモンスター『共闘するランドスターの剣士』!こいつも、場の味方戦士族の攻撃力を400ポイントアップさせるぜ!だが、今は関係ない!」
鳴人「シンクロか…」 ライ「当然!☆4のトライデントに、☆3の共闘をチューニング!”機械の身体に龍の魂を宿す者!我らが守護者となりて、戦場を駆け巡れ!”シンクロ召喚!武器招来!『パワー・ツール・ドラゴン』!!」
☆4+☆3=☆7
4つの輝きと3つの輪が交わり、新たなモンスターが出現する。
鳴人「だが、「ラストミスト」の効果で、攻撃力は半減だ。」
PTATK2300→1150
ライ「パワーツールの効果!デッキから3枚の装備カード選択し、相手はその内1枚をランダムで選択する。それを俺の手札に加える!俺が選択するのは、「デーモンの斧」「団結の力」「魔導師の力」だ!」
3枚を相手に見せた後、適当にシャッフルし、裏にして突きだす。
キュモ「くっ…真中のカードだ。(今一番厄介なのは団結の力…それ以外なら大差は無い…)」
直前のターンプレイヤーはキュモールだったので、渋々ながら選ぶキュモール。
ライ「そんじゃ、残り2枚はデッキに戻してシャッフルだ。俺は、パワーツールに装備魔法『団結の力』を装備だ!」 キュモ「なんだと!?」
ライ「俺達の表側表示モンスターは、4体。よって、パワーツールの攻撃力は…3200ポイントアップだ!」
PTATK1150→4350
キュモ「4350だと!?」 ライ「更に、速攻魔法発動『サイクロン』!キュモールのさっき伏せたカードを破壊だ!?」
キュモ「ちっ!「サイクロン」にチェーンして、罠発動『サイコ・チャージ』!墓地のサイキック族を3枚デッキに戻してシャッフル。その後2枚ドロー!」手札3 ライ「はずれか…駄目押しの1枚!永続魔法『強者の苦痛』!相手の場のモンスターは、レベル数×100ポイント攻撃力が下がる!」
鳴人「「深紅の影」はレベルを対象に選ぶカード効果を受けない。よって、「深紅の影」は通常通りだ」
タイラントATK2800→2000 クレボンスATK1200→1000
ライ「充分だぜ!「パワーツール」で、「タイラント」に攻撃!”クラフティ・ブレイク”!!」 鳴人「ぐぁぁっ!?」LP6100→3750
ライ「続いて、「シエン」で「クレボンス」に攻撃!”一の太刀”!」 キュモ「「クレボンス」の効果!攻撃対象にされた時、ライフを800払う事で、攻撃を無効にする!」LP3750→2950
ライ「知ってるさ!更に「コマンド・ナイト」で攻撃”一刀両断”!」 キュモ「「クレボンス」の効果!」LP2950→2150
ライ「まだまだ!「荒武者」で攻撃!”十文字切り”!」 キュモ「三度「クレボンス」の効果!」LP2150→1350
不思議な力で何度も攻撃を往なすクレボンス。
ライ「ターンエンド」手札0
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.251 ) |
- 日時: 2012/01/04 03:21:32
- 名前: 孝(たか)
- 鳴人「俺のターンだ。ドロー。俺は、魔法カード「強欲な壺」を発動。更に2枚ドローだ。そして、「クレボンス」をリリースし、モンスターをセット。」
ツァン「上級モンスターをセット?まさか、『千年の盾』みたいに守備力が高いモンスターを…」
わざわざ強力なモンスターを伏せる意味があるのか?ツァンはそう思いながら、伏せモンスターを高守備力と予想した。
鳴人「…甘いな。キュモールのリバースカードをオープン!」 キュモ「なに!?貴様何を勝手に?!」
先程まで自分勝手で独りよがりのプレイをしていたキュモールが言えた義理ではない。
鳴人「黙っていろ。罠カード『硫酸のたまった落とし穴』!このカードは、裏側守備表示で存在するモンスターを表側表示に変更し、その守備力が2000以下なら破壊し、2000以上なら再び裏側に戻す。」
ライ「でも、裏側表示のモンスターなんて、アンタが今伏せたモンスターしか…」 ツァン「まさか!?リバースモンスター!?」
鳴人「…その通りだ。セットモンスターは「渋い忍者」!守備力は2200!そして、効果発動!こいつがリバースした時、墓地及び手札から「忍者」モンスターを任意の数だけ、裏側守備表示で特殊召喚出来る!ついでに、「渋い忍者」は1体しか表側表示で存在できない。」
ツァン「大量展開モンスター!?しかも、リバースしただけで!?」 ライ「それだけじゃない…「硫酸のたまった落とし穴」の効果対象になった守備力2000以上のモンスターは再び裏側に戻る…」
鳴人「そうだ。次のターン、お前達がコイツを裏側のまま除去しない限り、再び効果が発動する。「渋い忍者」の効果で、墓地に存在する「アース」「フレイム」「HANZO」を裏側守備表示で特殊召喚だ!」
たった1体のモンスターの効果で、場に4体ものモンスターが伏せられた。
鳴人「そして「硫酸のたまった落とし穴」の効果で、再び裏側に戻る。「クリムゾン・シャドー」で、「荒武者」を攻撃!”火遁・火炎竜刃斬”!」
[ぐわああああ!?]
炎を纏った刀の一撃で、荒武者を斬り伏せる。
しかし、荒武者はそれに対して捨て身の攻撃で返り討ちにする。
ツァン「きゃあああああああ!?こ、このくらいで……「不退の荒武者」の効果で、このカードより攻撃力の高いモンスターとの戦闘では破壊されず、攻撃モンスターを破壊する!」LP6800→5600 鳴人「承知の上だ…カードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」手札0
ツァン「くぅ…ボクの…ターン!ドロー。速攻魔法『サイクロン』発動!「ラストミスト」を破壊!」 鳴人「だが、下がった数値は戻らない。」
ツァン「でしょうね…でも、これで特殊召喚されるモンスターの攻撃力が下がる事は無い!ボクは『六武衆の師範』を特殊召喚!この子は、場に他の「六武衆」が居る時、手札から特殊召喚出来る!更に、『六武衆‐イロウ』を攻撃表示で召喚!この子は、他の「六武衆」が居る時、裏側モンスターを攻撃した時、裏側表示のまま破壊できる!」
鳴人「ほぉ…この局面でそれを引き当てるか…」 ツァン「「イロウ」で、真ん中のセットモンスター…「渋い忍者」を攻撃!”闇打ち御免”!」
鳴人「だが甘い。カウンター罠!「攻撃の無力化」!バトルフェイズを強制終了だ!」 ツァン「っ!?1枚伏せて、ターンエンド。」手札2
キュモ「僕のターン。ドロー!ふはははは!?来たぞ!?僕はカードを1枚伏せて、最強のドロー補助『天よりの宝札』を発動!全てのプレイヤーは手札が6枚になるまでドローする!僕は6枚!」0→6
鳴人「俺も6枚だ。」0→6 ツァン「ボクは…4枚」2→6 ライ「俺も6枚。」0→6
キュモ「フィールド魔法『脳開発研究所』を発動!これで僕は、通常召喚に加えて、1ターンに1度だけサイキック族を通常召喚出来る!」 ライ「サイキック専用の「二重召喚」内蔵フィールド魔法だって!?」
キュモ「チューナーモンスター『サイコ・コマンダー』を召喚!そして、「研究所」の効果で、『アーマード・サイキッカー』を召喚!この方法でサイキック族を召喚した場合、「研究所」に「サイコ・カウンター」を1つ置く。」
SC0→1
ツァン「レベル6のモンスターをリリース無しで!?」 キュモ「「アーマード・サイキッカー」は、他のサイキック族が居る時、リリースを必要としないのだ!?行くぞ!☆6のアーマードに、☆3のコマンダーをチューニング!”選ばれし能力者は、高みを目指し、更なる能力を手に入れる!?”シンクロ召喚!蹂躙せよ!『ハイパーサイコガンナー』!」
☆6+☆3=☆9 HSGATK3000→2100
ライ「レベル9のシンクロモンスターだと!?」 キュモ「あはははははは!?もう誰も僕をとめる事は出来ない!魔法カード『ハリケーン』を発動!?場の魔法・罠を全て手札に戻す!」
ツァン「「シエン」の効果で発動を無効に!」 キュモ「無駄だぁ!!魔法カード『大嵐』!場の魔法・罠を全て破壊する!?」
ライ「甘いぜ!!とっておきのカウンター罠『魔宮の賄賂』!魔法・罠の発動を無効にして破壊する!その代わり、相手は1枚ドローするけどな。」 キュモ「ちぃ!?ドロー!ははは!?どうやら神は僕に味方したみたいだな!?「サイクロン」を発動!「磁力の指輪」を破壊だ!」
ツァン「きゃぁっ!?」
ツァンの場の指輪が破壊された事で小爆発が起こる。それに怯んだツァンは声をあげてしまう。
ライ「大丈夫!?」 ツァン「へ、平気よ。」
キュモ「これで、お前達の伏せカードは無くなり、僕の攻撃を阻むものは無くなった!「シエン」を攻撃しろ!「サイコガンナー」!?”幻想殺し”!!」
サイコガンナーの砲口となっている腕から光線が放たれ、シエンは心臓を鎧毎撃ち抜かれた。
ツァン「きゃあああああ!?」LP5600→5250 キュモ「これで邪魔な奴は消えた!1枚伏せて、ターンエンド!」手札0
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.254 ) |
- 日時: 2012/01/05 18:35:48
- 名前: カイナ
- ツァン「つ、強い……」
キュモール「ははははは! 当然さ、所詮下民如きがこの僕に敵うはずがないんだよ!!!」
ツァンの呟きにキュモールが自分一人が褒められたかのように高笑いを上げる。その戦功のほとんどは鳴人が作りあげたものだというのにいい気なものだ。
ライ「俺のターン、ドロー」
それを聞いていたライが静かにカードをドローする。しかしその目は諦めなど微塵も見せていなかった。
ライ「魔法カード[融合]を発動!! 俺の手札の[クィーンズ・ナイト]、[キングス・ナイト]、[ジャックス・ナイト]を融合! 現れろ、切り札の騎士!! [アルカナ ナイトジョーカー]!!!」 ジョーカー[はああぁぁぁっ!!!]
アルカナ ナイトジョーカー 攻撃力:3800→5200
ライの場に現れた絵札の三剣士が光に包まれ、切り札の騎士がその光を切り裂いて姿を現す。そしてライは広げていた右手をグッと握り締めてキュモールの方に突き出し、ジョーカーもそれに合わせて右手の剣をキュモールに突きつける。
ライ「いいぜ、てめえがなんでもかんでも思い通りに出来るって言うのなら、まずはそのふざけた幻想をぶった斬る!!! 速攻魔法[移り気な仕立屋]! モンスターに装備されている装備カードを別の正しい対象となるモンスターに移し変える。俺はパワー・ツール・ドラゴンに装備されている団結の力をアルカナナイトジョーカーに移し変える! よってジョーカーの攻撃力は4800ポイントアップ!」
アルカナ ナイトジョーカー 攻撃力:5200→10000
キュモール「こ、攻撃力10000!?」 ライ「アルカナナイトジョーカーでハイパーサイコガンナーに攻撃!!」
キュモールの驚愕の声にライはジョーカーに攻撃を指示する。しかしその瞬間キュモールはニヤリと笑みを浮かべた。
キュモール「あははははは!!! リバースカードオープン[魔法の筒]!! その攻撃を無効にし、攻撃力分のダメージを受けてもらうよ!!」 ライ「切り札の騎士に小手先の罠なんて通用しねえ! アルカナナイトジョーカーの効果発動! フィールド上に表側表示で存在するこのカードが罠の対象になった時、手札から罠カードを捨てる事でその効果を無効にする! 俺は手札の[鎖付きブーメラン]を捨て、魔法の筒の効果を無効にする! イマジンブレイカー!!」 キュモール「なっ!?」
ジョーカーの目の前に現れた不思議な筒を、彼は右手に罠カードの力を吸収し赤き光を宿すと筒を右手の異能の力で無効とし、そのままハイパーサイコガンナーに肉薄する。
ライ「殺してやるよ、その幻想をォ!!! 斬り裂け、切り札の騎士!! ロイヤルストレートフラッシュ!!!」 キュモール「ぐぎゃあああぁぁぁぁっ!!!」LP1350→0
ライが右手を振り上げながら声を上げるとジョーカーは一瞬でハイパーサイコガンナーを細切れにし、衝撃波がキュモールを飲み込み止めを刺した。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.257 ) |
- 日時: 2012/01/06 13:11:11
- 名前: 孝(たか)
- 氷牙「勝者!ライ&ツァンペア!!」
氷牙が利き手を挙げて勝者を言い放つ。
キュモ「ぐ、ぐぐぅ…い、イカサマだ!?あんなうまい具合に、アルカナの素材を引き当てる事なんて出来る訳がない!?このデュエルは無効だ!大体、貴様が役立たずだから負けたんだ!?」
ライ達にはイカサマだと言い放ち、鳴人には役立たずと罵倒するキュモール。
氷牙「見苦しいぞ小僧。」
重い殺気をキュモールにぶつけながら割り込む。
キュモ「ひ、ひぃっ!?」
その殺気に当てられてガタガタ震えだすキュモール。
氷牙「イカサマだぁ?馬鹿者が。デュエルディスクには、反則行為を行った場合、エラーが発動し、緊急停止するシステムが搭載されている。それは海馬コーポレーションのメインシステムに送られ、デュエリストの資格を剥奪される(剥奪はプロに限る)。」
因みに、このシステムが採用されたのはアカデミア本校設立と同時期である。
氷牙「そして、内波プロが役立たずだと?役立たずはどっちだ!?今のデュエルで、始終足を引っ張っていたのは貴様だ小僧!!相方のフィールドを見ず、己と、相手のモンスターの数に目を奪われ、ブラックホールなどと言うリセットカードを不用意に使い、相手の効果で打ち消され。相手の効果も確かめもせずに手札をばらす様な行為。」
氷牙は1つ1つキュモールのプレイに指摘していく。
氷牙「更に言うならば、モンスター効果を確認もせずうろ覚えの知識で勘違いを起こし、あと一歩で自滅する所を相方に助けられておきながらそれを罵倒。更には対戦相手に対する礼節を弁えない発言。人としてもデュエリストとしても最低の行いをし、挙句負けを認めずインチキ扱い。図に乗るな青二才が!?!?!?!?」
氷牙が一歩足を前に踏み出した瞬間、石畳が丸ごと陥没した。 一部が砕けるならまだしも、丸ごと陥没したのである。
カイ「あ〜〜そう言えば、氷牙さんって、若い頃は世界中を放浪しながら傭兵やってたって噂があるけど…そこんとこどうなのさ?」 ライ「あぁ、いくつか本人に聞いた事あるよ。どっかの戦争で傭兵として雇われた時に槍一本で戦闘機墜落させたとか。素で海の上を走るとか。素手で12メートルのホオジロザメとタイマン張って仕留めたとか。あと、氷牙さん家には家宝の槍があるんだけど…全長4メートルで大人5人でやっと持ちあがる槍を片手で振りまわせる。と言う武勇伝を聞いた。最後のは生で見たし。」
ツァン「ちょっ!?ドンだけよ!?槍で戦闘機落とすとかもう化け物じゃない!?」
恐ろしい者を見るような目で氷牙を見るツァン。
氷牙「小僧には一度きっっっっっっっっついお灸が必要なようだな」
力いっぱい溜めて言い放つ氷牙。しかも、始終指関節の骨をゴキゴキ鳴らしている姿は恐怖しか湧かない。
キュモ「う、う、うわあああああああああああああああああああ!?!?!」
キュモールは悪魔でも見たかのような表情で走りだす。
氷牙「逃げられるとでも思っているのか?」 キュモ「ひぃぃぃっ!?」
いつの間にかキュモールが駆けだした方向に既に仁王立ちしていた。
カイ「足はやっ!?」 ツァン「いや、もうアレは速いなんてレベルじゃないわよ!?まるで瞬間移動じゃない!?」
氷牙「この小僧を捕えろ!!」
パチンッと指を鳴らすと、先程のアンヴィレント家メイド隊が完全武装しながら周囲を囲っていた。
M72ロケットランチャー・日本刀・青龍刀・薙刀・デザートイーグル・ワルサーP38・トライデント・ライトボウガン・梓弓・鞭剣・斬馬刀・棘付きナックル・チェーンアレイ・ドリル・マシンガン・長距離狙撃用ライフル・鋼糸・ヌンチャク・釵(サイ)・トンファー・ヘビィボウガン・棍と、まるで武器博物館の様に色とりどりの恐怖的武器が用意されていた。
氷牙「go・to・hell♪♪」
黒い笑みを浮かべながら親指を立てて首をかき斬る動作の後、その親指を下に向けた。
その後、キュモールの断末魔が聞こえたとか聞こえなかったとか。
ま、どっちでもいい事だろう。
この恐怖の後…キュモールと呼ばれた物体は鏡夜の下に送られ、何らかの”実験材料”にされるという道が確定しているのだから、この程度の事を気にする事は無いのである。
そして……
鳴人「では、俺は帰る」 氷牙「行く宛てはあるのか?」
鳴人「……別に。」 氷牙「…まだ、復讐に明け暮れてるのか?内波家第36代目忍び頭さん?」
鳴人「……俺は復讐者だ。この身は既に闇に堕ちた。今更止める気にはなれない。」 氷牙「……はぁ。なら、俺と契約しないか?契約内容は、お前の復讐相手である人物の捜索。復讐を果たすまで、俺の所で働く。衣食住も用意するし、給与もだそう。どうだ?」
鳴人「………悪く無い。だが、何が目的だ?あんたに何のメリットがある?」 氷牙「………お前が追っている奴は、俺とも因縁浅からぬ奴とだけ言っておこう。」
鳴人「…………………」
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.258 ) |
- 日時: 2012/01/06 22:28:34
- 名前: カイナ
- ツァン「あの、さ……」
ライ「ん?」
氷牙と鳴人が話しているとツァンがライに話しかけ、それにライは彼女の方を振り向く。
ツァン「あり、がとね?」 ライ「何が?」 ツァン「っ……そ、その、ボク正直最後諦めかけてたのよ、やっぱり元とはいえプロ相手だったからさ、でもあんたは最後まで諦めなかったし」 ライ「あー、いや、そりゃまあ俺元プロやプロ並の実力者とはデュエルし慣れてるし、紅葉さんを始め、氷牙さんとか鏡夜さん、父さん母さん、凛さんにみどりさん……あ、そうそう剣一さんもだっけ。まーぶっちゃけちゃえば実力が圧倒的に上の相手だからって諦めるなんて考えないというか……ほら俺能天気だからさ」
ツァンのお礼の言葉にライが首を傾げるとツァンはう〜っと唸りながらそう言い、それを聞いたライは頬をかきながらそう返して最後にはあははと笑いながら返す。それを聞いたツァンもふふっと笑う。
ツァン「確かに、自分にはなんの得もないのに見返りすら考えずに人助けに走るような、能天気な熱血漢なんて今時流行らないわよ。まるで武士道を貫く侍みたい」
ツァンは笑いながらそこまで言うとふと旅館の方を見、またくすりと笑う。
ツァン「でも、うちのご先祖は忠義に厚い侍だったってよく聞かされてたっけな……」 ライ「ふーん、うちのご先祖は日ノ本を渡り歩く傭兵集団だったって教えられたっけ」 ツァン「ろ、浪人だったってわけ?」 ライ「そういうことかな? よく知らないけど」
ツァンの懐かしむような言葉にライが首を傾げながら返すとツァンはそう尋ね、それにライはまた首を傾げながら返す。
ツァン「まあいいわ。んで結局……ボクってそういう侍みたいな人って……結構嫌いじゃないんだよね」 ライ「ふーん……あ、そうそう氷牙さん! 皆待ってんだから早く風呂行こうよ!」 氷牙「あ、そうだったな。んじゃ皆解散、折角だから青森観光でも楽しんでこい。今日の宿については後でメイド長に連絡しておく。鳴人も今から形式上俺の部下なんだし、一緒に行ってこい」
ツァンの言葉にライはふーんと返した後思い出したようにツァンに背中を向けて氷牙を呼び、それを聞いた氷牙もそう返すとアンヴィレント家メイド隊と鳴人に解散と青森観光を楽しんでくるように伝える。それを見ていたツァンは顔を赤くしながら額に青筋を立て、ぶるぶると震え出す。
カイ・カノンノ「「あ……」」
それを見たカイとカノンノはこそこそとその場を離れる。その直後ツァンは勢いよくライに突進した。
ツァン「無視すんなやゴラアアアァァァァッ!!!」 ライ「へ? ほぐううぅぅぅっ!!??」
そして両腕を顔の前でクロスし勢いのいい頭突きのような突進が、なまじ勘が良かったがゆえか振り返ってしまったライの鳩尾に突き刺さり、彼は思いっきり吹っ飛ばされるとそのままツァンに押し倒される形になる。
ツァン「ふんっ!」 ライ「あ、が……」
そしてツァンは真っ赤な顔をして立ち上がるとつんっと顔を逸らして旅館に入って行き、ライは地面にぶっ倒された状態でぴくぴくと痙攣していた。人体の急所とも呼べる鳩尾に全体重をかけた突進を叩き込まれたためか完全に気絶してしまっている。
氷牙「あーあ。んじゃま、カイも一緒に風呂行くか?」 カイ「あぁはい、ご一緒させていただきます。それと例の商談に関して打ち合わせをお願いしたいんですが」 氷牙「ああ、まあそれについては早くても今夜にな?」 カイ「はい」
氷牙はそれを見て困ったように笑った後カイに向けてそう言い、カイも今の自らの立場が立場なのか氷牙に向けて丁寧な口調で言い、それに氷牙は軽くそう返し、カイもこくんと頷く。それから氷牙、カイ、カノンノの三人は旅館に入っていった。
ライ「……ふ、不幸だ……」
ただ一人、気絶して放置されなんかうわ言でそう呟いているライを除いて。
それから夕食の時間になって運ばれてきた料理――ライの分はツァンが運んできた――がライの分だけ不自然に大盛りだったりライとツァンのタッグが圧倒的な足手まといがいたとは言え元プロに勝利した事を知った十代が紬も誘ってのタッグデュエル大会を始めたり――企画の理由上当然だがライとツァンは強制タッグ――と色々な事があってあっという間に夜になり、はしゃぎまくって疲れたのか十代達はあっという間に眠りに落ちる。
十代「ん……」
それから少し時間が過ぎ、十代はふと目を覚ますと起き上がって時計を見る。現在の時刻は草木も眠る丑三つ時、つまり午前二時、お化けが出る時間帯でもあるがまあそれはどうでもいいだろう。同部屋の万丈目は高いびきをかいて眠っているしライとアルフもぐっすり眠り込んでいる。
十代「……風呂でも行ってくるか」
十代は頭をかきながらそう呟くと部屋を出て行き、浴場へと歩いていく。それを襖をほんの少し開けて何者かが見ていたのに彼は全く気づいていなかった。 それから十代は温泉――露天風呂――に入ってふーっと息を吐き、コキコキと肩を鳴らす。そして両手を上に伸ばしながら声を出した。
十代「ふぁー、ほんっとここっていい湯だよなー」 ?????「うん、そうだね」 十代「今日もたっくさんデュエルできた……し?」
十代の独り言に何者かが返し、十代は楽しそうにそう続けるが何かがおかしい事に気づいてゆっくりと声の方を向く。
ヴィヴィオ「やほー♪」
そこにはヴィヴィオが風呂に入ってるから当然だが素っ裸で湯に入っており、それを見た十代は顔を引きつかせた。
十代「えぇーっ!!??」
そして十代の声が響き渡り、少し間を置いてどたどたどたと足音が聞こえてくる。
氷牙「どうした!? 何事だ!?」
一番に入ってきた氷牙に続けて凛、万丈目、ライ、アルフ、ツァン、風華、美海、カイ、カノンノが温泉に入り、十代とヴィヴィオを見ると全員が黙り込む。
ライ・アルフ「「十代、皆が寝静まってるような夜遅くにヴィヴィオと二人だけで入浴なんて……」」 万丈目「十代、お前はこんな事をするような奴じゃないと思っていたが……」
ライとアルフ、万丈目が絶対零度とも言えそうな冷たい視線を十代に向け、それを見た十代はさっきとは違う意味で顔を引きつらせる。
十代「いっいや、これは違っ、濡れ脱ぎ、じゃなくって濡れ衣……」
ツァン「何がどうどこが濡れ衣なのよ!?」
ヴィヴィオ「え、えっと、ち、違うんだよホントに、代ちゃんがお風呂行ったのを見かけて、私も〜って……」
風華「ヴィヴィオ、十代を庇いたい気持ちは分かるんだけど……」 美海「十代、最低……」
十代のしどろもどろの弁解をツァンが一蹴、それを聞いたヴィヴィオが必死に説明しようとするが風華と美海はそれを彼女が十代を庇おうとしていると勘違いしたのか風華がそう言い、美海は十代をさらに冷たい視線で見る。そして十代は困ったように相手を見ていた中、妙に目を細めているカイとものすっごい気まずい様子で自分達からもカイからも目を逸らしているカノンノに気づいた。
十代「カ、カイ! 頼む信じてくれ! 俺は本当に!!――」 カイ「ああ、分かってる」
十代の言葉を遮ってカイが返し、彼はぽんっとカノンノの頭に手を置く。
カイ「俺もさ、昔全く同じシチュエーションに巻き込まれた事があったんだ。その時お前と同じように必死に弁解したけど誰も聞く耳持ってくれなかったよ」
十代「……え?」
カイ「でも誰が信じてくれなくとも、お前は自分が無実、清廉潔白である事が分かってるんだろ? なら、それで充分じゃないか」
十代「いやいやいや、全然充分じゃねえし……」
カイは思いっきり気まずそうな表情をしているカノンノの頭をぽんぽんと優しく叩きながらまるで悟っているようにそう言い、それを聞いた十代が呆けた声を出すとカイは悟ったように続け、それに十代は首を横に振ってツッコミを入れる。そしてカイは十代に向けてにこりと、まるで何かを歓迎するような笑みを浮かべた。
カイ「おめでとう。これでお前も俺達[スケベ大魔王]の一員だな」
その言葉を聞いた瞬間十代の顔が青褪めていく。
十代「そ……そんなの嫌だああああぁぁぁぁぁっ!!!」
そして十代の悲鳴が夜空に響き渡った。
ピロリロリーン♪ 十代は【スケベ大魔王】の称号を手に入れました。 カイは【スケベ大魔王】の称号を手に入れました。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.259 ) |
- 日時: 2012/01/09 04:18:59
- 名前: 孝(たか)
- 翌朝……。
ズ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン。 十代「・・・・・・・・・・・・・・」
元気だけが取り柄の十代が朝っぱらからテンションが超低い。
余程真夜中のスケベ大魔王事件(笑)がショックだったのだと見える。
ヴィオ「だ、代ちゃん。ごめんってば!機嫌直してよ〜(泣)」
十代のテンションが超低い原因であるヴィヴィオは軽く泣きそうになりながら十代を構っている。
因みに、昨夜は十代とヴィヴィオの言を信じたのは以下の通り。
氷牙・凛・カイ・カノンノ・剣一・紬の6名である。
理由としては…
氷牙「ヴィヴィオが十代に好意を持ってるのは見ての通りだから。」 凛「流石は私の娘と言いましょうか?昔は私も隙を見てやったものです。」
カイ「昔、全く同じ状況にあったからな」 カノンノ「あは、あははははははは(汗)」
剣一「いや、だって、あの二人の娘さんだしな。いつかはやるだろうと思ってたし」 紬「ヴィヴィオさんは嘘はつきませんから〜。」
と、言う事らしい。
凛「ヴィヴィオ。これからは”混浴する時”は湯浴み着を着なければいけませんよ?」
左手を腰に当て、右手でメッ!とする様に注意する凛。
ライ「え?混浴は公認なの?」 アルフ「まぁ、凛さんどこかずれてるしね。」
いいのかなぁ〜と思いつつも放っておく事にした。
準「十代に人生の先達として注意とかしなくていいんですか?俺達はまだ未成年ですよ?」 氷牙「ん?良いんじゃね?本人達が良ければ。それに、あの十代が性に関する事知ってるように見えるか?」
準「………み、見えませんorz」 氷牙「だろ?アカデミア来る前の話だが、十代達の部屋にエロ本を枕元に置いてみたんだけどさ。どんな反応したと思う?」
とんでもない事言っている氷牙に戦慄を覚える万丈目。
準「そんな物をさも同然とばかりに置かないで下さいよ。そりゃぁ顔赤くして氷牙さんに怒鳴り込んで来たとか?」 氷牙「惜しいな。正解は…」
回想〜
ライ「ん?何だこれ?本か?…何々…ポ〇リク〇ブ?ってぶううううううううううううううううううううううううううう!!!?!?これ成年雑誌じゃねぇかああああああ!?!?一体誰の…」
バンッ!?
アルフ「兄さん!?兄さんだろ!?僕の枕元にこんな如何わしい本置いていったの!?」
そういって突き出した本はTo〇oveるダー〇ネス。 成人誌ではないが、中学生くらいなら見てもおかしくは無い少年誌の内容だが、それなりに露出が多い。
しかし、アルフには刺激が強いらしい。
ライ「ち、違う!?俺じゃないよ!?俺の所にもこんなのが置いてあったんだ!?」
そう言って自分のも突き出す。
今度は二人して焔達の仕業かと思い、雷堂家へ駆けこむと… 佐助、鋼希、焔に逆切れされ、同じく置いてあった成人誌を突き付けられた。 5つの本を見比べても、アルフのが一番程度が低いのはなぜだろうか?
そして、十代の家へ駆け込むと、十代は普通に漫画感覚で読んでいた。
しかし……
十代「………ん〜〜〜〜〜面白くない。ただ裸で抱き合ってるだけだし…やっぱデュエルとかサッカーの方が面白いな。」 ヴィオ「おお〜〜凄い。わぁ〜〜〜//////」
片方は成人誌だとは気付いておらず、全く興味が引かれないらしい。 一方もう片方は真っ赤になりながらも真剣に読み進めていた。
そうして、犯人を特定した子供達は……。
氷牙「ふっ。初心な奴らめ。」
犯人に鼻で笑われた。
氷牙「俺達がお前たちくらいの時なんか…フフフ」
詳しくは話さなかった。
氷牙「とまぁこんな感じで、ヴィヴィオから襲ったとしても、十代が襲う事はまず無いと断言できる。」 準「まさか十代にそこまで知識と言うか、性欲が無いとは思いもしませんでしたよ」
準は冷や汗を流しながら氷牙の後方に居る十代達を見るのだった。
本人たる十代は未だにテンションが超低いのであった。
ネタが無いorz
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.260 ) |
- 日時: 2012/01/21 12:46:26
- 名前: カイナ
- そんなこんなが行われている間、こちらはデュエルアカデミア。ようやく一週間の補習授業が終了。レオは教室から出てふぅ〜と大きく息を吐いた。
メリオル「ご苦労様」 レオ「おう……さて……後は鏡夜先輩に任せるか」
メリオルの労いの言葉にレオはそう返し、教室内を思い浮かべながら呟く。補習授業の最後に行った特別テスト、それに合格出来なかったメンバーは鏡夜と巡る良い子には聞かせられないような地獄コースが待っている。前途ある生徒達の事を考えると名前は出せないものの一応全員男子生徒だったというのがせめてもの救いだろうか、レオはふとそう考えていた。
エルフィ「レオさん、ご苦労様」 レオ「よおエルフィ。お前はこれから友達のとこ泊まるんだっけな?」 エルフィ「まあね」
そこにエルフィが声をかけ、レオがそう返すとエルフィも頷く。
???「エールフィッ。さ、早く行こう行こう!」 エルフィ「はいはいナオミ。じゃ、夏休み明けに」
エルフィに背後から抱きついてきた少女――ナオミをエルフィはあしらうように返し、ナオミは満面の笑みでエルフィの手を引いて歩き去っていく。エルフィが夏休みの間にお世話になるという彼女の名前は大庭ナオミ、まあ俗に言う百合な人間でエルフィ自身も彼女からラブコールを幾度と無く受けていたが軽くあしらいながら、今は気の許せる友達として付き合っている関係だ。もっともナオミ本人は男性を嫌悪しているため基本的にライ達と一緒にいるエルフィは女子と一緒になる時を除けば彼女とはあまり一緒にいないのだが。
レオ「さてと、氷牙先輩によればライ達は青森旅行に行ってて、もうすぐ帰ってくるらしいな。俺達は家の方に帰ってあいつらと合流、って形になりそうだ」 メリオル「そう」
レオの言葉にメリオルはそう返し、レオはさあ帰る準備でもすっかと呟く。するとそこに声をかけてくる者がいた。
桐岡「レッレッ、レオ先生!」 山谷「レオ先生☆ おっつ〜☆」 レオ「よ、桐岡、山谷。お前らもご苦労さん、特に桐岡は補習組じゃないのに友達のために残って、ホントにご苦労さんだ」
妙に顔を赤くしながら声をかけてきた桐岡に先生相手とは思えないような軽い口調で話しかける山谷、二人にレオは軽くそう返し、桐岡には友達の山谷が補習組だから付き合うと残った事にも労いの言葉をかける。と山谷がにやにやと笑みを浮かべた。
山谷「べっつに〜、アタシの事は建前でほんと〜は少しでも長くレオ先生とぐふっ!?」
しかしその言葉が終わる前に桐岡が山谷の腹に肘打ちを叩き込み、彼女を悶絶させる。そして桐岡は顔を真っ赤に染め上げてレオの方を睨みつけた。
桐岡「かっかっ勘違いしないでよね! 少しでも私のデッキを強化して、私が強くなるためなんだから!!」 レオ「おう、補習終了から寮の門限まで毎日わざわざ俺がいるレッド寮まで来て俺に悪魔族デッキの動かし方を学びにきたりテストデュエルしたもんな。勉強熱心で何よりだ、教師としては嬉しい事ってやつだな」 山谷「あれあれ〜☆ そうだったんだ〜☆ 知らなかったにゃ〜☆」 桐岡「だーっ!!! ほらっ! とっとと帰る準備するわよっ!!!」
レオの下心ない言葉に復活した山谷がにやにやと笑いながら桐岡の方を見始め、それに彼女は真っ赤な顔で叫び声を上げ、山谷の首根っこを引っ掴んで歩き去っていく。それを見たメリオルは呆れたように肩をすくめてレオを見た。
メリオル「まったく、妻が近くにいるのに罪作りね?」 レオ「? 何がだ?」
しかしメリオルの言葉にレオはきょとんとした表情でそう返し、それを見たメリオルはさらに呆れ顔でため息をついた。
レオ「しかし、桐岡があんなに勉強熱心だとは思わなかったな。放課後の個人勉強の時なんて帰る時間が勿体無いとかでレッド寮に泊り込もうとしたからな、流石に大徳寺先生が説得して追い返してたけど。あ、そだ。大徳寺先生は学校に残るんだし、新学期には土産でも買ってきてあげようかな?」 メリオル「……本当、なんでこいつって無駄に鈍感なのかしら……半ば事実婚だったとはいえよく私レオと結婚できたわよね……」
レオは真面目な生徒の成長を思う先生のような顔でうんうんと頷き、ふと同じ寮の同僚を思い出してそう呟く。それを聞いたメリオルは頭痛がしているとでもいうように頭を抱えてそう呟いた。
ナオミ「ふんっふふんふふっーん♪」 エルフィ「ナオミ、凄いご機嫌ね。それと少し離れて……」
ご機嫌に鼻歌を歌っているナオミにエルフィは苦笑しながらそう返す。まあ本土に持っていく荷物を抱えている上に現在ナオミはエルフィの腕に甘えるようにしがみついている状態、エルフィからすれば少しばかり歩きにくい状態だろう。
ナオミ「だって、これから新学期までエルフィと一緒だからね。楽しみ楽しみ」 エルフィ「はいはい、私は彼氏持ちだから恋人は他当たってね。なんならぱっと見女の子な男の娘でも紹介するから」 ナオミ「前半は分かってる、後半は嫌よ。男なんて汚らわしいだけじゃない」 エルフィ「ほんと、ぶれないわねあなたは……ま、それでこそナオミかしら?」
ナオミの満面の笑顔での言葉にエルフィは慣れたようにそう言い、知り合いの男の娘――つまりアルフ――を紹介すると返すがその瞬間ナオミは無表情になって返し、それを聞いたエルフィは呆れたようにそう呟いた。
ナオミ「ま、汚らわしいって言っても可愛い女の子を紹介してくれるって言うなら少しは目を瞑るけどね」 エルフィ「まあ、アルフならお友達としてジュンコやももえを紹介しそうね。ライは……どうかしら?」
ナオミの言葉にエルフィは苦笑しながら幼馴染兄弟の弟の方を考え、続けて恋人でもある幼馴染兄弟の兄の方を考える。彼が自分の与り知らぬところで別の女と恋愛フラグを立てかけているのを彼女は知らない。
エルフィ「それじゃ、船に乗ってナオミの家に行くまでナオミがどうすれば仲が良い女子を増やせるかの相談でも始めましょうか」 ナオミ「ええ!」
エルフィの微笑みながらの言葉にナオミも爛々と目を輝かせて頷き、二人は本土行きのフェリーに乗り込んだ。
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