Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.48 ) |
- 日時: 2015/07/09 02:14:06
- 名前: 孝(たか)
- 氷牙「と、言っても、実は俺はこの話を一ミリも信じちゃいない。」
佐助「むむ?どうしてで御座るか?」
十代が眩しい位にキラキラと目を輝かせて居る傍ら、それを切り捨てるかのように胡散臭い目で写真を見る氷牙。そんな氷牙に佐助は何故と聞き返す。
氷牙「まぁ古い石盤だからというのもあるが・・・なぁ、お前達は、無敗ってどういう意味だと思う?」
質問を質問で返すようで悪いと思っているのかバツが悪そうに更に聞き返す氷牙。
十代「無敗っていう位だし、やっぱり負けなしって事じゃないのか?」 氷牙「逆に聞こう。デュエルをしたことが無い奴は無敗か?」
まるでトンチを聞かせるように更に質問する。
佐助「う、むぅ・・・一度も戦わないと言うのも、無敗と言えるで御座るな。戦わないから負けない。と言う訳で御座るか?」 氷牙「そうだな。じゃぁもう1つ。デュエルを1度しかしていなくて、それに勝利したとしよう。その後、一切デュエルしていない。これは無敗と言えるか?」
先程は戦って居ないから無敗。次は、1度だけの試みで勝ち、それ以降しない。と言う物。
ヴィオ「確かに、それも無敗だね。1度だけとはいえ、1度しかしたことなくても1勝だけでも無敗・・・」 氷牙「更にもう1つ。引き分けは、無敗に入るか?」
3つ目は引き分け。勝ちはない。しかし、負けでもない。全て引き分けは無敗に入るのか。
ライ「うわぁ・・・厭らしい問題だな。確かに、引き分けは勝ちでも負けで無いから、無敗と言えなくもない・・・かな?」 氷牙「ま、こんな感じで、無敗にも色々ある訳だが。最後に一つだけある。と言っても、これに気付いたのはちょっとした事なんだけどな・・・」
子供達の期待を裏切る様で心苦しい様な表情で告げる氷牙。
氷牙「それは・・・イカサマだ」 十代「なっ!?イカサマってそんな!」 レオ「落ち付け十代。話はまだ終わって無い。」
氷牙の弁を遮る様に立ち上がってそんな筈はないと否定する十代を、レオが宥める。
氷牙「俺が言ってるのは、この少年王がイカサマしたんじゃなくて、相手がイカサマ・・・いや、この場合は・・・”八百長”と言えばいいかな。」 桃「八百長・・・ヤラセ、ですか?」
八百長簡単に言えばヤラセ、芝居と言える行為。
氷牙「そう言う事。3000年も前の時代。王族ってのは神と同等言えるくらいに尊く、絶対の存在でもある。そんな存在が、出来ない事がある。と民衆に知られてみろ。一気に瓦解する。故に、ファラオを絶対の存在にする為に、ファラオとデュエルしている相手がワザと負けている可能性。これが一番信憑性のある生涯無敗の伝説ではないか・・・ってな?」
夢を壊す様な発言をしている自覚はあるが、伝説を鵜呑みにすると後々落胆が更に酷くなるぞと戒める。
十代「なんか・・・可哀想だな。」 レオ「可哀想?」
十代は、少年王の写真に軽く触れると、その人物に対して可哀想と言う。
十代「だってさ・・・デュエルって、互いが全力でぶつかって、それで勝つか負けるかを競うって言うか・・・高め合うって言うか・・・楽しむもんだろ?だけど、いくらずっと勝てるからって・・・それがワザと作られた勝ちなんて・・・もし、その事実をこの王様が知ったら・・・って思うと・・・さ。」 氷牙「・・・・・・そうだな。本気でぶつかって勝つからこそ、楽しいし、本気でぶつかって負けたら悔しいけど、次は勝ちたいという目標が出来る。譲られた勝ちに、価値なんてない。逆に、惨めだよな?」
それに対して全員が同意して頷くのだった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.49 ) |
- 日時: 2015/07/24 23:34:44
- 名前: ミクニップ
- 氷牙達がアビドスについて話している一方。場所は港の灯台。太陽は完全に沈み、代わりに月が顔を出したこの時間にたった一人。明日香の姿があった。
明日香「………」 亮「こんな所に居たのか、明日香」
暫く海を眺めていた彼女の後ろから、何時来たのか亮が声をかけて来る。しかし後ろからやって来た彼に気にもせず、悲しげな表情で海を眺める明日香。それを見た亮は何も言わずに彼女の隣に立ち、一緒に海を眺め始めた。
明日香「…私、足手まといなのかしら…」
先に口を開いたのは明日香だった。吹雪の時、本当なら自分自身が彼を助けなければならなかった。だが彼は十代と氷牙のお陰で地縛神から解放され、現在は元気に学校生活をエンジョイしている。ベアトリクスやタニヤの時だって、自分は唯見ているだけであった。そんな自分の惨めさ、不甲斐なさが嫌だった。それが彼女の心を締め付けていた。
亮「…強くなれるさ」 明日香「え…」 亮「俺だって、海馬社長や十代達のお陰で変わる事が出来た。…そして焔も遅咲きながらも変わろうとしている…だからお前も、お前なりに頑張って行けばいい」 明日香「亮…」
不器用ではあったが、それはカイザーなりの励ましの言葉だった。だが、それで充分であった。たった一言の言葉を聞いた明日香の胸にほんの少し、小さいながらも希望が湧いたのであった。
亮「そろそろ戻るとしよう。あまり長居すると風邪引くぞ」 明日香「…そうね。戻りましょうか」
亮の言葉に同意し、一緒に寮へと戻ろうとする明日香。だが
―…ミシミシッ…
二人『……!』
歩き出そうとしたその時、二人の目の前でコンクリートの地面にヒビが入り、それを見た亮は咄嗟に前に出て明日香を庇う。そしてヒビはだんだんと大きくなり、地鳴りも比例して大きくなってゆく。そして…
―ズズズ……バガンッ!
「ォォォォ…………」
「アァァァァ…………」
二人『ッ!?』
大きな音を立て、ひび割れたコンクリートを突き破り、その中から現れた[ソレ]を見て二人は息をのんだ。 茶色に変色し、乾燥してひび割れた肌。全身を覆うように巻かれたボロボロにすり切れた布。眼球が存在せず、ぽっかりと空洞となっている両目をした顔。 その姿は紛れもなく、ミイラであった。しかもそれは1体だけではない。2体、3体とひび割れた地面から続々と這い出て来たのである。
亮「こ、これは…」 明日香「ッ…」
目の前で繰り広げられる光景に絶句する亮と明日香。それでもお構いなしにミイラ達は気味の悪いうめき声をあげながら、彼等に近づいてゆく。
ミイラA「……鍵……門の………鍵……」 亮「門の鍵…矢張り貴様等、セブンスターズの回し者か…!」
ミイラの一体が発した鍵という単語から、このミイラ共がセブンスターズの尖兵だと理解した亮。だが、尖兵だと分かったところで、彼等が無数のミイラに囲まれているという状況には変わりはない。後ろに明日香が居る状況で、どうすればこの状況を抜け出せるのか。そう考え始めたその時であった。
―ドスっ
ミイラA「アバー……!?」 亮「っ!?」
突如、目の前に居たミイラが仰向けに倒れて動かなくなった。よく見るとミイラの後頭部に黒光りする十字形の刃物…スリケンが刺さっていた。
- ドスッ、ドスッ!
「アバー…」「アバー…」
更にミイラ達の背後から2枚のスリケンが飛来。2体のミイラの頭部に突き刺さり、2体のミイラは断末魔を上げながらしめやかに絶命! そしてミイラが倒された事で視界が開け、ミイラ共の後方にいた人物を確認出来た。ミイラを倒し、2人の危機を救ったのは…
カイ「ドーモ、明日香=サン。カイザー=サン。ディセンダーです」
カイであった。そしてカイは無言のまま捻りを加えた後方宙返りで飛び上がり、明日香達の前に着地する。
明日香「カイ!?何でこんな所に…ていうかあの喋りは何?」 カイ「さっき凛さんに頼まれてカノンノと一緒に買い出ししてた。後アレは少し前に焔に勧められた小説の文を真似ただけだから気にするな」
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.50 ) |
- 日時: 2015/08/03 02:02:18
- 名前: 孝(たか)
- 「アバー」
カイがほんの少し意識をミイラ達から逸らした小さな隙をついて、何体かのミイラがどこにそんな力があるのかと言う跳躍力で飛びかかる。
カイ「ちっ!」
すぐさま腰に帯刀していた忍刀を逆手に持って受け止めようと構えるカイ。
だが、どうやらその必要はなかったようだ。
「「「「アアアアア・・・アバァッ!?」」」」
ミイラの振りまわす腐りかけの槍と、カイの忍刀がぶつかり合うその寸前・・・
”ザクリッ!”
何かが突き刺さる音と共にカイ達の眼の前から数体のミイラが真横に吹き飛んだ。
カイ達は吹き飛んだミイラを見た後、すぐに真逆の方へと視線を向ける。
そこには・・・・・・
鏡夜「(●◇●)コーホー・・・コーホー・・・」
黒い影が赤い眼をライトの様に輝かせながら闇に紛れてユラリユラリと幽鬼のような足取りでこちらへ近づいてくる。
それは誰あろう、成績の悪いオベリスクブルーに出す補習用のプリントやら死霊・・・否、資料を作成して就寝時間をとうに過ぎて、漸く寝付こうとした頃にミイラ達の襲撃により”睡眠を邪魔された”鏡夜がターミネイター・・・否、ダークスベイダーの様にくぐもった息遣いでそこに立っていた。
紅い瞳をギラつかせ、寒空のせいか口の端から白い息を吐きながら、自らの安眠を妨害せんとする邪悪を滅ぼそうと・・・己の存在感を隠す気もなくそこに存在していた。
両腰に二本ずつ、背中に二本ずつ交差して刀剣の類を合わせて八本帯刀した状態で現れた彼を見て、カイ達3人は・・・一目散に、綺麗なフォームで、猛ダッシュして鏡夜の後方に来るように移動した。
途中、ミイラ達を蹴散らしてまで、プロのランナーですら感心するほどの見事なフォームでの快足を誇って・・・。
鏡夜「コーホー・・・安眠、妨害・・・裁く。・・・邪魔物、蹴散らす。絶、許、殺」
言葉を吐く度に飛び出す暴言には絶対の意思が宿っていた。目標を完全に駆逐する事と、睡眠への飽くなき欲求のみを乗せて。
鏡夜「俺、寝、貴様等、滅。是、絶対。」
既に話す事も億劫なのか必要事項の単語で終わらせようとしている程に、彼は睡眠を欲していた。
鏡夜「・・・滅滅滅滅滅滅滅滅!!!!!殺殺殺殺殺殺殺殺!!!!!」
もはや、殆どバーサーカーである。
叫ぶと同時に駆けだした鏡夜は、鞘しかない腰には触れずに背負った鞘から二本の刀剣を取り出す。右は純手に、左は逆手に持って2秒とかからずに凡そ30Mの距離を縮めるストレイトなクーガーの様に世界を縮めるがごとく神速によるスピードによって、通り過ぎ様にミイラ達をバラバラに切り裂いていく。
悪鬼羅刹と化した彼を止められる者はおらず、3人は黙ってその事象を見ているしかなかった。
曰く・・・
亮「本当に人間か・・・」汗 明日香「鬼よ。鬼に違い無いわ」怖 カイ「久々の俺の出番、取られた」哀
鏡夜「就!!!寝!!!安!!眠!!」
欲望を解放しながら、ミイラ達は切り飛ばされていく。 たかだが、”たった一人の人間の睡眠を妨害した”だけで・・・。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.51 ) |
- 日時: 2015/09/06 22:48:45
- 名前: ミクニップ
レオ「オイオイ…いったいなんだよ」
騒ぎを聞きつけやって来た氷牙達。だが彼等は寝不足によりバーサーカーと化した鏡夜による大虐殺ショーを目撃し唖然としていた。
佐助「ナムアミダブツ! なんたる禍々しい光景か!狂人と化した鏡夜=サンが無数のミイラ共を次々にネギトロめいた死体にしているではないか!ブッダよ、寝ておられるのですか!?」 ヴィヴィオ「佐助君、行き成り変な事話し始めたけどどうしたの?」 桃「最近焔が薦めた小説を気に入っちゃってね…。偶に興奮すると口調がこんな感じに」
傍から見たら脳内ニューロンが焼き切れたかと思うような佐助の豹変ぶりに動揺するヴィヴィオと、微妙な表情で弟を見る姉。
ライ「それで、どうするのさ?」 十代「?何がだよ」 ライ「誰があの鏡夜さんを止めるんだよ。見れば明日香達もいるし、止めなきゃ巻き込まれるぞ?」
ライのその言葉を聞いた瞬間、氷牙達の周りのアトモスフィアは一気に氷点下まで下がった。 無理もない話である。相手は完全に理性を失い、自身の安息を脅かす連中を問答無用で惨殺しまくる野獣同然となった鏡夜だ。下手に止めに入ろうとすれば一撃でネギトロめいた死体にされてしまうなど火を見るよりも明らかである。誰だって行きたくない。故に…
『ジー………』
氷牙「オイ、何で俺を見るんだお前等」
氷牙(ストッパー役)に頼むのは仕方のない事である。
レオ「出番ですよ氷牙先輩。がんばって下さい」 氷牙「え、ちょ…」
ライ「氷牙先生。今までありがとうございました」 十代「最悪骨だけは拾って見せるぜ」 氷牙「待て待て何を言ってるんだ二人とも」
桃「お葬式の手配…どうすればいいんだっけ?」 佐助「そこら辺は父上に相談すればいいかと思うぞ姉上」 氷牙「人が死んだ前提で話を進めるな!」
ヴィヴィオ「パパ…死んでもパパの事、忘れないからね…!」 氷牙「ヴィヴィヴォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
四面楚歌とはまさにこの事だろうか。完全に味方の居ないこの状況に頭を抱える氷牙。だが数分後、覚悟を決めたのか今も暴走している鏡夜を見据え、そのまま深く息を吸い込み…
氷牙「鏡夜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」
周りの連中が思わず耳を抑える程の大声で思いっきり叫んだ。そして当然ながらその大声は鏡夜の耳にも届き、完全に血走った目を氷牙に向けた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.52 ) |
- 日時: 2015/09/07 15:55:10
- 名前: 孝(たか)
- 氷牙「フンッ!!!!」
ドゴォッ!!!!
突撃と同時に強烈な腹パンを鏡夜に見舞う氷牙。
氷牙「づぁっ!?」
しかし、鏡夜はそれを膝で受け止める事で、逆に氷牙の拳を潰しつつ両手に持った刀をギロチンの様に振り降ろす。
氷牙「うぉおおおおおおお!?掠った!今掠った!?」
ギリギリのところで身体を捻って髪の先端を数本斬られる程度に抑え、すぐさま鏡夜の背後に回り・・・
キュッ・・・
と、チョークスリーパーで鏡夜の意識を落す。
ガクリと意識を失って倒れ込む鏡夜は、すぐに寝息を立ててすやすやと眠り始めた。
氷牙「・・・・・・・・・・・・・・・」ブワッ!!
鏡夜の意識を落とし、寝息を確認すると一気に全身から力が抜けて冷や汗が大量に流れる。
氷牙「し、死ぬかと思った。割とマジで・・・後少し遅かったら腕一本落とされてた・・・」
ぐっしょりと衣服を汗で濡らして今の心境を偽らずに口から漏らす氷牙だった。
レオ「お疲れ様です!氷牙先輩!」b!
ぐっとサムズアップで爽やかに笑顔を向けてくるレオ。それに対し、氷牙はレオに近寄ると、無言の腹パン(本気)を叩き込んだ。
レオ「ごぼっ!?」
手加減の手の字も抜かなかった腹パンで内臓をやられて吐血するレオ。よく見ると氷牙の額にはとても大きな青筋が浮かんでいたのだった。
「アバ〜」 氷牙「・・・・・・・・・・・・ぷっつん」
氷牙の何かが音を立てて切れた。
子供達一同『『『あ”』』』
ジャキリと取り出した愛槍ガングニールを構え、大きく振りかぶって・・・
氷牙「邪気・・・蒸散!!!!」
その場で横一文字に勢い良く振り切る。
槍の穂先すら触れていないにも拘らず、ゾンビ達はその剣圧だけでバラバラに吹き飛ばされた。
氷牙「ぶッ潰す・・・」
瞬歩と呼ばれる歩法により、一瞬で距離を詰めるとゾンビ達の頭を容赦なく突き砕いていく。
50は居たかと思われるゾンビは鏡夜に屠られたのも合わせて速やかに絶命し、夜の帳に静寂が戻った・・・
氷牙「そこかあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
急に槍を構えたかと思うと、空に向かって投擲!雲以外何もない筈の空に、厚い雲を突き抜けた先に、確かに槍は突き刺さった。
空に浮かぶ帆船というあり得ない物に・・・。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.53 ) |
- 日時: 2015/09/23 01:23:39
- 名前: ミクニップ
一応これまでにも似たようなモノを見て来たものの、あまりにもぶっ飛んだ光景を目の当たりにし、呆然とする一同。
佐助「何たる面妖な光景…コレもニンジャ…もといセブンスターズの仕業か…!?」 ライ「多分な。城が行き成り現れた事もあったから今更そんなには驚かないが…恐らく、次の刺客はあの船にいる」
自分達にミイラを消し掛け、空から雲に紛れて此方を観察していただろう相手を想像し、何だか腹立たしく思えて来た一同。…だが、突如光始めた帆船を見た瞬間にその考えは一気に無くなる。
ライ「オイオイオイ…!今度は何をする気だよ…!」 桃「少なくとも、多分良く無い事をするのは解かるわ…!」
頭の中で警報が鳴り響き、内臓やられて気絶したレオとまだ寝ている鏡夜抱えて走り出そうとする一同。だが、彼等が走り出すよりも早く、帆船の光は更に強くなり、それを見て間に合わないと悟った彼等は、固く目を瞑った。
十代「………?」
所が、暫くたっても何も来なかった。突然あれだけ光ったのだから、最悪光線的な何かでも来たんじゃないのかと思っていたのに、自分の体には異常は全くないのである。おかしいと思い、恐る恐る目を開けて見れば…
十代「っ!?」 佐助「こ、これは…!?」
何と、自分と氷牙達を覗いた辺りの景色が変わっていたのである。黄金の床。黄金の壁。どうやらあの帆船の甲板らしく辺り一面黄金一色であった。しかも…
万丈目「やはりお前等も来ていたのか」 凛「ご無事ですか。氷牙様」 大徳寺「みんなも無事かにゃぁ〜?」 氷牙「準!?それに凛も!…後何で大徳寺までいるんだよ」
凛「すみません。三沢君達と一緒に焔君の特訓に付き合っていたんですが…」 万丈目「特訓の帰りにミイラに襲われてしまい、此処に連れて来られたんです」 大徳寺「僕は之から夕飯だって時に、ファラオと一緒に無理矢理ミイラに連れてかれたんだにゃぁ〜…」 ファラオ「にゃぁ〜…」
万丈目や凛は兎も角として、何故連れて来られたのかは凄く疑問だが、鍵を持っていないのに大徳寺先生まで居たのである。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.57 ) |
- 日時: 2015/09/23 06:55:39
- 名前: カイナ
- 十代達が状況把握に努めていた時、突然、シャアァァーン、という銅鑼の音が聞こえてくる。その音の方を反射的に見ると、そこには黄金の玉座に座る少年と、それに付き従う槍を持った数多くの従者の姿があった。
と、その少年は黄金の仮面を着けた状態で十代達を睨み、怯えたのか大徳寺が「うぎゃー!」と悲鳴を上げてひっくり返る。翔が「大徳寺先生!」と彼を心配するものの、万丈目は「どうせ役に立たないから放っておけ」と突き放した。
十代「お前は何者だ!」
十代が叫び、相手の正体を問う。と、少年は玉座から立ち上がった。
アビドス「我が名はアビドス三世。セブンスターズの一人だ」
十代「アビドス三世!?」 ヴィヴィオ「彼がパパの言ってた……」
少年――アビドスの言葉に十代とヴィヴィオが驚愕の声を上げる。
アビドス「そなた達の持つ鍵をもらい受ける」
十代「その前に一ついいか?」
アビドスの言葉に対し十代が質問を投げかけ、アビドスもファラオとしての余裕からか「よかろう」と質問を許可する。
十代「あんた、生涯無敗って聞いてたけどさ……」 アビドス「左様」
彼の言葉をアビドスは平坦な声で肯定する。
十代「もしかして、手加減されてた。なんて事はないよな!?」
直後本人としてはクソ真面目に放たれた言葉に、その場の空気が固まった。
アカデミアメンバー『アホかアアアアァァァァァッ!!!』
フリーズが解け、アカデミアメンバーからの怒号が響き渡った。
万丈目「十代貴様! 何アホな事を抜かしている!?」
十代「え、い、いや、だって、デュエルってお互い全力だからこそ楽しいものなのに、手加減されて無敗ってのは寂しいし、本人に聞くのが一番早えじゃん!!」
ヴィヴィオ「だから代ちゃんはデリカシーがないっていうんだよ! そんな直接的に言ったら相手にも失礼でしょ!」
おろおろする十代に万丈目やヴィヴィオを始めアカデミアメンバー全員からブーイングが飛ぶ。
アビドス「…………」
十代の言葉を受けたアビドスは無言を守る。だが、その顔は仮面で隠されているものの、それはまるでずっと隠していた秘密に気づかれたかのような様子を見せていた。
従者A「ぶ、無礼な! ファラオに対しなんという――」 アビドス「黙れ!!」 従者A「――は、ははっ!」
同じく仮面をつけている従者の一人が、まるで十代の言葉を否定するかのように声を荒げるがアビドスが一喝するとすぐさま黙り込む。
アビドス「そこの男、ジューダイ、と呼ばれていたか?」
十代「おう! 俺の名は十代! 遊城十代だ!!」
アビドスは万丈目達が呼んでいた言葉から彼の名を推測し、呼びかける。その言葉を聞いた十代も改めて名を名乗った。
アビドス「怖い者知らずのようだな」
ふん、と鼻で笑いながらそう言い、アビドスは黄金のデュエルディスクを構える。
アビドス「相手をしてやる」
十代「おう!」
アビドスの言葉に十代も頷き、二人はデュエルディスクを構える。
??「いいだろう。そのデュエル、俺も受けるぜ!」
氷牙「誰だ!?」
そこに突如聞こえてきた声。氷牙が声を荒げると、どこからともなくアビドス達と同じく黄金の仮面を着けた、まるでヒトデのような髪型の少年が先ほどまでアビドスの座っていた玉座に座る形で姿を現す。
従者A「き、貴様、何者だ!?」 従者B「ファラオの座に座るとは、無礼な!!」
??「ファラオ? 俺だってファラオだぜ?」
二人の従者が声を荒げて彼に槍を向けると、その少年はそう言って立ち上がる。と、そのオーラによって従者達が後ずさる。
??「俺に名はない。だがこうとだけ言わせてもらおう……我が父の名はアクナムカノン」
佐助「アクナムカノン、そして名もない……ファラオ……もしや!」 ライ「知っているのか佐助!?」
少年の威風堂々とした名乗りを聞いた佐助が声をあげ、その言葉にライが叫ぶ。なおその後ろではレオと氷牙が冷めた目で少年を見ていた。
佐助「昔、古代エジプトの文献を読んだことがある……アクナムカノンを父に持つ、名もないファラオ……もしや奴は、神を束ねし名もなきファラオ!?」 明日香「そ、それってもしかして……」
佐助の言葉に明日香が声をあげ、場にざわめきが走る。
??「へえぇ〜……君が名もなきファラオ?」 氷牙「きょ、鏡夜!?」
と、少年の正体(暫定)に反応したのは意外や意外、今まで眠っていたはずの鏡夜だった。
ファラオ?「その通り。人は俺を遊戯王と呼ぶ!」 鏡夜「ふ、ククククク……」
少年――ファラオの言葉に鏡夜は僅かに笑い、口元に手をやる。が、その時レオと氷牙はその手で隠された口元が動いたのを見る。全ては読み取れなかった。だが、これだけは分かった。
オモシロイ
鏡夜の口は、そう動いていた。
鏡夜「十代君、タッグデュエルといこうか?」 十代「え!? あ、は、はい!」
鏡夜の言葉に、彼の背負っている黒々としたオーラを感じ取った十代は即頷き、鏡夜は十代の横に立つとデュエルディスクを展開。ファラオもアビドスの横に立つとデュエルディスクを構えた。
十代・鏡夜・アビドス・ファラオ「「「「デュエル!!!」」」」
そして四人の声が重なり合った。 ――――――――――――――― おや、いつの間にか続きが。乗船部分考える手間がはぶけて助かった。どうせ「船が光って気づいたら乗ってた」レベルだけども。 で、偽アテムはアテムって名乗らせない方がいいですよね?遊戯達が古代エジプト時代のアテム本人の記憶にまで入ってようやく見つけた情報なんだから他の奴らが知っているのは不自然ですし。 そんでアビドスとファラオのデッキってどうする事にしたんでしたっけ?
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.58 ) |
- 日時: 2015/09/25 04:49:57
- 名前: 孝(たか)
- ファラオ「おっと、その前に・・・アビドス。コイツをデッキに入れておけ!」
そう言って、ファラオはアビドス三世に二枚のカードを渡す。
アビドス「・・・良いだろう。」
不審に思いながらも、アビドス三世はカードを確認すると、デッキの相性がマッチするので受け取り、一枚をメインデッキに、残りを”エクストラデッキ”に組み込んだ。
ファラオ「さて、まずはルールの確認だが・・・このデュエル、”バトルロイヤルルール”でやらせてもらうぜ」
バトルロイヤルルール。1対1対1対1でデュエルする方式で、最初のターン全員がバトルを行えない。各プレイヤーのLPは4000。1巡目はランダムに選ばれ、2巡目はそれに準じするようである。
言うなれば、全員が敵状態のデュエルである。
鏡夜「・・・構わないよ」 十代「俺も構わない。」 アビドス「よかろう。」 ファラオ「ふふ・・・さて・・・先攻は誰だ!」
バトルロイヤルルールで開始されたこのデュエル最初の一人目は・・・
アビドス「どうやら最初は余のターンだな。余のターン。ドロー!ふん。早速使わせてもらおう。余は魔法カード『融合』を発動!手札のアンデット族モンスター『マーダーサーカス・ゾンビ』2体を融合!腐敗せし道化達よ、今混じわりて冥界の覇者へと昇華せよ!融合召喚!現れよ『冥界龍 ドラゴネクロ』!!」
『ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!』
ドラゴネクロ:ATK3000
十代「攻撃力3000だって!?」 鏡夜「そんな!?マーダーサーカス・ゾンビを融合素材とするモンスターなんて聞いた事が無い!?」
デュエルモンスターズ歴が長い鏡夜ですら、そんなマイナーなカードが融合素材となるモンスターの存在を知らなかった。
ファラオ「驚くのも無理はない。ドラゴネクロの融合素材は、アンデット族モンスター2体で呼び出せる。冥界のドラゴン。現世に生きるお前達には知る由もないだろう。」
そう、ファラオが渡した2枚のカードは、ドラゴネクロと融合のカードだったのだ。
カイ「莫迦・・・な・・・あり得ない!!何故そのカードが・・・」 万丈目「カイ?どうしたんだ。顔色が悪いぞ」
万丈目はドラゴネクロを見て震えているカイに肩を貸して落ち付かせる。
カイ「アレは・・・あのカードは・・・決闘竜の1体だ・・・」 氷牙「なんだと!?」
予想外の発言に一同は驚きを隠せない。何故決闘竜を敵であるセブンスターズが扱っているのか・・・
カイ「決闘竜は、何も”正”のカードと言う訳じゃないんです・・・あれは、閃光竜様達とは対極の位置にある・・・闇の決闘竜が1つ。冥界龍ドラゴネクロ・・・その力は、触れた相手の力を抜きとり、それを分身として自軍に引き込む”死霊操作”!十代!鏡夜先生!ドラゴネクロと戦闘を行ってはいけない!なんとしてでも、戦闘する前に破壊してくれ!!」
カイはドラゴネクロの危険性を伝える。それを聞いた2人は、コクリと頷いて了承の意を返す。
アビドス「余はカードを2枚伏せ、ターンエンド。」手札1
ここで、アビドス三世のターンが終わる。しかし、このバトルロイヤルルールによって、鏡夜達は最悪の状況に立たされた。
ファラオ「どうやら、2ターン目は俺の番の様だな。俺のターン。ドロー!」
寄りにもよって、敵と味方で2ターンずつでターンが回ると言う最悪の事態に陥る。
ファラオ「俺は魔法カード『予想GUY』を発動!俺の場に、モンスターが居ない場合、デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚出来る!来い!『磁石の戦士γ』!」
磁石の戦士γ:DEF1800
鏡夜「・・・・・・」
ファラオの場に呼びだされたモンスター見て、更に冷たい目になる鏡夜。それに気付かず、ファラオはターンを進める。
ファラオ「更に、『レスキュー・ラビット』を召喚し、そのまま効果発動だ。[レスキュー・ラビット]を除外し、デッキからレベル4以下で同名通常モンスター2体を特殊召喚する!来い!『磁石の戦士α』!」
磁石の戦士α×2:ATK1400
ファラオ「更に、手札の『磁石の戦士β』と、フィールドのα・γを1体ずつリリースし、手札から『磁石の戦士マグネット・バルキリオン』を特殊召喚!」
バルキリオン:ATK3500
十代「今度は攻撃力3500!?」 ファラオ「そして、[マグネット・バルキリオン]の効果を発動!このカードをリリースする事で、墓地からα・β・γを1体ずつ特殊召喚する!現れろ!磁石の戦士達よ!!」
磁石の戦士β:ATK1700
カイ「レベル4のモンスターが4体!?」 氷牙「まずいな・・・一度正規召喚されたマグネット・バルキリオンは、蘇生制限を満たしてしまう!?」
ファラオ「俺は、αとβ、αとγでオーバーレイ!4体のモンスターで2つのオーバーレイネットワークを構築!ダブルエクシーズ召喚!現れろ!No.58!『炎圧鬼バーナー・バイサー!No.55!『ゴゴゴゴライアス』!』!!」
ゴライアス:ATK2400 炎圧鬼:ATK1000
ライ「な、ナンバーズを・・・2体同時召喚だって!?」 アルフ「まるで、エヴァさんみたい・・・」
ファラオ「魔法カード『エクシーズ・ギフト』を発動。2体のエクシーズモンスターからそれぞれ1つずつORUを取り除き、2枚ドロー!更に、バーナー・バイサーの効果発動。このカードは、エクシーズモンスターの装備カードとなる!そして、装備モンスターはダイレクトアタックが可能になる。続いて、ゴゴゴゴライアスの効果発動!ORUを1つ使う事で、墓地の岩石族・地属性・レベル4モンスター1体を回収できる。よって、αを回収!」手札6(1枚は磁石の戦士α)
流れるように磁石の戦士達を操り、2体のナンバーズを呼び出すファラオ。更に、墓地には磁石の戦士シリーズが全て墓地に揃っている状態だった。
ファラオ「まだ俺のメインフェイズは終了して無いぜ?魔法カード『死者蘇生』!墓地からマグネット・バルキリオンを蘇生!再びリリースして、α・β・γを蘇生!αとβでオーバーレイ!エクシーズ召喚!『ダイガスタ・エメラル』!更に効果発動!ORUを1つ取り除き、二つの内どちらかを発動出来る。俺は、2つ目の効果で、墓地の効果モンスター以外のモンスターを特殊召喚出来る効果を選択し、今墓地に送ったαを蘇生!そして、αとγでオーバーレイ!その美しき甲殻で、我を守護せよ!No.52!『ダイヤモンド・クラブ・キング』!!」
ダイガスタ・エメラル:ATK1800 クラブ・キング:DEF3000
桃「1ターンで、3体もナンバーズを揃えるなんて・・・」 風華「なんてタクティクスなのさ!?」
一同はファラオのタクティクスに驚愕し、圧倒されいる。
ファラオ「カードを2枚伏せて、ターンを終了するぜ」手札3(1枚はα) アビドス「この瞬間、罠発動!『第一の棺』!相手ターンのエンドフェイズごとに、デッキか手札から『第二の棺』『第三の棺』と順に表側表示で出す。3つの棺が揃った時、世にも恐ろしい力が目覚める事になる。効果により、デッキから第二の棺を発動!さぁ、お前達のターンだ!」
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.64 ) |
- 日時: 2015/09/28 13:32:47
- 名前: 孝(たか)
- 鏡夜「次は僕のターンだね・・・ドロー!」
鏡夜はカードをドローして6枚の手札を確認するとニヤリと笑・・・いや、嗤う。
鏡夜「君が、本当にアクナムカノンの息子の名も無きファラオなら・・・”俺の本気が出せそうだ”」 十代「(あ・・・これは・・・オワタ)」
鏡夜が一人称を”俺”と呟いた瞬間、十代は名も無きファラオに同情の視線を向けたのだった。
ファラオ「(なんだ?何故彼は俺を憐れむような視線を向けるんだ?)」
十代の視線に気付くも、その意味はまるで分らなかった名も無きファラオ。だが、これから痛感する事になるだろう。
鏡夜「相手の場にのみモンスターが存在するとき、このカードは特殊召喚出来る!来い!『太陽の神官』!守備表示!」
太陽の神官:DEF2000
鏡夜「更に速攻魔法『地獄の暴走召喚』を発動!相手の場に表側表示のモンスターが存在し、自分が攻撃力1500以下のモンスターの特殊召喚に成功した時に発動できる。同名モンスターをデッキ・手札・墓地から可能な限り攻撃表示で特殊召喚し、相手は自分のモンスター1体を選択して同名モンスターを呼び出せる・・・だが」
ファラオ「俺達の場に居るのは、エクシーズモンスターと融合モンスター。そして墓地に同名モンスターも居ない為、特殊召喚は出来ない。」 鏡夜「そうだ。デッキから更に2体の太陽の神官を呼び出す。更に、魔法カード『強欲な壺』を発動して、2枚ドロー!更に魔法カード『ワン・フォー・ワン』!手札のモンスター『ニードルワーム』を捨て、デッキからレベル1のモンスター・・・チューナーモンスター『スーパイ』を特殊召喚!星5の太陽の神官に星1のスーパイをチューニング!”闇に月満ちる時、魔の囁きが聞こえ出す。闇へと誘(いざな)え”!シンクロ召喚!闇と共にあれ!レベル6『月影龍クイラ』!!」
クイラ:ATK2500
ファラオ「月影の龍・・・」 アビドス「暗黒の月か・・・無粋な月だな」
鏡夜のエース級・・・否、ストライカー級モンスターを、あまり驚異と思わずに見たままの感想を述べる2人。
鏡夜「まだまだ行くぞ!チューナーモンスター『ジャンク・シンクロン』を召喚!そのまま効果発動!墓地からレベル2以下のモンスターを効果を無効にして守備表示で特殊召喚する!ニードルワームを蘇生!星2のニードルワームに、星3のジャンク・シンクロンをチューニング!”我が親愛なる義妹に仕えし神の頭脳よ!その叡智を我に貸し与えよ!”シンクロ召喚!神の知識をここに!レベル5『TG ハイパー・ライブラリアン』!」
ライブラリアン:ATK2400
ファラオ「神の叡智・・・どれ程の物か」 アビドス「その程度で、余を地に跪かせる事が出来るか?」
鏡夜「まだだ!魔法カード『二重召喚』!このターン、通常召喚を2回行える。チューナーモンスター『赤蟻アスカトル』を召喚!星5の太陽の神官に、星3の赤蟻アスカトルをチューニング!”太陽昇りし時、全ての闇を照らし出す。その光で、闇を切り裂け”!シンクロ召喚!光と共に!レベル8『太陽龍インティ』!」
インティ:ATK3000
鏡夜「そして、シンクロ召喚に成功した時、ライブラリアンの効果発動!自分または相手がシンクロ召喚に成功する度に、俺はデッキから1枚ドローする!ドロー!!俺の場に、レベル8以上のシンクロモンスターが表側表示で存在するため、このカードを特殊召喚出来る!来い!チューナーモンスター『クリエイト・リゾネーター』!」 アビドス「またチューナー・・・都合4度目のシンクロ召喚か・・・流石に余も驚いたぞ。」
名も無きファラオは4度のエクシーズ召喚を披露し、鏡夜に至っては4連続シンクロである。
鏡夜「いくぜ!星5の太陽の神官に、星3のクリエイト・リゾネーターをチューニング!”ガラクタより作られし龍よ、今ここに顕現し、その意地を知らしめよ!”シンクロ召喚!レベル8『スクラップ・ドラゴン』!ライブラリアンの効果でドロー!」手札1
スクラップ龍:ATK2800
鏡夜「カードを1枚伏せ、スクラップ・ドラゴンの効果発動!自分と相手の場のカードを1枚ずつ選択し、そのカードを破壊する!俺の伏せカード、アビドス三世のドラゴネクロを破壊する!”スクラップ・レーザー”!」
スクラップ・ドラゴンはその翼で鏡夜の伏せカードを切り裂くと、瞳から放たれたレーザーでアビドス三世のドラゴネクロを貫いた。
アビドス「くっ・・・こうもあっさりと決闘龍を消し去るとは・・・」 鏡夜「これ以上は何もできないなターンエンド」手札0
アビドス「この瞬間、第一の棺の効果により、デッキから『第三の棺』を発動!そして、第一の棺の最後の効果が発動する。第一・第二・第三の棺を墓地に送り、余はデッキから『スピリッツ・オブ・ファラオ』を特殊召喚!!」
ファラオ:ATK2500
鏡夜「ファラオ・・・」 ファラオ(猫)「ニャー」
名も無きファラオ、アビドス三世、猫のファラオ、スピリッツ・オブ・ファラオとますますややこしい事になってきた。
十代「わざわざ手間をかけたのに、攻撃力2500?」 アビドス「スピリッツ・オブ・ファラオの力は攻撃力にあらず。効果発動!特殊召喚に成功した時、墓地よりレベル2以下のアンデット族通常モンスターを4体まで特殊召喚するのだ!甦れ!マーダーサーカス・ゾンビ!」
サーカス・ゾンビ:ATK1350
鏡夜「レベル2以下のアンデット通常モンスターとはいえ、4体まで蘇生する事が出来る能力・・・エクシーズやシンクロに繋げる事も容易か・・・改めてターンエンドだ。十代、頼んだぞ」
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.65 ) |
- 日時: 2015/10/04 02:45:44
- 名前: ミクニップ
- 十代「おう!俺のターン、ドロー!」
4ターン目にしてようやく十代の番になる。
十代「先ず俺は、手札から[E・HEROブレイズマン]を召喚!」
ブレイズマン 攻1200
先陣を切ったのは、深紅の炎を身に纏う炎の英雄。
十代「ブレイズマンの効果発動!このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキから[融合]を1枚手札に加える事が出来る! アビドス「ほぉ?貴様、融合使いか」
十代「あぁ!…更に俺は、魔法カード[E−エマージェンシーコール]を発動!このカードが発動した時、俺はデッキから[E・HERO]1体を手札に加える事が出来る!俺はデッキから[E・HEROスパークマン]を手札に加える!さぁ行くぜ!俺は魔法カード[融合]を発動!さっき手札に加えたスパークマンと、手札の[沼地の魔神王]を融合!来い、闇の雷を操る英雄。[E・HEROダーク・ブライトマン]!」
ダーク・ブライトマン 攻2000
十代「更に、手札から魔法カード[融合回収]を発動。墓地の[融合]と[E・HERO スパークマン]を回収し、また融合を発動!今度は手札の[E・HERO スパークマン]と[E・HEROフェザーマン]を融合!来い、戦場に吹き荒れる竜巻のヒーロー![E・HERO Great TORNADO]!」
竜巻 攻2800
十代「Great TORNADOの効果発動!このカードが融合召喚に成功した場合、相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は半分になる!バトルロイヤルなんで鏡夜さんにも被害が及ぶけど…」 鏡夜「この程度で俺が狼狽えるとでも?」
インティ 攻3000 →1500
クイラ 攻2500 →1250
ライブラリアン 攻2400 →1200
鉄屑竜 攻2800 →1400
ファラオ 攻2500 →1250
サーカス・ゾンビ×2 攻1350 →675
ゴライアス 攻2400 →1200
エメラル 攻1800 →900
クラブ・キング 守3000 →1500
十代「更に俺は、手札から魔法カード[ミラクル・フュージョン]を発動!フィールドのブレイズマンと、墓地のスパークマンを除外して融合!現れよ、神々しき閃光の英雄。[E・HERO Theシャイニング]!」
シャイニング 攻2600
十代「まだまだ!シャイニングは除外されている俺の[E・HERO]の数×300ポイントアップする!除外ゾーンには2体、よって600ポイントアップ!」
シャイニング 攻2600 →3200
十代「そして俺は、手札から魔法カード[強欲な壺]を発動!効果で2枚ドロー!…よし。俺は装備魔法[フュージョン・ウェポン]を発動!ダーク・ブライトマンに装備して攻守を1500ポイントアップさせる!」
ダーク・ブライトマン 攻2000 →3500
アビドス「ほぉ?1ターンで3体の融合モンスターを召喚してみせるとは、大口を叩くだけの事はあるらしいな?」 十代「まぁね。俺はこのままターンエンド!」手札0
フィールド上に3体もの融合モンスターをそろえて見せた十代に感心するアビドス。…だが、十代を良く知る者たちにとっては、この程度はまだ序の口だという事を嫌でも知っている為、左程驚いてすらいない。
アビドス「では、次は余のターンだ。ドロー!余は手札から[ゾンビキャリア]を召喚!」
ゾンビ・キャリア 攻400
鏡夜「ゾンビキャリア…シンクロで行く気か」 アビドス「そういう事だ!余はレベル2のマーダーサーカス・ゾンビ2体に、同じくレベル2のゾンビキャリアをチューニング!」
☆2 +☆2 +☆2 =☆6
アビドス「冥界に堕ちし悪魔よ。ファラオを守護する盾となれ!シンクロ召喚!蘇るがいい、[アンデット・スカル・デーモン]!」
アンデット・スカル・デーモン 攻2500
鏡夜「ライブラリアンの効果で1枚ドロー!…アンデット・スカル・デーモンとはまた厄介なモンスターを…」手札1 アビドス「更に、魔法カード[フォース]を発動!スピリッツ・オブ・ファラオとダーク・ブライトマンを選択し、ブライトマンの攻撃力の半分を奪い取り、ファラオに加算する!」
ブライトマン 攻3500 →1750
ファラオ 攻1250 →3000
アビドス「バトルだ!先ずはスカル・デーモンでライブラリアンを攻撃!」
スカル・デーモン 攻2500 vs ライブラリアン 攻1200
鏡夜「ライフで受けるッ!」LP:4000 →2700 アビドス「次に、スピリッツ・オブ・ファラオでダークブライトマンを攻撃!」
ファラオ 攻3000 vs ブライトマン 攻1750
十代「クッ…!破壊されたダーク・ブライトマンの効果発動!相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して破壊する!…俺はゴゴゴゴライアスを選択して破壊する!」LP:4000→2750 ファラオ「…通すぜ」 アビドス「ならばエンドフェイズに入り、ファラオの攻撃力は元に戻る。余はこのままターンエンドだ」手札0
ファラオ 攻3000 →2500
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