Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.105 ) |
- 日時: 2014/04/28 01:15:11
- 名前: 孝(たか)
- 両腕を伸ばして片足を上げて前のめりの体勢になる・・・が、すぐに復活。
氷牙「痛いじゃないかアリシア!?!!」 翔「もう復活した!?えええ!?フライパンっすよ!?フライパンでフルスイング後頭部殴打っすよ!?頭蓋骨陥没してもおかしくないっすよ!?」
アレ程の威力をもってしても氷牙は頭を押さえるだけで、ピンピンしているのだ。 もはや、本当に化け物である。
氷牙「あまいな。今更俺がフライパン如きでどうにかなると思ったか!?それに、俺は地掌拳を会得しているからな!この程度なら多少痛い位で済む!」 風華「質もーん!!地掌拳ってなんですか!」
地掌拳と言うのがいまいちわからない一同を代表して風華が質問する。 何らかの拳法か何かなのは分かるのだが・・・。
氷牙「ん?あ〜〜地掌拳ってのはだな・・・”地は力なり”というのがあってだな。大地を利用する拳法の一つで、地面が固ければ硬い程技の威力が増す物だ。そうだな、地掌拳にはかの有名な拳法、酔拳も含まれている。」 『『『酔拳!?』』』
まさかの酔拳が出てくるとは夢にも思わなかったようだ。
氷牙「まぁそんな事よりだ。アリシア、それを使う時はせめてハリセンにしろって言わなかったか?その”物質質量変換機(ラッキースター)”?」
どうやら先程のフライパンはラッキースターと言うらしい。 恐らくだがどこぞの微笑みの似合うマッドサイエンティストの作りだしたものだろう。
アリシア「だってだって、そうしないとパパ止まらないでしょう!?」 氷牙「止めるも何も、俺は何もしねぇよ。デュエルして弘政の事は大体理解した。 ああ、それから神音はお仕置きな。」 神音「げっ!?バレた!?」
脱兎の如く駆けだす神音。しかし・・・脱兎程度では氷牙の足には敵わなかった。
氷牙「よっ・・・すぅおりゃあああああああ!!!」
一瞬で氷牙は神音に追いつくと、神音の肩に飛び乗ると同時に両足の膝で頭を固定・・・そのまま腰を捻って首をゴキリと極めると、勢いを付けて空中後ろ回り。
つまり・・・背後からのフランケンシュタイナーである。
弘政「い、移動しながらのフランケンシュタイナー・・・」 ユーノ「しかも、それをする前に首を極めた・・・よね?神音、大丈夫かな?」
それを見た2人は氷牙の奇行に戦々恐々としている。 あの一瞬で神音の足に追いついたのにも驚いたが、それ以上に技を掛けるまでの動作に一切の無駄が無かった事の方がインパクトがあったようだ。
氷牙「か〜〜ら〜〜の〜〜ロメロスペシャルぅあああああああああああああ!!」 神音「ノー!!ノー!ノー!ノオオオオオオオオオオ!!!!!!!」
マウントポジションからの四肢を完全固定の完璧なロメロスぺシャルに移行する氷牙。
なんだか神音からメキメキと骨の軋む音が聞こえてくるようだ。 あまりの痛みに神音も叫びを挙げるが何だか余裕のありそうな気がしないでもない。
氷牙「そんでもって・・・か〜〜〜ら〜〜〜の〜〜〜」
氷牙は一斉に両手両足の拘束を解くと、神音が落ちてくる前に反っている背中に向けて両足を添えると筋肉のバネを利用して・・・空中へ投げ飛ばす。
十代「お〜〜〜足の力だけで5メートルは飛んだぜ・・・」 ライ「いや〜〜いつ見ても全然慣れないなぁ・・・氷牙さんのとんでも身体能力〜」
子供達の眼が虚ろになっているが気にしないでおこう。
氷牙「愛の・・・バックブリーカアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」
バキベキボキバキボキミシシ
落下してきた神音を肩で受けとめると同時に首と足を固定して一気に技を極めた。
神音「アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!・・・・・・ガクリ」
完全に嫌な音が響いたがその辺は加減しているのだろう。 なんだが掘られた様な叫びを挙げた後、意識を失う神音だった。
神音の自業自得なのでまぁ、仕方がない事なのだろう。
・・・閑話休題・・・
氷牙「さて、改めまして。俺が2人の保護責任者・・・まぁ義父の氷牙・D・アンヴィレントだ。これからよろしく!」
先程までの奇行がまるで初めから無かったかのようにサムズアップしながら挨拶する氷牙。 どうやら先のデュエルで弘政がどう言う人物かが判ったのだろう。 ・・・恐るべし、デュエル脳。
弘政「あ・・・はい。こちらこそ、です。」 氷牙「まぁ、何だ。弘政、お前はアイドルのアリシアに告白されて付き合っているが、自分じゃアリシアに相応しくないだとか思ってる様だが・・・アリシアが自分で選んで決めた事だ。 周りがどう言おうと、気にするな。アリシアの思いを受け止めて、ハッキリ言い返しいてやれ。コイツは俺の女だ!ってな?」 弘政「は?え?・・・ええええ!?な、なんで・・・僕の悩みを・・・」
いきなり話してもいない悩みを突き付けられ混乱する弘政。 一人称まで変わっているところを見ると、普段は落ち着いた人物のようだ。 最初はフェイト達が何か言ったのかと思えば、とうの彼女たちも呆れたような表情で氷牙の方を見ていた。
フェイト「義父さん・・・さっきのデュエルで弘政が抱えてる心の悩みを引っ張りだしたんだね・・・」呆れ なのは「にゃはは・・・相変わらずのデュエル脳なの。」苦笑
アリシア「ぷぅ〜〜。弘政!まだそんな事で悩んでたの?!私は、弘政が好きになったから告白したんだよ! 容姿や立場で私に告白してくる様な破廉恥な男共じゃなく、黒鷹弘政って言う1人の男性に惚れたの! 他の誰がどう言おうと、私が選んだ最高の人!それが、弘政なんだよ!」
観衆の面前で堂々と告げるアリシアはある意味男らしかった。
聞いている他の人たちの方が赤くなるくらいに・・・。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.106 ) |
- 日時: 2014/04/28 15:13:43
- 名前: カイナ
- 弘政「……」
アリシアの(美少女なのに)男らしい告白に弘政は顔を真っ赤に染め上げて及び腰になる。
弘政「ユ、ユーノー……」
ユーノ「諦めなよ、弘政」 なのは「ほらほら、ここで返さないと」
弘政の若干涙目になりながらの救援要請を幼馴染ユーノとその彼女なのは夫妻は笑顔で却下。
弘政「フェ、フェイ――」 フェイト「弘政。アリシアを泣かせたら許さないからね?」 弘政「――……」
ならばアリシアの妹であるフェイトに助けてもらおうとするが彼女が笑顔――ただし目が笑っていない――で拒絶、弘政は黙り込む以外なかった。
弘政「…………」
弘政は沈黙の後、辺りをきょろきょろと見回す。
翔「うわっ!?」
そしていきなりダッシュで周囲のブロックを破りその場を逃げ出した。
ヴィヴィオ「あ、逃げたっ!?」 なのは「相変わらず普段はヘタレだなぁもう!!」 フェイト「追いかけよう!!」
ヴィヴィオが声を上げ、なのはが呆れ気味に叫ぶとフェイトが追いかけようと叫び一斉に弘政を追いかける。
氷牙「やれやれ、世話の焼ける……」 エヴァンジェリン「お前は追いかけないのか?」
その姿を見ながら氷牙が呆れ気味に呟き、エヴァンジェリンが尋ねる。
氷牙「必要ない」
それに彼は肩を竦め悪戯っぽい笑みを浮かべてそう返した。
万丈目「いたか!?」 翔「こっちにはいないっす!」
万丈目が叫び、翔が報告。十代達レギュラーメンバー総出での弘政捜索、それはまるで戦国の世、忍び込んだ敵を探す城の兵士のような光景だった。今が夜中で彼らの手に松明でも持たせたら多分それっぽいだろう。
十代「な〜。なんでこんな大騒ぎして探さなきゃなんねえんだ?」
デュエルと関係ないからかテンションの低い十代が尋ねる。
女子『愚か者ぉっ!!!』
それに女子メンバー全員が十代を怒鳴った。
美海「好きな人への告白と言うのは恋する乙女にとっては一大事!」 風華「それを受け入れるにせよ拒むにせよ、返事をする事こそ男子の礼儀!」 ヴィヴィオ「それすらせずに逃げ出すというのは一番の非礼!」 エルフィ「見つけた暁には火あぶりにしてくれる!」
ライ「息ピッタリだなお前ら……」
レギュラー女子四人の次々とまくし立てられる言葉にライがツッコミを入れた。
明日香「口を動かしてる暇があるなら身体を動かす! ジュンコ、ももえ、行くわよ!」 ジュンコ・ももえ「「はい!!」」
そして明日香、ジュンコ、ももえが走り去っていくと共に十代達も再び探索を開始した。
アリシア「弘政〜? どこ〜?」
そしてなのはやフェイト達と離れ一人で弘政を探すアリシア。ざぱーんという波の音を聞きながら彼女は人気のない浜辺を歩いていた。
アリシア「むぐっ!?」
と、いきなり何者かが背後からアリシアの口を塞ぎ身体に手を回すと適当な物陰にアリシアを引きずり込む。
アリシア「!?」
じたばたと暴れるアリシアだったが、少しすると脱力したように動きが止まる。
アリシア「ぷは」
そしてあっという間に解放され、彼女はくるっと振り返るとくすくすと笑った。
アリシア「弘政見っけ」 弘政「……」
くすくすと笑いながらのその言葉に弘政は顔を赤く染めながらぷいっと顔を逸らす。
アリシア「でも、お約束だったら今弘政がやってるのは私の熱狂的ファンとかで、力ずくで私をモノにしようとするのを弘政がかっこよく助けるっていうのが定番なんだけどな〜」 弘政「はいはい悪かったですね」
お約束を述べるアリシアに弘政はどこか拗ねたようにそう返す。
弘政「ま、出会った時はそうだったよね」
その次に彼はそう呟く。
アリシア「うん。ツヴァイ☆ウィングの片翼として人気が出て、学校で男子達に言い寄られて……でもそれから助けてくれたのが弘政だった」 弘政「ひ、昼寝の邪魔だっただけだよ。アイドルとかそういうの興味なかったからアリシアがそうだったなんて知らなかったし」
笑顔での言葉に対しふんっと鼻を鳴らしながら返す。
弘政「それに、ああいう時とかデュエルになると性格が変わるけど……僕、普段は暗いしさ……」
言いながら落ち込む弘政。と、アリシアは「えいっ」と言いながら弘政に抱き付く。
弘政「わちょっ!?」 アリシア「弘政は暗くなんかないよ。いや、暗いのは暗いんだけど、同時に優しくってお人好しで、デュエルのかっこいい弘政もいいんだけど、それ以上に――」
そこまで言うと彼女は弘政を見上げて、満面の笑顔を見せた。
アリシア「――優しい弘政が大好きっ!!!」 弘政「っー!!!」
美少女からの超至近距離満面の笑顔での告白に弘政の顔がこれ以上ないほどに真っ赤に染まり上がる。
アリシア「きゃっ!?」
その直後弘政がアリシアを抱きしめ返した。
弘政「……だよ」 アリシア「え?」
震える声でぼそりと呟き、聞こえなかったアリシアが目を丸くして首を傾げる。
弘政「す、好きだよって言ったんだよ!」 アリシア「! 弘政ーっ♪」
意を決した弘政からの告白にアリシアは心の底から嬉しそうに彼を抱きしめ返した。
それから少し時間が過ぎ、二人はレッド寮へと戻る。と、そこが騒がしくなっている――というかキャーキャーと黄色い声が上がっている――のに二人は気づいた。
弘政「どうかしたんですか?」
なのは「げっ!」 フェイト「ひ、弘政! い、いやこれはそのっ!?」
弘政が顔を出したのになのはとフェイトが慌て出す。
[弘政は暗くなんかないよ。いや、暗いのは暗いんだけど、同時に優しくってお人好しで、デュエルのかっこいい弘政もいいんだけど、それ以上に優しい弘政が大好きっ!!!]
アリシア「え!?」
[す、好きだよって言ったんだよ!]
弘政「!?」
外に出されたテーブルの上に置かれているのは録音機。そこから聞こえてくる声にアリシアと弘政は顔を赤くした。
ヴァルツ「…………」
さらにそこに「少し出かけてくる」と言って今までどこかに消えていたヴァルツが合流。その録音機から何かを察知すると録音機を拾い上げた。
ヴァルツ「これは誰の物だ?」
その言葉にその場にいた全員が目を逸らし、ヴァルツはため息をついた後、一際大胆に目を逸らし強く閉じている口をぶるぶると震わせ汗をだらだらと流しているネラにゆっくりと近づき顔を近づけて彼女を睨みつける。
ヴァルツ「ネラ」 ネラ「ワ、ワタシ、ナニモ、シラナイヨー……」 ヴァルツ(この機械から漏れ出る魔力、気づかんと思ったか?) ネラ「…………」
片言言葉で白を切ろうとするネラにヴァルツは周りに聞こえない声量でそう言い切り、ネラはがくりと項垂れる。
弘政・アリシア「「…………」」
そして弘政とアリシアは二人っきりの逢引を聞かれたことに顔を赤くする。しかも弘政は「あ、え、お……」と声にならない声さえ出していた。
美海「やはり、恋する乙女の告白は大切」 風華「うんうん! 男もそれにしっかり答えた!」 ヴィヴィオ「それが一番だよね!」 エルフィ「火あぶりは勘弁してあげよ」
弘政「あ、う……」
レギュラー女子四人がそう話し合っているのを聞いた弘政はそんな声を漏らし、
弘政「うわあああぁぁぁぁっ!!!」
精神的に限界が来たのか、港の方に走り去っていった。多分今日出る船に乗り込むのだろう。
なのは「……ヘタレだね」 フェイト「……ヘタレ」
その光景になのはとフェイトは呆れたように顔に手を当て、ため息をついて呟いた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.107 ) |
- 日時: 2014/05/11 18:28:40
- 名前: カイナ
- デュエルアカデミアの学園祭最終日である四日目。オシリスレッド寮主催のコスプレデュエルは今日も大盛況だ。まあレッド寮主催でありつつもデュエルアカデミアのカイザーでありなかなかのイケメン青年である亮や可愛らしい外見から人気の男の娘アルフはもちろんの事、女子からも明日香やヴィヴィオ等の美少女軍団、さらには現役アイドル、ツヴァイ☆ウィングのフェイトとアリシアがいて盛況とならない方がおかしい。
エルフィ「はーい、並んでくださーい!」 焔「受付はこちらでーす!」
何せ、昨日一昨日は適当に口頭でデュエル申し込みが出来たのに、今では受付を通さないと混雑しすぎてよく分からなくなってしまう程なのだ。
弘政「デス・ガーディウスで攻撃!!!」 男子A「ぎゃあああぁぁぁぁっ!!!」
弘政が自らの切り札でモブ男子を撃破し、男子Aが「覚えてやがれクソ野郎!!!」と捨て台詞を残してデュエル場から逃げ――だがちゃんとカードトレーダーを回しに行った――ていく。
アリシア「お疲れ様、弘政! はい、ドリンク!」 弘政「あ、ああ。ありがとう、アリシア……」 アリシア「どうしたの、元気ないね?」 弘政「あはははは……」
弘政がデュエルを終えるとアリシアがドリンクを持って彼に労いの言葉をかけ、若干疲れた様子――右目は前髪で隠れているが隠れていない左目の下にはクマができている――の弘政がそう言うのにアリシアが首を傾げると弘政は苦笑を漏らす。
翔「どうしたんすか?」 ユーノ「あー、んっとね……僕達、昨日は教員部屋に泊まったんだけど……」
翔が首を傾げるとユーノが説明を始める。
ユーノ「昨夜ね、ヴィヴィオ達の部屋に泊まった……って、そういえば本校って女子は皆ブルー寮にいるって聞いてたんだけど?」 翔「あーうん、まあそこはちょっと前にシステムが変わったっていうか、エルフィさんとヴィヴィオさんが勝手に入り込んだのを黙認されてるというか……」
説明の途中で気になったように質問してくるユーノに翔が苦笑交じりにそう言葉を濁す。それにユーノは「へぇ」と言っただけで説明に戻った。
ユーノ「それでさ、ヴィヴィオ達の部屋に泊まってたアリシアが夜中に弘政の布団に潜り込んだんだよ。“恋人同士だもん、一緒に寝よー!”とか言ってたのが聞こえたよ」 翔「……羨ましいっす」 ユーノ「まあ、一般的な男性ならそうだろうけど弘政って……まあ、その、あれだからねぇ」 翔「へたれっすね」
ユーノの最初の言葉に翔はぶすくれ、次の言葉にうんうんと頷く。
ユーノ「もう眠るどころじゃなかったみたい。アリシアはすぅすぅ寝息を立てて弘政を抱き枕にして、必死で“ユーノ助けて”って視線を送ってこられてさ……」 翔「助けなかったんすか?」 ユーノ「でも、弘政本人もアリシアが幸せそうに寝てるし……って、結局助けてほしいのか放っといていいのかが曖昧でね……」 翔「……」
ユーノの説明に翔は頭を抱える。要するに断り切れなかったヘタレの自業自得の結果と言うわけだ。
アリシア「そうだ。恋人同士になれたんだし、ダーリンって呼ぼうか!? もう一緒に寝たんだし、それぐらいいいよね!?」 弘政「アリシア声がでかい!!!」
アリシアの目をキラキラさせながらの無邪気な言葉に弘政が泣きそうな悲鳴を上げ、アリシアのファンなのだろうかモブ男子達が怒りに燃えた目で弘政を睨みつけ、なのはとフェイトが引きつった笑みを見せる。彼の心労はまだまだ続きそうだ。
カイ「はい、それではこちらの番号札をお持ちください。順番が来たらお呼びいたします」
一方受付を行っている――受付は手が空いている者が順番でする事になった――カイが営業スマイルを浮かべて受付を行っている。なおその笑顔を見た女性が頬を赤らめ、隣で受付をしているカノンノは心の中でため息をつきながら笑顔で受付をしていた。まあ彼女も彼女で男性から頬を赤く染められたりしている。どっちもどっちな恋人同士というわけだ。
三沢「カイ、そろそろ交代しようか?」 風華「カ、カノンノ! 私が代わるよ!」
カイ「ああ、サンキュ」 カノンノ「うん、頑張ってね」
と、三沢と風華が受付の交代を申し出、カイはお礼を言いカノンノはウィンクしながら「頑張ってね」とエールを送る。それに風華が顔を赤くして慌てているといきなりレッド寮を巨大な影が覆った。
三沢「ん? 曇ってきたか?」 カイ「そうだな……」
三沢が呟き、カイが呟き彼らが上空を見上げる。と、全員が絶句した。寮の上空にあるのはヘリコプター。学園祭初日の騒動を思い出す光景だ。
???「とぅっ!」
と、そのヘリコプターから何者かが飛び降りたかと思うとプールの飛び込み競技のように空中でくるくると回転する。そしてすたっ、と華麗に着地してみせた。
なのは・フェイト「「ええええぇぇぇぇぇっ!!??」」
目の前で行われた常識外れな光景になのはとフェイトが驚愕の声を上げる。
???「ふわっはっはっはー!! ナイスなリアクションをありがとう!!」
と、その飛び降りてきた女性――健康的な葉っぱのように濃い緑色の髪を長く伸ばしたスタイル抜群の美女――は立ち上がると右手を上に掲げポーズを決める。
カイ「そぉいっ!!!」 ???「はうっ!?」
と、カイが思いっきり女性に蹴りを叩き込み、女性は悲鳴を上げた後蹴られたお尻に手を当てて涙目でカイを睨む。
エデン「お母さんに暴力を振るうとは何事!?」 カイ「やかましいわ!!! 仕事ほっぽって何しに来たこの馬鹿親!!」 エデン「何仕事ほっぽってって決めつけてるのよ! まあほっぽってんだけどさ!!」 カイ「開き直るな!!!」
女性――エデンとカイの親子は再開早々口喧嘩を始め、カノンノはやれやれと苦笑する。
アリシア「あ、あれってRC(レディアントコーポレーション)のエデン社長だ……」 弘政「え、知ってるの? アリシア?」 アリシア「うん。前に一回私とフェイト、RCの商品のCMに出たことあるから」 弘政「へー」
アリシアと弘政はそう話し、弘政の「へー」という返事にアリシアはにまっと悪戯っぽく笑った。
アリシア「とりゃっ!」 弘政「わっ!?」
突然アリシアが弘政の腕に抱き付き、弘政が驚いたように声を上げるとアリシアはにししと笑った。
アリシア「大丈夫だよ弘政。もう弘政が知らないとこでなんかしないからね? 何をしたかとか、ぜ〜んぶ教えたげる!」 弘政「いや、別にそれを気にしてたわけじゃ……」
アリシアの悪戯っぽい笑顔での言葉に弘政は困ったようなだがまんざらでもない様子を見せる。と、いきなり弘政の頭上に彼一人覆う程度の雷雲が発生、
弘政「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!??」 アリシア「きゃあっ!?」
突然落雷が弘政を襲いアリシアは驚いたように反射的に離れる。そして数秒弘政は骨が見えるような電撃を受けた後ばたっとぶっ倒れ、アリシアやなのは、フェイト、ユーノが「弘政ー!?」と叫びながら彼に駆け寄る。
???[……ふんっ!]
その光景を見て、何者かがふんっと鼻息を荒くする。エデンの後ろの方で半透明の姿をした、茶髪をショートにした美少女だ。しかし現在は何故かほっぺを膨らませて腕組みをし、焼きもちを焼いているかのように顔を背けている。
エデン「はーちゃん、どしたの?」 はーちゃん[……分からんけど、なんかイライラする。ストレス発散や]
突然の暴挙に流石のエデンも目を点にして自らの所有するカードの精霊――最後の夜天の主ことはーちゃんに尋ねるとはーちゃんは弘政をジト目で睨みながらそう言い放った。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.108 ) |
- 日時: 2014/05/12 02:32:31
- 名前: 孝(たか)
- 鏡夜「あはは・・・来て早々羽目を外してるね?」
エデン「お〜!きー君。やっほ〜い」 鏡夜「やっほ〜い。えーちゃん。」
いーえ〜〜い!っとハイタッチしながら挨拶する二人。 どうやらあの祭りでデュエルしてから意気投合したらしい。
鏡夜「う〜ん。はやてちゃんはあっちの彼が気になるのかなぁ?」 はーちゃん[ち、ちゃうもん!私は別に彼の事なんて気にしとらんよ!なんやイライラしてきたから天罰うっただけやもん!]
イライラスしただけで天罰落とすのかこの娘は・・・。 因みに、何故鏡夜がはーちゃんをはやてと呼ぶのかと言うと・・・エデンに「なんではーちゃん?」と聞くと、本名が「はやて」だからという事らしい。
鏡夜「それにしても・・・精霊見えるようになってからまだ浅いのに結構親睦深まった様だね?」 エデン「ええ。これでもカードとしての付き合いは長いから。愛着は最初から湧いてるわよ」
でも、躾けはしておくべきだけどねと思うだけで言わない鏡夜もどうかと思うが・・・。
鏡夜「あ、どうせなら、はやてちゃんも実体化する?」 はやて[そうはゆーても、私は実体化する方法は知らへんし・・・]
鏡夜にいきなり実体化したらと言われても、はやて自身は実体化する技法を知らないのでどうしようもない。
鏡夜「あ、それなら大丈夫。ここには専門家がいるからね。」 「[専門家???]」
エデンとはやては精霊に詳しい人がいるのかと首を傾げる。
鏡夜「うん。専門家。ヴァルツ〜〜ちょっと来てくれる?」
と、鏡夜はブラックマジシャンのコスプレ?をしているヴァルツを呼ぶ。 2人はブラックマジシャンそっくりのヴァルツを見てギョッとしてしまう。
ヴァルツ「どうかしたのか?む・・・なるほど、彼女は精霊だな」 鏡夜「そ、君のお仲間」
いきなり正体をばらすような発言そする鏡夜にため息が漏れるが、今更と思いエデン達に向き直る。
ヴァルツ「私の名はヴァルツ。ブラックマジシャンの精霊だ。」 はやて[ブラックマジシャンの!?なんでそんな高名な精霊さんがこんなところに居はるんですか!?]
本人なのだから似ていて当たり前と納得すると同時に、高名過ぎるヴァルツに更に驚いてしまう。
ヴァルツ「彼らとは昔馴染みなのだ。時々だが、精霊界で起きた事件にも協力してもらった事もある。」 エデン「へぇ〜〜まぁ、アレだけデュエルが強いんだもん。精霊から手伝いを頼まれるのも頷けるかも・・・」 ヴァルツ「・・・・・・ああ。それで、用事と言うのは彼女に実体化の術を掛ける事でいいのか?」
精霊界の問題がデュエルよりも物理的な事で解決してもらっている事が多いのを思い出して少しばかり視線をずらすヴァルツだった。
鏡夜「うん。精霊として目覚めたのも、実はつい3か月前なんだよね。だから実体化する方法は知らないんだって。」 ヴァルツ「ふむ。彼女ほどの力の持ち主なら、私の弟子よりも容易に習得できるだろう。では、付いて来てくれ。ここでするには目立ち過ぎる。」
そう言って、ヴァルツははやてを連れてレッド寮の裏へと向かっていった。
鏡夜「それじゃぁ次は、えーちゃんはこっちね。」 エデン「うん?私は何をすればいいの?」 鏡夜「参加してくれるんでしょ?じゃぁ、デュエルモンスターズの衣装、着てみない?」 エデン「わぁお!面白そうね!あ、ブラマジガール有るかしら!?」
どうしてもブラマジガールがいいいのか眼を爛々と輝かせながら問うてくるが・・・
鏡夜「あ〜有るにはあるけど・・・本人居るから。」 エデン「ゑ・・・?本、人?」
ババッ!!っと辺りを見回すエデンは、なのは達と会話に花咲かせているブラマジガールこと、ネラを発見した。
エデン「・・・・・・きゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!ブラマジガール!本物のブラマジガールだわ!?突撃いいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」
どうやらエデンは相当のブラマジガールファンの様だ。 アルフにデュエルを申し込んでいるブラマジガールファンの男共よりも燃えている様にも見える。
鏡夜「・・・行っちゃった・・・ま、大丈夫だよね?」
エデン「ブラマジガールちゃあああああああああああああん!!!!!!!!!!!」 ネラ「え?きゃあああああああああ!?!?なになになに!?!?」
突然突貫してきたエデンに抱きつかれ、頬ずりされるネラ。 普段自身がアルフにしている事をされている事にネラ自身、何が何だか分からなくなっていたのだった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.109 ) |
- 日時: 2014/05/18 15:34:41
- 名前: カイナ
- ネラ「はぁ、はぁ……」
数分後エデンがカイに引っ張られて連行され、ようやく解放されたネラは乱した衣装ごと自分の身体を抱きしめ、頬を紅潮させながら荒い息を漏らす――一言で言えばめっちゃエロい格好だ――。
ラルフ「おいネラ……大丈夫か?」
普段はあまり仲が良くないラルフ――アルフはちょっと休憩。とラルフに身体を任せている――も流石に心配になったのか声をかける。
ネラ「ごめんね、ラルフ……」 ラルフ「え?」 ネラ「アルフ、いっつもこんな目にあってたんだ……」
人の振り見て我が振り直せとはよく言ったものか。ネラは多少反省した様子を見せていた。しかし自分としては大好きな弟のアルフを可愛がっていたつもりなのに実はどういう目にあっていたのかを自覚したせいか、悲しそうな目には涙までも浮かんでいた。それを直視したラルフはうっと唸る。
ラルフ「まあ、その、あれだ……あれもお前なりの愛情表現なんだろ?……まあ、やり過ぎはダメだが……少しなら、いんじゃね?」 ネラ「そう!?」
ラルフの言葉にネラは元気を取り戻したのか目をキラキラと輝かせながらそう叫び、やり過ぎないようにと釘を刺されたとはいえライバルから許可を得たも同然の言葉にわーいわーいと喜び始めた。
エデン「ちぇ〜。ブラマジガールじゃないのか〜」
一方カイとカノンノに更衣室に押し込まれ、カノンノによって着替えさせられたエデンは自分のコスプレがブラマジガールじゃない事に唇を尖らせる。彼女のコスプレはアルケミック・マジシャンだ。
はやて「ほんまに、私が実体化した……」
一方レッド寮の裏から出てくるはやては自分の身体が実体化していることに衝撃を受ける。
ヴァルツ「私達が研究を重ねた結果というものだ。と言っても、私が手伝ったとはいえ君程短期間で習得する事は難しい。ネラ、私の弟子でさえも自力で発動するにはなかなか時間が必要だったからな。どうやら君はかなりの才能があるようだ」 はやて「そうなんですか〜」
はやてとヴァルツはそう会話をする。
弘政「あれ? ヴァルツさん、そちらの方は?」
するといち早くはやてに気づいた弘政がヴァルツにどなたかと尋ねる。
ヴァルツ「ああ。エデン……カイ君の母親の知り合いだそうだ」
弘政「へ〜」
ヴァルツはそういう設定ではやてを紹介、弘政はへぇと声を漏らした後はやてに向き直って微笑を浮かべる。
弘政「初めまして、黒鷹弘政です。このアカデミアの生徒ではないんですけど、ここで会ったのも何かの縁。よろしく」 はやて「あ、う、うん。は、はやてや……よ、よろしく」
弘政の微笑を見たはやてはどきっとしたようなリアクションを取った後赤く染まった頬を隠すようにうつむき、挨拶を返す。
アリシア「ひ〜ろ〜ま〜さ〜っ!!」 弘政「わっ!?」
と、アリシアが弘政の視界外から突進、勢いよく彼に抱き付いた。まあ弘政もその勢いに押し負けず踏ん張ったのだが。
アリシア「ねーねー! ヴィヴィオが十代と一緒にタッグデュエルしようってさ! やろーやろー!」 弘政「はいはい。分かったよ」
確かにその言葉通りヴィヴィオがにこっと、十代がデュエルしようぜ〜オーラを放ちながらすぐ近くで笑っている。アリシアの言葉に弘政は困ったように笑いながらはいはいと頷く。
はやて「なああんた、アリシアって言ったっけ?」
と、はやてがイラついた様子――というか明らかに怒った様子のジト目+額に怒りマークをくっつけている――でアリシアに話しかけた。それにアリシアが「ん?」と首を傾げる。
はやて「そいつが困っとるやん。というよりもや、公衆の面前でそう抱きついたりしたらあかんで?」 アリシア「え? そう? これくらい普通だけど……」 はやて「ふ〜ん……」
はやての言葉に首を傾げながらそう返すアリシアにはやてはふ〜んと鼻を鳴らして弘政を睨むように見て、現在弘政に背中から抱きついているアリシアの、弘政の背中に現在押し付けている形になっているそれなりに膨らんだ胸と、その感触の為か若干照れたような表情になっている弘政を睨みつける。
はやて「男はやっぱり胸なんかああああぁぁぁぁぁっ!!??」 弘政「え、それどういう意味ぐはぁっ!!??」
直後キレた目を見せたはやてのハイジャンプスピニングハイキックが弘政の側頭部に叩き込まれた。それにアリシアも驚いて「ふわぁっ!?」と悲鳴を上げながら弘政から離れ、十代も「弘政ー!?」と叫ぶ。
弘政「くろ?……」 はやて「?……っー!!??」
ハイキックの衝撃から倒れていく弘政の口からそんな声が漏れ、その言葉の意味を理解したはやては顔を真っ赤にしてスカートを両手で押さえると涙目の状態で目を吊り上げ、倒れている弘政を足蹴にし始めた。
はやて「こ、このアホッ! 変態ッ! 痴漢ッ!」
罵詈雑言を浴びせながら弘政を足蹴にするはやて。その光景に十代達学生はぽかーんとしかできなかった。なお一部学生から「羨ましい!」とか「弘政とかいう奴そこ代われ!」とか「美少女から罵倒されながら足蹴とか、我々の業界ではご褒美です!」という声が上がっている。
アリシア「やめたげてよぉ!」
と、アリシアがそんな声を上げながら弘政の前に立ち塞がった。
アリシア「なんで弘政をいじめるの!?」 はやて「べ、べつになんでもないもん! そ、そいつがむかつくだけやもん!」
アリシアの言葉にはやては顔を赤くしたままぷいっと顔を逸らす。
ヴィヴィオ「……ははぁ〜ん?」
はやて「な、なんや!?」
と、何かに勘付いたのかヴィヴィオがにやにやと笑い始め、はやてがなんやと声を上げた後アリシアをキッと睨んだ。
はやて「こ、こうなったらデュエルやデュエル!! 勝負!!」 アリシア「え?……うん、いいよ! その代わりあたしが勝ったら弘政に謝ってね!」
やけっぱちになったはやてはアリシアにデュエルを申し込み、アリシアも頷く。
エデン「はい、はーちゃん!」 はやて「どうもっ!」
と、エデンが自分のデッキを差し込んだ状態のデュエルディスクをはやてに投げ、はやてはそれを受け取ると流れるような動きで左腕に装着し、二人は向かい合ってデュエルディスクを展開。
アリシア・はやて「「デュエル!!!」」
直後、二人の声が重なり合った。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.110 ) |
- 日時: 2014/05/19 01:04:02
- 名前: 孝(たか)
- はやて「・・・先攻は私からやな?ドロー!・・・私は、[魔導書士バテル]を召喚!効果発動!
この子は召喚、リバース時にデッキから[魔導書]を1枚サーチ出来るんや! その効果で、[グリモの魔導書]をサーチ!」
バテル:ATK500
ヴィオ「魔導書って・・・エデンさんと同じ!?」 エデン「同じどころか、アレは元々はーちゃんのデッキよん♪ この間のお祭りのとき、手違いで持ってきちゃってたのよ・・・テヘッ♪」
可愛らしく舌を出しながら答えるエデン。 本来なら歳を考えてほしい行動だが、見た目が若々しいので様になっているのが何とも小憎らしい。
はやて「そして、そのままグリモの魔導書を発動!デッキからグリモ以外の魔導書をサーチするで! ただし、グリモの効果は1ターンに1度だけや。[セフェルの魔導書]をサーチ! 私のフィールドに、魔法使い族がおるとき、手札のセフェル以外の魔導書・・・[トーラの魔導書]を見せる。 ほんで、墓地の魔導書魔法カード1枚を選択する事で、セフェルの魔導書を発動できる! 選択した魔導書の効果をコピーできるんや!墓地のグリモの効果をコピーして、グリモ以外をサーチや!」
再びデッキを取り出して欲しいカードを探すはやて。 数秒経過すると、一枚のカードを手に取る。
はやて「私がサーチするのは[魔導書廊エトワール]や!」
ヴィオ「エトワール・・・どんな効果なんですか?」 エデン「ふふふ。アレはね、夏祭りの時はまだ海外にしかなかったカードで、その時のカード名は[Spellbook StarHall]って、言うのよ」 ヴィオ「Spellbook StarHall・・・?ああ!魔力カウンターの数だけ魔法使い族を強化する永続魔法の魔導書!!」
以前の夏祭りの時に、エデンがヴィヴィオとのデュエルで使っていた海外先行カードである。 魔導書を発動する度に魔力カウンターを置き、その数だけ魔法使い族の攻撃力を100アップさせる永続魔法であり、破壊された時に乗っていた魔力カウンターの数以下のレベルを持つ魔法使いをデッキからサーチするカードである。
はやて「ほんで、そのままエトワールを発動や。カードを2枚伏せて、ターン終了や!」手札3 アリシア「私のターン、ドロー!魔導書かぁ・・・今は発動してなかったけど・・・[魔導書の神判]が来たらとてもじゃないけど耐えきれない。 ・・・私は、フィールド魔法[フューチャー・ヴィジョン]を発動!」
アリシアは魔導書の究極のカードと言える魔導書の神判を警戒して素早く勝負を仕掛ける様だ。
アリシア「これにより、モンスターが通常召喚された時、そのモンスターを除外するよ! そして、そのモンスターは召喚主の次の自分のスタンバイフェイズに表側攻撃表示でフィールドに戻るよ。」 はやて「召喚からなるコンボを途切れさせる気やな・・・」
通常召喚からコンボが発生するジャンク・シンクロンやブリキンギョなどのシンクロやエクシーズに繋ぐテンポ崩される事になる。
アリシア「私は、[フォーチュンレディ・ライティー]を召喚!この瞬間、フューチャー・ヴィジョンの効果で、ライティーを除外するよ!」 はやて「・・・?除外すると分かってて召喚するんか?」
召喚と同時にアリシアのフィールドからライティーが異次元に跳ばされる。
アリシア「この瞬間!ライティーの効果発動!ライティーが効果によってフィールドから離れた時、デッキからフォーチュンレディーモンスター1体を特殊召喚するよ!おいで![フォーチュンレディー・ダルキー]!」
ダルキー:ATK? 星5
はやて「攻撃力不明タイプのモンスター・・・」 アリシア「フォーチュンレディーの攻撃力は、単体ごとに自分のレベルを参照にするよ! ダルキーは自分のレベルの400倍アップする!現在は5よって攻撃力は・・・」
ダルキー:ATK?→2000
はやて「攻撃力2000・・・」 アリシア「更に、魔法カード[おろかな埋葬]!デッキから[フォーチュンレディー・ウォーテリー]を墓地に送っておくよ。バトル!ダルキーでバテルに攻撃!”ダーク・フェイト”!!」
氷牙「ダーク・フェイト!?フェイトがグレたのか!?」 フェイト「ち、違うよ義父さん!アレはただの攻撃名だよ!!もう!アリシア!その攻撃名止めてって言ってるのに!」
アリシアの発した攻撃名に過敏に反応した氷牙にフェイトは誤解だと言って宥める。 親馬鹿であってもキチンと対処するフェイトは本当に良い娘だ。
はやて「甘いで!速攻魔法[ディメンション・マジック]!私のフィールドに魔法使い族のモンスターがおる時発動できる! 私のフィールドのモンスター1体をリリースして、手札から魔法使い族を特殊召喚や!頼んます![ブラック・マジシャン]!!」
ブラマジ:ATK2500
アリシア「ぶ、ブラック・マジシャン!?」 はやて「更に、ディメンション・マジックのもう一つの効果で、相手モンスター1体を破壊するで!勿論選択するのはダルキーや!」
どうやらはやてはわざとバテルを矢表に出し、魔法や罠で迎撃すると見せかけ、最上級モンスターと除去を同時に行うつもりだったらしい。
アリシア「そうはさせないよ!手札から速攻魔法[トーラの魔導書]を発動!フィールド上の魔法使い族モンスターに魔法か罠の耐性を付けるよ! 私はダルキーに魔法耐性を付ける!これで、ダルキーはこのターンは魔法効果を受けない!」 はやて「せやけど、[魔導書]魔法カードが発動した事で、エトワールの効果も発動や。自分か相手が魔導書魔法カードを発動する度に、このカードに魔力カウンターを1つ置くで。 そして、その数だけ私のフィールドの魔法使い族モンスターの攻撃力が100ポイントアップ!」
ブラマジ:ATK2500→2600
アリシアからの攻撃を防ぎつつ、最上級モンスターを呼び出し、ついでとばかりに更に強化までして見せるはやて。
アリシア「・・・私は、カードを2枚伏せて、ターン終了だよ。」手札1
他にする事が無いのでアリシアはカードを伏せてターンを終えるのだった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.111 ) |
- 日時: 2014/05/23 02:47:17
- 名前: 孝(たか)
- はやて「私のターンや。ドロー!ほないくで?まずは速攻魔法[サイクロン]!フューチャー・ヴィジョンを破壊や!続いて、[魔導老士エアミット]を召喚や!」
エアミット:ATK1200→1300
はやて「さらに、2枚目のグリモの魔導書を発動して、セフェルの魔導書をサーチ! ほんで、手札のトーラの魔導書を見せて、グリモの効果をコピーして、[ヒュグロの魔導書]をサーチや! ほんでもって、エアミットの効果とエトワールの効果や。エアミットは、魔導書魔法カードが発動する度に、レベルを2つ。攻撃力を300アップや。 エトワールには魔力カウンターが合計で2つ乗るで。」
エトワール:1→3 エアミット:ATK1300→2100 星3→7 ヴラック・マジシャンATK2600→2800
アリシア「レベル7のモンスターが・・・2体!?」 はやて「レベル7になったエアミットとブラマジさんでオーバーレイ!2体の魔法使い族で、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!”世界の平和は、法によって秩序を保つ。我らが一丸となりて世界を導け!”現れてや![魔導法皇 ハイロン]!!」
ハイロン:ATK2800→3100 ORU2
アリシア「攻撃力、3100!」
返しのターンで更に攻撃力高いエクシーズモンスターを呼び出すはやて。 そして、ランク7ともなればそのモンスター効果は強力な物となる。
はやて「ハイロンのモンスター効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、墓地の魔導書の数まで、相手フィールドの魔法・罠を選んで破壊するんや!」 アリシア「魔導書の数までって・・・確かあなたの墓地には・・・!?」
そう、魔導書の恐ろしい所は、魔導書の使用回数や墓地に溜まっている魔導書の数または種類を参照として発動する効果なのだ。
そして、今現在のはやての墓地にある魔導書は・・・
はやて「私の墓地にはグリモとセフェルが2枚ずつある。つまり、4枚まで選んで破壊する事が出来る! 当然、私が選択するのは、あんたの伏せカード2枚や!」 アリシア「さ、させないよ!罠発動![強制脱出装置]!あなたのハイロンを手札に・・・」 はやて「忘れた訳や無いやろ?私の手札には、アンタも使った速攻魔法・・・トーラの魔導書があるんやで!発動してハイロンに罠耐性を付ける! ほんで、エトワールのカウンターも更に1つ増える!」
4枚の魔導書の力でアリシアのリバースカード2枚を破壊しようとするが、その内の一枚でハイロンをバウンス。 しかし、その対策は既にはやてが最初から握っており、先のターンでアリシアも使用しているトーラによって罠耐性を付けられてしまう。
アリシア「ところがぎっちょん!私も、速攻魔法ディメンション・マジックを発動!ダルキーをリリースして、手札の魔法使い族・・・”ブラック・マジシャン”を特殊召喚!」 はやて「ブラック・マジシャンやとぉぉぉっ!?」
ブラック・マジシャン(A):ATK2500
だが、アリシアの最後の手札は奇しくもはやてが先程使用していたモンスター・・・ブラック・マジシャンだったのだ。
アリシア「逆順処理に入るよ!まずはディメンション・マジックの効果でハイロンを破壊!」 はやて「・・・トーラの効果で、ハイロンに罠耐性を与える・・・けど、対象が存在しなくなった事で不発。」 アリシア「そして私の強制脱出装置も、対象が居なくなった事で不発。」 はやて「ハイロンの効果で発動したディメンション・マジックと強制脱出装置は破壊される。 最後に、エトワールに魔力カウンターが1つ追加や。」
エトワール:カウンター3→4
はやて「なかなかやるなぁ・・・今更やけど、名前、聞いてもええか?」 アリシア「うん。アリシアだよ!アリシア・テスタロッサ!」 はやて「私は、はやて。平仮名ではやてや。」
今更ながらにお互いに自己紹介。 ここにきて、最初の弘政の事などすっかり頭から抜けている。
それほどまでに、ブラック・マジシャンの印象は衝撃的だったようだ。
アリシア「はやて・・・かわいい名前だね!」 はやて「さよか。よく変な名前や言われるけどな・・・ありがとうや。アリシアちゃんも、ええ名前やね?」 アリシア「うん!お母さんが付けてくれた名前だからね!」
2人は意気投合。・・・だが、次の瞬間。
はやて「ほな、こっからが・・・」 アリシア「本当のデュエル!!」
2人の乙女による本気のデュエルである!!!
はやて「罠発動!永続罠[リビングデッドの呼び声]!勿論、復活させるんは・・・復活してや!”ブラック・マジシャン”!!」
ブラック・マジシャン(H):ATK2500→2900
はやて「更に、セフェルの効果でサーチした最後の手札。魔法カード[ヒュグロの魔導書]! 私のフィールドの魔法使い族モンスターの攻撃力を1000ポイントアップ!更に、対象モンスターが相手モンスターを破壊した時、デッキからヒュグロ以外の魔導書をサーチ出来る! 更にエトワールのカウンターも1つ追加や!」
エトワール:カウンター4→5 ブラック・マジシャン(H):ATK2900→4000
弘政「攻撃力4000!?」 ユーノ「弘政の仮面魔獣よりも高い攻撃力・・・!?弘政起きて大丈夫なの!?」
ブラック・マジシャン対決ですっかり忘れていたが、弘政が眼を覚まして最初に飛び込んだ映像がブラック・マジシャン対決でしかも攻撃力が4000の弩弓のモンスター。
いやでも目が覚めるという物だ。
弘政「何があったかよく覚えてないんだけど・・・全く状況がつかめてないけど・・・でも」 ユーノ「でも?」
弘政「こんな面白そうな状況で、気を失ってるなんてもったいないじゃないか!?」 十代「分かる!分かるぜその気持ち!頑張れぇぇぇアリシアさーーーん!」
弘政の何時もとは違う興奮した状態に十代も呼応したのか、弘政と並んでアリシアの応援をする。
はやて「バトルや!ブラック・マジシャンで攻撃!”ブラック・マジック”!!」 アリシア「迎え撃って!ブラック・マジシャン!”ブラック・マジック”!!」
2体のブラック・マジシャンによる最高位の黒魔導のぶつかり合い! 拮抗すると思われた魔導対決は、ヒュグロの魔導書によって強化されたはやてのブラック・マジシャンに軍配が上がった。
アリシア「きゃあああああああああああ!?」LP4000→2500 弘政「アリシア!?」 フェイト「姉さん!?」
1500の超過ダメージを受けて後ずさるアリシアに、恋人の弘政と妹であるフェイトも声を挙げてしまう。
はやて「ヒュグロの効果で、デッキから[ネクロの魔導書]をサーチや。このまま、ターンエンドや」手札1(ネクロの魔導書)
ブラック・マジシャン(H):ATK4000→3000
ヒュグロの効果が切れ、攻撃力は下がったものの、エトワールの効果でその攻撃力は3000。
あの青眼の白龍と同等の力である。これに対し、アリシアがどう攻めるのか・・・!
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.112 ) |
- 日時: 2014/05/28 22:40:33
- 名前: カイナ
- アリシア「私のターン、ドロー!」
アリシアはカードをドローし、にやりと笑う。
アリシア「私はブラック・マジシャンをリリースし、二体目の[フォーチュンレディ・ダルキー]をアドバンス召喚!」 フォーチュンレディ ダルキー 攻撃力:?→2000
はやて「攻撃力は下がるのに?……」
アリシアの呼び出したフォーチュンレディにはやては怪訝な表情を見せる。と、アリシアはにやりっと笑った。
アリシア「ご心配なくっ! 速攻魔法[タイムパッセージ]を発動! 私の場のフォーチュンレディ一体のレベルを三つ上げる!」
フェイト「そしてダルキーの攻撃力はレベル×400ポイントの値」 なのは「事実上、フォーチュンレディのパワーアップカードでもある!」
アリシア「成長しなさい、ダルキー!」 フォーチュンレディ ダルキー 攻撃力:2000→3200 レベル:5→8
アリシアの発動した速攻魔法の解説をフェイトとなのはが見事なコンビネーションで行い、ダルキーはレベルアップと共に攻撃力を上げる。
翔「ブラック・マジシャンの攻撃力を上回ったっす!」
アリシア「バトル! ダルキーでブラック・マジシャンを攻撃! ダーク・フェイト!!」 はやて「ぐぅっ……」LP4000→3800
翔が叫び、アリシアが指示すると共にダルキーの魔術弾がブラック・マジシャンを破壊、はやてにダメージを与える。
アリシア「この瞬間ダルキーの効果発動! このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上のフォーチュンレディが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、自分の墓地のフォーチュンレディ一体を選択して特殊召喚できる! 私は墓地の[フォーチュンレディ ウォーテリー]を特殊召喚! ウォーテリーの効果発動! 自分フィールド上にウォーテリー以外のフォーチュンレディが存在する場合にこのカードが特殊召喚に成功した時、デッキからカードを二枚ドローする! ドロー!!」 フォーチュンレディ ウォーテリー 攻撃力:?→1200
アリシアは水のフォーチュンレディを呼び出し、その効果によってカードをドローする。
アリシア「バトルフェイズ中の特殊召喚のため、ウォーテリーにも攻撃権がある! ウォーテリーでダイレクトアタック!!」
はやて「わぷっ!?」LP3800→2600
主からの攻撃指示を受け、ウォーテリーは鉄砲水をはやてにぶつける。
アリシア「メインフェイズ2に入ってウォーテリーに装備魔法[ワンダー・ワンド]を装備し、効果発動! このカードと装備モンスターを墓地に送ってデッキからカードを二枚ドロー!! 魔法カード[フォーチュンフューチャー]! ゲームから除外されているフォーチュンレディ、ライティーを墓地に戻してデッキからカードを二枚ドロー!」
アリシアは場に残していては大ダメージの元になりかねないウォーテリーを除去しつつさらにカードをドローする。というよりもウォーテリーから始まって既に六枚ドローしている。ドロー狂氷牙を見ているかのようだ。
アリシア「カードを三枚セットしてターンエンド!」手札一枚
そして彼女はカードを三枚伏せてターンエンドを宣言した。
はやて「私のターン、ドロー! 私は魔法カード[壺の中の魔術書]を発動! 互いのプレイヤーはデッキからカードを三枚までドローする! 三枚ドロー!」
アリシア「さ、三枚ドロー!」
はやて「さらに魔法カード[強欲な壺]を発動! カードを二枚ドロー!!」
はやての発動した魔法の効果で一気に手札を増やす。と、にやりと笑った。
はやて「私は[魔導召喚士 テンペル]を召喚!」 魔導召喚士 テンペル 攻撃力:1000→1500
十代「あのカードは!?」
はやてが召喚したテンペルの姿を見た十代は、かつての夏祭り大会でエデンが使った光景を思い出す。
はやて「知恵の実を食べた人間は、その瞬間より旅人となった……カードが示す旅路を辿り、未来に淡い希望を託して」
突然、はやてが話し始める。
はやて「魔法カード[グリモの魔導書]発動。デッキから魔導書魔法カード[ゲーテの魔導書]を手札に加える」 魔導召喚士テンペル 攻撃力:1500→1600 魔導書廊エトワール 魔力カウンター数:5→6
話す合間にはやては最後のグリモの魔導書を発動、デッキから魔導書をサーチする。
はやて「旅人は、絶対なる死を乗り越えて完全なる存在へとなった」
はやてはただ静かにそう告げる。その瞬間、テンペルが光に包まれた。
はやて「テンペルは魔導書魔法カードを発動したメインフェイズ、このカードをリリースしデッキから光属性または闇属性の魔法使い族・レベル5以上のモンスター一体を特殊召喚する効果を持つ」
そう言い、はやてはデッキから吐き出された一枚のカードを手に取り、掲げる。
はやて「これぞ、アルカナの終焉にして完全なる存在。出でよ、[魔導天士 トールモンド]!!!」 魔導天士 トールモンド 攻撃力:2900→3500
呼び声と同時、彼女の場に神々しい光を放つ天士が姿を現した。
はやて「トールモンドの効果発動。このカードが魔法使い族モンスターまたは魔導書魔法カードの効果によって特殊召喚に成功した時、自分の墓地の魔導書魔法カード二枚を選択して手札に加える事ができる。私は[トーラの魔導書]と[ヒュグロの魔導書]を手札に加える。この効果を発動するターン、自分は他のモンスターを特殊召喚できない」
十代「な、なんだ?……なんか、すげえ威圧感……エデンさんが闇の書の闇を使ってた時みてえだ……」
はやては淡々とカード効果を処理していく。その姿からは何か見た目の年齢からは計り知れない威圧感が見え、十代はそれを感じ取ったのか僅かに震えていた。
はやて「そして、トールモンドのさらなる効果。この効果でカードを手札に加えた時、手札の魔導書魔法カード四種類を相手に見せて発動できる。私はネクロ、ゲーテ、ヒュグロ、トーラの魔導書を開示」
そう言い、一拍置いて彼女はにやりと笑った。
はやて「このカード以外のフィールド上のカードを全て破壊する」
そう言った瞬間、はやてが開示した魔導書魔法カードからトールモンドは魔力を吸収していく。
アリシア「つっ!? トラップ発動[ガガガシールド]!! ダルキーを一ターンに二度までの戦闘または効果破壊から守――」 はやて「――チェーン、速攻魔法[ゲーテの魔導書]。墓地のセフェル二枚、グリモ一枚をゲームから除外してダルキーをゲームから除外する」 アリシア「っ! ま、まだ! トラップカード[ディメンション・ゲート]!! このカードの発動時私の場のモンスター一体をゲームから除外――」 はやて「――逃がさへんで。チェーン、速攻魔法[トーラの魔導書]。ダルキーはこのターン罠の効果を受けない」
アリシアの行動をはやては封殺する。と、アリシアはにやっと笑った。
アリシア「かかったね! あいにく引きは悪かったんだけど、せめてこのターンだけは生き延びる! 速攻魔法発動[エネミーコントローラー]!! 第二の効果によりダルキーをリリースし、このターンのエンドフェイズまでトールモンドのコントロールを得る!!」
はやて「!……しもたな」
ダルキーを守ろうとしていたのは囮だといわんばかりのプレイングにはやてはしもたなとだけ呟き、トールモンドがアリシアの場に移り、その直後トールモンドの魔力が解放。トールモンド自身以外全てのカードが消し飛んだ。
はやて「魔導書廊エトワールの効果発動。魔力カウンターが乗っているこのカードが破壊され墓地へ送られた時、このカードに乗っていた魔力カウンターの数以下のレベルを持つ魔法使い族モンスター一体をデッキから手札に加える事ができる。私が加えるのは[魔導教士 システィ]。魔法カード[二重召喚]、このターンもう一度通常召喚が出来る。システィを召喚してエンドフェイズ、システィの効果発動。自分が魔導書魔法カードを発動した自分のターンのエンドフェイズ時、フィールド上のこのカードをゲームから除外してデッキから光属性または闇属性の魔法使い族・レベル5以上のモンスター一体と魔導書魔法カード一枚を手札に加える。私が手札に加えるのは[魔導法士ジュノン]と[セフェルの魔導書]。そしてトールモンドのコントロールを私に戻してターンエンドや」手札五枚(内四枚、ネクロ、ヒュグロ、セフェル各魔導書、ジュノン) 魔導天士 トールモンド 攻撃力:2900
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.113 ) |
- 日時: 2014/05/29 00:21:38
- 名前: 孝(たか)
- アリシア「私のターン。ドロー!!」手札5
アリシアの手札は初期値の5枚へと戻り、はやての場には最上級モンスターのトールモンドだけ。 しかし、はやての手札には魔導書が3枚ある上に、魔導法士ジュノンが有る。
ジュノンは、手札の魔導書を3枚相手に見せる事で手札から特殊召喚出来、更には手札か墓地の魔導書1枚を除外する事で1ターンに1度フィールドのカード1枚を除去出来る効果を持っている。
対して、アリシアのフォーチュンレディーは互いの能力で連携を取って攻める故に、打点が低いのが難点である。 魔法使いである故にサポートカードは豊富だが、今のアリシアにはそもそもフィールドに何も無い状態なのだ。
アリシア「トールモンドの属性は光。手札4枚は把握してるけど、残りの一枚・・・オネストだったら目も当てられないね。でも・・・ここで攻めなきゃ女が廃るってものだよ!
私は、2体目のフォーチュンレディ・ライティーを召喚! 更に死者蘇生を発動!墓地からフォーチュンレディ・ウォーテリーを特殊召喚!ライティーが居るから、効果で2枚ドロー!」手札5
ライティー:ATK?→200
ウォーテリーを蘇生する事で、再び手札が5枚になるアリシア。 そして、漸く引き当てた様だ。この局面での切り札を!
アリシア「私は墓地に居るブラック・マジシャンを除外して、手札のヒュグロの魔導書を掲示する事で、装備魔法[ネクロの魔導書]を発動するよ!」 はやて「ブラック・マジシャンを除外やて!?」
アリシア「そして、私の墓地の魔法使い族モンスターを1体・・・ダルキーを蘇生して、このカードを装備する!更に。装備モンスターのレベルを、このカードを発動する時に除外したモンスターのレベル分、レベルをアップさせる!ブラック・マジシャンのレベルは7。」
ダルキー:レベル6→13 ATK?→13×400=5200
はやて「こ、攻撃力・・・5200やとおおおおおおおおお!?」
弘政「来た!アリシアのマジックコンボ!」 ユーノ「ネクロフォーチュン!」
なのは「レベルを参照として攻守を変動するフォーチュンレディにとって、ネクロの魔導書は蘇生カードを兼ねた攻撃力アップ装備と同じ!」 フェイト「しかも、除外対象となったのはブラックマジシャン。それはつまり・・・」
アリシア「更に、手札1枚を捨てて装備魔法[D・D・R]を発動!除外されてるモンスターをフィールドに呼びもどし、このカードを装備する! 次元の狭間より舞い戻って!ブラック・マジシャン!!」
ブラマジ:ATK2500
この局面で、再びブラック・マジシャンがフィールドに舞い戻る。
アリシア「そして最後は・・・このカード!魔法カード[エクスチェンジ]!!」 はやて「エクスチェンジ!?な、なしてそんなカードを!?」
あまりにもマイナーすぎる両プレイヤーの手札を確認後に互いにピーピングし合うこのカード。 彼の伝説のデュエリスト・武藤遊戯もデッキに入れている事で有名だが、互いに手札を交換し合うというのは意味が無いどころか手札が1枚減るので2:1交換になってしまう。
だが、今回のデュエルの様に、相手のフィールドには光属性のモンスター。 更には手札が5枚もある。その内の4枚は判明しているとはいえ、最後の手札に、光属性モンスター最強のサポートの一角と言えるオネストがあるかもしれない場合・・・このカードでそれを奪えば、相手への優位性は薄れる事請け合いだ。
アリシア「確かにマイナーだけど、相手の手札を確認する事はそのターン。もしくは次のターンまでのアドバンテージを奪う事にもなるんだよ!相手の手札を確認出来るという事は、次に何が起こるかをハッキリと認識できる。 しかも、その内の1枚を奪われたら・・・相手の戦術は瓦解する!」
デュエルモンスターズにはこんな格言がある。 ”カードテキストが短いカードは強力なカードである”と。
それを証明するかのように、強欲な壺や天使の施しは誰もがデッキに入れている様な環境なら、それが真実であることは明白だ。
アリシア「私の手札はヒュグロの魔導書1枚だよ。」 はやて「私の5枚の手札の最後の1枚はこれや。」
アリシアははやての手札5枚すべてを確認すると、あった。この場面で尤も警戒するカード・・・オネスト。
アリシア「それじゃ、当然オネストは預からせてもらうね!」 はやて「ほんで、私が選べるのはヒュグロの魔導書だけと・・・。くぅ!後ちょっとやったのに!」
アリシアによってオネストを奪われたはやてに、このターン反撃する事は無理だった。
アリシア「さぁ!バトルの時間だよ!ダルキーでトールモンドを攻撃!”ダーク・フェイト”!!」 はやて「意地を見せたれ!トールモンド!”シャイニング・エミッション”!!」
ダルキーの放つ闇の魔法が、トールモンドの光の魔法を打ち砕き、トールモンド毎はやてを呑み込んだ。
はやて「きゃああああああああ!?!?」LP2600→1300 アリシア「ブラック・マジシャンでトドメ!”黒魔導(ブラック・マジック)”!!」
杖を持っていないもう片方の手を前面に押し出し、はやてに最高峰の黒魔導を打ち放った。
はやて「そんなあああああああああああああああ!?」LP0
勝者:アリシア・テスタロッサ!!
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.114 ) |
- 日時: 2014/06/14 13:35:08
- 名前: カイナ
- はやて「……負けたわ〜」
はやては全力を出し切って満足だったのかはぁ〜と大きく息を吐いて満足げに笑いながらそう呟く。
アリシア「えっへん!」
一方勝ったアリシアも妹や友達と比べたらいくらか慎ましやかな、しかし平均以上には膨らんでいる胸を張る。
弘政「おめでとう、アリシア」
アリシア「あ……うん、弘政っ!」
彼氏からの勝利を祝う言葉にアリシアはぱぁーっと顔を輝かせて彼に抱き付き、弘政は顔を赤くしながらも彼女を受け入れよしよしと頭を撫でる。
はやて「…………」
その光景にはやてはジト目で頬を膨らませるがさっきのように魔法で攻撃したり蹴りを入れたりをする様子は見えない。
フェイト「ねえ、はやてだっけ?」
はやて「え?」
フェイト「私はアリシアの妹でフェイト」 なのは「私はアリシアちゃんの友達の高町なのは」
はやて「あ、どうも。はやてです……」
突然フェイトとなのはに声をかけられ、はやては驚いた様子で名前を名乗る。
ヴィヴィオ「で、で、はやてさんって弘政さんの事が好きなの!?」
はやて「なぁっ!?」
そこに遠慮なくヴィヴィオが目をキラキラさせながらはやてに尋ね、それに彼女は顔を真っ赤に染め上げ、ぷいっと顔を逸らした。
はやて「べ、べべべべっつにーそんなわけないやろー!」 なのは・フェイト・ヴィヴィオ「「「ニヨニヨニヨニヨニヨ」」」 はやて「なんなんやー!!!」
あからさまな照れ隠しになのは達三人はニヨニヨし始め、はやてがふしゃーと声を上げる。
アリシア「はやて! はやて!」 はやて「え、なにうわちょっ!?」
と、いつの間にか近くまで来ていたアリシアが突然はやての腕を掴んで引っ張っていく。
アリシア「ほらっ!」
そしていきなり彼女は弘政の前に押し出された。弘政も訳が分からぬような様子で、しかしにこっと微笑んでみている。それにはやてはまたも顔を真っ赤にしてフリーズしてしまった。
はやて「あ、え、お、い、う、あ、う、い、お、え……」
ヴィヴィオ「弘政さん、はやてさんは弘政さんが好きだそうですよ!」
はやて「なーっ!!??」
フリーズ状態のはやて、だがヴィヴィオが弘政に告白するとすぐさま再起動し真っ赤な顔で声を上げる。と弘政は困ったように頬をかいた。
弘政「えっと、その……僕にはアリシアがいるんだけど――」 アリシア「大丈夫! ね、はやても弘政と付き合おうよ!!」 弘政・はやて「「――はぁ!!??」」
弘政の困ったような声を遮ってアリシアがとんでもない事を宣言、それに弘政とはやては驚愕の声を上げる。
アリシア「大丈夫、私は気にしない! 皆一緒で皆幸せ!!」
はやて「え、えぇ〜!?」 弘政「わ、ちょっ!?」
アリシアはとんでもない事を言い出しながらはやてを押し、アリシアははやてごと弘政を抱きしめる。
ユーノ「えーと……」 なのは「ア、アリシアちゃんらしいね……」 フェイト「はぁ……」
ユーノとなのは夫妻が引きつった笑みを見せ、フェイトが顔を右手で覆いため息をつく。無邪気というかなんというか。しかしアリシア本人は彼氏である弘政&デュエルで心を通わせたはやての二人を一緒に抱きしめとても満足そうな様子を見せている。と、何か思いついたのか悪戯っぽい笑みを浮かべたエデンがカイに何か話し始め、カイもエデンの話を聞いたのか呆れ気味の表情を見せると返答。エデンは嬉しそうに笑うとはやて達の方に歩いていく。
エデン「ねえ、皆。はー……はやてちゃんをアカデミアに連れてってもらえない?」 はやて「はい!? え、ちょっ!?」
エデンの言葉にはやては声を上げ、アリシアを引き剥がすとエデンとついでにカイを連れて一旦皆から距離を取る。
はやて「ちょちょちょちょっとエデンさん!? 何言うてはるんですか!?」 エデン「えーだって面白そうじゃん」
はやての焦りながらの言葉にエデンはあっさりそう言い、はやては「おもしろ……」と絶句する。が、直後はっとした顔を見せる。
はやて「あ、あーでも! ヴァルツさんが言ってたけど精霊の実体化ってデュエルエナジー使うんよ! 永続的な実体化は難しいのかもー!!」 エデン「……はーちゃん。私の息子が何者か忘れた?」
はやての言葉にエデンは不敵な笑みを浮かべ、はやてが「ふぇ?」と声を漏らすとカイはため息をついて自分の左手首に着けている腕輪を見せる。
カイ「俺達も前世である精霊の力を使うためにデュエルエナジーの補充装置は持ってる。純正な精霊はどうか分からないけど……高名な魔法使いがいるんだ。すぐに改良してみせる」
カイはこれから自分達が扱うものの改良のためかどこかやる気満々な笑みを浮かべており、その言葉を聞いたのかヴァルツが近づき、腕組みをして笑みを浮かべてみせた。
ヴァルツ「実体化に使用するデュエルエナジーの効率的な使用方法は後で伝授しよう」 はやて「…………えーっと」
つまり実体化に関しては問題解決。はやては次はどうやってこの話を断ろうかと頭をフル回転させていた。
氷牙「はやて」
と、いつの間にかやってきていた氷牙がはやての肩にポンと手を置いた。
氷牙「お前は恐らく自分は精霊であり、弘政は人間であることを気にしているのだろう?」 はやて「え?……」
氷牙の指摘にはやては図星を突かれたかのように目を丸くする。と、氷牙はふっと笑った。
氷牙「心配はいらない」 はやて「え?」 氷牙「あいつは、人間だとか精霊だとかで区別するような奴ではない」
氷牙の言葉にはやては目をパチクリさせる。
はやて「何でそんな事分かるん?」 氷牙「簡単な話だ」
はやてはジト目になりながら質問する。確かに氷牙は弘政とは初対面。そんな事分かるはずがない。が、氷牙はそう言ってふっと笑う。
氷牙「なのは、フェイト、アリシアがあいつを信じている。理由はそれだけで十分だ」
そして彼はそう、真剣な目で言い切った。
エデン「せっかくなんだし、人間としての生を楽しんでみなさい」 カイ「すぐに改良版デュエルエナジー補充装置を作る」
エデンが優しげに笑いながら言い、カイも頼もしく笑いながらそう続ける。
はやて「いやちょっと待って!? そもそも私は――」 エデン「細かい事は気にしない! んじゃブラマジさん、よろしく!」 ヴァルツ「了解した」 はやて「――ええええぇぇぇぇぇっ!!??」
流されまいとしながら結局流されるままはやてはヴァルツの特訓を受ける事となり、
カイ「んじゃ新しいデュエルエナジー補充装置を作るとするか」 カノンノ「カイ、ネラさんが協力してくれるって!」 ネラ「任せろー!」
カイはカノンノ、ネラと共にデュエルエナジー補充装置の改良開発へと向かう。
それから学園祭は終了の時間が近くなり、なのは達は自分達のアカデミアに帰るためのフェリー乗り場にやってきていた。
なのは「じゃあね、氷牙さん」 フェイト「アカデミアに着いたら連絡するからね」
なのはとフェイトが笑顔で氷牙に挨拶し、氷牙も「ああ」と頷く。
はやて「だ、大丈夫なんやろうか……」
改良型デュエルエナジー補充装置を受け取ったはやては遠い所を見るような目を見せながら呟く。が、それにエデンが「No,Problem!」とやはり良い発音で返す。
エデン「聞いてみたらなのはちゃん達のアカデミアって私が資金出資してるとこじゃん。ちょっと圧力かけりゃ問題ないって」
さらっととんでもない事を言い出し、カイやカノンノ、はやては頭を抱える。その横で彼女のキャラを理解したのか十代やなのは達も引きつった笑みを浮かべていた。
十代「にしても、まさか夏祭りの時にエデンさんが使ってたデッキがまさか本気のデッキじゃなかったなんてなー」 エデン「使い慣れてるって意味で言っちゃえば本気に近いんだけどね。やっぱはやてちゃんが使うのに比べたらちょっと劣るかも?」 十代「へー……ま、いいや! んじゃはやてさん! 今度は俺がはやてさんのデッキを倒してみせる! そんでエデンさんの本当に本気のデッキも倒す!」
十代は夏祭りの事を思い出しながら呟き、エデンがそう言うと彼ははやてとエデンを指差しながら彼女らに宣戦布告、
エデン「オッケー。私の本気のデッキ、その力をその内見せたげるわ」 はやて「その時が来るならヴォルケンリッターの本気、見せたる」
エデンとはやてもにやりと不敵な笑みを浮かべてそう返して見せた。
ユーノ「皆、そろそろ船が出るよ?」 なのは「あ、うんユーノ君。じゃあ皆、またね」
ヴィヴィオ「またね、なのはお姉ちゃん」
ユーノが呼ぶとなのはも頷いて十代達にまたねと手を振り、ヴィヴィオもそれに返す。そしてなのは達が乗った船が出発していき、互いに十代達は船が、なのは達は学園が見えなくなるまで別れを惜しむように手を振る。そして、アカデミアの学園祭は終了した。
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