Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.31 ) |
- 日時: 2012/02/18 12:49:40
- 名前: カイナ
- カノンノ「わー、紫ちゃん。おいしそうなお餅だね、あんこでくるんでるけどそれなぁに?」
紫「おはぎ、ですが?」 ツァン「ああ、外国人のカノンノには馴染みがないか。紫の作る和菓子は絶品なんだよ」 美海「……ツァンも……外人じゃないの?」 ツァン「……ボクは生まれた時から日本暮らしだからいいの。心は日本人なんだから」
カノンノの言葉に紫が首をかくんと傾けながら言うとツァンはあははと笑いながら言う。それに美海が冷静にツッコミを入れるとツァンは一瞬痛いところ突かれたというように顔を固まらせた後うんと頷いて誤魔化すように続ける。すると風華がひょいっとおはぎを一個取って口に入れた。
ツァン「あ、コラーッ!!」 風華「むぐむぐ……おぉっ! あんこは甘すぎず薄すぎず、お餅も柔らかくって口の中で溶けていく!」 紫「お褒めに預かり光栄にございます。ですが私などまだまだ、日々精進していかなければなりません」 風華「いやほんとに美味しいよ、お金取ってもいいくらいだって。どれどれもう一個」 ツァン「だから食うなーっ!!!」
ツァンが叱るのをよそに風華はもぐもぐとおはぎを咀嚼し、顔を輝かせて声を出すと紫は嬉しそうに微笑んでぺこりと頭を下げる。それに風華はにゃははと笑いながらそう言った後もう一個おはぎに手を伸ばし、ツァンが怒号を上げるが風華は無視しておはぎを口に入れ、少し噛むともう飲み込もうとする。
風華「む、むぐぐぐっ!!??」 ツァン「やばっ! 餅を喉に詰まらせた!! カノンノ! 水水!!」 カノンノ「う、うん!」
その瞬間風華が悲鳴を上げ、ツァンが驚いたように声を上げてカノンノに指示をするとカノンノは大慌てでコップに水をいれ風華に手渡す。それを風華は大急ぎでごくごくと飲み干し、ふぅと息を吐いた。
風華「あ、あやうく美味しいおはぎで窒息死するとこだった……」 紫「申し訳ありません、おはぎが大きかったのですね……」 ツァン「紫のおはぎを勝手に食べたから罰が当たったのよ罰が」
風華がそう言うと紫は彼女にぺこりと頭を下げ、ツァンは呆れたようにそう言った。
その頃、こちらは別行動を取っていたアルフと万丈目。
女子A「アルフ様ー! お久しぶりですー!」 女子B「アルフ様がデュエルアカデミアに行ってしまい、私達とても寂しかったです!」 女子C「いつ出発されるのですか!? 何かプレゼントをご用意いたします!」
万丈目「……アルフ……これじゃあ先に進めんぞ……」 アルフ「でも、久しぶりに友達に会えて嬉しいみたいなんだから無碍にも出来ないよ?」 万丈目「……はぁ」
二人は思いっきり女子達――アルフ中学時代のファンクラブメンバーらしい――に取り囲まれており、万丈目がため息をついて言うとアルフも困ったように笑いながら言い、それに万丈目はアルフが彼女らの好意を理解していない事にため息をついた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.32 ) |
- 日時: 2012/02/23 03:33:22
- 名前: 孝(たか)
- 1時間後…
キャイキャイキャピキャピ
未だにアルフ達は女子達に捕まっていた。
万丈目「(何時になったらアルフは解放されるんだ…ついでに巻き込まれて待ちぼうけを食らう俺の身にもなってくれ)」
精神的にも滅入って来た万丈目。
そこへ…
「見つけたぞ!空時アルフ!!!!」 アルフ「はい?」
女子達との会話を中断させる程の大声でアルフの名を叫ぶ一人の小さな女の子が現れた。
アルフ「貴女は確か…加賀美ちゃん?」 加賀美「ちゃん付けするな!?やっと見つけたぞ!空時アルフ!あの時の借り、今こそ返す!」
万丈目「アルフ。あの小学生は誰だ?」 加賀美「誰が小学生だ!?私はこう見えて16だ!!!」
どう見ても小学生にしか見えない女の子は自分達と同年代の少女の様だった。
万丈目「そ、それはすまなかった。」 加賀美「判ればいいんだよ。」
素直に謝る万丈目に多少機嫌を直す加賀美。
万丈目「で、アルフに何か用なのか?」 加賀美「私は去年、空手の全国大会でそいつに負けた。」
万丈目「………ちょっと待て、あんた、女だよな?」 加賀美「見りゃわかるだろうが!?」
万丈目「アルフは男だぞ?大会は男女別なんじゃないのか?」 加賀美「私は女子の部で全国優勝!そいつは男子の部で全国優勝!だからエキシビジョンマッチで、試合したんだ!」
万丈目「……OKわかった。それで修行して強くなったから再戦しにきたと?」 加賀美「そう言う事だ。」
パズルのピースが連なる様に疑問が解決し、納得する万丈目。
加賀美「だが、そいつはデュエルアカデミアに入学しやがった!!私は空手で強豪に連なる高校に入学したって言うのに、高校の全国大会で、今度こそ私が勝つために!」
万丈目「あ〜〜〜それでか。確かにデュエルアカデミアに入ったらそうそう本島には戻れんからな。試合には出られんな。」
ちょっと憐れんだような悟ったような視線をアルフと加賀美に送る万丈目。
加賀美「そして、この夏休み位なら本島に帰ってきているだろうと睨んで、数日前からストーキングしていたのだ!?」 万丈目「そ、そうか…」
流石の万丈目もどん引きである。
加賀美「そしてようやく見つけたのだ!空時アルフ!今ここで決闘を申し込む!!」
ドーーーーンという効果音が聞こえそうなほどの勢いでアルフに決闘を申し込んだ。
アルフ「決闘って…夏の大会はもうすぐだよ?そんなことしたら出場停止になるんじゃぁ…」 加賀美「そんな事は判っている!?私が申し込む決闘はコイツだ!?」
そうして、加賀美はデュエルディスクを構えるのだった。
アルフ「……いいよ。デュエルなら喜んで受けさせて貰うよ!」
そういって、アルフもデュエルディスクを構える。
というか……何時もデュエルディスク持ち歩いてるのかお前ら。
『『デュエル!』』
アルフ「先攻は僕みたいだね。ドロー!…僕は、『D・ラジオン』を攻撃表示で召喚!「ラジオン」は、攻撃表示の時、自分の場の『D(ディフォーマー)』の攻撃力を800ポイントアップさせる!カードを2枚伏せて、ターンエンド!」手札3
ラジATK1000→1800
加賀美「私のターンドロー!!」
加賀美は勢い良くカードを引き、素早く確認した後、1枚のカードをディスクに叩き付ける。
加賀美「私は、『D・モバホン』を攻撃表示で召喚だ!」 アルフ「ディフォーマー!?まさか、君のデッキは?!」
アルフが驚きの表情で加賀美を見る。
加賀美「そうさ。私も、お前と同じ「D」使いだ!モバホンの効果!”ダイヤルオン”!サイコロの目は4だ。デッキの上から確認し、その中の1枚、『D・ラジカッセン』を攻撃表示で特殊召喚!更に、速攻魔法『フォトン・リード』!手札の光属性レベル4以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚するぜ!来い!「D・ラジオン」!勿論、効果は知ってるよな?」
モバATK100→900 ラジATK1000→1800 ラジカATK1200→2000
万丈目「ミラーマッチか…全ての攻撃が通れば、アルフは負ける…」 ファンクラブ一同『アルフ様ぁぁぁ!まけないでえええええ!?』
加賀美「バトルだ!「ラジカッセン」で、ラジオンを攻撃!!”ソリタリーラッシュ”!」 アルフ「リバースカードオープン!速攻魔法「フォトン・リード」!」
加賀美「なんだと!?」 アルフ「手札から2体目の「ラジオン」を特殊召喚!それにより、僕の場の「D」は更に攻撃力800ポイントアップだ!」
ラジ×2ATK1800→2600
加賀美「ちぃっ!止まれ!「ラジカッセン」!カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」手札2枚
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.33 ) |
- 日時: 2012/03/03 10:50:51
- 名前: 孝(たか)
- アルフ「僕のターン。ドロー!…魔法カード『天使の施し』を発動。3枚ドローして、2枚捨てるよ。更に魔法カード『ジャンクBOX』を発動。エンドフェイズまで、墓地の『D』を1体特殊召喚するよ!墓地から「D・モバホン」を特殊召喚!」
加賀美「施しで捨てたのか…」
アルフは流れるような手つきで展開していく。
アルフ「モバホンの効果!”ダイヤル・オン”!出た目は2…『D・パッチン』を特殊召喚!」 加賀美「なんだと!?」
モバATK100→1700 パッチATK1200→2800
たった2枚では出ないだろうと思っていたが、アルフは信じていたというように確認した2枚の内の1枚・パッチンを引き当てた。
アルフ「パッチンの効果!僕の場の『D』を1体リリースして、フィールド上のカード1枚を破壊するよ!僕はモバホンをリリースして、伏せカードを破壊する!」 加賀美「させるかよ!罠発動!『威嚇する咆哮』!」
破壊される前に加賀美は伏せカードをオープンし、突如禍々しき咆哮が響く。
加賀美「これでこのターン、お前は攻撃宣言を行えない。」 アルフ「カードを1枚セットして、ターンエンド。」手札2
他にする事がないので、アルフは1枚伏せるとターンを終えた。
加賀美「私のターン。ドロー!モバホンの効果発動!”ダイヤル・オン”!出た目は……6だ!私は、チューナーモンスター『D・スコープン』を攻撃表示で特殊召喚!」 アルフ「ここでチューナーだって!?」
6の目が出るだけではなく、シンクロ召喚のキーカードであるチューナーを手繰り寄せた加賀美。
スコATK800→1600
加賀美「スコープンの効果!攻撃表示の時、1ターンに1度、手札からレベル4の『D』を特殊召喚するぜ!『D・ステープラン』を特殊召喚!」
ステATK1400→2200 ライトATK200→1000
アルフ「チューナーと非チューナーが…」 加賀美「いくぞ!☆4のステープランと、☆1のモバホンに、☆3のスコープンをチューニング!シンクロ召喚!輝きを満たせ!『A・O・Jライトゲイザー』!」
☆4+☆1+☆3=☆8 ラゲATK2400
加賀美「更に、チューナーモンスター『D・ライトン』を通常召喚!☆4のラジオンと、☆4のラジカッセンに、☆1のライトンをチューニング!反撃の狼煙を上げるがいい!シンクロ召喚!貫け!『A・O・Jフィールド・マーシャル』!」
☆4+☆4+☆1=☆9 マシATK2900
加賀美「速攻魔法『月の書』発動!お前のラジオン1体を裏側守備表示に変更する!」 アルフ「しまった!?」
ラジATK2600→1800 パッチATK2800→2000
加賀美「更に、装備魔法『ブレイク・ドロー』をマーシャルに装備!ブレイク・ドローは、装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊し、墓地に送った時、デッキから1枚ドロー出来る。が、3ターン目の私のエンドフェイズに破壊されるがな。バトルだ!マーシャルで、裏守備モンスターを攻撃!”リバース・デストロイ”!!」
アルフ「うあ…!?」 加賀美「マーシャルは、裏守備モンスターを戦闘で破壊し、墓地に送った時、デッキからカードを1枚ドロー出来る。ブレイク・ドローと合わせて、2枚ドローだ。そして、ライトゲイザーは、相手の墓地の光属性1体につき、攻撃力が200ポイントアップする。今破壊したラジオンは光属性。よって、攻撃力アップだ!」
ラゲATK2400→2600
加賀美「ゲイザーで、ラジオンを攻撃!”ライト・イレイズ”!」 アルフ「うわああああ!?」LP4000→3200
パッチATK2000→1200 ラゲATK2600→2800
加賀美「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」手札1 アルフ「エンドフェイズに罠発動…永続罠『エンジェル・リフト』墓地のレベル2以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚するよ。モバホンを特殊召喚。僕のターン。ドロー!」
アルフは慎重に手札を見ている。
アルフ「モバホンの効果発動!”ダイヤル・オン”!出た目は5!僕も来たよ!チューナーモンスターD・スコープンを特殊召喚!スコープンの効果で、『D・ビデオン』を特殊召喚!更に、チューナーモンスター『ジェネクス・コントローラー』を通常召喚!」 加賀美「んな!?ジェネクスだと!?」
ジェネクスが出てこようとは思ってもみなかった加賀美。
アルフ「☆1のモバホンと☆4のビデオンに、☆3のコントローラーをチューニング!機械の体に正義の心を灯せ!シンクロ召喚!『A・ジェネクス・アクセル』!」
☆1+☆4+☆3=☆8 アクセルATK2600
アルフ「まだまだいくよ!☆4のパッチンに、☆3のスコープンをチューニング!カラクリ職人の魂を見よ!シンクロ召喚!起動!『カラクリ将軍 無零』!」
☆4+☆3=☆7 無零ATK2600
アルフ「更に!」 加賀美「まだあるのか!?」
アルフの強硬に驚きを隠せない加賀美。
アルフ「魔法カード『強欲な壺』を発動!デッキから2枚ドロー!そして、アクセルの効果発動!1ターンに1度、手札1枚を捨てる事で、墓地からレベル4以下の機械族モンスター1体を攻撃力を倍にして特殊召喚出来る!」 加賀美「なんだと!?」 アルフ「その代わり、直接攻撃出来ず、エンドフェイズに除外されるけどね。さぁくよ!手札1枚を捨てて、スコープンを再び特殊召喚!スコープンの効果で、ラジカッセンを特殊召喚!☆4のラジカッセンに、☆3のスコープンをチューニング!”聖なる守護の光、今交わりて永久の命となる”シンクロ召喚!降誕せよ、『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』!」
☆4+☆3=☆7 妖精龍DEF3000
加賀美「3…連続…シンクロ…だと?!」
見事、3連続でシンクロ召喚に成功したアルフに畏怖の感情を覚える加賀美だった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.34 ) |
- 日時: 2012/03/16 20:29:05
- 名前: カイナ
- 加賀美「くっ……そんな……」
万丈目「当然だ、小娘」
加賀美「何っ!?」
加賀美の呟きに万丈目が腕組みしながら返すと加賀美が声を荒げ、それを聞いた万丈目はくっくっと笑った。
万丈目「奴はデュエルアカデミアで鍛え上げられている。さしずめお前が空手の強豪校で腕を磨いているようにな。貴様がどれほどの実力かは知らん……だが、デュエルアカデミアを舐めるな」
万丈目の言葉が終わると同時にアルフが口を開いた。
アルフ「いくよ、無零の効果発動! 相手モンスター一体の表示形式を変更する! ライト・ゲイザーの表示形式を変更!」 加賀美「くっ!」 ライト・ゲイザー 攻撃力:2800→守備力:1600 アルフ「無零でライト・ゲイザーを攻撃!」 加賀美「ぐぅっ!!」
カラクリ将軍の威圧がライト・ゲイザーを守備表示に変更させ、そして将軍の一撃がライト・ゲイザーを破壊する。
アルフ「ターン終了だよ」 加賀美「ちぃっ! 私のターン、ドロー!……バトル! マーシャルで無零を攻撃だ!」 アルフ「攻撃宣言時にトラップ発動[立ちはだかる強敵]! 攻撃対象をエンシェント・フェアリーに変更させる!」 加賀美「なっ!?」
加賀美の指示とともにマーシャルが無零に光線を放つが、それを無零の前に立ちはだかった妖精竜が受け止め、逆に加賀実へと跳ね返す。
加賀美「ぐぅっ!! リ、リバースカードを一枚セットし、ターンエンド!」LP4000→3900 アルフ「僕のターン、ドロー!……うわぁ」
加賀美は反射ダメージを受けるとカードを一枚伏せてターンを終え、それを聞いたアルフがカードをドローする。すると彼はうわぁと呟き、加賀美はくっくっと笑う。
加賀美「この状況で使えないカードを引いたか?」 アルフ「いや、使えるといえば使えるんだけどね……魔法発動、[強制転移]。互いのプレイヤーは自分のモンスターを一体選び、選んだモンスターのコントロールを入れ替える。僕はアクセルを選択するね」 加賀美「なっ!? わ、私はフィールド・マーシャルしかいない……」
アルフの発動したコントロール交換カードに加賀美が唖然とした様子で呟くと二人のモンスターのコントロールが入れ替わる。
アルフ「無零の効果発動、アクセルを守備表示に変更するね。本当ならアクセルを守備表示にしてから強制転移を発動するべきなんだけど、つい挑発に釣られちゃったよ」 加賀美「だっ、誰がいつどこで挑発した!? 人聞きの悪いこと言うな!!」 A・ジェネクス・アクセル 攻撃力:2600→守備力:2000
アルフの言葉に加賀美が叫んでいる間に彼女の場のアクセルの表示形式が変更、そしてアルフはまた動く。
アルフ「エンシェント・フェアリーを攻撃表示に変更して、バトル! 無零でアクセルを攻撃するよ!」 エンシェント・フェアリー・ドラゴン 守備力:3000→攻撃力:2100 加賀美「くっ……」
アルフは自らのしもべであったモンスターを躊躇いなく破壊し、加賀美の場からモンスターが消える。
アルフ「フィールド・マーシャルのダイレクトアタック!!」 加賀美「うっ、あああぁぁぁっ!!!」LP3900→1000
彼女のしもべだったモンスターの攻撃が彼女に大ダメージを与え、妖精竜が光を溜め込む。
アルフ「終わりだよ! エンシェント・フェアリー・ドラゴンのダイレクトアタック!! 永久の光、エターナル・サンシャイン!!!」 加賀美「きゃあああぁぁぁぁっ!!!」LP1000→0
トドメに妖精竜の放つ光が加賀美にダメージを与え、デュエルに終止符を打つ。
アルフ「僕の……勝ちだ!!!」
そしてアルフは右腕を掲げ、勝利宣言を行った。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.35 ) |
- 日時: 2012/03/19 04:27:22
- 名前: 孝(たか)
- 加賀美「くっ…また、負けた……」
がっくりと膝と両手をつき、項垂れる加賀美。
アルフ「加賀美ちゃ…加賀美さん。」
アルフ名を呼ばれ、顔を上げる加賀美。
アルフ「楽しいデュエルだったよ!またやろうね!」
100%スマイルで加賀美に手を伸ばすアルフ。呆気に取られながらも手を取り立ち上がる加賀美。
アルフファンが五月蝿かったがスルーした。
加賀美「つ…か…な!」 アルフ「え?なに?」
ボソボソと何か呟いたが聞こえないので聞き返すアルフ。
加賀美「次は負けないからな!!首洗って待ってろよ!!」
そういって、加賀美は全速力で走り去っていった。顔を真っ赤にしながら去っていったのはもはやお約束であろう…。
万丈目「さて、そろそろ戻ろうぜ。結構時間も経っている事だしな。」
アルフ「え?あ〜そうだね。(午後4時…偶然にも時間が潰せた事だしそろそろ大丈夫かも…)じゃぁ、戻ろうか。皆さん。またね!」
アルフファンに笑顔で手を振って万丈目と共に帰っていくのであった。
アルフと別れる事で絶望しきったアルフファンメンバーを残して…
十代達と合流し、駄弁りながら帰宅していく十代達。
どこでも見かけそうな風景だが、彼らの荷物は異様としか思えない。
50kgの米を背負い、苦もなく運ぶ十代。
業務用の味噌、大量のドリンクを詰め込んだ袋を下げつつも平然としているライ。
塩・砂糖・卵・牛乳等の軽そうで重い物を持ちつもやはり平然としているアルフ。
大量の菓子と食パンという比較的軽いが無駄にかさばる荷物を持つ万丈目。
因みにカイは剣一の方を手伝い、万丈目にばれない様に頼まれたプレゼントを買い集めている為、帰りは別である。
男子が四人も揃ってこのような物を運んでいればいやでも目につく事だろう。
途中、困っているお年寄りや迷子を交番へ連れて行ったりして、最終的に帰りついたのは午後5時頃である。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.43 ) |
- 日時: 2012/03/23 11:18:54
- 名前: カイナ
- 少し時間を戻して四時半頃、氷牙家のインターフォンが鳴る。
ヴィヴィオ「うえっ! 代ちゃん達帰ってきちゃったかな!?」 カノンノ「まだ飾りつけ終わってないよー!」 美海「はやく、クラッカー……」 風華「オ、オッケー!」
インターフォンに反応したヴィヴィオが声を上げるとカノンノは[万丈目君お誕生日おめでとう]と書かれた看板を持ちながら慌てて声を上げ、美海が言うと風華はわたわたとクラッカーを準備する。
凛「はいはーい。もしもしー?」 レオ[もしもーし] メリオル[こんにちはー] 凛「あらレオさん、メリオルさん。時間通りですね」
インターフォンから聞こえてきたのはレオとメリオルの声、それに凛が予想していたように言うと四人はどしゃーっとずっこけた。そしてレオとメリオルは家に入ってくる。
レオ「なんだ、まだ準備終わってないのか?」 鋼希「……届かないんだよ」
レオの言葉に鋼希は少し黙った後そう言い、レオははっはっと笑うとカノンノから看板を受け取り、天井にひょいっという感じで引っ掛ける。それに鋼希はどこかぶすくれた表情を見せた。
メリオル「さて、料理は出来てるわよね? さっさと運ぼう」 凛「ええ」 ヴィヴィオ「はーい」
メリオルの言葉に凛とヴィヴィオが返し、女性メンバーは台所に料理を取りに向かう。
レオ「さて、もうちょいみたいだし飾りつけもとっとと終わらせるぞ!」 鋼希・佐助「「はい」」
レオがそう言い、鋼希と佐助は頷いて返した。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.59 ) |
- 日時: 2012/03/31 06:18:10
- 名前: 孝(たか)
- 十代「(到着まであと数分…まだか…どうする!?どうやって時間を稼ぐ!?)」
ピピピピピピピピピ!!
十代が内心焦っているとメールが届く。
十代「(ビクッ)あ、メールだ。ヴィオからだ。何々…(準備完了♪いつでもOK!!…か。良し来た!)氷牙さんはまだ帰ってきてないらしいぜ。」
ライ「世界をまたに掛けた大企業の社長なんだし。仕方ないんじゃね?つーか、それをこなしつつアカデミアで教師もやってるってどんだけ〜って感じだけどな…」
アルフ「確かにね。」
万丈目「あの人の原動力はいったい何で出来てるんだろうな。」
改めて氷牙の能力に戦く一同だった。
十代「じゃぁ、俺達はキッチン側から中に入るぜ。」
ライ「その方が手っ取り早いしな」
アルフ「そうだね。」
万丈目「俺は玄関から行くぜ。比較的軽い荷物だからな。」
そうして4人は別れ、十代達3人は急いでキッチン側に周る。
ガラガラガラ…
万丈目「ただ今戻りました。」
凛「お帰りなさい!荷物はこっちに持ってきてくれますか♪」
奥の方から凛の声が聞こえる。
万丈目「判りました!ん?靴が増えてる…?まぁいいか」
ガチャリ…
万丈目はリビングのドアノブを回し、部屋へと入ると…
パパーーン!!パーーン!!
万丈目「のわあぁ!?」
十代「万丈目!」
一同『『『『お誕生日!おめでとおおおおおおお〜〜〜!!』』』』
万丈目「は、え??な?や?」
万丈目は目を白黒させながら現状についていけなかった。
十代「水臭いぜ万丈目!誕生日が今日だったなんて、なんで教えてくれなかったんだよ!」
剣一「いやぁ…見つからない様にプレゼント買い集めるのには苦労したぜ!」
カイ「量が量でしたからね…」
剣一とカイの後ろにはプレゼントの山、山、山。
万丈目「あ、あぁ…そうか。今日は、八月一日…俺の、誕生日か……忘れていた。みんな…ありがとう。」
折角の好意を無下にしない様に、笑顔でお礼を言う万丈目だった。
凛「氷牙様は、まだ少しかかるとの事なので、先に始めてしまいましょう。それでは……」
『『『『ハッピーバスデイ!!万丈目君!!』』』』
万丈目「ありがとうございます。」
宴もたけなわ…料理が多少減った辺りで。
氷牙「た、ただいま。今、戻った。」
ぜぇ、ぜぇ。と言いながら帰宅してきた氷牙。一体何があったのだろうか?
氷牙「ふ、ふふふ。やっとこさふん捕まえて来たぜ。」
ヴィオ「捕まえた?何を?」
氷牙「ふ、ふふふ…流石に意識の戻らない紅葉や、流浪の旅の遊戯、一個人に興味のない海馬は無理だったが、この馬鹿の捕獲には成功した!!!」
???「この野郎!誰が馬鹿だと!?久々に再会した友人を文字通り捕まえてきてそれかよ!?」
そういって部屋に入ってきた人物は氷牙にヘッドロックを掛ける。
子供達一同『『『『ゑ?』』』』
子供達は氷牙にヘッドロックを掛けている人物にぎょっとしている。
金色に染めた髪、青いジーパンと白いTシャツに青いジャケット。
少々吊りあがった目元に、すらっとした背の男性。
城之内「この城之内克也様を捕まえておいてどの口が言うんだよ!?」
『『『『じ、じょじょじょ、ジョジョ!?城之内克也ああああああああああ?!?!?!!』』』』
そう。誰あろう。武藤遊戯の親友にして、ライバルの一人であり、プロデュエリストの上位ランカー。
ついた渾名はギャンブラーもしくは一発逆転野郎、果ては凡骨と親しまれる男。
伝説のデュエリストの一人。
真紅眼の黒竜使い。城之内克也であった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.60 ) |
- 日時: 2012/03/31 12:11:47
- 名前: カイナ
- まさかの城之内登場に全員が騒いでいる中、カイは家から抜け出していた。その目の前には黒亜が立っていた。
黒亜「さて、なんで俺を気絶させたか。説明してもらおうか?」
黒亜はゴゴゴと妙に威圧感を見せながら問うており、それに対してカイはどうでもよさげな適当な表情を見せていた。
カイ「別に。あのままお前がデュエリストの魂であるデッキに手をかけたりしたらいけないから阻止しただけだ」 黒亜「ほう? それにしても、お前は独り言でもいう癖があるのか? せーれーがどうのこうの……」 カイ「……チッ」
カイの言葉に黒亜が妙な笑みを見せながら尋ねるとカイは露骨なほどに嫌そうな表情を見せて舌打ちを叩く。
カイ「聞かれてたらしょうがない……知らなければ、長生き出来たのにな?」 黒亜「は?」
カイは黒亜を哀れむような目で見ながらそう言い、カイが黒さ百パーセントの微笑みを見せて殺気を放ちながらゆっくり黒亜の方に歩いていくと黒亜もゆっくりと後ずさる。と彼の首筋にチクッと何かが刺さった。
黒亜「がっ……」
その直後黒亜の意識は一瞬で混濁し、彼は意識を失う。それを見るとカイはふぅと息を吐いた。
カイ「ご苦労さん、カノンノ」 カノンノ「うん。ハロルドが渡してくれた新薬“一瞬で催眠をかけるクン一号”、持ってきといてよかったね」 カイ「おう。後は黒亜の記憶から精霊等聞かれてた俺の話についての記憶を消すように囁きかけておくだけだ」
カイの言葉に黒亜の後ろに立っていた少女――カノンノは注射器を握りながら頷く。そしてカイはそう言うとぼそぼそと黒亜に向けて何かを囁きかけてから彼を起こす。
黒亜「う……あれ?」 カイ「おいどうした? 大丈夫か? 道端で倒れてたぞ?」
起き上がった黒亜にカイはさらっと嘘をついて催眠をかけておく。
黒亜「なんだ? 何か忘れてるような……」 カイ「万丈目の誕生日じゃないか? 俺から説明するから、一緒にどうだ?」 カノンノ「うん、行こ行こ」 黒亜「あぁ……」
黒亜のぼーっとしたような言葉にカイとカノンノはそうたたみかけ、黒亜も無意識の内に記憶に蓋をすると二人と共に家に入っていった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.61 ) |
- 日時: 2012/04/14 23:30:59
- 名前: 孝(たか)
- 家に戻って…
氷牙「本当は他にも呼びたかったんだがなぁ…孔雀舞とかペガサスとかラフェールとか」
城之内「お前は何を始めるつもりだったんだよ(汗)」
氷牙「んなもん…デュエルに決まってるだろ?デュエリストの望むものって言えば熱く燃えたぎるデュエルだろうが!」
城之内「なるほど。」
あっさり納得する城之内だった。
氷牙「でよ。お前のとこに舞もいるんじゃないかと思ったんだが…なんかしらね?」
城之内「あぁ、あいつなら今入院してるぜ?」
氷牙「は?入院?盲腸にでもなったのか?」
事故と思わない辺り信用してるのだろうか?
城之内「いや、妊娠。予定日が来月だからな。」
ピシリ・・と、空気が凍った。
大人一同『妊…娠?誰が?』
城之内「だから舞が。」
氷牙「もしやとは思うが…その子供って…」
城之内「おお。俺の子だ。」
ザ・ワールド そして時は進む。
氷牙「そう言う事は速く言えええええええええええええええええええええ!?!?!?!?」
城之内「ノオオオオオオ!?!?!ギブギブギブ!!!」
十代「す、すげぇ!!バックブリーカー極めながら片腕と片足で城之内さんの足を四の字固めに…!?」
焔「な、なんて高度なプロレス技…」
氷牙「キチンとプロポーズしたのかオラアアアアアア!?!?!」
城之内「あだだだだだだだだだだだ!!?あたた、当たり前、あだあああああああ!?!?」
そこから体制を変えてパロ・スペシャル…いや…
アルフ「あ、アレは…某プロレス漫画の仮面の貴公子が必殺の…」
ライ「”OLAP”だああああああ!!」
氷牙「ならば吐け!なんて言ってプロポーズした!?そして指輪は贈ったかああああ!!」
城之内「わ、馬鹿!?それは、それだけはやめろ!?裂ける!色々裂ける!?」
そしてトドメにキン〇バスターと名高い五所蹂躙絡みへと進もうとする氷牙。
十代「おおお!出るのか?!キン〇バスターが!?」
黒亜「いや違う。アレは…」
説明の最中に氷牙は城之内を通常とは逆に技をかけ始めた。
カイ「ターンオーバーキン〇バスターか!?」
カノンノ「って、カイまで何言ってるの!?」
そんなこんなんで数分後…
城之内「あ〜〜(ゴキッゴキッ)本気で首が折れるかと思ったぜ」
氷牙「安心しろ。加減はしてるからな。」
城之内「よく言うぜ…」
とりあえずプロポーズの言葉は聞かない事にしてパーティーは続いたのだった。
そして…
レオ「さぁ始まりました今回の企画。司会は俺。空時レオが」 メリオル「解説は私。空時メリオルが担当します」
レオ「今回の企画。万丈目準16歳の誕生日プレゼントはプロとのデュエルだ。」
メリオル「今回呼ばれたプロデュエリストは、上位ランカーの城之内克也!戦士族を中心に、ギャンブル系カードや真紅眼の黒竜を操るギャンブラーデュエリストです。」
レオ「変幻自在の城之内に、ドラゴンデッキで責める万丈目準。果たして、勝負の行方は!」
「「デュエルスタンバイ!!」」
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.62 ) |
- 日時: 2012/04/17 08:12:08
- 名前: ヘルマン
- 城之内「先攻は俺だ!ドロー!…『アックス・レイダー』を攻撃表示で召喚だ!カードを1枚伏せて、ターンエンド!」手札4
アクレATK1700
万丈目「俺のターン!ドロー!速攻魔法『手札断札』を発動!互いのプレイヤーは、手札を2枚捨て、新たに2枚ドローする。」
城之内「いきなり手札交換だと?まぁいいか。なら、俺はこの2枚を捨てて、2枚ドローだ。」
万丈目「俺も2枚捨てて、2枚ドローする。……速攻魔法『サイクロン』!その伏せカードを破壊させて貰う!」
万丈目は除去カードでリバースカードを破壊しようとする。
城之内「甘いぜ!罠発動!『強欲な瓶』!デッキから1枚ドローだぜ!」手札5
しかし、失敗に終わってしまった。
万丈目「だが、これで恐れる物は何もない!墓地に存在する『輪廻竜サンサーラ』の効果発動!このカードを除外する事で、自分か相手の墓地に存在する「ドラゴン族」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する!俺は、墓地から『ライトエンド・ドラゴン』を復活!”全てを照らす光より現われしドラゴン、今ここに光による終焉をもらたらせ!現れろ!ライトエンド・ドラゴン」
ライトATK2600
城之内「いきなり攻撃力2600だとぉ!?」
万丈目「更に俺は、『ハウンド・ドラゴン』を攻撃表示で召喚!」
ハウンドATK1700
万丈目「ライトエンドの効果発動!1ターンに1度、このカードの攻撃宣言時にこのカードの攻撃力と守備力を500ずつ下げる事で、相手モンスター1体の攻撃力を1500ポイントダウンさせる!”ライト・イクスパンション”!行け!ライトエンドの攻撃!”シャイニングサプリメイション”!!」
アクレATK1700→200 ライトATK2600→2100 DEF2100→1600
城之内「ぐあああああああ!?」LP4000→2100
十代「さすが万丈目!一気にライフを半分まで減らしたぜ!」
ライ「ハウンド・ドラゴンの攻撃が決まれば、城之内さんのライフは400になる!これはひょっとしたらひょっとするかもな!」
万丈目「ハウンド・ドラゴンで城之内プロにダイレクトアタック!”ハウリング・ブレス”!」
城之内「甘いぜ!直接攻撃宣言時、手札のモンスター効果発動だ!『ガガガガードナー』を守備表示で特殊召喚だ!コイツは、ダイレクトアタックされる時、手札から特殊召喚が可能なのさ!」
ガドDEF2000
万丈目「くっ!?止まれ!ハウンド・ドラゴン!メインフェイズ2で、カードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」手札2
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