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異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕
日時: 2012/01/06 13:14:25
名前: 孝(たか)

とうとうシンクロ解禁。

一応GXなので…

サイバー・ドラゴン系

サイバー・ダーク系

サイバー・エンジェル系

宝玉獣系

ヴォルカニック系

化石(中生代騎士など)系

青眼の白龍系

三幻神

三幻魔

ブラマジガールは不可。

雲魔物系はOK

ブラックマジシャンはOK

古代の機械系は神楽坂編が終了したので使用可能。

エレメンタルヒーロー系はOK

イービルヒーローは不可。

D・HERO系不可

モンスター・エクシーズは、召喚方法が特殊な融合モンスターカードとしています。

などのカードは原作キャラのみ使用出来る様にしてありますので、お気を付けください!!

特定のキャラの好感度次第でそれ系統のカードを"魂のカード"として受け取るのはありです。


そして、このリレー内では……

"表側守備表示での通常召喚"が可能です。

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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.63 )
日時: 2012/04/23 21:34:43
名前: カイナ

城之内「へへっ、なかなかやるじゃねえか。俺のターン、ドロー! よし、俺は[時の魔術師]を召喚!」
時の魔術師 攻撃力:500

氷牙「始まるぞ、城之内の逆転劇が」
十代「え?」

城之内の召喚したモンスターを見た氷牙がそう言い、十代が呆けた声を出す。

城之内「時の魔術師の効果発動! タイム・ルーレット!!」

その言葉と同時に時の魔術師の杖にあるルーレットの針が高速で回転し始め、やがてそれは遅くなってゆく。そして完全に止まった針は“当”の文字を刺していた。

城之内「いよっしゃあ! 万丈目、お前のドラゴンは時の彼方に消えてもらうぜ!!」
万丈目「何!?」
時の魔術師[タイム・マジック!!!]

城之内の言葉を聞いた万丈目が声を上げると時の魔術師が声を上げる。それと共にフィールド内の時間が一気に進んでいき、万丈目のライトエンド・ドラゴンとハウンド・ドラゴンは時の彼方へと消滅する。

城之内「さらに魔法カード[融合]を発動! フィールドの時の魔術師と手札のベビー・ドラゴンを融合! 千年の時を経て、成長しろ! ベビー・ドラゴン!!」

城之内の言葉と共に彼の場に子供のドラゴンが姿を現し、時の魔術師のタイム・マジックの流れに乗ってその姿が成長していく。

城之内「融合召喚!! [千年竜]!!!」
千年竜 攻撃力:2400

万丈目「なん、だと……」

城之内の場に現れたのは千年のときを経て成長した老竜、その姿に万丈目は馬鹿なと言わんばかりの声を上げていた。

城之内「ガガガガードナーを攻撃表示に変更し、バトル!」
ガガガガードナー 守備力:2000→攻撃力:1500
万丈目「そうはいかない! リバースカードオープン[威嚇する咆哮]! このターンの攻撃宣言を防ぐ!」

城之内の総攻撃を万丈目はどうにかしのぎ、それに城之内はくそっというように顔を傾けた。

城之内「リバースカードを二枚セットして、ターン終了だ!」手札一枚
万丈目「俺のターン、ドロー! 俺は魔法カード[強欲な壺]を発動、カードを二枚ドロー! 俺は速攻魔法[超再生能力]を発動! このターンのエンドフェイズ時このターン俺が手札から捨てたドラゴン族モンスター及びこのターン俺が手札・フィールド上からリリースしたドラゴン族モンスターの枚数分だけ、俺のデッキからカードをドローする! さらに手札のレベル8モンスター[ダークエンド・ドラゴン]を捨てて魔法カード[トレード・イン]を発動! カードを二枚ドロー! 魔法カード[壺の中の魔術書]を発動! 互いのプレイヤーはデッキからカードを三枚までドローする! 三枚ドロー!」手札五枚
城之内「ん〜……ま、んじゃ俺は二枚ドロー!」手札三枚

万丈目は一気にカードをドローしていき、万丈目が発動した最後のカードの効果に城之内は僅かに考える様子を見せた後カードをドローする。そして万丈目は引き当てた内の一枚を見るとよしと微笑む。

万丈目「[ウィッシュ・ドラゴン]を召喚し、ウィッシュ・ドラゴンの効果発動! このカードをリリースし、ドラゴントークン二体を特殊召喚! さらに魔法カード[二重召喚]を発動! このターン二回まで通常召喚を可能とする! 二体のドラゴントークンをリリース!!」

その言葉と共に万丈目の二体のドラゴントークンが光と闇に包まれる。

万丈目「光と闇の狭間より現れろ!! [光と闇の竜]!!!」
光と闇の竜 攻撃力:2800
城之内「おおおぉぉぉっ!!」

万丈目の相棒であるドラゴン、それを見た城之内は驚きの声を上げ、万丈目もふっと笑みを見せる。

万丈目「バトル! 光と闇の竜でガガガガードナーを攻撃! シャイニング・ブレス!!」
城之内「そうはいかねえ! ガガガガードナーが攻撃対象に選択された時、手札を一枚捨てることでこのカードはその戦闘では破壊されない!」手札二枚
万丈目「そうはいかない! 光と闇の竜の効果発動! このカードの攻撃力、守備力を500ポイント下げる事で魔法・罠・モンスター効果の発動を無効にする!」
光と闇の竜 攻撃力:2800→2300
城之内「なっ!? ぐうぅぅっ!!」LP2100→1300

光と闇の竜のブレスがガガガガードナーの張った障壁を粉砕しガガガガードナーを撃破する。

万丈目「エンドフェイズ、超再生能力によってこのターン俺が手札から捨てたダークエンド・ドラゴン、フィールドでリリースしたウィッシュ・ドラゴンとドラゴントークン二体、合計四枚のカードをドローする! ターン終了だ」手札六枚

十代「すげえ、万丈目……」
風華「こりゃいくら城之内さんでも……」
氷牙「甘いな、お前達」

万丈目は一気にカードをドローし手札を補充する。それに十代と風華が声を漏らすと氷牙が口を挟む。

氷牙「例えばだが、海馬瀬戸と城之内は犬猿の仲だがそれでも海馬は城之内を最低限デュエリストと認めている。そして奴の最大の武器、それはデュエリストとしての実力、それだけではない」

そこまで言うと彼は城之内――状況の不利にも関わらず好戦的と言おうか楽しそうと言おうか、そんな笑みを見せている――を見る。

氷牙「流れを掴む天性の才と強運。なによりも絶対に諦める事の無い精神の強さ、そして不屈の闘志だ。それはともすればデュエルキング武藤遊戯すらも上回ると言われている」
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.64 )
日時: 2012/04/26 06:04:13
名前: 孝(たか)

城之内「俺のターン。ドロー!…(光と闇の竜…相当厄介な効果だが、奴の効果は任意発動ではなく強制発動タイプの様だな。なら…同一チェーン内では発動できない可能性もある!)俺は、カードを1枚伏せて、速攻魔法『サイクロン』を発動!俺の伏せカードを破壊するぜ!」


ライ「自分のカードを破壊するだって!?」
アルフ「何をする気なんだろう?」


万丈目「だがこの瞬間、光と闇の竜の効果が発動する!」
城之内「そいつを待ってたぜ!光と闇の竜の効果にチェーンして、罠発動!『ギャンブル』!」

光闇竜ATK2300→1800 DEF1900→1400

十代「ギャンブル!?…ってどんな効果だっけ?」
カイ「相手の手札が6枚以上で、自分の手札が2枚以下の時に発動出来、コイントスを1回行って裏表を当てる。当たれば手札を5枚になる様にドローする効果。外れれば…次の自分のターンをスキップする。」

風華「文字通りギャンブルだね…」
ヴィオ「うう…私はアレを入れる勇気は無いかな…」


万丈目「く…光と闇の竜は同一チェーンに効果を重複する事は出来ない。」
城之内「よっしゃぁ!狙い通り!ギャンブルの効果で、コイントスを行う!俺が選ぶのは……裏だ!!」

ソリッドビジョンにより、コインが現れる。

それは地面に落ちると数度バウンドし、上手い具合に縁の部分でクルクルと回転を始める。

クルクルクルクルクルクルクルクル……

周囲が今か今かとコインが止まるのを待っている。

そして……

チャリーン…カラカラカラカラカラ…カラン…

出た目は……裏!

城之内「いよっしゃあああああ!!大当たりいいいいい!!これにより、俺の手札は5枚まで増えるぜ!3枚ドローだ。」手札5

右手を前に突き出し、顎をシャクレ上げながら城之内が叫ぶ。


十代「この土壇場でギャンブルが成功!?」
カノンノ「外れたら確実に負けが確定してもおかしくない状況なのに!?」

氷牙「アレこそが城之内の真の恐ろしさ。相手が勝ったと思い込んだ所からの大逆転…天性の運!城之内にとって、ピンチこそが最大のチャンスなんだ!」


城之内「俺は、『鉄の騎士ギア・フリード』を攻撃表示で召喚!バトルだ!千年竜で、光と闇の竜を攻撃!”サウザンド・ノーズ・ブレス”!!」

城之内の攻撃宣言を聞き入れ、千年竜が強力な鼻息で光と闇の竜を撃破する。

万丈目「この瞬間、光と闇の竜のもうひとつの効果が発動する!光と闇の竜が破壊され、墓地に送られた時、墓地のモンスター1体を選択し、俺の場のカードを全て破壊する。そして、選択したモンスター1体を特殊召喚する!俺は『ダークエンド・ドラゴン』を選択!深淵より蘇れ!ダークエンド!!」LP4000→3400
城之内「なんだと!?」

万丈目「ダークエンドのモンスター効果発動!1ターンに1度、ダークエンドの攻撃力と守備力を500下げる事で、相手モンスター1体を墓地に送る!この効果は相手ターンでも発動出来る!千年竜を蹴散らせ!”ダーク・イヴァポレイション”!!」

ダークATK2600→2100 DEF2100→1600

城之内「なら俺は、手札から『拘束解除』を墓地に送り、罠カード『緊急解除』を発動!」

万丈目「緊急…解除?」

城之内の発動したカードに反応する万丈目。

城之内「コイツは、通常魔法「拘束解除」を手札・デッキから墓地に送る事で発動し、拘束解除の効果をいつでも発動できるようにするカードなのさ!」

万丈目「拘束解除の効果…場には鉄の騎士ギア・フリード…まさか!?」
城之内「そのまさかだ!鉄の騎士ギア・フリードをリリース!デッキから『剣聖‐ネイキッド・ギア・フリード』を特殊召喚!」

ネイギアATK2600

城之内「そして、今はバトルフェイズ中…ネイキッド・ギア・フリードでダークエンドを攻撃!”ブレイクスラッシュ”!!」

万丈目「うわああああ!?」LP3400→2900

城之内「カードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」手札1

城之内 LP1300 手札1
フィールド ネイキッド攻
伏せ3枚

万丈目 LP2900 手札6
フィールド・伏せ無し
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.65 )
日時: 2012/04/29 10:48:01
名前: カイナ

万丈目「俺のターン、ドロー! 俺は魔法カード[死者蘇生]を発動! 墓地から[ダークエンド・ドラゴン]を特殊召喚!!」
ダークエンド・ドラゴン 攻撃力:2600
城之内「またかよ……」

三度城之内の場に現れた闇の龍に城之内は苦笑いを見せる。

万丈目「さらに手札二枚をコストにし、魔法カード[魔法石の採掘]を発動! 墓地の魔法カードを一枚手札に加える。俺が手札に加えるのは[死者蘇生]!!」
城之内「ちょっと待った! そのカードは俺の手札に加わらせてもらうぜ!!」
万丈目「!?」

万丈目の宣言に城之内がそう言い、万丈目が目を見開く。それと同時に城之内の場のリバースカードが持ち上がる。

城之内「リバーストラップ、[墓荒らし]を発動! 相手の墓地に存在する魔法カードを一枚を選択し、ターン終了時まで俺の手札として使用する! 死者蘇生はもらったぜ!!」
万丈目「なっ!?」
城之内「そして、対象を失った魔法石の採掘は不発に終わる」

城之内の手に万丈目の死者蘇生が移り、万丈目が驚きの声を上げると城之内はドヤ顔を見せる。

カノンノ「あれ!? 確かあのカードって2000ポイントダメージを受けちゃう効果が……」
カイ「いや、それは墓荒らしの効果で手札に加えた魔法カードを使用する時のみ、手札に加えるだけなら何も問題ない。しっかし、あんなマイナーカードを採用してるなんて……一体なんなんだ、あのデッキ……」

カノンノの言葉にカイが説明を挟み、訝しげな目で城之内を見る。

万丈目「よ、読めない……」
城之内「あん?」
万丈目「さ、最初は【戦士族】かと思ったのにドラゴン族やギャンブルカードが入っていたり、相手のカードを奪う戦術……分からない……な、なんなんだ、そのデッキは……」
城之内「……へへ。ま、分からなくたって無理はないぜ」
万丈目「え?」

万丈目の呟きに城之内はふっと笑い、自分のデッキに目を落とす。

城之内「このデッキは、俺が様々なデュエリストとデュエルして組み上げた。世界のたった一つ、俺だけのデッキだ。万人が使って強いなんざお世辞にも言えねえが、俺が使えばこのデッキは絶対に応えてくれる。お前のデッキだってそうだろ? ほんっとーにつえぇデュエリストってのは、世界にたった一つ、自分だけのデッキ、自分だけのタクティクスを持ってるものなんだぜ」
万丈目「あ……」

城之内の言葉に万丈目は声を漏らし、城之内はまた満面の笑みを見せる。

城之内「さあ、まだテメエのターンは終わってねえんだろ!?」
万丈目「……はい! ダークエンド・ドラゴンの効果発動! このカードの攻撃力・守備力を500ポイント下げ、相手モンスター一体を墓地に送る! 消え去れ、ネイキッド・ギア・フリード!!」
ダークエンド・ドラゴン 攻撃力:2600→2100
城之内「くっ……」

ダークエンド・ドラゴンの闇の力が剣聖を消し去る。

万丈目「[仮面竜]を攻撃表示で召喚し、バトルだ! ダークエンド・ドラゴンでダイレクトアタック!!」
仮面竜 攻撃力:1400
城之内「そうはいかねえ! リバースカードオープン[攻撃の無力化]!! 攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる!!」

ダークエンド・ドラゴンの闇のブレスは時空の渦に吸い込まれ無力化される。

万丈目「くっ! リバースカードをニ枚セットして、ターンエンドです!」手札零枚
城之内「エンドフェイズに、墓荒らしの効果で手札に加えた死者蘇生をお前の墓地に返すぜ。そして俺のターン、ドロー!!」

それを見た万丈目は残る手札を全て伏せてターン終了を宣言し、城之内がカードをドローする。

城之内「魔法カード[壺の中の魔術書]を発動! 互いのプレイヤーはデッキからカードを三枚までドロー出来る。三枚ドロー!! 速攻魔法[禁じられた聖杯]を発動! ダークエンドの攻撃力を400アップさせ、効果を無効とする。さらに魔法発動、[古のルール]!! 手札からレベル5以上の通常モンスター一体を特殊召喚する! これが俺の魂のカードだ!! [真紅眼の黒竜]!!!」
真紅眼の黒竜 攻撃力:2400
ダークエンド・ドラゴン 攻撃力:2100→3000
レッドアイズ[ギャオオオォォォォ!!!]

城之内の場に現れた黒き竜が雄叫びを上げ、それを見た子供メンバーは目を輝かせたり腕組みしたり、なんらかの反応を見せる。ちなみに万丈目もデッキからカードを三枚ドローしている。

城之内「魔法カード[エクストラブースト]を発動! 俺の場のモンスター一体の攻撃力に守備力の半分を加える! 真紅眼の黒竜の守備力は2000、よって1000ポイントが攻撃力に加えられるぜ! バトルだ! 真紅眼の黒竜でダークエンド・ドラゴンを攻撃! 黒炎弾!!」
真紅眼の黒竜 攻撃力:2400→3400
万丈目「ぐううぅぅぅっ! だが、リバースカードオープン[リビングデッドの呼び声]!! 蘇れ、[ライトエンド・ドラゴン]!!」LP2900→2500
ライトエンド・ドラゴン 攻撃力:2600

黒き炎が闇の竜を撃破するがその瞬間蘇る光の竜。それに城之内はにっと笑った。

城之内「上級モンスターをそんなに軽々操るなんてすげえな。とても太刀打ち出来ねえや」
万丈目「はい」
城之内「だが! 攻撃に関しては俺の方が上みたいだな!! リバーストラップ発動[連撃]!!!」

城之内がそう叫び、最後のリバースカードが発動される。

カノンノ「あのカードって、確か!?」
カイ「自軍のモンスターが相手モンスターに戦闘ダメージを与える事をトリガーにして発動し、そのモンスターで別のモンスターへの攻撃、または相手プレイヤーにダイレクトアタックを可能とする」
十代「なっ!? ってことは、つまり!?」

城之内「これで最後だ! いけ、レッドアイズ!! 連撃の黒炎弾!!!」
万丈目「ぐあああぁぁぁぁっ!!!」LP2500→0

その宣言と同時に放たれた黒き炎は光の竜をすり抜けて万丈目にトドメを刺した。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.70 )
日時: 2012/05/08 01:47:30
名前: 孝(たか)

レオ「勝者!城之内克也プロ!プロの意地か、とんでもない逆転劇を見せてくれました!」
メリオル「……結局、私達そんなに解説らしい解説してないわね」
レオ「言うな…悲しくなってくる。」

二人には哀愁が漂っていたとかいないとか…。


城之内「いやぁ危なかったぜ。お前強ぇな。名前、聞いてもいいか?」

口の端をややつり上げ、サムズアップしながら聞く城之内。

万丈目「準です。万丈目準。」
城之内「準か。いい名前だ。」

そうしてふたりは硬い握手をするのだった。


氷牙「それにしても…あの克也が今やプロデュエリストの上位ランカーとはねぇ…始めた頃のコイツと言ったら…」

城之内「うあああああ!?余計な事言うんじゃねぇよ氷牙!?」

慌てて氷牙の口を塞ごうとするが、全て回避される。

十代「え?城之内さんがどうしたって?」

氷牙「いやぁ実はこいつさ。デュエルモンスターズが出来上がったばかりの頃なんだけどよ…」

城之内「いだだだだだだだだだだああああああ?!?!」

城之内を逆腕挫ぎ十字固めにして邪魔されない様にする氷牙。

城之内は堪らずバンバンと床を叩くが、氷牙は技を解く気はさらさらないらしい。

氷牙「コイツってば、始めたばかりの頃は戦術なんてまるで無くてよ。片っ端から見た目が強そうな戦士系のカード”だけ”でデッキを組んでたんだぜ?」

ライ「え?だけって?」

氷牙「文字通り、戦士族のみのフルモンデッキだ。あまりの出来の悪さに遊戯に”なぁにこれ”って呆れられたんだぜ?」

ライ「ええ!?デュエルモンスターズの初期って言えばあまり効果モンスターとか、高くても精々が2000も無かった筈だけど…」

レオ「まぁ最初の頃はそんなもんだったからな。初期の方で優秀だったのは魔法使いとドラゴンと悪魔だったと思うぞ。」

城之内「ギ、ギブ………ガクリ」

そうこうしている内に城之内は力尽きた。

氷牙「まぁその後なんだかんだで、遊戯の祖父・武藤双六の弟子になって、僅か2ヶ月で町内大会ベスト8まで上りつめたのは結構な才能だとは思うがな…」

城之内が気を失ってから褒める辺り、意地が悪いというかツンデレというか…汗

レオ「しかも、その後に開催されたデュエルキングダムで、当時全日本大会で準優勝したダイナソー竜崎…あぁほら、制裁タッグでライと氷牙先輩が戦った関西弁の奴いただろ?」

ライ「あぁ、無駄に偉そうでプロにしては手応えが全然なかったアレ?」

あの時紅葉を馬鹿にされた事を思い出したのか、不機嫌になるライ。

レオ「当時は強い方だったんだよ。城之内の持ってる真紅眼は、元々はダイナソー竜崎から勝ちとったものだったんだ。時の魔術師によるコンボでな」

『『へぇぇぇ!!』』

子供達は目を輝かせて聞きいっている。

それはそうだ、当時精々が町内大会ベスト8だった人物が、全日本大会の準優勝者に逆転勝ちしたのだから。

氷牙「二回目に出場した大会…デュエルキングダムで一気にベスト4まで勝ちあがり、その後にバトル・シティでは偽造のエクゾディア使いに真紅眼を奪われたりして大変だったが、対戦相手と友情を深めたりして、アンティや誠意で受け取ったカードは全部デッキに入れてる。まさに、克也のデッキは克也のデュエリスト人生が全てつぎ込まれている。友情のデッキだ。他にも、インセクター羽蛾…ほら、虫めがね付けたおかっぱのキモイ奴。」

羽蛾はキモイ奴扱いである。

氷牙「アイツ、子分を使って、克也のデッキに”寄生虫パラサイト”を仕込ませるなんてデュエリストにあるまじき卑怯な手を使って克也を叩き潰そうとしたんだよ。」

ライ「アイツそこまで最低な奴だったのかよ!」

氷牙「まぁな。だが、克也は諦めなかった。結構ギリギリではあったが、またもや逆転劇で当時の日本チャンピオンを倒したんだよ。」

十代「すっげぇ!卑怯な相手にも正々堂々立ち向かって勝っちまうなんて!」

氷牙「その時のアンティで手に入れたのが”インセクト女王”と”寄生虫パラサイト”だが……シナジーが薄過ぎたし、何よりもあんな奴のカードを使いたくもないだろうからな。レオが使ってなかった”ギルフォード・ザ・ライトニング”とトレードしたんだよ。」

アルフ「あれって父さんのだったの!?」
レオ「あ、あはははは…いやまぁ…メリオルが当時欲しがってたカードだったからよぉ…宝の持ち腐れになるよりはいいと思って…」

氷牙「まぁその後もいろんな奴と友情を深めたりなんかして、バトル・シティでもベスト4に入るわ、神のカードに根性で打ち勝つわ…克也の武勇伝は話し出したらキリがないくらいあるぜ?」
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.71 )
日時: 2012/05/12 20:23:11
名前: カイナ

そう言っていると突然[ググゥ〜]という間の抜けた音が聞こえ、十代とヴィヴィオがそれぞれ一人はたははという感じの笑みを零し、一人は顔を真っ赤にしてお腹を押さえる。

万丈目「全く……」
アルフ「まあまあ」

万丈目が呆れたように腕を組んでため息をつき、アルフがそれを治める。

城之内「ま、腹が減っちゃデュエルは出来ぬだ。飯食おうぜ!」
レオ「そうだな」

あっという間に復活した城之内のにっと笑いながらの言葉にレオはそうとだけ言って頷き、メリオルに目配せする。それにメリオルと凛が頷き、全員分の食事配膳を始めた。

氷牙「さ、全員手ぇ洗って来い」
子供達『はぁーい』

氷牙の言葉に子供達はそう言ってぞろぞろと手を洗いに行く。そんな人数が一斉に洗えるような広さの洗面所なのかは置いておこう。

氷牙「さてと」
城之内「ん?」

氷牙は子供達が全員いなくなったのを確認してから城之内の肩にポンッと手を置く。それに城之内が氷牙の方に顔を向けると彼ははっとした表情を見せる。氷牙はにんまりと笑みを浮かべており、レオも同種の笑みを浮かべながら木刀を肩に担ぎ、さらにはメリオルと凛までにまにまと笑っていた。

レオ「いつの間にか進んでいた城之内君。今からスーパー尋問タイムだ。ライ達が帰ってくるまでに済ませなきゃいけねえから迅速にやるぞ」
城之内「おい、ちょっと待て……」

氷牙とレオの、どちらかというと悪役が似合う笑みに流石の城之内もやばいというのを感じ取ってメリオルと凛に救援を求めようと彼女らに目を向けるが、彼女らはわざとらしく食事配膳の方に目を向けながらも耳は一言も聞き逃さないようにセンサーを張っている状態。当然とはいえ救援は全く期待できなかった。それから城之内は再度氷牙とレオの方を見る。

城之内「ハハ、ハハハハハ……」

そして彼は諦めたように乾いた笑みを浮かべた。


万丈目「じょ、城之内さん? どうしたんですか?」
城之内「ハハハハハ……」
カノンノ「め、目が死んでる!?」
カイ「氷牙先生、何やったんですか?」

手を洗って戻ってきた万丈目の言葉に対し城之内はまるでバトルシティ準決勝で闇マリクのゴッド・フェニックスをくらった後のようなハイライトの消えた目で乾いた笑みを浮かべており、それを見たカノンノが驚愕の声を上げると聡明に犯人を悟ったカイが氷牙をジト目で見る。それに対し氷牙とレオはピーピー口笛を吹いて誤魔化していた。

十代「さー、飯だ飯だー!!」
ヴィヴィオ「おー!」

アルフ「せいっ!」

そして空腹が限界になっているのか食事モードになっている十代とヴィヴィオ。とアルフが十代の頭にわざわざ飛び踵落としを叩き込んだ。

十代「おおぉぉぉ……」
アルフ「こら、誕生日会といえば最初は皆で誕生日の歌を合唱しながら主役がロウソクを吹き消すに決まってるでしょ?」
万丈目「お、おい、何もわざわざそこまで……」

頭を押さえて床をゴロゴロ転がりながら悶える十代に対しアルフが両手を腰にやりながら注意するように言うと万丈目がどこか照れたように呟く。ちなみにケーキとロウソクは既にライと風華が見事なコンビネーションで手際よく準備している。

凛「さ、全員配置について〜。万丈目君はロウソクの前に立ってね〜」

そして流れにより強制イベントスタート。凛の指示で十代達が歌のスタンバイを始め、メリオルがチャッカマンを使ってロウソクに火を点けていく。

凛「さん、はいっ」
万丈目を除く全員『ハッピバースデートゥーユー♪』

凛の合図で全員が歌い始め、万丈目も意を決してロウソクの火を一息で吹き消す。

十代「誕生日おめでとう、万丈目!」
万丈目「……ふん」

十代の満面の笑みでの祝福に、万丈目も頬を緩ませながらそう鼻を鳴らす。そして氷牙家は祝福の拍手の音に包まれた。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.80 )
日時: 2012/05/26 00:22:50
名前: 孝(たか)

数日後…夏祭りの前日まで時は進む。

男子組「「「……………」」」

カリカリカリカリカリカリ…

女子組「〜〜〜〜♪♪」

カリカリカリカリカリカリ…

子供達は学生らしく夏休みの宿題に取りかかっている。

といっても、デュエル・アカデミアの宿題は普通の宿題とは少し違う。

出される宿題の八割がレポートという何ともメンドクサイことこの上ないのだ。

因みに、今回出された宿題は…

1:デュエルに関するレポート50枚以上で書く事。

2:今年度の禁止・制限リストについて、どうしてこの様なリストアップされたかを自分なりの予想で25枚以上で書く事。

3:新たな召喚法・シンクロ召喚について20枚以上で書く事。

4:基礎5教科、現代文・化学・数学・英語・歴史の簡易テスト。

5:自由研究。ただし、高校生らしい物に厳守する。


とまぁ通常とは多少異なっている。

今の所、十代達男子組は、カイ・アルフ・万丈目・佐助・黒亜は自由研究以外を終わらせ、他の男子組は基礎五教科と自由研究の二種類が残っている。

因みに、十代が少々もたついている模様。

女子組は、ヴィヴィオ・カノンノ・桃・美海・ツァン・紫は全て終わらせており、2学期から始まるであろう範囲を予習している。

他の女子組は計画的に宿題を消化している模様。

そして、忘れてはいけない事が…雷堂家の六つ子はヴィヴィオと同い年…つまりは14才である。

本場の高校生である十代やライ達と波乱万丈な日々を送っているが、その学力は現役以上であるのは十代達にとっては羨ましい事だろう。

つーか飛び級何人いるんだよ!という話である。

十代「………お、終わった……」
ライ「………お、俺も…」

本日分の宿題をやり遂げ…

ヴィオ「代ちゃん。英語の訳、此処と其処、綴りが間違ってるよ?」

紫「あら?ライさん。此処、計算間違ってますわね。それから歴史の人物名、織田信長が識田信長になってますよ?」

と思ったら間違いがあったらしい。

ドンマイ!

ふたりは絶望したように書き直すのであった。

それからお昼を過ぎた辺りの事である。


ピーーンポーーーン。

チャイムの音が鳴り響く。

凛「はーい!」

ヴィオ「あ、私が行ってくる!」

凛「はい、お願いしますね?ヴィヴィオ。」

パタパタと玄関へ駆けだすヴィヴィオ。

ヴィオ「今開けまーす!」

玄関を開けた先には…

??「こんにちわ。久しぶりだねヴィヴィオ。兄さんは居るかな?」

車椅子に乗った十代達と同い年くらいの少年が居た。

ヴィオ「龍牙叔父さん!?どうしたの!?」

龍牙「うん。夏休みで海鳴に帰ってきてるって言うから、顔を見に来たんだよ。」

朗らかな笑顔を見せる少年…氷牙と歳の離れた弟…龍牙・L(ライル)・アンヴィレントであった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.86 )
日時: 2012/06/13 06:07:45
名前: 孝(たか)

龍牙を招いて少々時間が経った。

龍牙「あ〜じゃぁ兄さんとは入れ違いになっちゃった訳か」

苦笑しながら聞き返す龍牙。

ヴィオ「うん。パパ、今週は全部仕事だって言って今朝空港からドイツの方に行っちゃいました。」

ヴィヴィオも寂しそうに答える。

龍牙「そっか…タイミングが悪かったかなぁ?ところで、夏休みも半ば過ぎたけど…宿題の方は順調かな?」

十代「う…い、一応今日の分は終わったけど…」

ライ「俺もなんとか…まさか宿題の殆どがレポートとは思わなかったけど…」

苦い顔をしながら答えるのは宿題に手こずっている十代達だった。

龍牙「あ〜レポートはコツを掴むまでは結構手こずるからねぇ…まぁその内慣れるよ。」

ガチャ…

万丈目「ただ今戻りました。」

凛「お帰りなさい万丈目君。御使い御苦労さまです。はい。麦茶どうぞ♪」

丁度御使いに行っていた万丈目が帰宅し、凛から冷たい麦茶を受け取っていた。

龍牙「おや?見ない顔だけど…十代君達の新しいお友達かな?」

ヴィオ「うん!アカデミアで新しく仲間入りした万丈目準君だよ!ジュニア大会で優勝した事もあるし、紅葉さんから特別なカードも貰ってるんだよ!」

龍牙「へぇ…君が万丈目君かい?初めまして、僕は龍牙。氷牙兄さんの弟だよ」

万丈目「え、あ、はい!初めまして。万丈目準です。宜しくお願いします。」

氷牙の弟と知って慌てて返事する万丈目。

龍牙「ははは。そんなに畏まらなくても良いよ。そう言えば、アルフ君は?」

挨拶もそこそこに、アルフの事を尋ねる龍牙。

桃「あぁ…アルフ君なら今…」

アルフ「やああああああああああああ!!!!!」

パキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャ!!!!

アルフ「ふぅぅぅぅぅぅぅぅ…」

丁度庭の方からアルフの気合の籠った叫びが聞こえ、何かを砕くもしくは割ったような音が響いた。

風華「庭で瓦割りしてるよ?」

龍牙「相変わらず兄さんは古風な事とかやらせてるね…(汗)」

佐助「最近、25枚まで割れるようになった…らしい。」

龍牙「兄さんは何をさせる気なんだろうね(汗)」

それから暫くして…

龍牙「さて、それじゃぁアルフ君。同じ展開系機械族デッキを使う者として、君がどれ程強くなったか、見せてくれるかい?」

アルフ「はい!宜しくお願いします!」

龍牙「うん。お互い、ベストを尽くそう!」

「「デュエル!」」
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.87 )
日時: 2012/06/14 20:31:40
名前: ヘルマン

アルフ「先攻は貰います!僕のターン。ドロー!…僕は、『D・ステープラン』を守備表示で召喚。1枚伏せて、ターンエンド!」手札4

ステーDEF1000

今回アルフの初手はあまりいいカードが無かったようだ。

龍牙「僕のターンだね?ドロー……フィールド魔法『風雲カラクリ城』を発動するよ。そして、チューナーモンスター『カラクリ小町 弐弐四』を守備法事で召喚。「弐弐四」の効果を発動するよ。「弐弐四」が表側表示で存在する時、1ターンに1度、通常召喚に加えて、「カラクリ」と名のつくモンスター1体を召喚する事が出来る。『カラクリ兵 弐参六』を召喚。」


万丈目「カラクリ専用の『二重召喚』内蔵型のモンスターだと?!」

凛「これは…高い確率でシンクロに繋げられますね。しかも、「二重召喚」を必要としない分、手札に余裕ができます。」


龍牙「更に、速攻魔法『サイクロン』。その伏せカードを破壊させてもらうよ?」

アルフ「させません!リバース発動!『フォトン・リード』!手札から☆4以下の光属性モンスター1体を特殊召喚します!『D・ラジオン』を攻撃表示で特殊召喚!「ラジオン」の効果!攻撃表示の時、僕の場の『ディフォーマー』は攻撃力が800ポイントアップします!」手札3

ラジオンATK1000→1800

龍牙「あれ?上手くかわされちゃったかな?それじゃぁ…☆4の弐参六に、☆3の弐弐四をチューニング!シンクロ召喚!起動せよ!『カラクリ将軍 無零』!更に[無零]の効果発動!シンクロ召喚時、デッキからカラクリ1体を特殊召喚出来る![カラクリ守衛 参壱参]を守備表示で特殊召喚!」

無零ATK2600
参壱参DEF1800

龍牙「バトル![無零]で、「ラジオン」を攻撃!”一刀両断・火炎将軍剣”!」

無零は自らの剣に炎を纏わせ、攻撃表示となったラジオンに振り下ろす!

アルフ「ぐうううううう!?」LP4000→3200

龍牙「僕はこれで、ターンエンドだよ。」手札3
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.88 )
日時: 2012/06/30 06:59:28
名前: 孝(たか)

アルフ「僕のターン。ドロー!…よし!僕は『D・モバホン』を攻撃表示で召喚!効果を発動して、サイコロを振ります!”ダイヤル・オン”!」

カラコロとサイコロを振るアルフ…

出た目は…3。

アルフ「デッキの上から3枚確認します。その中の「ディフォーマー」と名のつくモンスター…『D・パッチン』を特殊召喚!残りをデッキに戻してシャッフルします。」手札3

龍牙「へぇ…凄い引きだ。」

龍牙は感心したように呟く。

アルフ「「パッチン」の効果で、「モバホン」をリリースして、カード1枚を破壊します!「無零」を破壊!そして、魔法カード[二重召喚]を発動!このターン、通常召喚を2回行えます。[D・ラジオン]を召喚!バトル!「パッチン」で[参壱参]を攻撃!更に「ラジオン」と「ステープラン」でダイレクトアタック!」

パッチンATK1200→2000
ラジオンATK1000→1800
ステープランATK1400→2200

龍牙「それは通さないよ。直接攻撃宣言時、手札から『速攻のかかし』の効果発動。手札から墓地に捨てる事で、攻撃を無効にして、バトルフェイズを終了させるよ。」

しかし、難なくそれを遮る龍牙。

アルフ「う…カードを1枚伏せて、ターンエンド。」手札0

龍牙「僕のターン…ドロー。僕は、速攻魔法『ダブル・サイクロン』を発動するよ。僕の「カラクリ城」と、君の今伏せたカードを破壊する。」

アルフ「あう!?『ブレンD』が!?」

龍牙「そして、破壊された「カラクリ城」の効果発動。表側表示のこのカードが破壊されて墓地に送られた時、墓地のレベル4以上の「カラクリ」1体を特殊召喚出来る。僕は墓地から、レベル4の「カラクリ兵 弐参六」を守備表示で特殊召喚。」

弐参六DEF200

龍牙「更に僕は、魔法カード『製増』を発動。デッキからレベル4以下の機械族モンスターを1体手札に加えるよ。よって、僕はデッキから「カラクリ小町 弐弐四」を加えるね?そして「弐弐四」を召喚。さらに効果発動。手札から「カラクリ無双 八壱八」を攻撃表示で召喚。」

八壱八ATK2100
弐弐四ATK0

龍牙「更に、魔法カード『強欲な壺』を発動。2枚ドローするよ。ふふ…」

不敵な笑みを浮かべる龍牙。

龍牙「更に魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動。手札のモンスターカード…『カラクリ蜘蛛』を捨て、デッキからレベル1のチューナーモンスター『音響戦士ベーシス』を特殊召喚!」

アルフ「一気に四体も…」

龍牙「☆4の弐参六に、☆3の弐弐四をチューニング!再び起動!「カラクリ将軍 無零」!」

万丈目「返しのターンで2体目が出てきた!?」

すぐさま出てくるとは思ってもみなかったようだ。

龍牙「続けて、[無零]の効果でデッキから二体目の[弐参六]を攻撃表示で特殊召喚!そして、☆7の無零に☆1のベーシスをチューニング!リミットリリース!『カラクリ大将軍 無零怒』!そして無零怒もシンクロ召喚に成功した時、デッキから「カラクリ」1体を特殊召喚出来るよ。」

風華「カラクリと言うだけあってギミックが凄いね…」

龍牙「デッキからチューナーモンスター『カラクリ参謀 弐四八』を特殊召喚!更に「弐四八」が召喚・特殊召喚に成功した時、フィールドのモンスターの表示形式を変更出来る。」

カイ「上手い。出てくると同時に表示形式すら変更させてしまうなんて…」

いつの間にかプチデート(カノンノと買い物)から帰ってきたカイも驚いている。

龍牙「「八壱八」を守備表示に変更。そして、「無零怒」の第二の効果発動!1ターンに1度、カラクリモンスターの表示形式が変更された時、デッキから1枚ドローするよ。」手札1

凛「敢えて自分のモンスターの表示形式を変更を変更する事で、もうひとつの効果まで発動させましたね…」

龍牙「そして、☆4の「弐参六」に☆3の「弐四八」をチューニング!3度起動せよ!「カラクリ将軍 無零」!そして二体目の[八壱八]を特殊召喚!」

無零ATK2600
無零怒ATK2800
八壱八ATK2100×2

龍牙「最後に…永続魔法『一族の結束』を発動!墓地のモンスターの元々の種族が1種類であった場合、自分の場の同じ種族のモンスターの攻撃力が800ポイントアップする!勿論、僕の場と墓地の種族は機械族で統一されてるよ。」

無零ATK2600→3400
無零怒ATK2800→3600
八壱八ATK2100→2900

ヴィオ「こ、これって…」
ライ「あぁ。アルフの手札に「速攻のかかし」か「バトル・フェーダー」とかが無ければ…アルフの負けだ。」

龍牙「1体目の[八壱八]で[ラジオン]を攻撃!そして「無零」で「パッチン」に攻撃!「無零怒」で「ステープラン」に攻撃!コンビネーション!”十文字斬り”!!」

無零が横一文字に、無零怒が縦一文字に斬りつける。

アルフ「うわああああああ!?」LP3200→0

龍牙「今回は、僕の勝ちだね♪」

ウインクしながら勝利宣言する龍牙だった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.89 )
日時: 2012/07/11 21:58:41
名前: 孝(たか)

夕暮れ時…

龍牙「うぅ〜ん…今日1日みていて気付いた事だけど、アルフ君は、「モバホン」と「ラジオン」に頼り過ぎているね。」

アルフ「やっぱりそうですか?」

龍牙「少しね。でも、それが悪いってわけじゃないんだ。でも、言ってしまえば、「モバホン」はギャンブルモンスターに枠組みされる効果モンスターだから…そうだね、とりあえず、罠カードをディフォーマー関連ではなく、汎用性の高い罠に変える事を進めるよ。」

龍牙の指摘に、メモを取りながら真剣に聞くアルフ。

龍牙「そうだなぁ…例えば、「ブレン・D」の効果は最終的には相手に選ばせるから、敢えて抜こうか?代わりに、「砂塵の大竜巻」や「荒野の大竜巻」それから…「セキュリティー・ボール」なんか面白そうかもね?」

アルフ「なるほど…」

カリカリとメモを続けるアルフ。

龍牙「これからも「モバホン」を多用するなら、「和睦の使者」や「魔法の筒」、「くず鉄のかかし」なんかは効果的だと思うよ?」

アルフ「そう…ですね。やっぱり、ステータスの低さはそう簡単には覆せませんし…」

龍牙「今後の課題は、展開力に頼った攻めよりも、”守り”を固める戦術を用意した方がいいと思うんだ。」

十代達はどちらかと言えば高攻撃力で”ガンガン攻める”タイプだ。

氷牙や鏡夜達は、序盤は守り抜いて中盤から攻める”大器晩成型”

レオや剣一はスピードを生かした”速攻型”。

女性陣はバラバラだが大雑把に纏めると”汎用型”である。

デュエルモンスターズは基本的にライフを0にするのが勝利条件だ。

だが、攻めなければ勝てないような物でもない。

完全な守りの戦いでも勝てる。

それがデュエルモンスターズだ。

高い攻撃力があれば勝てるような単純なものではない。

モンスター・魔法・罠。

それらを組み合わせて一つのデッキとするのだ。

攻守バランスよく組み立てる。

言葉にするのは簡単だが、それを成すのは相当の経験が必要になる。

因みに、子供たちの中で攻守共にバランスが取れているのは、実のところアルフなのだ。

アルフのディフォーマーは元々のステータスは低いが、それを補う程の豊富な特殊効果がある。

絶対とは言わないが、ラジオンとモバホンはディフォーマーの要と言っても良い。

これからアルフがどのような強化案を組むかで、戦術がガラリと変わるかもしれない。

……こうして、龍牙は子供達とそれなりに有意義な1日を過ごして帰って行った。

いよいよ明日は……夏祭りである!

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