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異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕
日時: 2012/01/06 13:14:25
名前: 孝(たか)

とうとうシンクロ解禁。

一応GXなので…

サイバー・ドラゴン系

サイバー・ダーク系

サイバー・エンジェル系

宝玉獣系

ヴォルカニック系

化石(中生代騎士など)系

青眼の白龍系

三幻神

三幻魔

ブラマジガールは不可。

雲魔物系はOK

ブラックマジシャンはOK

古代の機械系は神楽坂編が終了したので使用可能。

エレメンタルヒーロー系はOK

イービルヒーローは不可。

D・HERO系不可

モンスター・エクシーズは、召喚方法が特殊な融合モンスターカードとしています。

などのカードは原作キャラのみ使用出来る様にしてありますので、お気を付けください!!

特定のキャラの好感度次第でそれ系統のカードを"魂のカード"として受け取るのはありです。


そして、このリレー内では……

"表側守備表示での通常召喚"が可能です。

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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.121 )
日時: 2012/08/07 08:12:18
名前: 孝(たか)

それから30分ほど経過する…


因みに、その30分で氷牙はあの馬鹿共にとんでもない事を決行していた。

それは……麻酔無しでへし折った骨を抜き取るという何とも直接的且つ残酷な拷問である。

鏡夜の拷問が残酷且つ陰湿で長時間のネチネチとした恐怖を体感する拷問なら、氷牙の拷問は短いが確実に心に残る残虐性である。

まず暴れない様に簀巻きにする。
怪我をしている部分だけ取り出す。

とりあえず水をぶっかけて目を覚まさせる。
目を覚まさせた所で、いきなりメスを突き刺してワザと痛みが持続するように、しかも神経をズタズタにしながら切る。

当たり前だが麻酔なんてものは使ってはいない。
その激痛たるや、ショック死する可能性も高くなるが、アンヴィレントファイナンシャルという超大企業の総帥などやっているが、真の職業は”医者”である。

本来なら医者は治す事が本領であるが、そうであるが故に、人の最も効率的な壊し方を知っているとも言える。

なので、そう簡単にショック死させるようなヘマはしない。

メスで切り裂いてる途中で気絶したらまたも無理矢理意識を覚醒させ、今度は切り口を手が入るくらいまで開く。
そして手を突っ込み、折れた骨を無理矢理取り出す。

そして、普通ならここで人工骨格などを入れるのだろうが、あろうことか氷牙はそのまま傷口を縫合した。

つまり、今このヤクザとその子分の片腕は肩から手首までの骨を完全に抜き取った状態である。

言うなれば、脂肪で出来たチューブ状態だ。

しかも神経はワザとズタズタに傷つけ、且つ骨も入っていないまま縫合したので、以降どんな名医の手術で治療したとしても、確実に後遺症が残るであろう。

というかもう手遅れであるし、このままの状態でひと月ほど監禁。
食事を与えたとしても腕の傷は完全に放置させるので、確実に化膿する。

そして鎮静剤や痛み止めなども使わないので、激痛と痒みに苛まれその後にヘリで活火山の火口の上空からパラ無しスカイダイビングで溶岩へ一直線である事が既に決定づけられている。


氷牙は子供が大好きだ。いや、変態的な意味ではなく。

子供と老人は宝だと思っている。

子供とは大人に活力を与えるエネルギーだと思っており、老人は人生の先導者で、人生という粋も甘いも知った語り部と称している。

氷牙がアンヴィレントファイナンシャルを立ち上げたのも、子供達には”遊”を、老人達には”楽”を与えたいと思ったからというのが一番の理由である。

そうして、夏祭りも大いに賑わい始め、メインイベントの1つが始まろうとしている。

剣一「ようこそ!今夜は我が”雷堂組”と”アンヴィレント財閥”の企画した夏祭りに参加いただき、誠に感謝いたします!それでは、本日のメインイベントの一つ!サマーフェスティバル・デュエルトーナメントの開始です!」

観客『『『『『うおおおおおおおおおおおおお!!!!』』』』』

観客からの喝采に最初からテンションがオーバーヒート気味である。

剣一「更に、上位三名には素敵な商品!まず、第3位には現存するカードを2枚。リクエストされた物を特別仕様で贈呈!」

観客『『『『『おお〜〜!!』』』』』

どよめく観客に剣一はテンションをあげて司会を続ける。

剣一「更に更に!準優勝者には同じく、現存するカード2枚を特別仕様で贈呈し、この、”アンヴィレント財閥が経営する施設やショップの商品”を1年間半額で利用&購入できるゴールドカードが贈呈される!」

観客&出場選手『『『『『おおおおおおお!!!!!』』』』』

剣一「そして最後に、優勝者には!!なんと、準優勝者と同じゴールドカードと、デュエルモンスターズの生みの親、ペガサス・J・クロフォード氏が”直々にオリジナルカードを創作”してくれる!!!!!」

『『『『『『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!』』』』』』

観客と選手のどよめきはもはやテンションフォルテッシモである。

剣一「そして、出場者は12名!だったんだが……」

剣一の言葉が詰まり、観客達がざわついていく。

剣一「どうやら血の気の多い選手達が居た様で、2人が負けた!よって、既に勝ってしまったその二人にはシード権を与えた!」

観客達は残念そうにしている者も居たが、概ね了承してくれた。

剣一「そして、栄えある選ばれた選手達は…この10人だ!!!」

琴紬(シード獲得)
中野梓VSカイ・レディアント
田井中律VS遊城十代
平沢唯VS雷堂風華
雷堂鋼希VSヴィヴィオ・D・アンヴィレント
秋山澪(シード獲得)

剣一「こうなった!なんと、7割が女子という華やか且つ目の保養だ!!しかも、見栄えを更によくする為に!全員には浴衣を着てもらっている!!!」

モテナイ男の観客『『『『『『『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!???!!!!!?』』』』』』』

剣一のその宣言にモテナイ男共の超歓声が上がった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.122 )
日時: 2012/08/07 10:26:47
名前: カイナ

剣一「ではまず第一回戦! 中野梓VSカイ・レディアント!!!」

観客『うおおおおぉぉぉぉぉっ!!!』

唯「あずにゃん! 頑張ってね!」
梓「は、はいっ!」

剣一の言葉に観客が熱狂し、唯の言葉に梓はこくんと頷くと恥ずかしそうに特設デュエルフィールドに上がる。

梓「あれ?」

すると彼女は向こうの方――相手フィールドの方でアクシデントが発生している事に気がついた。

エデン「やーだー! わーたーしーもーやーりーたーいー!!」
カイ「だから諦めろ! 気づかずに出場登録してなかったお前が悪い!!」
エデン「いーやーだー! 久しぶりに戦いたーいー!! アンヴィレント社長に挨拶してたんだからしょうがないじゃなーいー!!」

梓の相手ことカイはエデンの駄々の相手をしていた。なんていうかこう、一昔前の漫画みたいにおもちゃ屋の前で「おもちゃ買ってー」と地面に寝転がって手足をじたばたさせ母親に我侭を言う子供と母親的な光景だ。もっとも、子供役は本来母親のエデン、母親役は本来息子のカイというあべこべ状態だが。

エデン「わーたーしーもーデューエールーしーたーいー!! デッキ持ってきてんだもーん!!」
カイ「……だーもう! 分かった!! 分かったから泣き止め止まれ動くな!!!」

なんか半泣きになっているエデンにカイが頭を押さえながら声を上げるとエデンはピタリッと止まる。そして彼は頭を押さえながら剣一の方に歩いていった。

カイ「雷堂先生、俺の代理人としてエデ……母さんを出していいですか? もうああなったら母さんは聞きませんし手に負えません……一人息子の俺が保証します……」
剣一「嫌な保証だなおい……まあ、カイが良いって言うんなら俺はいいんだけど」
エデン「ぃやったー!!! カイだーい好きっ!!!」
カイ「だーこらっ! 抱きつくなうっとうしいっ!!」

剣一からカイの代理可能宣言を受けたエデンは途端にさっきまでの半泣き駄々こねが嘘のような笑顔を浮かべ子供みたいにぴょんぴょんと飛び上がってカイに抱きつき、カイは顔を真っ赤にしながら彼女を引き剥がす。それからエデンは主催から支給された浴衣――紫色の布地に白い桜の模様が施されているシンプルなもの――を着るとデュエルフィールドに上がった。

男達『うおおおおぉぉぉぉぉっ!!!』

そこでまた男達から歓声が上がる。一方はまだ幼さの残る印象の少女に対しもう一人は大人の魅力漂うプロポーション抜群の女性、しかもエデンの方はさっさと着替えた上に着慣れないせいで浴衣が若干着崩れて白い肌がちらりちらりと見えており、それが色気を感じさせている。

カイ「頭痛ぇ……」
ヴィヴィオ「ご、ご苦労様……」
十代「な、なんていうかその、元気なお母さんだな……」

カイの頭を押さえながらの言葉にヴィヴィオが苦笑を交えて言い、十代も言葉を選ぶ。

ゼロス「ま、元気っちゃあ元気だが……舐めてもらっちゃ困るぜ。ガキども」
十代「え?」
カイ「エ……母さんはあれで滅茶苦茶強いんだ……その場その場の気分でプレイするからムラッ気があるのがたまにキズなんだがやべえ時は俺とカノンノがタッグで挑んで歯が立たなかったからな…(…当時はガスタやライトロードがなかったとはいえな……)」
十代「そ、そうなのか!?」

カイの言葉に十代が声を上げ、カイはまた頷いた。

カイ「そう。ついでに言うと母さんは正真正銘の天才だ。例えばだが……母さんは今、RC(レディアントコーポレーション)という三年程で一気にのし上がった企業の社長だけど、その設立理由はなんだと思う?」
ヴィヴィオ「え? えーっと、氷牙パパは子供達には”遊”を、老人達には”楽”を与えたいと思ったからっていうのが一番の理由だって言ってたけど……」
カイ「こっちもそれと似た理由はある。実際母さんは慈善事業にも力を入れているからな……だが、一番の理由は……」

そこまで言うとカイは完全に呆れきった表情を見せた。

カイ「単純明快、やってみたいという“好奇心”だ」
十代・ヴィヴィオ「「こ、好奇心!!??」」

驚きの理由に二人が声を上げた。

カイ「母さんを評するのはたった一言、“大人な子供”。もう一言付け加えるなら“天才”。母さんのモットーは“人生それは楽しむ事”。とにかく純粋な子供みたいに興味があったらなんでもやって、熱が冷めたら辞める。RC設立前も画家、小説家、スポーツマンなんでもやって大成功を治めた後“飽きたから辞める”の一言で綺麗さっぱり辞めた。RCだって“面白そうだからやってみたい”つって古馴染みのクラトスさんやゼロス誘って始めたんだからな。もう生活に困る事はないくらいに稼いでるし今はいいがいつ“飽きたから会社クラトスにあげるね〜”とか言い出すか……クラトスさん達のサポートもそりゃあるが、母さんの天性の才能と異常な有能さでのしあがったんだからな、RCは……」
カノンノ・ゼロス「「うん、うん」」
十代「そ、そこまで言うのか……」

カイの言葉にカノンノとゼロスが頷いて同意を示し、十代は頬を引きつかせた。

カイ「まあ、RCはまだまだ面白いそうだからたまに失踪することを除けばまだ心配はしてないけどな。それに結構な人数の飯の種だ、簡単に逃がしはしねえよ。ほぼ形だけとはいえ俺も副社長の名にかけてな」
十代「は、ははは……」

カイの言葉に十代はまた苦笑を漏らした。

エデン・梓「「デュエル!!!」」

そしてその間にエデンと梓のデュエルが始まる。

梓「私の先攻、ドローです! 私は[召喚僧サモンプリースト]を攻撃表示で召喚し、サモンプリースト効果発動! このカードは召喚・反転召喚した時守備表示になります!」
召喚僧サモンプリースト 攻撃力:800→守備力:1600

彼女の場に不思議な雰囲気の漂う僧侶が姿を現し、身をかがめて守備の構えを取る。

梓「さらにサモンプリーストの効果発動! 手札の魔法カード一枚をコストにデッキからレベル4モンスターを一体特殊召喚します!」

律「おお! ワンターン目から梓の最強コンボだ!!」

梓の言葉に律が声を上げる、とエデンがにやりと笑った。

エデン「手札から[エフェクト・ヴェーラー]ちゃんを墓地に送って効果発動! 相手モンスター一体の効果をエンドフェイズまで無効にする!」
梓「うっ!?」

僧侶が不思議な詠唱を始めたと思ったが、彼女の手にいた魔法使いがその詠唱を遮断させる。それに梓はうっと声を漏らした。

梓「カ、カードを一枚セットしてターンエンドです!」手札三枚
エデン「私のターン、ドロー! 私は魔導術士ラパンデちゃんを墓地に送ることで[THE トリッキー]ちゃんを特殊召喚! ラパンデちゃんが墓地に送られたことで効果発動! デッキからレベル3の魔導モンスターを手札に加える。私は[魔導老士エアミット]ちゃんを手札に加え、召喚!」
THE トリッキー 攻撃力:2000
魔導老士エアミット 攻撃力:1200

彼女の場に姿を現すのは顔に?の仮面をつけた奇怪な魔術師と老人の魔導士。

十代「魔導士?」
氷牙「数多くの魔導書を使用する、魔法使い軸のトリッキーなデッキだ」

エデン「手札から魔法カード[グリモの魔導書]を発動! デッキからグリモの魔導書以外の魔導書、[トーラの魔導書]を手札に加えるね。そして魔導書魔法カードの発動によりエアミットちゃんのレベルが2上がり、攻撃力が300ポイントアップ!」
魔導老士エアミット レベル3→5 攻撃力:1200→1500

エデンは魔導書の力によって新たな魔導書を呼び込み、老魔術士の攻撃力が上がる。

エデン「バトル、いっくよー! THEトリッキーちゃんで召喚僧サモンプリーストを攻撃!」
梓「うっ……」
エデン「さらにエアミットちゃんでダイレクトアタック!」
梓「くぅっ……」LP4000→2500
エデン「メインフェイズ2にレベル5の魔法使い族、THEトリッキーちゃんとエアミットちゃんをゲームから除外する事で、エクストラデッキから[魔導皇聖 トリス]ちゃんを特殊召喚! トリスちゃんの攻撃力は除外融合に使用し、除外ゾーンに存在する融合素材モンスターの数×300ポイント上昇するよ! イェイ♪ カードを二枚セットしてターンエンド!」手札一枚
魔導皇聖 トリス 攻撃力:2000→2600

二体の魔術師が異次元へと消え、エデンの場に姿を現したのは左手に杖を、右手に鳥の紋章が入った盾を携えた女性。そしてエデンは手札を二枚伏せるとターンを終えた。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.128 )
日時: 2012/08/08 02:51:59
名前: 孝(たか)

梓「エンド宣言時に罠カード『リミット・リバース』を発動します!墓地の攻撃力1000以下の[召喚僧サモンプリースト]を攻撃表示で特殊召喚します」

エデンのエンド宣言に梓は罠を発動。エデンのリバースが不明である以上、何が起こるかわからない為、敢えてこのタイミングで使う事にした。

梓「私のターン。ドロー!よし!私は『レスキューキャット』を召喚!」

ヘルメットを被った子猫が召喚され、女性観客から黄色い声が上がるのが聞こえる。

梓「[レスキューキャット]の効果発動!このカードを墓地に送り、デッキからレベル3以下の獣族を2体特殊召喚します!ただし、この方法で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズに破壊されます。私は、デッキからチューナモンスター『X‐セイバー エアベルン』と、『コアラッコ』を特殊召喚します!」

どう見ても獣戦士にしか見えない容貌のエアベルンとコアラの様な顔のラッコが召喚される。

エデン「…あら?この展開、もしかして…ヤヴァイ?」
梓「[コアラッコ]のモンスター効果!このカード以外の獣族モンスターが自分フィールドに表側表示で存在する時、相手の場の表側表示モンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまで0にします!」

コアラッコが手に持っていた貝をトリスに投げつける。

しかし、エデンもそうは問屋がおろさないと行動に移す。

エデン「速攻魔法発動!『禁じられた聖衣』!対象モンスターの攻撃力を600下げ、カード効果での破壊を無効にし、カード効果の対象にもならない!」

トリスATK2600→2000

梓「もう一枚のリバースが気になりますけど、臆せず行きます!手札の魔法カードをコストとして捨て、今度こそ[サモンプリースト]の効果発動!デッキからレベル4のモンスター…二枚目の[レスキューキャット]を特殊召喚です!」

再び現れるレスキューキャット。

梓「[レスキューキャット]の効果を再び発動します!そして、デッキから二体目の[コアラッコ]と、『ラッコアラ』を特殊召喚します!」

先程と同じように表れた二体目のコアラッコと、別のラッコを呼びだす梓。

梓「魔法カード『融合』を発動します!場の[ラッコアラ]と[コアラッコ]を融合!おいで!『コアラッコアラ』!そして、レベル3のコアラッコに、レベル3のエアベルンをチューニング!みんなが居れば、怖いものなんてありません!シンクロ召喚!昇華せよ!『ナチュル・パルキオン』!」

二体の獣は、その存在を昇華させ、龍へと至る。

コアラッコアラATK2800
パルキオンATK2500

梓「唯先輩から頂いたこのお守りカード…[パルキオン]が、私達の絆です!バトルです![コアラッコアラ]で、[魔導皇聖トリス]に攻撃です!”ラッシュ・クロウ”!」

コアラッコアラは素早くトリスの懐に入り込むと、両手の鋭い爪で切り裂こうとする。

エデン「甘いわよ!罠発動!『聖なるバリア‐ミラーフォース‐』!攻撃宣言時に発動して、相手の攻撃表示モンスターを全て破壊〜〜!」
梓「この瞬間、[ナチュル・パルキオン]の効果を発動します!このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分の墓地のカード2枚をゲームから除外する事で、罠カードの発動を無効にし破壊します!私は墓地の、『月の書』と『地割れ』をゲームから除外し、[ミラーフォース]の効果を無効化します!」

コアラッコアラが両手を振りかぶり、攻撃を加える瞬間、トリスは呪文を唱え、全身をバリアで包み込むが、パルキオンの咆哮によりバリアはかき消され、コアラッコアラの鋭いラッシュが容赦なくトリスを襲う。

トリス『あああああああ?!!??!』

悲鳴をあげて破壊されるトリス。

エデン「ああああ〜〜!?私のトリスちゃんとミラーフォースがぁぁ〜〜〜」LP4000→3200

ちょっと涙目になりながら両手を上下に振るエデン。

妖艶な容姿の癖に行動がどこか子供っぽいところが可愛らしく、男共が『萌え〜〜〜』と叫んでいるが、当の本人は全く気付いていない。

梓「先程のお返しです![パルキオン]で、ダイレクトアタック!”ガイアウィップテイル”!!」

パルキオンの岩の様に硬い尻尾がエデンに向かって容赦なく振り下ろされる。

エデン「きゃああああ?!?」LP3200→700

パルキオンの攻撃による強風で、浴衣がパタパタと煽られ、見えそうで見えない絶対領域まで裾がめくれ上がる。

欲に駆られた男共『『『『『『おおおおお!?!?』』』』』』

それに興奮する男共は近くに居た女性陣から冷たい視線を向けられている。

梓「カードを1枚伏せて、ターンを終了します!」手札0
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.130 )
日時: 2012/08/08 13:00:09
名前: カイナ

エデン「あちゃちゃ〜、私のターンドロー。私は魔法カード、[強欲な壺]を発動して、カードを二枚ドローっと、んで次に[天使の施し]発動! デッキからカードを三枚ドローして、手札を二枚捨てるっと」手札三枚

エデンはこの土壇場でさらっと強欲な壺と天使の施しを引き当て、手札を増強する。

エデン「ん〜っと、あずにゃん」
梓「は、はいっ!? ってなんで分かったんですか!?」
エデン「ほら、なんか猫っぽくて可愛いもん」
唯「だよね〜♪」
梓「唯先輩は黙っててください! そ、それでなんですか?」

いきなりあずにゃん呼ばわりされた梓が驚いたように言うとエデンはそう説明、それに唯が同意すると梓は唯に向けて声を荒げた後エデンに尋ねる。

エデン「パルキオンちゃんってトラップだけ無効よね? そう覚えてるけど」
梓「は、はい……あ、しまった……」

エデンのあっさりした問いに梓はついあっさり自分のカードの情報をばらしてしまい、口元に手をやる。とエデンはうふふと笑う。

エデン「素直な子は大好きよ。私は装備魔法[ネクロの魔導書]を発動! 墓地の魔法使い族、マジカル・コンダクターちゃんをゲームから除外し手札の魔導書魔法カード、トーラの魔導書を相手に見せることをコストに墓地から[魔導召喚士 テンペル]ちゃんを攻撃表示で特殊召喚! この効果で特殊召喚されたモンスターのレベルはコストとして除外したモンスターのレベル分アップする」
魔導召喚士 テンペル レベル3→7 攻撃力:1000
梓「さっきの天使の施しで……」
エデン「だいせいか〜い♪ 私は魔法カード[命削りの宝札]を発動! 手札が五枚になるようにドローし、私の五回目のスタンバイフェイズに手札を全て捨てる。私の手札はトーラの魔導書一枚、よって四枚ドロー」
澪「気をつけろ、梓! わざわざ魔法カードをセットせず命削りの宝札を発動したんだ! 恐らくあの魔導書はセットしたターンに発動できない速攻魔法、しかも厄介な効果持ちかもしれない!」

エデンのプレイングを見た澪が梓にアドバイスを行い、梓はこくんと頷いた。

エデン「わあ、あの子鋭い♪ 私は手札のトーラの魔導書、ヒュグロの魔導書、ゲーテの魔導書を見せることで手札から[魔導法士 ジュノン]ちゃんを特殊召喚! そしてレベル7となっているテンペルちゃんとジュノンちゃんをゲームから除外!」

その言葉と共に二体の魔導士が消えていき、突然どこからか現れた赤い視神経が絡み合い、その先端に付いている多数の白い球体が集合していく。

澪「ひいいぃぃぃっ!!!」
律「み、澪落ち着け!!!」

その光景に澪が悲鳴を上げ、こちらも少し怖がっている律と抱き合う。まあ、少々グロテスクな光景であるのは間違いないだろう。唯と紬もきゃーきゃー騒いでおり、梓も必死に目を逸らしている。
とまあそんな間に白い球体達は集合すると逆円錐状で巨大な目玉のついた巨大なモンスターとなる。それに付属しているリングに11と書かれているのが印象的だ。

エデン「出でよ、[ビッグ・アイ]ちゃん!」
ビッグ・アイ 攻撃力:2600

エデンの言葉と共にビッグ・アイはその名の通り巨大な目玉で梓をぎょろりと見る。

梓「ひっ! リ、リバースカードオープン[奈落の落とし穴]!! そのモンスターを破壊し、ゲームから除外します!!」
エデン「甘いっ! 手札から速攻魔法[トーラの魔導書]を発動! このカードの効果は二つあり、まず共通する事はフィールド上の魔法使い族モンスター一体を選択すること。そして一つ目の効果はこのターン、このカード以外の魔法カードの効果を受けなくすること。二つ目の効果はこのターン、罠カードの効果を受けなくすること」
梓「……ということはつまり!?」
エデン「そ。私はトーラの魔導書の二つ目の効果を使用し、このターンビッグ・アイちゃんは罠カードの効果を受けなくする! よって奈落の落とし穴は不発!!」

ビッグ・アイへの恐怖からかリバーストラップを発動した梓に対しエデンはそう言い、カードを発動。その魔導書の効力によって奈落の落とし穴は消えていった。

梓「そんなっ!?」
エデン「さらに私は魔法カード[ゲーテの魔導書]を発動! このカードは私の場に魔法使い族モンスターが存在する場合、自分の墓地の魔導書魔法カードを三枚までゲームから除外することをコストに発動できる。私は墓地のグリモの魔導書、トーラの魔導書、ネクロの魔導書をゲームから除外する事で相手フィールドのカード、ナチュル・パルキオンをゲームから除外!」
梓「パ、パルキオンが!?」

彼女の絆のカード、ナチュル・パルキオンが消え去っていき、梓は声を上げる。しかし、エデンのターンはまだ終わっていない。

エデン「ビッグ・アイちゃんの効果発動! このカードの融合素材となり除外されたモンスターを墓地に戻す事により、相手モンスター一体のコントロールを得る!」
梓「えええぇぇぇぇっ!?」
律「なんだそのインチキ効果!?」
エデン「インチキとは失敬ね! ちゃーんとこの効果を発動したターンビッグ・アイちゃんは攻撃できないってデメリットもあるんだから!」

エデンの宣言に梓が悲鳴を上げ、律が驚愕の声を上げるとエデンはぷんぷんといいそうな様子で返し、梓の場を指差した。

エデン「さあ、コアラッコアラちゃんのコントロールをいただくわよ! I have control! テンプテーション・グランス!!」

その言葉と共にビッグ・アイの眼球が赤紫に光り、音波らしきものを発する。その音波を受けたコアラッコアラがふらふらとエデンの場に向かっていった。

唯「わわわ! まずいよー!」
澪「い、いや、このターンビッグ・アイが攻撃できないんなら、まだギリギリ耐えられ――」
エデン「さらに、私は[魔導剣士 シャリオ]ちゃんを攻撃表示で召喚!」
魔導剣士 シャリオ 攻撃力:1800
澪「――なっ……」
紬「そういえば、このターンあの方は通常召喚してませんでしたね〜」
律「……そ、そーいやそうだ……」

唯の焦った声に対し澪は冷静にそう言うがエデンはさらっとモンスターを召喚し、澪が絶句すると紬がほわほわと微笑みながら言い、律も額を押さえる。

梓「あ……」

梓は声を失う。彼女の場に存在するのはサモンプリーストのみ、防ぐ手立てがなかった。

エデン「コアラッコアラちゃんで召喚僧サモンプリーストを攻撃!!」
梓「ぐうぅっ!!」LP2500→500
エデン「とっどめー! 魔導剣士シャリオちゃんでダイレクトアターック!!」
梓「きゃあああぁぁぁぁっ!!!」LP500→0

その一撃が勝負を決め、デュエル終了を示すブザーが鳴り響いた。

エデン「やったやったー! 勝ったよーカーイー!」

エデンはそういうや否やデュエルフィールドを駆け下りて愛する一人息子に抱きつく。その豊満なバストを守るのは浴衣一枚、しかもデュエルの影響――さらに言えばエデンが年甲斐もなく跳ね回ったり動き回ったりしたせいもある――で着崩れが進んで胸元はかなり大胆に開いてしまっており、むにゅぅと柔らかい感触がほとんど生でカイの顔を包んだ。

カイ「は、はなっ、離れろ馬鹿親っ!!」

それにカイは顔を真っ赤にしながら声を荒げてエデンを押し離す。ちなみに実の親子関係なのだがエデンの身体は氷牙達と同じく年齢に比べてかなり若々しく、見た目なら姉弟と言われても通用する。そのせいでカイも変にエデンを意識してしまっているのだろうか、あるいは実はマザコンなのだが皆の前でばれないよう気をつけているのだろうか。

カノンノ「……む〜」
カイ「ん?……ったく」

それを見たカノンノはほっぺを膨らませてカイの左腕に抱きつき、カイはやれやれというような表情を見せるとそれを受け入れて空いている右手でカノンノの頭をよしよしと撫でた。

カイ「ところで母さん、みっともないから次のデュエルまでに浴衣きちんと着なおしといてよ?」
エデン「はいはい。私は別に気にしないんだけどな〜」
カイ「俺が気にするんだよ……」

カイの言葉にエデンは軽く頷いた後胸の谷間がかなり露になっている浴衣を見ながらそう呟き、それにカイが呆れた様子を見せる。とエデンはにっこり笑ってまたカイに抱きついた。ちなみに今度は右腕に抱きついており、両手に花状態だ。

エデン「も〜! カイはほんっとうに可愛いんだから〜! 心配しなくっても私はその辺の男になびいたりなんかしないよ! 私が愛してるのはもう死んじゃったあの人とカイだけなんだからね〜!」
カイ「誰がいつどこでそんなくだらない事を心配した!? っつーか離れろ馬鹿!!」

エデンの言葉にカイは顔を赤くしながら叫び、右腕を振り回してエデンを離れさせる。

剣一「え〜、では次は……田井中律VS遊城十代!!」

律「いよっしゃー! いっちょやってくっか!」
澪「律、頑張れよ!」
律「おう!」

ヴィヴィオ「代ちゃん! 頑張ってね!」
十代「おう!」

律と十代はそれぞれ声援を受けながらフィールドに上がり、向かい合う。

律「よろしく頼むぜ」
十代「こっちこそ、楽しいデュエルをしようぜ!」

二人はにっと笑い合いながらそう言い、同時にデュエルディスクを構える。

十代・律「「デュエル!!!」」

そして二人の声が重なり合った。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.140 )
日時: 2012/08/09 00:17:01
名前: 孝(たか)

十代と律がデュエルを開始した頃。

梓「はぅ〜すみません唯先輩。負けちゃいました」

ズ〜〜ンと暗い影を背負って舞台を降りてきた梓。

唯「大丈夫だよ、あずにゃん!りっちゃんが仇を取ってくれるから!」
梓「それにはまず律先輩があの人に勝たなきゃだめですけど?」

梓がさらりと指摘する。

唯「大丈夫!もしりっちゃんが負けたとしても、ムギちゃんが仇を取ってくれるから!」
紬「うん!任せて!」

ムン。と気合を入れる紬。

梓「それでももし取れなかったらどうするんですか?」
唯「その時は私か澪ちゃんが頑張るよ!」
梓「……唯先輩って、結構好戦的だったんですね…」汗

ちょっと意外といった風にいう梓。

唯「まぁまぁ!あずにゃんの仇は、私達がとってみせるから!」
梓「唯先輩……」

梓に抱き付きながらスリスリと頬ずりする唯だった。

氷牙「おっす。梓、残念だったな?」

そんな中、氷牙が紙袋を1つぶら下げて近づいてきた。

唯「…あずにゃんや。この人はどちら様?」

目を点にしながら可愛らしく首を傾げて問う唯。

梓「あぁ、私達をこの大会に誘ってくれたかき氷屋のお兄さんですよ。えっと、何か御用ですか?」
氷牙「いや何。ちょいと気になった事があったから聞きに来たんだよ。」

梓「気になる事?」
氷牙「さっきの梓のターン…なんで[サモンプリースト]で攻撃しなかったんだ?攻撃してればお前の勝ちだっただろ?」

氷牙は先程のデュエルでの疑問を問いかけた。

梓「え?だって、私は[サモンプリースト]の効果を発動したじゃないですか。」
氷牙「……?なんで効果を発動したからって攻撃しない理由になるんだ?」

氷牙も首を傾げて”何をおかしなことを?”という風に聞き返す。

梓「え?」
紬「梓ちゃん…[サモンプリースト]の効果で攻撃できないのって、[サモンプリースト]の効果で呼び出された方のモンスターじゃなかったかしら?」

ポクポクポク……チーーーーーン。

梓「………………ああああああ!?」

どうやら梓はプレイミスした事に気づいたらしい。

梓「まさかこんな単純なミスをするなんて…恥ずかしいです。」
氷牙「ははは…ま、プレイミスなんてプロでも偶にやらかすんだし、そこまで気にする事ないだろ。ほれ、タイヤキやるから元気出せって。」

梓「はい。ありがとうございます。はむ…………はむはむはむ…ゴックン。はわあああああ〜〜〜//////」
唯「あずにゃんはタイヤキ好きだからねぇ〜」

タイヤキを食べてヘヴン状態になる梓だった。

氷牙「沢山買って来たから、みんなで食うといい。じゃ、またな。」
梓「あ、はい。タイヤキ、ありがとうございました!」

ペコリとお辞儀して礼をする梓だった。

それでは律と十代のデュエルに移行しよう。

十代「先攻は俺だな。ドロー!俺は、[E・HERO バブルマン]を守備表示で召喚するぜ![バブルマン]のモンスター効果!こいつが場に出た時、俺の場に他のカードが無い場合、デッキから2枚ドローするぜ!」手札7

律「1ターン目から[バブルマン]ってどんな引きだよ!?」
十代「続いて、魔法カード[融合]発動!手札の[E・HERO フォレストマン]と、場の水属性[バブルマン]を融合!来い!氷結の英雄![E・HERO アブソルートZero]!」

絶対零度の名を持つ英雄が颯爽と現れる。

律「な、なんだその[E・HERO]!?初めて見るぞ!?」
十代「へへ…カッコいいだろ?カードを2枚伏せて、ターンエンド!」手札3

十代はZeroを多少自慢すると、カードを伏せてターンを終えた。

律「くうう…でも、あたしも負けてないぜ!あたしのターン。ドロー!あたしは、[可変機獣 ガンナードラゴン]を妥協召喚!」
十代「レベル7のモンスターをリリース無しで!?」

律「コイツはリリース無しで召喚する事が出来るのさ。ただし、この効果で召喚した場合、攻守は元々の半分になるがな。」

ガンナーATK2800→1400 DEF2000→1000

律「バトルだ![ガンナードラゴン]で、[アブソルートZero]を攻撃!”ガンキャノン・ショット!!”」
十代「攻撃力が低いのに攻撃…まさか!?」

十代は以前偽の闇のデュエルで戦ったバルバトスという男を思い出した。

律「そのまさかだ!手札から速攻魔法![禁じられた聖杯]を発動!エンドフェズまで、モンスター1体の効果を無効化して、攻撃力を400ポイントアップさせる!対象は勿論、[ガンナードラゴン]!」

ガンナーATK1400→2800→3200 DEF1000→2000

律「ぶち抜け〜〜〜!」

気合十分と律がガンナードラゴンに命令する。
しかし、十代はそれに対してニヤリと返す。

十代「リバースカードオープン!速攻魔法[融合解除]![アブソルートZero]の融合を解除して、墓地の[バブルマン]と[フォレストマン]を守備表示で特殊召喚するぜ!」

フォレストDEF2000
バブルマンDEF1200

律「ちぇ、ダメージは与えられないか。なら攻撃対象を変えるだけだ![フォレストマン]に攻撃しろ![ガンナードラゴン]!」

ピキ…パキパキパキ…

しかし、突如ガンナードラゴンが凍りついた。

律「な、なんだぁ!?」
十代「フィールドを離れた[アブソルートZero]の効果が発動したのさ。[アブソルートZero]は、フィールドから離れた時、相手の場のモンスターを全て破壊するんだぜ!」

律「はああああ?!よりによって[サンダー・ボルト]内蔵モンスターかよ!?クッソーーー!カードを2枚伏せて、ターン終了だ!」手札2
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.141 )
日時: 2012/08/09 16:17:45
名前: カイナ

十代「俺のターン、ドロー! スタンバイフェイズにフォレストマンの効果発動! デッキから融合を手札に加える。融合を発動! 手札の[E・HERO ネクロダークマン]と場のバブルマンを融合!」
律「またアブソルートか?」
十代「いや、今度はこっちだ! 闇より現れろ、[E・HERO エスクリダオ]!!」
E・HERO エスクリダオ 攻撃力:2500

十代の発動した融合を見た律が呟くと十代は首を横に振り、これから現れる属性英雄の名を呼ぶ。そして彼の場に闇の力を持つ属性英雄が姿を表した。

十代「エスクリダオの攻撃力は墓地のE・HERO一体につき100ポイントアップする! ダークコンセントレイション!」
E・HERO エスクリダオ 攻撃力:2500→2700
律「おぉっ?」
十代「そしてエスクリダオの融合素材として墓地に送られたネクロダークマンの効果により、一回だけ上級E・HEROをリリースなしで召喚できる! 来い、[E・HERO エッジマン]!!」
E・HERO エッジマン 攻撃力:2600
律「なぁっ!?」

十代の場にさらに刃の属性英雄が姿を現し、律は驚きの声を上げた。

ヴィヴィオ「いっちゃえー! 代ちゃーん!!」

十代「おう! ヒーローは必ず勝つ! エスクリダオ、ダイレクトアタックだ!! ダークディフュージョン!!」
律「リバースカードオープン[攻撃の無力化]! 攻撃を無効にしてバトルフェイズ終了だ!」
十代「ちぇっ。ターンエンドだ」手札二枚

エスクリダオの攻撃が不思議な障壁に阻まれ、十代は口を尖らせてターンエンドを宣言する。

律「あたしのターン、ドロー! よっしゃ、きた! あたしは[神獣王バルバロス]を攻撃表示で召喚!! こいつもレベル8だけどリリースなしで召喚できるんだ。その時攻撃力は1900になっちまうけどな」
神獣王バルバロス 攻撃力:1900

彼女の場に神に使える獣の戦士が姿を現す。

律「いくぜ、バルバロスでエスクリダオに攻撃!」
十代「なにっ!? まさかまた禁じられた聖杯か!?」
律「ちっちっち。そうじゃねえんだよな〜、あたしはリバースカード、[スキルドレイン]をライフ1000をコストに発動! 全ての効果モンスターの効果を無効にするぜ!!」LP4000→3000
十代「なっ!? ってことはまさか!?」

律の宣言に十代が驚きの声を上げる。それに律はふっふっふと怪しく笑いながら頷いた。

律「そう! バルバロスの効果が無効になることで、攻撃力は3000に戻る!」
神獣王バルバロス 攻撃力:1900→3000
十代「逆にエスクリダオは攻撃力の上昇効果が無効になり、攻撃力が2500に戻る……」
E・HERO エスクリダオ 攻撃力:2700→2500
律「ぶっちぬけー!! トルネード・シェイパー!!!」
十代「ぐあああぁぁぁっ!!」LP4000→3500

バルバロスの槍がエスクリダオを貫き、その衝撃が十代をも襲った。

律「いよっしゃー! あたしはリバースカードを一枚セットしてターンエンドだぜ!」手札一枚

そして律はテンションが高まったようにぴょんっと一跳ねするとカードを一枚伏せてターンエンドを宣言した。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.149 )
日時: 2012/08/11 04:47:41
名前: 孝(たか)

十代「俺のターン。ドロー!!スタンバイフェイズに[フォレストマン]の効果で、墓地の融合を手札に加える!更に行くぜ!魔法カード『強欲な壺』を発動!更に2枚ドロー!続いて、『天使の施し』を発動!3枚ドローして、2枚捨てる!よぉし!」手札5
律「まさか、逆転のカードを引いたのか!?」

律が十代の喜色満面の笑みを見て慌て始める。

十代「その通り!魔法カード『ハリケーン』!場の魔法と罠を全て持ち主の手札に戻す!」
律「げげ!?だ、だけど、あたしにはまだ[バルバロス]が居る!」

しかし、負けじとバルバロスが居る事に胸を張る律。

十代「見せてやるぜ!俺とヒーローの絆を!魔法カード『ミラクル・フュージョン』!俺は、墓地の「E・HERO」…[ネクロダークマン]と水属性の[バブルマン]を除外融合!再び現れろ!氷結の英雄![E・HEROアブソルートZero]!更に、もう一枚の[ミラクル・フュージョン]を発動!墓地の[E・HEROオーシャン]と場の[E・HEROフォレストマン]を除外融合!来い!地球の英雄!『E・HEROジ・アース』!」

氷結の英雄と地球の英雄が並び立つ。
ZeroATK2500
ジ・アースATK2500

律「んな!『プラネットシリーズ』だと!?って言うか、何時の間に[オーシャン]を…って、さっきの[天使の施し]の時か!?」
十代「ああ。だが、それだけじゃないぜ!カードを1枚伏せて、魔法カード『命削りの宝札』!手札が5枚になる様にドローする!」手札5

再び手札が増強され、5枚になる。

律「どんだけ引き良いんだよ!?」
十代「へへ!3枚目の[融合]発動!手札の『E・HEROスパークマン』と場の地属性[エッジマン]を融合!現れろ!大地の英雄!『E・HEROガイア』!」

大地が隆起し、其処から漆黒の身体を持つ巨人…ガイアが産まれ出でた。

律「3連続融合!?」
十代「[ガイア]のモンスター効果!コイツが融合召喚に成功した時、相手の場のモンスター1体を選択して、エンドフェイズまで、そのモンスターの攻撃力を半分にして、その数値分を[ガイア]の攻撃力に加える!”ドレイン・フォース”!」

バルバロスATK3000→1500
ガイアATK2200→3700

律「なにぃ!?あたしのバルバロスが縮こまってる!?」
十代「まだだ!リバースカード[融合]発動!手札の『沼地の魔神王』と『E・HEROバーストレディ』を融合!現れろ!マイフェイバリットカード!『E・HEROフレイム・ウィングマン』!さして、最後の手札だ!3枚目の[ミラクル・フュージョン]!墓地の[沼地の魔神王]と[E・HEROスパークマン]を融合!来い!閃光の英雄!『E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン』!」

フレイムATK2100
フレアATK2500→3100

十代「[シャイニング・フレア・ウィングマン]は、墓地の『E・HERO』の数だけ、攻撃力が300ポイントアップする。俺の墓地には、2体の『E・HERO』が居る。」手札0
律「そ、そんな…い、1ターンで…5回も連続融合するだってぇ!?」

会場に居る者達全てが驚愕しざわついている。

それは当然だ。

融合召喚するには、「融合」系統の魔法カードを消費して行う特殊召喚であり、手札消費も激しく、精々1ターンに2度くらいである。

だが、目の前に居る『E・HERO』使いである十代は軽々と何の苦もなく1ターン5連続融合をやってのけた。

彼はどれ程のドロー運を持っているというのだろうか?

十代「へへっ!”デッキを信頼すれば、必ず応えてくれる”!俺はそれを実践してるだけだぜ!俺はカードを、デッキを、相棒を、心底信じてるからな!そして、パワーにはパワーで行かせて貰うぜ!今の俺の最大パワーで打ち破る![ジ・アース]のモンスター効果!俺の場の表側表示の『E・HERO』1体をリリースして、エンドフェイズまで、その攻撃力を加算する!まずは、[Zero]をリリース!」

ジ・アースATK2500→5000

律「いきなり5000になった!?」
十代「そして、[Zero]がフィールドから離れた事で、効果発動!”瞬間凍結”!相手の場のモンスターを全て破壊する!」

ジ・アースが仲間の力を受け取り、灼熱の力を解放する。
そして、置き土産とばかりに、アブソルートZeroの瞬間凍結で相手の場のモンスター達は全滅する。

十代「続いて、[ガイア]・[フレイム・ウィングマン]・[シャイニング・フレア・ウィングマン]をリリース!!限界を越えろ![ジ・アース!!]」

ジ・アースATK5000→8700→10800→13900

十代「限界突破!『ジ・アース・メテオ』!!」
律「こ、ここ、攻撃力13900!?!ちょっ!?どんだけだよ!?」

余りの攻撃力に開いた口がふさがらないといった様子だ。

十代「バトルだ![ジ・アース・メテオ]でダイレクトアタック!!”地球煉獄斬”(アース・メテオ・スラッシュ)!!」

灼熱の炎の剣と化した大剣を振りかぶり、律目がけて渾身の一撃を放つ!

律「にゃわああああああああああ!?!?」LP3000→0

剣一「決まったああああ!!勝者!遊城十代!圧倒的なパワーと殲滅力で、一撃で終わらせたああああああ!!」

十代「へへへ!!ガッチャ!!楽しいデュエルだったぜ!またやろうな!」
律「あんなのはコリゴリだよ!?滅茶苦茶怖かったぞ!?」

いつもの決めポーズをしている十代に対して、半泣きで怒鳴る律だった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.150 )
日時: 2012/08/20 23:34:14
名前: ミクニップ

律「うぇぇぇぇぇ〜ん!澪ぉ〜〜〜!!」
澪「よ、よーしよし…(汗」

デュエルが終わって早々、半泣きで澪に抱き着く律。…そりゃまぁあんなデュエルしてたら誰だって泣きたくなるだろうな。トラウマになんなきゃいいけど。そして十代といえば…

十代「よっしゃ!勝ったぜ!!」


『やりすぎだ馬鹿』


予想通り総スカン食らいました十代さん。

焔「お前何当り前のようにあんな大胆なオーバーキルしてんだよ。仮にも相手女の子なんだからトラウマとか植えつける気か?」
十代「ワリィワリィ。ちょっと張り切り過ぎた(笑」
ヴィヴィオ「いやいやいや…(汗」

やっぱりマイペースな十代に呆れ顔の一同。

カイ「…そういえば、次の対戦は風華だったよな?」
風華「よっし!次はアタシがハッスルしましょうかね!…見ててよみんな、このアタシの戦いっぷり!!」
黒亜「…そういう奴に限って必ず死亡フラグが立つんだよ。このまないt」


ゴスっ、ドゴッ、ゲシゲシゲシッ


いらんこと言おうとした黒亜を笑顔で叩きのめし、そのままフィールドに駆け上がる風華(ちなみに浴衣は彼女が好きな橙色をベースに、ススキの絵柄が入った奴だ)。既にフィールドにはピンクの浴衣着た唯がスタンバイしている。

梓「頑張れ〜!唯先輩!」
紬「唯ちゃんがんばれ〜♪」
唯「まっかせなさい!」


焔「頑張れよ風華!死亡フラグ何かに負けんなよ!?」
ヴィヴィオ「がんばれーふぅちゃん!」
風華「あっはは。ヴィヴィオはともかく、焔兄はメタ発言すんな」




風華「それじゃあ御互い、全力のデュエルを!」
唯「はい!よろしくお願いします!」


『デュエル!』



雷堂 風華 [旋風BF] vs 平沢 唯 [???]




風華「先攻はアタシから!ドロー!!…早速だけどいくよ!私は手札から、永続魔法[黒い旋風]を発動!このカードは私がBFを召喚する度に、デッキから召喚したBFの攻撃力以下のBFをサーチできる!」
唯「おお!BFの強い味方が早速キタ!」
風華「さらにアタシは、[BF−蒼炎のシュラ]を召喚!そしてシュラを召喚したから[黒い旋風]の効果発動!デッキから[BF−黒槍のブラスト]を手札に!さらに、アタシの手札に存在する黒槍のブラストと、[BF−疾風のゲイル]の効果発動!この2体はフィールドに仲間が存在する時に、手札から特殊召喚可能!よって私は効果で[BF−黒槍のブラスト]と[BF−疾風のゲイル]を特殊召喚!」


ゲイル[くぅ!!]
ブラスト[トゥア!!]


蒼いカラスを筆頭に、次々と召喚されてゆくBF。

風華「アタシはレベル4の[BF−黒槍のブラスト]に、レベル3の[BF−疾風のゲイル]をチューニング!黒き旋風よ、天空へ駆け上がる翼となれ!シンクロ召喚!来なさい、[BF−アーマード・ウィング]!!」


十代「お!早速シンクロモンスターが出た!」
焔「BFの強みはあのチートレベルの展開力。…普通なら最大でも3、4体のシンクロモンスターが出ても可笑しくねぇよ」


風華「(う〜ん、手札的にもちょっと芳しくないなぁ…)アタシはカードを2枚セットしてターンエンド」手札1
唯「私のターン!ドロー!」

あまり良い手札じゃなかったらしく、かなり展開できたとはいえ少し渋い顔をする風華。そして相手のターンに入り…

唯「私は手札から[ナチュル・パンプキン]を召喚!」


パンプキン[もっぷぅ!]


気合十分の唯が最初に召喚したのは、かぼちゃの形をしたファンシーなモンスター。

唯「[ナチュル・パンプキン]の効果発動!相手フィールドにモンスターが存在する時にこのモンスターの召喚に成功した時、手札からナチュルと名のついたモンスターを1体特殊召喚できる!私はその効果で[ナチュル・ローズウィップ]を特殊召喚!」

唯がナチュル・パンプキンの効果を発動した瞬間、ナチュル・パンプキンは仲間を呼ぶかのように手をたたき、それに答えるかのように、パンプキンの隣にバラのつぼみのようなモンスターが出現する。

唯「それじゃあ私は、レベル4の[ナチュル・パンプキン]にレベル3の[ナチュル・ローズウィップ]をチューニング!シンクロ召喚、おいで[ナチュル・ランドオルス]!」

唯の掛け声と同時に、唯の目の前に出現したのは、全身に苔が生え、背中に巨大な樹木乗っけた巨大な老亀。

風華「うっわ、すんごくデカい亀…」
唯「えへへぇ〜、トンちゃん2号だよ?可愛いでしょ?」
風華「(いや可愛いのかコレ?)」
唯「さらに、私は魔法カード[強者の苦痛]を発動!相手フィールドのモンスターの攻撃力は、自分のレベル×100ポイント分ダウンするよ!」


蒼炎のシュラ      ATK1800→1400


アーマード・ウィング  ATK2500→2100


唯「このままバトル!ランドオルスで[BF−蒼炎のシュラ]を攻撃!」
風華「序盤から勿体無いけどトラップカード発動![ガード・ブロック]!このカードは1度だけダメージを0にして自分は1枚ドローできる!効果でアタシはドローさせてもらうわ!」手札2
唯「むむ。じゃあ私は、フェイズ2に入ってカードを2枚セットしてターンエンド!」手札1
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.151 )
日時: 2012/08/25 12:15:56
名前: 孝(たか)

風華「アタシのターン。ドロー!良し来た!魔法カード『天使の施し』を発動!3枚ドローして、2枚捨てるよ!もう一丁!魔法カード『壺の中の魔術書』を発動!互いのプレイヤーは、デッキから3枚ドローする!」

「「ドロー!」」唯:手札4 風華:手札5

 あれほど展開していたというのに、風華の手札が5枚に戻る。

風華「この瞬間、カードの効果で手札に加わった『BF-そよ風のブリーズ』の効果発動!このカードを特殊召喚出来る!おいで![そよ風のブリーズ]!」

 BFと銘打たれているにも拘らず、全身をオレンジで統一されている文字通り異彩のBFが呼び出された。

風華「更に、二体目の[黒槍のブラスト]を特殊召喚!そして、チューナーモンスター『BF-極北のブリザード』を召喚!この瞬間、またしても効果発動!この子が召喚に成功した時、墓地からレベル4以下の『BF』と名のつくモンスターを表側守備表示で特殊召喚するよ!墓地の[蒼炎のシュラ]を復活!」手札2
唯「この瞬間を待ってたよ〜〜!」

 やけに間延びした、それでいてドヤ顔でリバースカードを発動させる。

唯「罠発動!『激流葬』!モンスターが場に出た時、フィールド上のモンスター全てを破壊する事が出来るよ!更にそれにチェーン発動!罠カード『亜空間物質転送装置』!エンドフェイズまで、自分の場のモンスター1体をゲームから除外するよ!勿論私は、[ランドオルス]を選択するね!」

まさか風華が召喚権を使うのを待った上で激流葬と転送装置のコンボで自らのモンスターだけ破壊から身を守って見せた唯。

風華「にゃにいいいいいいいいいい!?ア、アタシのBFパーティーが…うおおおおおお!!諦めてたまるかああ!!カードを2枚伏せて、ターンエンド!」手札0
唯「この瞬間、除外されていた[ランドオルス]が場に戻ってくるよ!私のターン。ドロー!やったーーー!『切り込み隊長』を攻撃表示で召喚!更に効果発動!このカードが召喚に成功した時、手札のレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚出来る!私は、二体目のチューナーモンスター[ナチュル・ローズウィップ]を特殊召喚!」

 まだ4ターン目だというのに、既に大型モンスターを苦も無く呼び出しあう二人。

唯「”レベル3の[切り込み隊長]に、レベル3の[ローズウィップ]をチューニング!”トンちゃんの為ならえーーんやこ〜〜ら!シンクロ召喚!おいで![ナチュル・パルキオン]!!」手札3

パルキオンATK2500

新たなナチュルシリーズのシンクロモンスターを呼びだした唯。
BFに押されるどころか、逆に押し返している!

唯「バトル![ランドオルス]で、ダイレクトアタック!”とつげきぃぃ”!!」

風華に向かって突撃していくランドオルス。

風華「速攻魔法発動!『収縮』!選択したモンスターの元々の攻撃力をエンドフェイズまで半分にする!」

ランドオルスATK2350→1175

風華「きゃあああああ?!」LP4000→2825
唯「[パルキオン]でダイレクトアタック![”ガイア・ウィップテイル”!]!!」
風華「うああああああああああ!?」LP2825→325

風華は一方的にやられていた。

唯「カードを2枚伏せて、ターンエンドだよ!」手札1

優勢に出ている為か、ニコニコとしたドヤ顔でターンを終える唯。

風華「アタシのターン!ドロー!魔法カード『強欲な壺』を発動!更に2枚ドロー!……カードを2枚伏せて、ターン、エンド。」手札0

モンスターを引く事は出来なかったが、風華の瞳からは諦める様な色は見せなかった。

唯「私のターン。ドロー!罠発動!『リミット・リバース』!私の墓地から攻撃力1000以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚します!私は墓地から、[ナチュル・ローズウィップ]を再び特殊召喚!そして、手札から『ナチュル・アントジョー』を召喚!」
風華「またチューナー!?」

またしても場に出てくるローズウィップ。

唯「”レベル2[ナチュル・アントジョー]に、レベル3の[ナチュル・ローズウィップ]をチューニング”!来なさい!『あずにゃん三号』!シンクロ召喚!『ナチュル・ビースト』!」

ナチュビATK2200

唯「この攻撃が通れば、私の勝ちだよ![ナチュル・ビースト]で攻撃!”ビースト・クライマー”!!」

ナチュル・ビーストが駆けだし、一気に跳躍してから上空から墜落するかのような体当たりを見舞う!

風華「罠発動!『和睦の使者』!これでアタシへの戦闘ダメージは「[ナチュル・パルキオン]の効果発動」ええ!?」

風華の叫びを遮る様に、唯がナチュル・パルキオンの効果を発動させる。

唯「私の墓地のカードを2枚除外して、相手の罠カードの発動を無効にして破壊するよ!”トラップ・キャンセル”!」
風華「あ、そんな…」

唯「バトル続行!ダイレクトアタック!!」
風華「きゃああああああああああああ!??!」LP325→0
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.152 )
日時: 2012/09/06 17:06:14
名前: カイナ

風華「負けた……負けちゃったよちくしょ〜!!!」

デュエルフィールドを下りた風華は泣きながら地面をがんがんと殴る。微妙に男らしい悔しがり方だった。

剣一「さあ、お次は雷堂鋼希VSヴィヴィオ・D・アンヴィレント!」

十代「おっ、俺達側での戦いだな。鋼希もヴィオも頑張れよ!」

鋼希「……うん」
ヴィヴィオ「もっちろん!」

十代の言葉に鋼希が頷き、ヴィヴィオも頷く。それから二人はデュエルフィールドに上がった。

鋼希・ヴィヴィオ「「デュエル!!」」

そして二人のデュエルが幕を開ける。

鋼希「俺の先攻、ドロー! 俺は[ゴブリンドバーグ]を召喚し、効果発動。このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター一体を特殊召喚できる。俺は[スクラップ・ゴブリン]を特殊召喚。また、この効果を使用した場合、このカードは守備表示になる」
ゴブリンドバーグ 攻撃力:1400→守備力:0
スクラップ・ゴブリン 守備力:500

鋼希の場に飛行機に乗ったゴブリンが姿を現し、その荷台からスクラップ製のゴブリンが姿を現す。と飛行機に乗ったゴブリンが四つの星に、スクラップ製のゴブリンが三つの輪となる。

鋼希「レベル4のゴブリンドバーグにレベル3のスクラップ・ゴブリンをチューニング! シンクロ召喚! いでよ、[スクラップ・デスデーモン]!!」
スクラップ・デスデーモン 攻撃力:2700

その言葉と共に鋼希の場にスクラップで出来た悪魔が姿を現した。

鋼希「カードを二枚セットして、ターンエンドだ」手札二枚
ヴィヴィオ「私のターン、ドロー! 私は手札を一枚捨てて[THE トリッキー]を特殊召喚! さらにチューナーモンスター、[ナイトエンド・ソーサラー]を召喚して、レベル5の魔法使い族THEトリッキーにレベル2のナイトエンド・ソーサラーをチューニング! シンクロ召喚! いでよ、[アーカナイト・マジシャン]!! アーカナイト・マジシャンのシンクロ召喚に成功した時、このカードに魔力カウンターを二つ置く。さらにこのカードの攻撃力はこのカードに乗っている魔力カウンターの数×1000ポイントアップするよ!」
アーカナイト・マジシャン 攻撃力:400→2400 魔力カウンター:0→2

ヴィヴィオの場に白い外套を纏った魔術師が姿を現し、その杖に二つの魔力の球が込められる。

ヴィヴィオ「アーカナイト・マジシャンの効果発動! 自分フィールド上の魔力カウンターを一つ取り除く事で、相手フィールド上のカード一枚を破壊する! 魔力カウンターを二つ取り除いて、スクラップ・デスデーモンと真ん中の伏せカードを破壊!!」
アーカナイト・マジシャン 攻撃力:2400→400 魔力カウンター:2→0
鋼希「ぐぅっ……」
ヴィヴィオ「さらに魔法カード[死者蘇生]! 墓地からチューナーモンスター[ジャンク・シンクロン]を特殊召喚!」
ジャンク・シンクロン 攻撃力:1300
鋼希「最初のトリッキーのコストか……」

ヴィヴィオの連続コンボに鋼希が声を漏らす、とジャンク・シンクロンのリコイルスターターが作動した。

ヴィヴィオ「レベル7のアーカナイト・マジシャンにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング! 遥か太古に繁栄を導きし王の竜よ! 長き眠りから醒め、その力を解き放て! シンクロ召喚!! 咆哮せよ、聖王竜セイバー・ドラゴン!!!」
聖王竜セイバー・ドラゴン 攻撃力:3000

ヴィヴィオの場に、彼女の切り札である聖王竜が姿を現した。

十代「うぇぇ、ワンターン目からヴィオの切り札かよ……」
エデン「ふおぉ〜、すっごーい! 次あたしあの子と戦いたい!!」
カイ「希望するのは勝手だが大会の進行に逆らったらしばき倒すぞ」

思わず十代も声を漏らし、エデンは目を輝かせ、カイはため息をついて彼女をいさめた。

ヴィヴィオ「セイバードラゴンでダイレクトアタック! セイクリッド・クラスター!!」
鋼希「トラップカード[攻撃の無力化]。攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了してもらう」
ヴィヴィオ「ちぇ〜。カードを一枚セットしてターンエンド」手札一枚

セイバードラゴンのブレスは時空の渦に吸い込まれて消え去り、ヴィヴィオはちぇ〜と声を漏らすとカードを一枚セットしてターンを終えた。

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