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異世界遊戯王大戦記GX 第U幕
日時: 2010/10/14 08:45:41
名前: ミクニップ

・・・そろそろ新しいの出したら良いかと思い、勝手に書いて申し訳有りません孝さん。・・・えっと、この小説では、原作である「遊戯王 デュエルモンスターズGX」を元に制作しているリレー小説であり、以下の奴は原作に沿ってやるため、原作キャラのみ使用可能となっております。

サイバー・ドラゴン系

サイバー・ダーク系

サイバー・エンジェル系

古代の機械系

宝玉獣系

ヴォルカニック系

化石(中生代騎士など)系

雲魔物系

青眼の白龍系

三幻神

三幻魔

ブラマジガール

イービルヒーローは不可。

D・HERO系

なお、シンクロモンスターに関しては、暫くしたら出て来ますのでご了承下さい。そしてこの小説では"表側守備表示での通常召喚"が可能となっていますのでそこもご理解お願い致します。

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Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U ( No.237 )
日時: 2011/04/04 00:49:41
名前: 孝(たか)

その日の放課後…

ピンポンパンポーーン……

大徳寺「お知らせですニャ〜遊城十代君、丸藤翔君、空時アルフ君、空時ライ君、雷堂焔君、雷堂美海さん、雷堂風華さん、エルフィさん、ヴィヴィオさん、柊美春君。至急来訪室に来てほしいですニャ。」

なんだか微妙に和むような放送で呼び出されるのだった。


コンコン…

『失礼しまーす。』

どんな理由で呼ばれたか判らない一行は、来訪室…つまりは客間に来ていた。

皇牙「おお、来たかね。」
十代「皇牙さん?呼び出したのって皇牙さんなのか?」
皇牙「あぁ、そうじゃよ。」
ライ「急にどうしたんだよ皇牙さん…」
皇牙「君達に渡したい物があってね。」

そう言って取り出したのは、アタッシュケース。

パスワードを入力して、鍵を開ける…そして…。

皇牙「これが、世界にここしか存在しないシンクロモンスター…レジェンドシリーズだ。」

其処には様々なシンクロモンスターが描かれていた。

皇牙「まずはこのカードをアルフ君に…」
アルフ「あ、ありがとう…ございます。『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』?」

其処には神秘的な羽根を広げる龍が描かれていた。

皇牙「次はライ君。君にはこれだ。」
ライ「どもっす!『パワー・ツール・ドラゴン』?」

機械的な姿のドラゴン…と言っても種族は機械だった。

皇牙「次に、美春君。君にはこっちのカードを…」
美春「ありがとうございます。大切に使います!『氷結界の龍ブリューナク』?」

其処には青き氷結の海竜が描かれていた。

皇牙「次は…焔君じゃな。」
焔「俺も?いいのかじっちゃん!?『トライデント・ドラギオン』?」

其処には三つ首の炎の龍が描かれていた。

皇牙「美海君には、これじゃのぉ」
美海「ありが…とう。『神海竜ギシルノドン』?」

そこには蛇の様な胴の長い海竜が描かれていた。

皇牙「次は……風華君じゃな」
風華「やったぁ!私の番!ありがとう!『ブラックフェザー・ドラゴン』?」

其処には鳥の様な姿をし、刃の様な翼を広げる龍が描かれていた。

皇牙「エルフィ君には、これじゃ。」
エルフィ「ありがとうございます。おじい様『エンシェント・ホーリー・ワイバーン』?」

其処には光り輝く翼竜が描かれていた。

皇牙「次は十代君じゃ。」
十代「俺か!ありがとう皇牙さん!『フューチャー・ウォリアー』?」

其処には、胸と額に渦の様な紋章を持った戦士が描かれていた。

皇牙「翔君…じゃったな。」
翔「あ、はい。丸藤翔ッス。初めまして。」
皇牙「うむ。初めまして。君には、これを…美海君と、仲良くな?」
翔「う///はい。ありがとうッス。『エンジェロイド・タイプαイカロス』?(……なんか、僕だけ相当マニアックな気が…気のせい?)」

其処には桃色の翼を広げたアンドロイドが描かれていた。

皇牙「そして、ヴィヴィオ。これが君のカードじゃ。」
ヴィオ「うん!ありがとうお祖父ちゃん!『聖王竜セイバー・ドラゴン』?」

皇牙「うむ。先にも述べたとおり。これらのカードは此処にある物のみ。つまり、三枚しか存在しておらぬ。」

十代「え?なんでだよ皇牙さん?」
皇牙「それは…私が君達専用に作った君達の為のカードだからじゃ。」

『俺(僕)(私)達だけの…カード。』

皇牙「そう。まるで、神からのお告げの様に、そのカード達を作った…きっと、そのカード達は君達を護ってくれるじゃろう。大事に…扱いなさい」

『……はい!!』

真剣な表情で皇牙に礼をする十代達一行であった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.238 )
日時: 2011/04/04 12:26:06
名前: カイナ

皇牙のシンクロ召喚講義から数日が過ぎ、アカデミア生徒達は特別に貰ったパックに入っていたカードを使って新たな戦法をデッキに組み込んでおり、ライやアルフ達も例に漏れず自分達の今までのデッキイメージやバランスを崩さない程度にチューナーやシンクロモンスターを入れ調整を始めていた。
その頃こっちはブルー女子寮、ここに所属している生徒――カノンノ・グラスバレーと寮長達にカノンノと常に二人一組で行動するという前提の元一時的に入寮を許可してもらったレッド寮生徒――カイ・レディアントはカノンノの部屋にやってきていた。その二人の前には段ボール箱が置かれている。

カノンノ「ロックスがカード送ってきてくれたんだ。何が入ってるのかな?」
カイ「さあな。まあ開けてみりゃ分かるだろ」

カノンノが嬉しそうに微笑みながら言うとカイもそう返して段ボール箱のガムテープを剥がし、箱を開ける。と同時に箱から何かが飛び出した。

????[カイお兄様ー!]
カイ「だわぁっ!?」

出てきたのは緑色の髪をした、民族衣装らしきものを着ている半透明の少女。彼女はいきなりカイに抱きつき、カイは驚いて倒れこむ。

カイ「ウ、ウィンダ!? お前なんでここに!?」
ウィンダ[やってきちゃいました〜]

????「ワンワンッ!」
カノンノ「あ、ライコウ。久しぶり〜」

少女――ウィンダがカイに抱きついているのをカノンノはあははと笑いながらどこか嫉妬しているように見ていると吼えかけてきたきた子犬――ライコウをカノンノはよしよしと撫で、ライコウも嬉しそうにワンワンと鳴く。それからカイがウィンダを引き剥がし、話が始まる。

カイ「さて、来てくれたことはまず純粋に感謝する。ありがとう。んで……俺達はある奴を追って今ここにいる」
ウィンダ[うん、それは知ってる]
カイ「そしてあいつは絶対またここにやってくるはずだが、ここに俺がいると知られ警戒されると面倒だ。だから俺はなるべく目立たないよう気をつけている……そのためにお前らはなるべく出てこないでくれ」
ライコウ[わうう?]
カイ「この学校、どういうわけか精霊見える奴が多いんだ。しかもそいつら好奇心旺盛でさらに学園でも有名のコンボときたもの、お前らを見られてあいつらに引きずり込まれたら俺も目立ちかねない……だから、人気の多いとこでは余程の事がない限り出てこないでくれ……頼む」

カイの真剣な言葉にウィンダとライコウは少し黙り込み、こくんと頷く。それにカイはまた頭を下げた。

カイ「感謝する。じゃあ、カードを選り分けてデッキの調整でもするか」
カノンノ「うん!」

カイは頭を下げてそう言うとカノンノもこくんと頷いて返し、ダンボールの中に入っているカードを取り出していく。それを見ながらウィンダとライコウは一時姿を消していった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.243 )
日時: 2011/04/11 22:16:03
名前: カイナ

ここはレッド寮、そこで皆がデッキの調整をしていたり雑誌や漫画を読んでいたりと好き好きに過ごしていると突然翔がやってきた。

翔「大変大変! 大ニュースッス!」
レオ「どうした、翔? ようやく美海とキスが出来たとでも報告か?」
翔「違うッスゥーッ!!!」

翔の言葉にレオがポテトチップスを齧りながら尋ねると翔は顔を真っ赤にしてぶんぶんと首を横に振り叫ぶ、と偶然遊びに来ていた風華が翔の肩に手を回し彼を捕まえた。

風華「ふっふっふー、翔くーん、隠し事したらいけないんだよぉ〜……美海とはもうどこまでいったのさ〜?」
翔「だ、だからまだッスよぉ……て、手を繋ぐぐらいしか……」
カイ「へぇ、日本ってそんなもんなのか? もう付き合いだして結構経ってるだろ?」
カノンノ「うん、不思議だよね?」
レオ「俺から見ればお前達のイチャイチャぶりがおかしいと返しておこう」
カイ・カノンノ「「そう(か)?」」

風華の言葉に翔が顔を赤らめながら返しているとカイと偶然やってきていたカノンノが不思議そうに言い、それにレオが返すと二人は全く同じ動作で首を傾げる。この二人たるや流石に人に惚気たり見ている相手が不快に陥るような過剰ないちゃつきはしないものの二人が仲睦まじくしているとなんかピンク色のオーラやハートマークが乱舞しているかのような幻覚がたまに見えるのだ。それにレオはため息をついた後未だに風華に尋問されている翔を見て言う。

レオ「で、何が大変なんだ?」
翔「あ、そ、そうッス! なんと、あの武藤遊戯のレプリカデッキが展示されるそうなんすよ!!」
十代「えっ!? あのデュエルキング、武藤遊戯のデッキ!?」
レオ「あー……そういやそんな事言ってたっけな」

翔の言葉を聞いた瞬間その場にいたほぼ全員の視線が翔に向き、十代が驚いたように声を上げるとレオが思い出すように呟く。とカイが呆けたように口を開いた。

カイ「え、知らなかったのか?」
翔「え!?」
カイ「……悪い、もう知ってるものかと思ってた……先着百名までに整理券が配られるそうだから――」

早く行った方がいいという言葉が終わる前に十代達は一気にその場を去っていく、どうやらカイとカノンノを除く誰一人整理券を持っていなかったようだ。

レオ「お前、よく知ってたな」
カイ「アークティック校では情報屋をやってたって言ったはずですよ?」
カノンノ「私達、整理券一番二番貰ったんだ〜」

レオの言葉にカイは不敵に笑いながらそう返し、カノンノも嬉しそうに微笑みながらそう続ける。
それから時間が過ぎて午後十時、彼らは校舎前へと集まっていた。氷牙曰く「展示自体は前夜から行われるし整理券があるなら行っても問題ないだろう」とのことでその言葉を信じ彼らは一足先に校舎へとやってきているのだ。ちなみにレオ達教師陣はやってきていない。

十代「うおおおぉぉぉぉ!!! 遊戯さんのデッキをまさかこの目で拝める日が来るなんて!!!」

夜中にも関わらず十代は大声を上げるがそれをいさめる人はこの場にいない、というか他のメンバーも全員が同じ事を思っているのだろう。

カイ「デュエルキングのデッキはバトルシティやペガサス島のDVDで研究してたけど、この目で見るのとはまた違う……一体どんなものなのか……」
ヴィヴィオ「代ちゃん! 早く行こう!」
十代「おっしゃあ! 突撃ーっ!!」
一行『おぉーっ!!!』

カノンノ関係を除いて基本冷静であるカイですら浮き足立っており、ヴィヴィオがそう言うと十代もそう返しそれを合図にメンバーは校舎に入っていく。

????「マンマミィーヤァー!!!」
アルフ「今の声は!?」
ライ「急ごう!」

すると突然そんな悲鳴が聞こえ、アルフが気づいたように言うとライもそう言ってスピードを上げる。そこにはクロノスが気絶しかけている姿があり、その姿を見た瞬間アルフが彼に駆け寄る。

アルフ「クロノス先生! どうしたんですか!?」
クロノス「た、大変ナノーネ、む、武藤遊戯のデッキが、盗まれたノーネ……ガクッ」

アルフの言葉にクロノスはなんとかそう言うとガクッと言って気絶し、その言葉を聞いた十代が驚きの声を上げる。

十代「盗まれたって事は、さっきの悲鳴は……」
三沢「恐らく背後から殴られてなんとか声を出したというところだろう」
翔「あ、三沢君。いたの?」
三沢「いたよ!!! あぁ、そりゃ皆と一緒にはいなかったが大体同じタイミングで部屋に入った」
風華「ってそれどころじゃないでしょ! デュエルキングのデッキ、早く探さないと!!」

十代の言葉に三沢が冷静にそう言うと翔が言い、それに三沢が声を上げると風華が声を上げる。しかしカイもまた冷静に口を開いた。

カイ「だが、相手は大人の男性であるクロノス教諭を気絶させるほどの実力者だ。女子だけじゃもしもの事があったら危ない……俺とカノンノ、ライ、アルフ、エルフィで校舎内を探すから十代とヴィヴィオ、翔と美海、三沢と風華でペアを組んで外を探してくれ! 焔と隼人はここに残って現場の維持!」
一行『分かった!!!』

カイの冷静な指示を聞いた一行は言われた通りにペアを組んで走って行き、焔と隼人は現場に残って現状の維持とそれぞれ雷堂剣一、氷牙やレオ達に連絡を取り始めた。
――――――――――――――――――――
さて、ここ最近勝手に一人ぽんぽんアップしまくってて申し訳ないですが誰も書く気配ないのでなぜか消えてしまったミク二ップさんのものに代わり神楽坂編の最初を自分なりに情報集めて書いてみました。まあ原作知らないので大分違うと思いますが……。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.244 )
日時: 2011/04/17 17:44:31
名前: 孝(たか)

数時間前の事


???side

「ぐあぁぁぁぁ!」

???
LP0

ま、また負けた…。

「やったぁ!僕の勝ちだ!じゃあ、この整理券は僕が貰うね!」

対戦相手のオシリスレッドの生徒は嬉しそうに言っているが、俺の耳にそんな事は一切入ってこない。

只、悔しくて悔しくて…!

ブルー1「んだよ、あいつ奴。オシリスレッドに負けてやんの」

ぐぅ…!

クッソォ!

俺は昔から頭が良く誰かの真似をするのが得意だった。

だからデュエルの戦術も、強いデュエリストになりきり戦い方や思考、デッキさえも限りなく近づけデュエルをするのだ。

でも…。

イエロー1「あいつってさぁ、筆記試験は良いけど実技はてんで駄目だな。オシリスレッド以下だよ」

そう、実際にデュエルすると駄目なんだ!

何故、何故!

あらゆるデータを集めて完璧に真似ているのに、何故駄目なんだ!

もっと強いデッキがあれば、俺だって…!

sideエンド


時間を戻して…


???「凄い…あの伝説のカードが今、俺の手にある…!」

翔「君だな!デッキを盗んだのは!」

偶然翔が犯人を見つけた。

???「…ん?丸藤 翔か、丁度良い。このデッキを試したかったところだ、俺とデュエルしろ!」

翔「僕が勝ったらデッキを戻してよね!」

???「フン、勝てたら…な!」

「「決闘!!」」


数分後…

十代「クッソ、なかなか犯人見つからねぇな…」
ヴィオ「一体何処にいるんだろうね?」

翔「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

十代「この声は…翔か!?」
ヴィオ「声の方からして…あっちの岩場の方だよ!!」

急いで駆けつける、其処には既に焔と隼人も揃っていた。

翔と???も…デュエルをしている。

???「ハハハハ!俺の勝ちだ!」
翔「うぅ…」

十代「翔、大丈夫か!」
翔「兄貴、負けちゃったよ…」

一度だけとはいえ、翔が???に負けたという事はパワーアップしているに違いない。

十代「まさか遊戯さんのデッキを使っているのか!?…こうなったら俺が…!」

ブォンブォン!

三沢「な、なんだ?この音は…?」

突如鳴り響く轟音、それがだんだんと近づいて…来た!

ブォォォォォン!

風華「はえ?」

焔「上か!?」

という事は…!

『崖から飛んできたあぁぁぁぁ!?』

十代、翔、隼人、三沢、焔、ヴィイヴオ、美海、風華、ライ、アルフ、カイ、カノンノ、エルフィ果てには???さえも同時に大声を上げる!

十代「バイクが降ってくる!?」

ドォォォォォォン!

落下と共に大量の砂埃が舞う、衝撃も半端ない!

乗り手は大丈夫なのか!?

氷牙「…フゥ、なんとか着地出来たな」

『大丈夫だったあぁぁぁぁぁ!?』

焔「あ、あり得ねぇ…あのバイク、何で出来てんだよ…。」

上から降ってきたのは、バイクに跨った氷牙…と、布団で簀巻きにされている鏡夜を背負ったレオだった。

何故簀巻きに?

人が三人も乗り、それでいて崖から飛んできたというのに無傷の大型バイク。

氷牙「いやぁ。驚かしてすまん。急いでたもんだからよぉ…因みに、鏡夜曰く、バイクの素材は"超合金Z"!!」

翔「マジ〇ガーっすか!?」
氷牙「まぁ、冗談はさておき」
焔「冗談かよ!?」

コントになるのが氷牙クオリティーwww

レオ「……で、遊戯のデッキが盗まれたらしいが…まさか、お前が犯人だったとはな…神楽坂」

神楽坂「………」

神楽坂は険しい表情で教師陣を見据えるのだった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.245 )
日時: 2011/04/18 18:23:17
名前: カイナ

三沢「まさか、神楽坂とはな……」
ライ「知ってるのか?」

三沢の呟きにライが尋ねる、と三沢はああと頷いた。

三沢「同じラー・イエローだからな。あいつは一度見たデッキを全て記憶する絶対記憶力とも言うべき才能を持ったある種の天才だ。それによる他人の真似もまた上手く、使用するデッキは歴代の強いデュエリストのものに近く、さらにはその思考やプレイングまで似てしまうんだ……」
アルフ「それがデュエルキングのデッキを盗んだって事は……」
三沢「ああ、今のあいつは正にデュエルキングになりきったようなもの。そのプレイングも恐らくは……」
カイ「デュエルキングに匹敵するってわけか……」

三沢の言葉にアルフがまさかと言わんばかりに呟くと三沢はそのまさかというように続ける。それを聞いたカイはそう呟いて一歩前に出た。

カイ「分かった。神楽坂とか言ったな?」
神楽坂「ん?」
カイ「俺が相手だ。勝ったらデッキを返してもらおう」
三沢「カイ!? 話を聞いていなかったのか!?」
カイ「こっちもコピーデッキをメインに使用する所謂なりきり師とのデュエルなら慣れてるっておいおい」

カイの言葉に三沢が驚いたように叫ぶとカイは軽くそう返すもののそれより先に十代が前に出た。

十代「いや、俺が相手だ!」
カイ「……ったく。分かった……目立つのは本意じゃないしな」

十代の言葉にカイはそう言い、ぼそりと呟いて後ろに下がる。

神楽坂「相手をするというのなら誰でも構わない! ただし、この伝説のデュエリスト、武藤遊戯の戦略、思考の全てを受け継いだこの俺に勝てるという幻想を抱くのならなぁ!!」
ライ「電波?」
エルフィ「ライ、それは思っても口に出さないのが優しさよ」
アルフ「うんうん」
翔「アニキ気をつけて! 神楽坂君の実力は本物ッスから!……事実、僕はついさっき手も足も出なかったッス……」

神楽坂の言動を聞いたライが呟くとエルフィとアルフがそう言い、翔が警告するように言うと十代はおうと返した。

十代「分かった。任せとけよ! いっくぜぇ神楽坂!!」
神楽坂「ふん、いいだろう」

十代・神楽坂「「デュエル!!!」」
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.263 )
日時: 2011/04/27 21:09:26
名前: カイナ

とりあえず、前回から一週間経ったのに全く音沙汰ないしこっちで勝手に書かせてもらいますね……そろそろこれもマンネリし始めたか?……まあ多分ただ単に他の方々も忙しくなってるだけでしょうけど。
――――――――――――――――――――
十代「俺のターン、ドロー! [E・HERO エアーマン]を攻撃表示で召喚し、効果発動! デッキからHERO、[E・HERO スパークマン]を手札に加える。カードを二枚セットして、ターンエンドだ」
神楽坂「ふん、そんな程度か。俺のターンドロー! 魔法カード[融合]を発動! 手札の幻獣王ガゼルとバフォメットを融合し、[有翼幻獣キマイラ]融合召喚!」

十代が風のヒーローを呼び出し、その力で雷のヒーローを手札に加えさらに伏せカードを二枚伏せてターンを終えるが神楽坂はふんと鼻を鳴らしてそう言うとカードをドロー、そしていきなり融合を発動し、現れた双頭の幻獣が咆哮を上げた。

神楽坂「キマイラでエアーマンを攻撃! ゆけぇ、幻獣衝撃粉砕!!」
十代「ぐあぁっ……まだまだぁ! リバースカードオープン[ヒーローシグナル]! その効果でデッキから[E・HERO クレイマン]を守備表示で召喚だぜ!」LP4000→3700
神楽坂「リバースカードを一枚セットし、ターンエンドだ」

神楽坂の指示を受けた双頭の幻獣のタックルがエアーマンを粉砕し十代にまで衝撃を与える。しかし十代は負けじとリバースカードを発動、その信号に呼ばれたかのように粘土のヒーローが姿を現した。その姿を見た神楽坂はカードを一枚セットしてターンを終える。

十代「俺のターン、ドロー。こっちもいくぜ、[融合]発動! 手札のスパークマンと場のクレイマンを融合! 現れろ[E・HERO サンダー・ジャイアント]!!」

十代の発動した融合の力で雷のヒーローと粘土のヒーローが融合し、雷の力を得た巨人のヒーローが場に姿を現す。

十代「サンダー・ジャイアントの効果発動! 手札を一枚捨ててサンダー・ジャイアントの攻撃力より元々の攻撃力が低いモンスターを一体破壊する! いっけー、ヴェイパー・スパーク!!」
神楽坂「ぐおぉっ! キ、キマイラ効果発動! このカードが破壊された時ガゼルかバフォメットのどちらかを特殊召喚する。戻って来い、バフォメット!」

サンダー・ジャイアントの雷がキマイラを打ち砕くが神楽坂はそう叫び、その言葉と共にバフォメットが守備を固める。

十代「だったらサンダー・ジャイアントでバフォメットを攻撃! ボルティック・サンダー!」
神楽坂「リバースカードオープン[攻撃の無力化]! 攻撃を無効にしバトルフェイズを終了する!」
十代「あっちゃー……ターン終了だ!」

十代はさらに追撃を試みるが、雷の巨人が放った雷撃は不思議な障壁に阻まれてしまった。それを見た十代は残念そうにそう言ってターンエンドを宣言する。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.264 )
日時: 2011/05/01 22:52:58
名前: 孝(たか)

神楽坂「俺のターン、ドロー!」手札3

神楽坂は手札を吟味する。

神楽坂「俺は手札から魔法カード『天使の施し』を発動。3枚ドローし、2枚捨てる。バフォメットをrリリースし、来い!『ブラック・マジシャン・ガール』!!」

カードの中からダイナマイトボディでセクシーな魔術服を着た魔導師が現れ、ウィンクしてきた。

翔「ブラック・マジシャン・ガール!!!!?か、かわいい////」

翔が鼻の下を伸ばしながらデレデレとブラマジガールを見つめる。

美海「……むぅ」

美海が何を思ったか、翔の腕に抱きつく。

翔「み、美海ちゃん!?」

ドキドキと顔を赤くする翔…しかし…

ギリギリギリギリ……

翔「いたたたたたたたたたたた!?!?!?」
美海「浮気…駄目…絶対」

翔「ううう、浮気なんてイタタタタタタタタ!?」
美海「翔は…私の……彼氏////」

顔を真っ赤にして拘束を緩めた。

翔「ご、ごめん。美海ちゃん////」
美海「……ん////」

十代が頑張っている後ろで、お互いに真っ赤になりながら見つめ合うのだった。


神楽坂「(おのれ……リア充爆発しろ)ブラック・マジシャン・ガールで、サンダー・ジャイアントを攻撃!!黒魔導爆裂波(ブラック・バーニング・マジック)!!」

杖を構えたブラマジガールが、サンダー・ジャイアントに黒魔法をぶつける!

十代「なに!?攻撃力の低いブラック・マジシャン・ガールで攻撃してきた!?」
神楽坂「そいつはどうかな?」

だがしかし、やられたのはサンダー・ジャイアントの方だった。

十代「なに!?なんでサンダー・ジャイアントが!?」LP3700→3500
神楽坂「よく見てみな?ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力を!」

ブラマジガールATK2600

三沢「攻撃力2600!?ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力は2000の筈…」
氷牙「…そうか。さっきの天使の施し…あの時に『ブラック・マジシャン』と、『マジシャン・オブ・ブラック・カオス』を1枚ずつ捨てたな!」

神楽坂「その通りだ。」

三沢「…そうか。ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力は、墓地に存在するその2種類の数だけ、300ポイントアップする…」
ライ「あれ?氷牙さん。なんで神楽坂が捨てたカードがその2枚だってわかったの?」

アルフ「ブラック・マジシャンが2枚捨てられた可能性だってあるのに…」
氷牙「それはな、遊戯のデッキには、"同名カードは存在しない"からだ。遊戯のデッキは、全て1枚ずつしか入れていないピン刺しデッキなんだ。」

ヴィオ「凄い…流石は伝説のデュエリスト…普通なら同名カードがあってもおかしくないのに…」
レオ「だが、それでも遊戯がデュエルキングになったのは、一重にそのデッキ構成と、タクティクス。そして何より…」

鏡夜「何より…デッキへの深い信頼。」
レオ「あ、起きたんすか…?鏡夜先輩」

鏡夜「……うん。でも……まだ眠…ぐぅ〜〜〜」
レオ「はや!?」


神楽坂「俺はカードを2枚セットして、ターンエンド。」手札0
十代「俺のターン!ドロー!」手札3

神楽坂「お前のメインフェイズに罠発動!『リビングデットの呼び声』!墓地からモンスターを攻撃表示で特殊召喚する!舞い戻れ!有翼幻獣キマイラ!」

十代「またキマイラが…俺は、『E・HEROフォレストマン』を守備表示で召喚!カードを1枚伏せて、ターンエンド。」手札1

神楽坂「俺のターン!ドロー!来たか。魔法カード『強欲な壺』を発動。2枚ドローだ!」手札2枚
十代「手札0の時に強欲な壺を引き当てた!?」

神楽坂「キマイラでフォレストマンを攻撃!」
十代「させるか!罠発動!『ヒーロー・ヘイロー』!攻撃力1500以下の戦士族モンスターの装備カードとなり、攻撃力1900以上のモンスターは、装備モンスターを攻撃する事は出来ないぜ!」

神楽坂「ちっ…やるな。カードを1枚セットして、ターンエンド」手札1


十代LP3500 手札1
フィールド フォレストマン守
ヒーロー・ヘイローフォレストマン装備中
伏せ1枚

神楽坂LP4000 手札1
フィールド ブラック・マジシャン・ガール攻 キマイラ攻
リビングデットの呼び声キマイラ装備中
伏せ2枚
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.265 )
日時: 2011/05/02 12:37:25
名前: カイナ

あの〜、神楽坂使用の遊戯デッキって多少アレンジ加えても問題ないですかね?もちろん使っててもおかしくないようなの入れるので。駄目なら言ってください。
――――――――――――――――――
十代「俺のターン、ドロー! くっ、スタンバイフェイズにフォレストマンの効果でデッキから融合を手札に加え、魔法カード[壺の中の魔術書]を発動! 互いにカードを三枚までドローする」

十代は発動した魔法によって手札を補充するものの同時に神楽坂の手札まで増やしてしまい、神楽坂は得意気な笑みを浮かべる。

十代「魔法カード[融合]発動! 手札のE・HEROアイス・エッジと水属性の氷弾使いレイスを融合する! 現れろ! 絶対零度の英雄、[E・HERO アブソルートZero]!!!」

その言葉と共に十代の場に氷が走り、その氷が塊になったと思ったら砕け散って中から絶対零度の英雄が姿を現す。

十代「魔法カード発動、[エレメント・チェンジ]! このターンのエンドフェイズまでフィールド上のモンスターは俺が宣言した属性になる。俺が宣言するのは、水属性!」

十代の魔法の効果によりフィールド上のモンスターの属性が変化する。それと共にアブソルートの両腕が刃へと変化する。

十代「アブソルートはフィールド上に存在するアブソルート以外の水属性の数×500ポイント攻撃力を上昇する! アブソルートでブラック・マジシャン・ガールを攻撃! フリージング・アト・モーメント!!」

アブソルートZero 攻撃力:2500→4000

神楽坂「ぐおおぉぉぉっ!! おのれ、デュエルキングの力を受け継ぐ俺に傷をつけるとはぁっ!」LP4000→2600
十代「リバースカードを一枚セットし、ターンエンド。それと共にエレメント・チェンジの効果も消えるぜ」

アブソルートZero 攻撃力:3500→2500

ライ「あー惜しいっ、融合解除が来てたら一斉攻撃でチェックメイトだったのに〜」

神楽坂が吼えているのを聞きながら十代はターンを終了し、その横でライが悔しそうにそう言う。

神楽坂「俺のターン、ドロー。ふっ、魔法カード[高等儀式術]! デッキからレベル4の通常モンスター、砦を守る翼竜とクィーンズ・ナイトを儀式の生贄に捧げ、レベル8の[カオス・ソルジャー]を儀式召喚!」

レオ・ライ「「おお! カオス・ソルジャー!!」」

その言葉と共に混沌の名を持つ騎士が姿を現し、それを見たレオとライが目を輝かせる。

神楽坂「カオス・ソルジャーでアブソルートZeroを攻撃! カオス・ブレード!!」
十代「つっ……モンスター効果発動! アブソルートがフィールドを離れた時、相手フィールド上のモンスターを全て破壊する! ヒーローは死してなおマスターを守るためその責務を果たす!」LP3500→3000

カオス・ソルジャーの剣による太刀を受けたアブソルートは最後の力を振り絞ってカオス・ソルジャーを氷漬けにし、さらにキマイラも氷漬けにする。そしてアブソルートが倒れて行くと同時に二体のモンスターを包み込んだ氷も砕け散った。

アルフ・翔「「やった!」」

神楽坂「そのような小細工がこの俺に通用すると思うな! キマイラが破壊された時、墓地から幻獣王ガゼルを特殊召喚し、さらにリバースカードオープン[正統なる血統]! 墓地から通常モンスター、ブラック・マジシャンを特殊召喚!!」
十代「っ!? あれは遊戯さんの、デュエルキングの相棒……」

相手のモンスターが全滅、それにアルフと翔が小さくガッツポーズを取るが神楽坂は一気に二体のモンスターを呼び戻す。それには流石の十代も息を飲んだ。

神楽坂「ガゼルでフォレストマンを攻撃、その瞬間手札から速攻魔法[エネミー・コントローラー]を発動! フォレストマンの表示形式を変更する!」
十代「なっ!? ぐあぁぁっ!」LP3000→2500

ガゼルの特攻が攻撃表示へと強制変更されたフォレストマンを打ち砕く。それと共に十代の守りが消えた、しかも十代の残りライフは丁度ブラック・マジシャンの攻撃力と同じだ。

神楽坂「伝説の前にひれ伏すがいい! ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!!」
十代「リバースカードオープン[スピリッツ・フュージョン]! ライフ1000ポイントをコストに墓地のHEROスパークマンと地属性クレイマンを除外融合し、大地の英雄[E・HEROガイア]を融合召喚!!」LP2500→1500

ブラック・マジシャンが杖を振りかぶると同時に十代が伏せカードを発動、その力によって墓地のHEROが罠融合、大地が割れてその中から大地の英雄が姿を現した。

十代「ガイアの効果発動! エンドフェイズまで相手モンスター一体の攻撃力を半分にし、その分攻撃力を上昇する!」

ブラック・マジシャン 攻撃力:2500→1250
E・HEROガイア 攻撃力:2200→3450

神楽坂「ちっ、止まれ! ブラック・マジシャン!」

ブラック・マジシャンの攻撃力がガイアに吸収されたのを見た神楽坂は瞬時に対応しブラック・マジシャンの攻撃を止める。そしてメインフェイズ2に移った。

神楽坂「メインフェイズ2に[死者蘇生]発動! その効果で墓地から[カオス・ソルジャー]を特殊召喚!」

その言葉と共に神楽坂のデュエルディスクの墓地が光を放ち、彼の場に混沌の騎士が姿を現す。そのプレイングに三沢が唖然としたように声を絞り出す。

三沢「なんという奴だ……正にデュエルキングのプレイング……」
カイ「Ann ass in a lion’s skin」
三沢「え?」
カイ「日本の諺で言う[虎の威を借る狐]だ。勘違いするな、あいつはデュエルキングという虎の皮を被っているだけ、十代がいつものドローが出来ないのもただ伝説という名に威圧されてるだけ。あいつが強いわけじゃない、あのデッキが強いんだ」

三沢の呟きの横でカイが突然英語を喋り、それに三沢が呆けた声を出すとカイは真剣な表情で言った後にまあ、デュエルキングのデッキをあそこまで操れるあいつも大したもんだがな。と不敵な笑みを浮かべて締めくくった。

神楽坂「伝説に敵う事など不可能! 即ち俺に勝つ事は不可能! ターン終了だ!!」

神楽坂は高笑いをしながらそう言い、ターンを終えた。ちなみにエンドフェイズ時にブラック・マジシャンとガイアの攻撃力も元に戻る。


簡易状況説明
 十代 LP:2000 手札零枚
  フィールド:E・HEROガイア攻撃表示 伏せカード一枚

 神楽坂 LP:2600 手札一枚
  フィールド:幻獣王ガゼル、カオス・ソルジャー、ブラック・マジシャン全て攻撃表示 正統なる血統(対象:ブラック・マジシャン)発動中、伏せカード一枚
――――――――――――――――――――
孝さん来た!これで勝つる!……というわけで久々に気合入れて書きましたぜ。さ〜この状況から十代をどう勝たせるか、孝さん任せましたぜ!!(おい)。それと本当に連戦で鏡夜VS神楽坂もやらすんすか?それなら勝負がつかなかったら言うもしくはこのデュエル終わらせた後それの始まりまで書くのよろしくお願いしますね?それを書かないならしないものとみなし次の早乙女レイ編に一気に突入させますのでご了承ください♪それでは。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.269 )
日時: 2011/05/10 19:46:55
名前: カイナ

ライフアドバンテージ、カードアドバンテージ、ボードアドバンテージ、この三つとも神楽坂が十代を上回っている。しかしそんな中十代はただ……笑っていた。

神楽坂「何がおかしい? 伝説のデュエルキングの力を受け継いだこの俺の前で、この絶対的なピンチの中で」
十代「ピンチだからさ」
神楽坂「何?」

神楽坂の言葉に十代は笑顔で返し、それに神楽坂が呆けた声で返すと十代はまた口を開く。

十代「ピンチになるって事はわくわくするって事だからさ」

カイ「俺から見ている限り十代は諦めっていうのを知らないのが最大の武器だ、普通の奴ならこの状況じゃまず諦めるだろう。不可能知らず、それは一種の才能だ」

十代の言葉にカイがそう言う。まあこっちのフィールドは伏せカード一枚ともはやバニラと化した融合モンスター一体のみ、それに対して神楽坂のフィールドにはこっちのモンスター以上の攻撃力を持つ最上級モンスターが二体いる。しかもデュエルキング並みのプレイングを見せられては諦めるなという方が普通は難しい。

氷牙「昔から十代はそうだった。劣勢になればなるほどに燃え、引き当てたカード一枚でどんな状況もひっくり返す……まあ、流石に駄目だった時もあったが」

カイの言葉に続いて氷牙もそう称し、彼を昔から知るレオやライ達は深く頷く。そして十代はデッキに指をかけた。

十代「このドロー、わくわくするぜ……ドロー!!!」

十代は笑いながらカードをドローする。そしてそのカードを発動した。

十代「魔法カード発動[天よりの宝札]!! 互いに手札が六枚になるようにドロー! そして魔法カード発動[強欲な壷]! 二枚ドローしてさらに[天使の施し]!! 三枚ドローした後二枚捨てる」
神楽坂「三連発ドローソースだと!?」
レオ「心からデュエルを楽しみ、心からデッキを信頼する。これが十代の最大の武器だ。上っ面を真似ただけじゃ絶対にたどり着けない、最大の武器」

零枚だった手札が一瞬で七枚へと増強、それに神楽坂が信じられないといわんばかりに声を上げるとレオはふっと笑いながらそう言った。

十代「いくぜ! 魔法カード発動[ミラクル・フュージョン]! 墓地に眠るフォレストマンとオーシャンをゲームから除外し、[E・HERO ジ・アース]を融合召喚!!」

その言葉と共に森の英雄と海の英雄が融合していき、地球の英雄が姿を現す。

十代「さらに魔法カード発動[HERO’Sボンド]! 俺の場にHEROが存在する時手札からレベル4以下のE・HEROを二体特殊召喚する! 来い、[E・HERO ザ・ヒート]! [E・HERO レディ・オブ・ファイア]! ザ・ヒートは俺の場のE・HEROの数×200ポイント、攻撃力を上昇する!」

そのカードが光を放つと結束の力により十代の場に二人の炎の英雄が姿を現す。

E・HERO ザ・ヒート 攻撃力:1600→2400

十代「いくぜ! ジ・アースの効果発動! 俺の場のE・HEROをリリースする事でエンドフェイズまでその攻撃力分、自身の攻撃力を上昇する。俺はザ・ヒートとレディ・オブ・ファイア、そしてガイアをリリースし、その攻撃力分だけジ・アースの攻撃力を上昇させる! ジ・アース・マグマ!!」

十代の言葉と共に二人の炎の英雄と大地の英雄がジ・アースに吸収され、ジ・アースはその力を両手に取り出したマグマの剣に集中する。

E・HERO ジ・アース 攻撃力:2500→4100→5400→7600

十代「ジ・アースでブラック・マジシャンを攻撃! アースマグナスラッシュ!!」
神楽坂「させん! 手札からクリボーの効果発動! 手札からこのカードを捨て、戦闘ダメージを0にする!」

ジ・アースは十代の攻撃指示を聞くとブラック・マジシャンに特攻していくが神楽坂がそう言うと共にその道筋に多数のクリボーが立ち塞がるように現れる。

翔「やばいッス! ジ・アースの効果が続くのはエンドフェイズまで、しのがれたら……」

翔の言葉はそこで消えるが生徒達全員考えてる事は同じ、しのがれたら次のターンで恐らく負ける。だが、氷牙達教師陣はそんな事は想定済みとでもいうように笑っていた。そして十代が声を上げる。

十代「そうはいくかよ! リバースカードオープン[天罰]!!」
神楽坂「なぁっ!?」
十代「手札の[ハネクリボー]を捨て、クリボーの効果を無効にし破壊する! いっけー相棒! バーサーカークラッシュ!!」
ハネクリボー[クリクリー!!]
クリボー[[[[[クリリー!?]]]]]

十代の叫び声と共にハネクリボーが勢いよく飛んでいき、ジ・アースを追い越すと大量のクリボーを一匹残らず破壊する。これでジ・アースの攻撃を防ぐものはなくなり、ブラック・マジシャンは黒魔術の魔導波を放つがジ・アースはそれをジャンプでかわしてブラック・マジシャンの懐に入った。そしてマグマの二刀にブラック・マジシャンは斬り倒され、その衝撃波が神楽坂目掛けて飛んでいく。

神楽坂「ぐああああぁぁぁぁぁっ!!!」LP2600→0

その一撃がデュエルの勝敗を決める。神楽坂は悲鳴を上げた後がくりと膝をつき、対する十代は「っしゃー!」と叫んで右腕を振り上げた。
――――――――――――――――――――
というわけでまた一週間経っても音沙汰ないし思いついたので勝手にデュエル終わらせちゃいましたごめんなさい。
でも気合入れて書きましたよ!あの状況からの三連発ドローソースにハネクリボーの天罰バーサーカークラッシュ、そして敢えてブラック・マジシャンを倒す!やっぱり彼を使いこなせるのは遊戯だけですようんうん。
レオ「最後のは敢えてなのか? 相手の切り札を倒して決着をつけるのはお前の常套手段じゃ……」
はいそこ黙ろうね。じゃあ孝さん、こっから鏡夜VS神楽坂やらせたいならどうぞ。しないでも御一報お願いしますね?早乙女レイ編既に軽く考え付いちゃってますので。ま、それでは。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX 第U幕 ( No.292 )
日時: 2011/05/15 02:00:53
名前: 孝(たか)

神楽坂「俺は…こんなに強いデッキを使っても…勝てないのか…?!」

神楽坂が手をつき、崩れ落ちる。

口から出た言葉は、負けた悔しさよりも自分の弱さに絶望している事を表している。


神楽坂「やっぱり俺には才能が…!」

??「そんな事は無いさ」

十代達以外の声が聞こえた…。

翔「お兄さん!」

翔が大声を上げる。

翔の兄、丸藤 亮の登場です。

氷牙「…亮、何で此処に居るんだ?」
亮「俺達も一足先にデッキを見ておこうと思いまして」

氷牙「お前って真面目なタイプかと思ったが…カイザー亮も人の子なんだな。……ん?俺達…も?……という事は…」

明日香「私も居ますよ、先生?」
十代「げ…明日香じゃねぇか」

十代が毎度苦手にしているデュエルアカデミアの女王、明日香の登場である…。

氷牙「なんだ。明日香も来てたのか…。」
明日香「見に行ったのは良かったのですが…クロノス先生から盗まれたと聞きまして…」

氷牙「なるほど。」
明日香「始めは、見つけた時は止めようとしましたが…」

亮「止めるにはあまりにも惜しいデュエルだったからな」

クールだがデュエルに関しては常に熱い亮。

レオ「…確かに…止めるのは惜しいな。」

パチパチ!


突然、暗闇から手拍子…いや、大きな拍手が沸き起こる。

岩場や崖の影から多くの生徒達が姿を現し、その顔には充実した笑顔を浮かべている。

氷牙「まさかこんなに人が隠れていたとはな…デュエルに集中しすぎて気付かなかった。」

「良い物見せてもらったよ!」
「凄かったぞ!2人共!」

神楽坂「みんな…」

まさに賞賛、伝説のデュエリストのデッキを見事に使いこなした神楽坂と勝利した十代にこそふさわしい言葉が送られる。

亮「確かに、人のデッキを勝手に持ち出したのは良く無いが…武藤 遊戯のデッキが戦うところを此処のみんなが見たかったのもまた事実だ」

亮が滅茶苦茶かっこよく、神楽坂に叱咤、思いを語る。

それはそうだ。ここにいるのは皆デュエリストなのだから。

神楽坂「だけど、俺は現に勝てなかった!どんなに誉められたとしても、デュエリストを名乗る資格すら無いんだ!」

鏡夜「デュエリストの資格…ね。」
氷牙「ん?起きたのか鏡夜…珍しいな…寝起きなのにすっきりしてるのは…」

鏡夜「今はそんな事どうでもいいでしょ?…神楽坂君、何故十代君が君に勝てたか、分かる?」

神楽坂「それは!…俺が只弱いだけで…!」

鏡夜「…違うよ」
神楽坂「!?」

鏡夜「…本当の意味での、君が"デッキを信じていなかったから"だよ」
神楽坂「俺は完璧になりきっていた!武藤 遊戯に!だからデッキも応える筈なんだ!」

鏡夜(へぇ…デッキが生きているって信じているんだ…ちょっと嬉しいかな?…ま、彼が悪い子じゃないのは判っているけど…ただちょっと、考えてる事が少しズレてるだけなんだし…。)

鏡夜「…何て言ったら良いかなぁ…僕はちょっと理屈っぽいから…」

亮「俺が変わりに話しますよ」

鏡夜どう説明すればと思っていたら、亮が変わりに伝えてくれるとの事。

鏡夜「そう? じゃぁお願い。」

亮「はい。…時間と労力をかけ、自分自身で作りあげたデッキこそ、信頼関係が生まれる。お前の信じる心は真剣でも、お前自身では無い…なりきっているだけだ。」

うんうん。と頷く鏡夜。

亮「デッキもそれでは応えない。神楽坂、まずは鏡夜先生とデュエルをして彼の戦い方を見て、本当の信じる心がどういう物か…知るんだ」

鏡夜「そうだよ、知るんだよー。…あれ?ねぇ亮君?今、僕が戦うとかなんとか…。」

十代「鏡夜さんと遊戯さんのデッキが戦う!?こいつはすげぇデュエルになるぜ!」

鏡夜「え?ちょっ!?」
亮「フッ」

そんな微笑みながら、後は頼みました。という格好いい表情で鏡夜に返す亮。

神楽坂「……鏡夜先生、俺と……デュエルして下さい…!」

神楽坂だけでは無い。

岩場付近に居る、全ての生徒達が鏡夜を期待の眼差しで見つめる。

鏡夜(に、逃げられない…かな?)

鏡夜「…ハァ、しょうがないなぁ」

氷牙がバイクのシート内に入れておいた鏡夜専用のデュエルディスクを取り出し、鏡夜に渡す。

鏡夜「それじゃ……僕の"新しいデッキ"でお相手するよ…準備はいい?」
神楽坂「はい!鏡夜先生!」

『『デュエル!!』』

神楽坂「先攻は貰います!ドロー!俺は、『熟練の黒魔術師』を攻撃表示で召喚!」

鏡夜「早速来たね…ブラック・マジシャンの召喚サポートモンスター…」

神楽坂「俺はカードを2枚伏せ、魔法カード『手札抹殺』を発動!互いのプレイヤーは手札を全て捨て、捨てた枚数新たにドローする!俺は2枚!」

鏡夜「僕は5枚…これはちょっと痛いかなぁ…」

神楽坂「魔法カードが発動したことにより、熟練の黒魔術師に、魔力カウンターを一つ乗せる!更にリバースカードオープン。魔法カード『強欲な壺』!カードを2枚ドロー!そして再び、熟練の黒魔術師に魔力カウンターを乗せる。」手札4


レオ「うまいな。通常魔法は伏せたターンでも使用できる。それを利用して、ワザと強欲な壺を使わず、手札抹殺からの連携で手札を増やした…」
氷牙「あぁ。大抵のデュエリストなら、強欲な壺は迷わず手札に来た時に使うしな。」


神楽坂「そして、もう一枚のリバースカードをオープン!魔法カード『封印の黄金櫃』!デッキからカードを1枚選択し、そのカードをゲームから除外し、2ターン後の自分のスタンバイフェイズに手札に加える。そして、3つ目の魔力カウンターが熟練の黒魔術師に乗る。」

鏡夜「……来る!」

神楽坂「熟練の黒魔術師の効果!魔力カウンターが3つ乗ったこのカードをリリースする事で、デッキ・手札・墓地から『ブラック・、マジシャン』1体を特殊召喚出来る!熟練の黒魔術師をリリース!来い!!『ブラック・マジシャン』!!!!」

十代「な、早い!?」
アルフ「先攻1ターン目で…」
ライ「デュエルキング、最強の切り札が…!?」

一同『ブラック・マジシャン……』

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