Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.64 ) |
- 日時: 2010/08/17 02:07:52
- 名前: ミクニップ
- この世界では時間帯違いますのでそこらへんはご了承ください。
???「・・・誰が待ってるって?」 毒馬頭「!?」
突然、後ろから声が聞こえ、慌てて後ろを向く2体。そこにはマントで顔や全身を覆った謎の人物が立っており、さらにいつの間にか召喚されたモンスター達は無残にもやられていた。
毒馬頭「ば、バカな・・・!?マッドソルジャー達が一瞬で・・・!?」 毒牛頭「・・・て、てめぇ!!何者だ!?」
あまりに突然な出来事だったために狼狽える2体。しかしマントの人物は無視し、一っ歩前に出る。その時、一瞬だけであったが、マントの中からチラリと、特徴的な紅い瞳が見え、それを見たシークはその人物が誰なのか悟り、驚いた。
シーク「!?き、君は・・・!?」
刹那、毒馬頭達がマントの人物に飛びかかり、人物も背中に背負っていた剣と盾を持って立ち向かい・・・
「「あぎゃああああああああああ!!?」」
その後、2体の悲鳴が響き渡ったのは言うまでもなかった・・・
時間を戻し、アルハザード
ピカ「お〜い!」 なのは「フェイトちゃ〜ん!マリオさぁ〜ん!」
Vパックンを倒してから数分、ようやくなのは達がマリオと合流する。
フェイト「なのは!ヴィヴィオ!!」
こちらに向かってくるなのは達を確認し、安堵するフェイト。
マリオ「お疲れ。どうだった?」 ピカ「ああ、ガキ供が何とかしたらしい。もう大丈夫だ。そっちは?」 リンク「こちらも何とか片付いた。後は内部に居る奴等だが・・・」 Qちゃん「あ、それなら心配要りません」
ドゴォォォォォンッ!!
『!?』
突然、後ろで壁が崩れたかと思えば、そこからオドルワとドサイドンがぶっ飛ばされ、その後かエリー達が出てくる。
エリー「ふむ・・・意外にあっけなかったな」 ピカ「エリー!?」 なのは「え、エリー長官!?」 赤「はにゃ!?お母さん!?」
意外な助っ人を確認し、驚く一同。
エリー「む?その柄にもなくバカっぽい喋りとエロい感じの声と可愛いい声は・・・ピカとなのはと子供たちか」 ピカ「余計なお世話だ」 なのは「・・・何で私の声はそんな解釈?」 赤「・・・えっと〜・・・なんでお母さんが此処に?」 エリー「うむ、Qちゃんに呼ばれたのだ」
あまりにも適当でなおかつ分かりやすい言い方で言うエリー。
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.65 ) |
- 日時: 2010/08/18 18:30:32
- 名前: ハイパーカイザー
- 勇「わかりやすいのか・・・適当なのか・・・」
冷奈「・・・・判断しにくいわね・・・」
とそのとき
オドルワ・ドサイドン「「グオオォォォォォォ!!」」 エリー「む、まだ生きていたか・・・!」
起き上がったオドルワとドサイドンに全員構えるが・・・
ディエンド「僕のことを忘れないでもらえないかな?」
『アタックライド クロスアタック』
ディエンドの声と同時に電子音声が鳴り響くと・・・
『EXCEDE CHARGE』 『ライトニングソニック』 『フルチャージ』
続けざまに電子音声が鳴り響き、ファイズがクリムゾンスマッシュをオドルワに、ブレイドと電王がライトニングソニックとエクストリームスラッシュをドサイドンに食らわせる。
電王「こちとら不完全燃焼なんだよ!!つーか、俺にも戦わせろ!!!」
電王が不満を叫ぶ中、ディエンドは新たなカードを装填する。
『ファイナルフォームライド デ・デ・デ・デンオウ』
電子音声が鳴り響き
電王「いいか?こっから徹底t「痛みは一瞬だ。」ぐぉっ!?」
電王に向かって発砲した。
全員『ええええええ!!??』
あまりの光景に叫ぶ一同だが、その後の光景はさらに予想の斜め上だった。
モモタロス「いって〜・・・こんにゃろ!!何回も言うが、これいてぇんだぞ!?」
電王はなんと赤い鬼のような怪人・・・電王のファイナルフォームライド、デンオウモモタロス・・・まぁぶっちゃけモモタロスに変形してしまったのだ。
なのは「えええっ!?」 フェイト「今・・・思いっきり人体の構造を無視したよね・・・?」
ディエンドに詰め寄るモモタロスを見ながら、一同はいろんな意味で混乱していた。そんな反応をよそにディエンドはさらにカードを装填する。
モモタロス「って、また無視かよ・・・」
『ファイナルフォームライド ファ・ファ・ファ・ファイズ ブ・ブ・ブ・ブレイド』
ディエンド「痛みは一瞬だ。」
電子音声とともにファイズとブレイドに発砲。ファイズは巨大なキャノン・・・ファイズブラスターに、ブレイドは巨大な剣・・・ブレイドブレードに超絶変形をした。
勇「・・・・・・・」(唖然) 冷奈「・・・もはやなんでもアリね・・・・」
みなが呆然とする一方でファイズブラスターはディエンドが、ブレイドブレードはモモタロスが持ち、構える。
『ファイナルアタックライド ファ・ファ・ファ・ファイズ ブ・ブ・ブ・ブレイド』
電子音声が鳴り響き、ファイズブラスターから起き上がったオドルワをポインターで捕捉、ブレイドブレードから巨大な光の刃が発生し
モモタロス「必殺・・・俺の必殺技!!スペシャルクライマックスバージョン!!!」
モモタロスがドサイドンに向かってブレイドブレードを振り下ろし、ディエンドはファイズブラスターの引き金を引き、フォトンブラッドの光弾をオドルワに食らわせて倒した。
ポイッ ガン!
モモタロス「いたっ!?」
倒したのを確認してディエンドはファイズブラスターを投げ捨て、それにあたったモモタロスとブレイドブレードは消えていった。
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.68 ) |
- 日時: 2010/08/19 17:16:27
- 名前: ミクニップ
- ・・・いい加減入れろよ・・・・
エリー「ふむ・・・弱っていたとは言え、あの2体をあっさりと・・・」 ピカ「・・・・ってあれ?マリオ、フェイト。旦那はどうした?」
ここでようやく氷牙が不在なのに気がつくピカチュウ。
フェイト「え?なのは、一緒に行ってたんじゃなかったの?」 ピカ「それはそうなんだが・・・実はあの後、訳あって別行動を」 エリー「放っておけ。大方、また勝手に何処かに行ったんだろう」 リンク「そうかもしれないな。どうせまた帰ってくるんだし。放っておいても大丈夫だろう」 マリオ「そ、そうか?だったらそうしとくけど・・・」
意外にあっさりと決めてしまう一同。
Qちゃん「そんな事よりも、現在はシグナム様達の安否が気になります。氷牙様の心配よりも優先した方が良いのでは?」
さらりとシグナム達の安否を優先させるアンドロイド。もしかして氷牙の事が嫌いなのか?
ミハル「?シグナムさん達がどうかしたんですか?」 ピカ「実はな、カクカクシカジカでな・・・」 エリー「何と。それは確かに氷牙を心配するよりも大事ではないか」 ピカ「オイコラ。それは流石に失礼だろ。」 エリー「どうせ首跳ね飛ばされようが燃やされようがヴィヴィオの嫌いオーラ+の全力全開のスターライトブレイカー喰らおうが生きていられる奴だ。心配するだけ時間の無駄だろ?」 なのは「いや・・・それもどうかと思いますけど・・・(汗)」
Qちゃん同様に軽く氷牙の悪口を言うエリー。何かあったのか?
ピカ「というか、何でガジャラの奴が此処に居る?」 ガジャラ『俺様が居て悪いか!?』 ピカ「良い訳無いだろ」 ガジャラ『何だとゴルァぁぁぁぁぁぁ!!!?』
ガジャラの存在まで否定するピカチュウ。
エリー「そんな事よりも。さっさとシグナム達の安否を確かめるぞ」 ガジャラ『オイコラ!無視すんな!!』 Qちゃん「はい。では早速向かいましょう」
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.69 ) |
- 日時: 2010/08/19 19:16:46
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- ガジャラ『(コイツ等ぁ〜…!!!…だが、どうせ逆らっても俺のコアがあの女の手にある限り、いつでも仕置きできるからな…?…俺は…自由にゃなれねえのか…。 )…ってか、さすがの俺も氷牙に同情したくなってきたぜ…。 で、そこのガキ二人は一体誰だ?』
エリーとQちゃんの氷牙の扱いの酷さに、さすがのガジャラも彼に同情しつつ、勇と冷奈の二人を指差す。
勇「えっと… 」 冷奈「…何て説明すればいいか…ていうかあんたこそ、何よ!?その手は!!気持ち悪いったらありゃしない!!」
ガジャラ『…コレか?俺は植物型モンスターの遺伝子を組み込まれた[キメラ・ヒューマン]だからな。訳あって、そこにいる女(エリー)の部下になってるが…てめえらこそ、何モンだ?正直に言やあ、催眠花粉は使わんで済むんだがなぁ?』
ピカ「何怖がらせてんだ、ガジャラ。やめときな?」 ガジャラ『…さっき俺を無視したくせに、何様だよお前…? (ボソッ)』
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.70 ) |
- 日時: 2010/08/25 00:55:53
- 名前: ミクニップ
- ピカ「(所でミハル。あの野郎、最近何してんだ?)」
ミハル「(凄く荒れてます。何時も何時もエリーさんを襲って返り討ちにあってますね・・・それも食事から寝込みまで・・・)」 ピカ「(ふぅ〜ん・・・?で?アイツから奪った心臓は?)」 ミハル「(本当はガジャラさんの部屋のベッドのランプに隠してあるんですが・・・本人全く気が付いてないみたいで・・・)」 ピカ「(さしずめ灯台下暗し・・・か)」
『背景、沙夜様。この度は申し訳ありませんが、俺と毒牛頭はある理由で一時期沙夜様の下を離れなければならなくなりました。つきましては、謝罪の言葉と共に、今度沙夜様が好物にしている翠屋特製ガトーショコラを送ります。大変申し訳ありませんでした。毒馬頭
マジですんません。毒牛頭』
沙夜「・・・何なのかしらん?この手紙?」 ヴェルレイド「えっと・・・あの二人が戦闘を行った場所を捜索していたら、何故かこれが切り株に・・・」
あの後、沙夜が心配して来てみれば案の定。切り株にこの手紙が置いてあり、それを読んだ沙夜は微妙な顔をしていた。
ロンロン牧場前
???「・・・で?俺達に言うべき事は?」
「「マジですんませんでした」」
ローブの男に負けて死亡寸前まで痛めつけられて、数十回ほど地獄で働いている両親に出会ったこの獣二匹。そしてその後拉致られ、ローブの男やシーク達にボコボコにされた状態で土下座していた。
シーク「・・・それにしても、よく僕等の居場所が分かったね?」 ???「帰ってきた時にスタルキッドが教えてくれたんだよ。礼ならアイツに言ってくれ」
そう言ってローブの男は親指で後ろを指す。見れば遠くに、子供くらいの大きさで、まるで案山子にも見える衣装をした人物が手を振っており、そしてそのまま森に帰っていった。
???「・・・さてと。で?こいつ等はどうするんだ?」 毒牛頭「ヒィ!?か、勘弁してくれ!!(泣)」 毒馬頭「そ、そうだぜ!!お、俺らはもう何もしないから!!」 ???「・・・本当だろうな?」
ジャキッ!!
「「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!(泣)」」
持っていた剣を見せて2匹の獄卒獣を脅すローブの人物。そして2匹を哀れに思ったアンリエッタとシークは、苦笑しながら男を諌める。
アンリエッタ「も、もう良いじゃないですか。この2匹も、もう悪さはしないって言ってますし・・・」 シーク「そ、そうだね。そろそろ許してあげようよ・・・」 ???「・・・チッ。わかったよ」
舌打ちしながら、渋々と剣を納める男。そんな時・・・
チュドォォォォォォォォォンッ!!!
アンリエッタ「!?な、何事ですか!?」
突如、ハイラルの方から爆発が聞こえ、ローブの男が見てみれば、門の前で煙が上がっていた。
???「はぁ・・・俺が居ない間も大変だな・・・アイツ」
そう呟くと、男は懐からオカリナを取り出し、ある音色を奏でる。
♪〜♪〜♪〜〜、♪〜♪〜♪〜〜、♪〜♪〜♪〜〜♪〜〜♪〜〜
優しい音色が辺りに木霊した途端、雄叫びとヒズメの音が聞こえ、見れば白い鬣に栗色で艶やかな美しい毛並みをして優しい瞳をした馬が、男の前までくる。そしてそれを確認した男は馬の蔵に乗ると、手綱を持ってシークを見る。
???「・・・俺、アイツの所に行ってくるから。その間、そいつらを牧場にでも連れて行って見張っといてくれ。一応魔法の首輪も着けてるし」 シーク「ああ、わかったよ」
そう言ってシークが頷いたのを確認すると、男は手綱を唸らせ、城門まで向かう。
毒牛頭「・・・俺らは、どうする?」 毒馬頭「・・・おとなしくした方が良いな。沙夜様にも連絡できないし」 毒牛頭「・・・そうだな。またおっかぁに殴られたくないしな・・・」
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.78 ) |
- 日時: 2010/08/25 18:35:39
- 名前: ハイパーカイザー
- 純一編も少し止めておきます?氷牙達のところが今一番遅れていますから・・・あ、もちろん僕も書きますけど・・・どうでしょう?
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.82 ) |
- 日時: 2010/08/25 20:30:39
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- 忠「…えっと、何故に私の考えた種族名がこちらでは人名に?配下の[ハイブリット・ハッカー]の一人だったのならいざ知らず… というか、遅れてすいません。最近、Wiiショッピングチャンネルでダウンロード購入した[小さな王様と約束の国〜ファイナルファンタジー=クリスタル・クロニクル〜]と[光と闇の姫君と世界征服の塔〜ファイナルファンタジー=クリスタル・クロニクル〜]に夢中になってました…。」
・ ・ ・
一方、レンガイ達の拠点の方では…
レンガイ「それにしても、まさか貴様の部下二人が置手紙をして姿をくらますとは…、これはもう失敗した上に敵に捕まったと見て間違いない…。」 沙夜「ごめんなさいね。…どうやら、思わぬ伏兵がいた様ね?」 レンガイ「となると、ここの場所がばれるのも時間の問題…。早めに荷物をまとめて別のアジトに向かったほうがいいな…、[コイツ]を使うのは、あくまで両国が戦争した時に使われる予定なのだが…致仕方ない、か…。」
そういって、レンガイは慌しく拠点内の荷物や機器類をハイブリット・ハッカー達がまとめている様子を横目に、総本部から送られてきた[試作品]のカプセルを片手で抱える。結構な腕力を持っているようだ。
沙夜「さて…、それをどうする気かしら?レンガイ様。」 レンガイ「もちろん、上からの命令通り[敵陣の中央]に送り込む。反対意見は許さない…行くぞ。…と、そうだ。」 沙夜「どうしたの?」
レンガイ「…ゼルダ姫を攫(さら)う担当をしたあの二人は、何処にいる?せめて、彼等にこの任務を手伝ってもらおうと思っていたのだが…見当たらんぞ?」
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.83 ) |
- 日時: 2010/08/25 20:31:45
- 名前: ハイパーカイザー
- ま、まあまあ・・・
と、とにかく僕も続きを書かないと・・・孝さんすみません、また場面変わります・・・ ___________________________
場面は変わって・・・勇達は自己紹介とこれまでの出来事をピカチュウ達に話した。 要約すると・・・・勇達の世界では『魔物』という存在が封印されていたが突如として復活してしまった。 勇はその際に魔物に襲われそうになったが、偶然にも拾った鍵が『ウェイクキー』であり、ファングの指示で『封印剣』を召喚、『神王剣』を覚醒させたのである。(後に敵からの情報により幻の聖剣、『ゴッドファング』ということが判明したが) その後、勇と冷奈は戦い続けていくうちに宝玉の存在を知り、神王剣の力として取り込んだのである。 そして、最終決戦の際に魔王を封印をしようとしたファングだったが、魔王の力が予想以上に強くなっていたため封印できなくなってしまったが、勇の思いにより『神王剣』は本来の姿・・・『ゴッドファング』の姿となり、魔王を封印ではなく倒すことによってすべての決着をつけたのが数ヶ月前。 そして、それからしばらく経ったある日の冬。なぞの現象によって気がついたら知らない場所の町のような所にいて、魔王をも超える魔力を頼りにここまで来たことを話した。
エリー「なるほど。」 勇「あの〜・・・信じてもらえるでしょうか?」 ユーノ「まぁ、さすがに本物を持っているんじゃあね。」
それを聞いて勇はほっとした。事情に関してはなんとも非常識すぎていたから勇は心配していたのだが・・・・先ほどの戦闘のこともあり、余計にほっとしていた。
フェイト「ところで、さっきのアンドロイドみたいな人はいったい・・・?」 冷奈「わかっていれば苦労はしません。」 ファング『いきなり襲い掛かってきたからな・・・たしか、闇の機械人形とかなんとか・・・』 ピカ「闇の機械人形?」 勇「その人が自分の事をそう言っていたんです。」
|
Re: [ディスガイア・オルタナティブ]〜第五幕〜 ( No.86 ) |
- 日時: 2010/10/20 21:56:49
- 名前: ミクニップ
- ピカ「まぁ何にせよ、今詮索しても仕方がないだろ?」
フェイト「それはそうだけど・・・」 リンク「今はシグナム達の安否が優先だ。その事は後にでも考えよう」 なのは「うん・・・、そうだね。それがいいかも」
拭えぬ不安を抱きながらも、何とか理由をつけて話を区切るなのは。
マリオ「・・・Qちゃん。あとどれくらいだ?」 Qちゃん「あと数分で目的地に到着します。もう少しの辛抱w[ドガァァァァァッ!!]!?」
ガッ!!
シグナム「ぐっ・・・!」 フェイト「シグナム!!」
突如、何かが破壊された音が聞こえ、遠くからシグナムが吹っ飛んできた。しかし寸前でマリオが受け止めたものの、その体はボロボロであり、レヴァンティンにもヒビが入っている。
真シグ「・・・この程度か?」
そしてその後、何食わぬ顔でシグナディアが登場し、ボロボロのシグナムを見下ろす。服装は戦いでボロボロになっており、顔や腕に傷が目立つが、それほどダメージは無いようだ。
シグナム「ぐっ・・・、まさか、これほどまでに強いとは・・・!」
ボロボロになったレヴァンティンを杖の代わりにしてやっと立ち上がるシグナム。そして目を凝らしてよく見てみれば、奥では他のヴォルゲンリッター達が真に対して、ボロボロになりながらも戦っていた。
真シグ「・・・まだ立ち上がるのか?案外しぶとい性格をしているのだな?」 シグナム「・・・ああ、アイツ等に関わってからしぶとさが増してな・・?諦めも悪くなったらしい」
そう言った瞬間、再度突進するシグナム。しかし、彼女の斬撃は悉く避けられ、先ほどの戦闘のダメージも重なり、足元もフラついていた。
ドゴンッ!!
ヴィータ「うぁぁぁぁぁぁ!?」 真ヴィータ「いい加減諦めたらどうだよ手目ぇら。いい加減しつこいぞ」
ヴィータを吹っ飛ばし、それでも向かってくるヴィータに呆れるヴィオレッタ。
真ザフィーラ「ヴィオレッタの言う党利だ。諦めるなら今から手を引け」 ザフィーラ「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
真ザフィーラの言葉に切れて突っ込むザフィーラ。
|
Re: [ディスガイア・オルタナテ ( No.87 ) |
- 日時: 2010/11/03 19:05:47
- 名前: 孝(たか)
- シグナムside
シグナム「ぐ…」
目は翳み、足もフラフラのシグナム。
シグナディア「……ふぅ。よもや、これ程まで力の差があったとわな…剣を交えて、貴様の辿ってきた生涯を垣間見た。」
シグナム「なん…だと…?」
シグナディア「だが……その体たらくなんだ?管理局に奉仕だと?我らが古代ベルカ…その故郷たるアルハザードを破滅に追いやった組織に加担するとは…騎士としての誇りまでも失ったか!?」
シグナディアは凄まじい闘気を溢れださせる。
シグナディア「それだけに飽き足らず…夜天の主を危険に曝すばかりか、道をも踏み外させるとは何事か!!」
シグナム「どう、いう…意味だ…!」
シグナディア「……ふぅ。奇跡の部隊?あんなもの…唯の傀儡人形の群れに相違ない。」
シグナム「く…傀儡、だと……?!貴様!?」
シグナディア「地上本部が簡単に潰れたのはなぜか?判るか?」
シグナム「何を…言って」
シグナディア「簡単な事だ。何故陸と海で協力出来ないのか。その原因は、地上の人材や予算を本局が吸い上げている為だ。更に、地上に事件が起きても本局は知らぬ存ぜぬ。そんな状況では陸と海の仲は悪化する一方。万年人材不足と嘆いているのは自業自得だろうに…」
シグナム「そ、れは…」
シグナディアの言葉にシグナムは反論しようとするが、その通りなので言い返す事が出来なかった。
陸と海では扱う事件の規模が違うからと言う理由で、本局は地上から人材や予算を吸い上げている。当然ながら、地上の戦力は減るばかりであり、地上の局員は本局を嫌うと言う状況に陥っているのだ。
その様な状態に在る事も分かっている本局は、何とかして地上の実権を握ろうと画策している。
そしてそれに打って付けの状況が舞い込んで来た。
シグナディア「その時の事件を地上ではなく本局が解決すれば、地上は本局に逆らえなくなる。何せ何も出来ぬのだから。その為には地上の無能さを明らかにする状況を作らなければならない。そしてその為に、本局は貴様達の部隊、機動六課を設立した」
シグナム「ツ!!」
シグナムは再び驚愕の表情を浮かべて、シグナディアを見つめた。
シグナムの知る話では、機動六課の設立の目的は予言に書かれた管理局崩壊の予言を回避する為だと自身の主たる八神はやてやクロノ・ハラウオン、聖王教会のカリム・グラシアから聞かされていたのに、機動六課設立の真の目的が、地上本部の掌握に在ると言われたのだから、驚愕するのも当然だろう。
シグナディア「唯でさえ陸と海の仲は最悪な状況で、本局は地上に勝手に部隊を設立した。これによって地上は本局に悪感情を更に募らせ、地上はより一層意固地になる。これが先ずは第一段階だろうな」
シグナム「……嘘だ」
シグナディア「そして第二段階。地上の無能さを明らかにし、本局の有能さを明らかにする。この状況を作る為に打って付けの場は、公開意見陳述会場と言った所か?あそこの警備の管轄は地上本部に在るのだろう?ガジェットの襲撃に何の対策も取っていない地上部隊は蹂躙されるしかない。その状況ではガジェットに対抗できる機動六課が動けない状況も作る必要が在る。思い当たるのではないか?魔導師なのにデバイスの携帯を禁じて、警備をさせたのだからな?」
シグナム「ア…ア…アア…!!」
シグナディアが次々に明らかにする本局上層部の思惑に、シグナムは恐怖の声を上げて後ずさりし始めるが、シグナディアは逃がさないと言う様に言葉を続ける。
シグナディア「そして最終段階。大規模な事件を起こした者を、本局の人間が捕まえる。これで地上の無能さは明らかに成り、本局の有能さが示される事になる。つまりだ……」
シグナム「ヤメロ…言うな……ヤメロ…!!」
シグナディアが次に告げる言葉が分かったシグナムは、恐怖の声を上げてシグナディアの言葉を聞こえないように耳を押さえて蹲るが、シグナディアは逃がさないと言うようにシグナムに近付き、耳を押さえているシグナムの両腕を凄まじい力で離し、残酷な真実を耳元で告げる。
シグナディア「……全て。本局の思惑どおりだ。あの世界の沢山の人々が危険に晒される状況も何もかも、本局上層部の願いどおりだったと言う訳だ!!」
シグナム「ウアアァァァァァァァァァァァァァーーーーーー!!!!」
シグナディアが告げた残酷過ぎる事実にシグナムは否定の叫びを上げて、頭を抑えて蹲り始める。
自分達…機動六課の行動は全て本局の思惑通りだった。
其処に在る犠牲や悲しみの感情なども一切考えずに、本局は自分達の思惑通りに事が進む様に準備を続けていた。
そして願いどおり、本局は地上本部を掌握出来る状況を作り上げた。
その結果、どれほどの犠牲が出ても、本局は機動六課を前に出し、事件を解決した“奇跡の部隊”とでも祭り上げて、民衆に本局こそが世界を護っていると知らしめ、地上を本局が掌握する。
勿論、失敗すれば全てを失う可能性が在ったが、それでもその見返りは権力に依存する者達からすれば魅力的なものだろう。
シグナディア「最も、予言の犯人が、スカリエッティだとは本局も思っていなかっただろうな。予言は正に本局上層部に取っては、最高のものだっただろう。どうだ?貴様達…"管理局の縄張り争い"のせいで地上の…"クラナガンの人々を危険な目に合わせていた気分"は?」
シグナム「・・・・ウ、ウゥ、ウアアアァァァァァァァァーーーー!!!」
シグナムは顔を床に付けて大声で泣き始めた。
あの事件は、全てが仕組まれた事だった。
全ては、本局が地上を掌握する為に作り上げた状況。
クラナガンの人々が危険な目に合っているのも、ゆりかごの中でヴィヴィオが苦しむ様な状況に合ったのも…全ては本局の上層部達が願っていた状況だと、ハッキリとシグナムは理解してしまった。
そう考えれば幾つもの辻褄が合う。
機動六課の設立を認めた本局の上層部達。
如何にクロノやリンディ、聖王教会のカリム、そして伝説の三提督の支援が在ったとは言え、本局内部から反対意見が出なかったのにも納得できる。
機動六課の後見人以外の思惑が裏で動いていたのだ。
その様にシグナムが絶望の真実に嘆きの声を上げ続けるが、シグナディアは慰めの言葉も掛けずに、シグナムに背を向け、台座へと向かい出す。
後には、悲しみの涙を流し続けるシグナムだけが残されるのだった。
シグナム……再起不能!!
|