Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.61 ) |
- 日時: 2007/10/08 23:12:17
- 名前: 飛亜
- 「これ なぁに?」
「真っ赤な液体みたい」 「人の体から出てるよ」 「あれなぁに?」
それぞれが手に持ったのはマシンガンとライフル
「手が真っ赤になった」 「武器…かな」 「…撃ってみる?」 「いいのかな?」 「だれもいないんだし いいんじゃない?」 「でも なにか…的がいるよね」 「的かぁ…なにがいいかな」 「あの人は?」
ユイナが指差す先は、既に死んでいる男性と女性。
「いいね…死んでるもん 別に撃ったっていいよね」 「やってみよ」
ダン
「…すごい」 「…たのしい」
撃ったところから溢れる血。カラダが血塗られる
「誰もいないんだったら…お外に出てもいいよね?」 「どんなところなのかな」 「光がたくさんあるところだよ きっと」 「でも…これどうしよう 気に入っちゃった」 「あれ 見て!」
血がついたポスターを見る
「「エリス…?」」
これが彼女達がエリスという存在を知ったとき
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.62 ) |
- 日時: 2007/10/08 23:32:04
- 名前: 遙
- その姿は酷くボロボロで 酷く悲惨だった
所々破れた服。泥に塗れた肌。細々とした手足。 ゆっくり抱き起こしてみると、その体は驚くほど軽かった。
年齢はざっと見て10〜13歳程。まだ幼い。 少年のようにも見えるが、撫肩や細い節々など華奢な体つきから少女だと判断した。
飢餓で飢え死んだのだろうか それとも戦争の被害者?
何にしろ彼女が不幸に巻き込まれたという事は明確だ。 体中に刻み込まれた傷。血まみれの腕。頭に巻かれた包帯。 それらが彼女をここまで追い詰めた過酷な状況を物語っている。
哀れだ。戦いは哀しみだけしか産まないというのに。
何気なく、彼女の腿に目をやった。
その瞬間
全身の血が凍りついた。
『E589362』と記された番号列の上に、黒々としたバーコード。 まるで彼女を『商品』だとでもいうように存在するそのバーコードを、自分は知っている。
エレシス、、、エレシスの人体実験だ、、、!
幼い頃、電話越しで怒鳴る義父の言葉に『奴』『バーコード』『実験』という単語が良く出てきていた事。 偶然知ってしまった、親のない子供に“エレシス”という名の麻薬を投入し、日夜人体実験を行っていたという事実。
これらを繋ぎ合わせて導かれる答えは、一つ。
この時初めて、握り締めていた手首から自分に伝わる微かな鼓動を感じた。
「生きてる、、っ!!」
思わず口にし、その小さくて冷たい体を抱きしめる。
これ以上冷たくならないで。その命の灯火を消さないで。
自分の体温を必死の思いで分け与え続けた。 意識を呼び覚ますために、何度も何度も呼び続けた。
酷い 酷すぎる でもそれは 我が義父の責任なんだ
彼女の頬に跡がある。 誰かを、何かを想って流したであろう涙の跡が。 受け止めきれない、辛すぎる現実に涙がこぼれた。
(壊れてしまいそうなくらい 強く、強く)
* * *
スーさん未成年時。 “彼女”へ多くの罪悪感を持った瞬間。 同時に“彼女”へ多くの愛を注ぐきっかけとなった瞬間。
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.63 ) |
- 日時: 2007/10/09 18:48:00
- 名前: 春歌
- 飛び散る血に逃げ惑う人、人の肉片やら死体が転がり落ちる
まさに地獄絵図と言う言葉がぴったりだろう そんなことを頭の隅で考えながら私はひたすら走った エレシスの暴走で沢山の命が散ってゆく やっと光を見つけ飛び出た先は太陽が輝き青空が広がっていた 何人か私と同じように脱出できた人が居るみたいだが、、その中に『彼女』はいなった
「、、、、リーシャさん?」
まだ中に居る、そう確信した だって彼女は死ぬ気で居るんだ、直感だがそう思いまた建物の中に戻っていく
あぁ・・だからあの時久しぶりに会った彼女はなんだか雰囲気が違っていて・・・
「あ、れ・・・?リーシャさん」 「え、クォーツちゃん!どうしたの??」 「いえ・・なんでもないです」
少し怖かったけどすぐにいつもの彼女の戻った だから、このときは気にも留めなかったんだだから、、こんな事に
「リーシャさん!!・・リーシャさぁん!」
死に物狂いで彼女を探す、ふと見慣れた人影
「ぁ、、、リーシャさん!!!!」 「ぇ・・クォーツちゃん?!?!」
私はすぐに彼女の元に駆け寄った
「逃げよう?、、ね!!」 「ごめんなさい」
逃げようと言った私に返ってきたのは否定の言葉だった ぐわんと頭が固いもので叩かれた様に激しい痛みを訴える
「んで・・・・なんで??」 「・・・ごめんなさい、でも私はやらなきゃいけない事があるから もし、この騒ぎが終わって、、あの子にあったら伝えて・・・・」
激しい痛みを訴える頭で必死に彼女の言ってることを記憶する
「・・・・・『生きて』と、伝えて」
あの子とはきっとエルヴィスのことだろうとぼんやり考えながら
「伝えます、、そして約束します・・・・ 絶対に死なせません、、、、私約束します!!!」 「ありがとう・・ソコに隠し扉があるからソコから逃げて・・」
こくりと頷き私は彼女が指した方向に足を進めた ふと立ち止まり彼女を見据えた・・・・・
「さよなら、リーシャさん・・・約束は絶対に守りますよ」
煉獄の炎の中一瞬彼女が微笑んだように見えた
*+*+*+*+*+*+*+*+ 暴走時のクォーツさん 遙さん・・勝手に話し作ってしまってすみません;;
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.64 ) |
- 日時: 2007/10/10 21:29:18
- 名前: 飛亜
- 「これは……!」
化学者たちが血だらけで死んでいる。エレシスが現れたと聞いて慌てて来てみたが…間にあわなかったみたいだ
…生きているのはこの小さな少女たちだけみたいだ
「お前達 名前は?」 「名前…?」 「…わかんない」 「…そうか…」
そういえばここで二人の子供が眠っていると聞いたことがある。どうやらこの子達のようだ
「…ねぇ エリスってなあに?」 「…エレシスという化け物を退治する組織だよ」
できるだけ怖がらせないように優しく言った
「エレシス…」 「化け物退治…」 「ねぇ 面白そうだね」 「やってみたいよね」
…いま 何て言った?
面白い…?こんなこと言う子供がいるのか?(普通ではない)
「これ 使えるかな?」 「使えるよ きっと」
俺はこの子達が持っている物を見て唖然とした
マシンガン…ライフル……!?
こんな子供がこんな武器を使いこなしたというのか?
………面白い
「…お前達」 「「なぁに?」」 「エリスに来ないか」 「え いいの?」 「いいの?」 「…あぁ」 「「わーいっ!」」
…なんて無邪気な笑顔だろう
「俺はシャインだ お前達の名前…そうだな アイナ とユイナ」
水色の髪のほうをアイナ、ピンクの髪のほうをユイナと指差す
「…アイナ」 「ユイナ」 「さぁ…ようこそ エリスへ」
アイナ・ユイナ過去話。シャインさんと絡んでみました。シャインさんってこんな口調でしたっけ…? 雨雲さん、勝手にこんなことしてすいません! あ これエレシス暴走後の話のつもりで書いたんですが…
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.65 ) |
- 日時: 2007/10/10 21:55:33
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
生きてる?
嘘だ。だって、心臓と頭を撃ち抜いたんだ。
嘘だ。生きてるはずは無い。死んでる。
なのに何故?
何故二人は動いてる?
女の手が死んだ兵のマグナムを掴んだ
男は屍となった味方のアーミーナイフを手に取った。
殺される!
そう思って、引き金を引いた。
何度も、何度も。何度も。
なのに、何故動いている?!
首に当たったのに!足にも、腕にも、顔にも、腹にも!
空薬莢を打ち棄てて、再装填。
また撃った。
動いてる、動いてる…――――
死なない!
「ああああああ!!!」
死ねよ!何回撃ったと思ってる!?
半乱狂になりながら、『死なない』相手に何度も撃った。
十発目。廃棄。再装填。
十発目。廃棄。再装填。
『止まれ、ユウギリ。』
仲間の男の手が、私の腕を掴んだ。
『もう……死んでる。』
違う。違うよ。
男の手に引き摺られて建物から出た。
違うよ『 』二等兵。
まだ、動いてた。
*
(そして、A班で生き残ったのは、私と彼だけだった) 初めての実践で、人を、殺した。一人で。
幻覚が見えた美弥姉さん。
そして男は前の話の名無しのゴンベ。 * えと、シャインはリーシャさんが殺された所を見ているので、エレシス暴走の事は現地について 初めて知ったという設定なので、そこを修正してもらえると……
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.66 ) |
- 日時: 2007/10/11 01:00:54
- 名前: 涼
- 僕が帰る家が無い事を知っている・・・
どうして知っているんだろう?と不思議に思ったが あえて口にしなかった
自分の口で帰る場所がないと言う事が非常に恐ろしかったのだ
それに、・・・ リークに付いていったら大丈夫だという安心感があった
黙ってうなずく 彼が行く所なら僕はどこだっていくと思う それが例え、戦火の中だとしても・・・
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 潮風がつんと鼻につく 私の穢れた匂いなど、海には取るに足らないものののようだ
港から遠く離れた浜で、靴を脱ぎ、素足で歩いてみる 波の側まで歩き、服が濡れないように気をつけながら水に手を漂わせる 波は優しく手を包み、清くしてくれた
そして強く握りつぶした手紙にまた目をやる 幾度となく見ようと思ってやめた手紙 でもいつかは見なくては
少なくとも、シュウが私に残した遺言 「家に帰るまでに手紙を見る」事は守らなければ・・・
ゆっくりと目をつぶり、息を吐く 一呼吸置いて、手紙を開いた
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 次は手紙の内容を書こうと思います もうそろそろ「奏編」は終わるかな
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.67 ) |
- 日時: 2007/10/11 19:11:14
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
雨が降り出してきた。
門にいるリークを中に入れないと。
そう思って、明るいブルーの傘を手に外に出た。
が、居ない。
いつも立っている場所に彼がいなかった。
まさかとは思うが、誘拐でもされたのでは。
そう思うと居ても立っても居られず、孤児院を飛び出した
*
(手には青空。心には暗雲。)
ちょっと過保護なシャインさん。
*
彼が頷いた。
「……そっか」
抱きつく手を離して、手を握る。
「いっしょに」
さよなら。他人の『ウィ』。
「かえろう」
はじめまして。新しい家族の『ウィ』!
そう言って、彼に笑いかけた。
*
(これで僕ら、『家族』だよ!)
シャインさんの心配をよそに笑うリーク
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.68 ) |
- 日時: 2007/10/11 23:22:02
- 名前: 遙
- 『あのね、エル?リーシャさんは、、貴方に生きてほしかったのよ・・』
声が、言葉が、全ての思考回路を支配した。
生キテ、欲シカッタ?
そもそも生きるって何なんだろう。 息をする事? 己の意思で体を動かす事?
極端に言ってしまえば心臓を動かす事かもしれない。
だってあの頃の私は、ただ心臓が動いているだけだったから。 “生きてる”って言えない位 無機質で 無感動な世界。 そんな世界でも自分を失わないでいれたのは、紛れも無い彼女の―――リーシャさんの存在があったからだった。
ジャア、ドウシテ彼女ハ今ココニ居ナイ?
、、あの時、私が置いていったから、、?
何故彼女ハ生キテイナイ?
、、、、私が、殺し、、?
慌てて頭を押さえ、首を振った。止めろ。止めてくれ。
まるで脳内に誰かが直接語りかけてきたような、そんな感覚に襲われる。 殺してなんかない。殺してなんかないのに、、、。
何故こんなにも、罪の意識に苛まれる?
彼女はあの時自ら残ると私の手を振り切った。 そして私は彼女を置いて逃げた。
どちらも事実であり、今まで偽りに歪む事の無かった真実。
ダカラ私ニ、生キル権利ナド存在シナイ
、、、ああ、まただ。また語りかけてきた。
光ダッタ彼女ノ存在ガ無ニナッタ今、オ前ガ生キテイテモ仕方ガ無インダヨ
嫌だ、私は生きたい、、、。
本当ニ、生キタイ?オ前ハ死ヲ、望ンデイタハズダ
耳を塞ぐ。目を瞑る。こうしていれば、すぐ終わるんだ。
痛みを伴いながら思い出される過去も、彼女の笑顔も、すぐ消えるから。
エルヴィス 死ヌ事モ生キル事モ出来ナイ哀シイ生キ物
(私は死にたいんだっけ?生きたいんだっけ? もう分からなくなってしまった)
* * *
過去話というよりいたって最近のお話。 エルは一人でいると一人で考え込む癖を持っています。 その上体内に打ち込まれ続けたエレシスの副作用が回ると信じられないほど卑屈になり、全身を激痛が襲い、過去をほじくる別人格ともとれる謎の声が響くという。 罪を犯していないのに罪の意識に苛まれるのは、それほど“彼女”を愛していた証拠。 ちなみにエルは歪んでいます。
春歌さん、クォーツちゃんの台詞パクっちゃいました。すいません。
太陽さん、前回バーコードとか勝手に作ってごめんなさい(今言うんだ
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.69 ) |
- 日時: 2007/10/12 00:36:32
- 名前: 涼
- 彼の笑顔につられて僕もついつい笑顔になる
笑顔といっても、多分歪んだ変な顔に変わっただけだと思うけど
リークが僕の新しい家族になってくれるんだね
ありがとう、ありがとう
今はその言葉だけしか出てこないや
握ってくれた手を握り返す それが今僕に出来る精一杯の表現方法
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
お嬢様へ
こんな形でお別れとなってしまったことをお許し下さい そして、仕方がないとは言え、お嬢様に傷をつけてしまった事をお許し下さい
時間が無いので長々とはつづれません 貴女に教えたい事は3つです 簡略化してしまっているので、分からない所もあるかもしれません そこは貴女自身で調べなさい 貴女なら出来ます
まずはお父様のお仕事について 若い貴女には少し難しい話になるかもしれませんが、よく読んで下さい お父様は政府相手に人身売買をするバイヤーでした なんでもエレシスという物質の実験のために政府は人が必要だったらしいのです そのお金のおかげで、貴女は何不自由ない生活をしてきました ですが、貴女の生活の代価として酷い目に会った人もいるのです 忘れないで下さい 貴女は多くの犠牲の上で今まで生活してきたのです
そして、二つ目 今日私は、貴女のお父様に貴女を殺すように指示されました ですが、私には妹のような貴女を殺すことなど到底出来なかった お父様の指示を拒むような事があれば、私はきっと殺されます それでもよかったのですが、私は貴女に殺して欲しかった お父様の部下の一人ではなく、今まで慈しんできた貴女に・・・
だからこれでよかったのです 私の我侭につき合わせてすみません 貴女の手を汚すような事になってすみません
(長い空欄)
いいですか、これからある場所に行きなさい 家に帰っても、お父様に違う方法で殺されるだけです 先ほど書いた、エレシスの後始末をする機関―エリスがある場所をお訪ねなさい そこには貴女のお兄さんがいます 異父兄弟ですが、ちゃんと血のつながっている兄妹です 私はお父様の目を盗んで、いつも調べてまいりましたので間違いのない情報です そのお兄さんに会って、話をしなさい 家にいられない今、貴女にはそこしかいられる場所がありません
いいですか、これが最後の私の願いです よくこの手紙を読んで下さい 読み終わった後のこの手紙はすぐに燃やしてしまいなさい それがあなたにとって最善なのです
貴女の無事を祈って 愁 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− はい、完成いたしました! 実はウィと奏は異父兄妹でしたという後付け設定・・・(苦笑) 中身、おかしなトコがありましたらご指摘下さい!
|
Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.70 ) |
- 日時: 2007/10/13 13:52:07
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
ばたばたと降り注ぐ雨が、不安を流し去ってくれるはずも無く。 ただただ必死にリークが行きそうな場所へ足を運んだ。
その一歩ごとに、不安が色濃くなっていくのを感じた。
まさかとは思うが。
「本当に誘拐じゃないだろうな」
そんな物騒な考えを振り払うと、藁にも縋る思いで近くの公園へと向かった。
*
(He now where?)
*
彼が笑った。ちょっと歪んでいたけれど。
そろそろ、雨も止むんじゃないだろうか。
「かえろう」
手を握ったまま歩き出す。
「……あめ、やむかな」
一歩踏み出すたびに水が跳ねていく
「晴れるといいな」
それは祈りにも似た。
「きっと、晴れるよね?」
*
(止まない雨なんて無いのにね。)
嗚呼……書く度にシャインさんが過保護になっていくよ……!
|