Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.1 ) |
- 日時: 2007/09/07 22:09:49
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
ガチ。
リボルバーをコッキングして、引き金を引く。 狙いは自分の右脳。
からん。
空砲。元から弾なんてどの弾倉にも入れてないのだから当たり前だ。 コッキング。発射。コッキング。 その度に何度も空の弾倉の回る音がする。 それを掻き消してくれるのは、イヤフォンから流れる英語の羅列。 ジャズだ。誰が歌っていたのかは、もう随分とラベルを見ていないから分からない。 ゆったりとしている男の声が、サックスの音と交じり合って良い曲だった。 英語の歌詞訳は、
ああ、駄目だ。 一部分しか思い出せない。いいや。思い出さなくても。
ジャズと、空のリボルバー。その引き金を引く行為。
特に繋がりなど無い。
ただ。
この音と行為だけが、自分の存在証明だと思って。 そして、今日もまた、私は引き金を引いた。
(英語の歌詞訳の一部分は、『私を愛してください』だったっけ?)
*
美弥さんの昔のお話。 たぶん、15歳かそこら。 狂った原因は後々書きます
(何時までも幼稚な存在証明。)
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.2 ) |
- 日時: 2007/09/07 22:27:18
- 名前: 春歌
「お姉ちゃん??、、、、、」 「なぁに?、ベリー??」 「あのね 」
母親と父親が離婚してからも私たちは毎日のように会っていた
そして私たちはいつもベリーベルであってピチカートだった違いなんてまったく無い
そのことを利用して、毎回入れ替わって親に会いに行っていた
「お母さん!」 今日も私は『ピチカート』として母親に会いに行った 「あら??、どうしたの」 「えへへ♪」
他愛無い会話、母と会話するときはいつも楽しい
でも誰かが言っていた幸せな時間なんてほんの一瞬だと
そのとき私は身をもって感じることになった
(嗚呼、幸せって何だっけ??)
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.3 ) |
- 日時: 2007/09/07 22:50:14
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
「おかあさん」
「おとうさん」
何処にいるのか分からない、彼らの名称を。 子供の頃は何度も呟いていた。 その時代はよく大人達に
「ねえ、ぼくのおかあさんとおとうさんはどこ?」
と、何度も訊いていた。 その度に大人達は困った顔をして
「君のお母さんとお父さんは、遠いところにいるんだよ。」 と、決まった台詞を繰り返した。 それに、二週間に一回は必ず、大人達は手紙をくれた。
彼らからの手紙だよ、と。 簡単な単語で書かれた手紙だった。
当時、それが誰が書くものか知っていた。 周りの大人達だ。―だってその手紙を書いているのをよく見かけたから―
だから、何処にいるかを訊いていたのに。
隠してないで教えてよ。
ねえ。
「ぼくのおかあさんとおとうさんはどこ?」
*
(はやくぼくをみつけてください。じゃないと、ぼくは。)
まだ幼い頃のリーク。 シャインと出会う前のこと。
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.4 ) |
- 日時: 2007/09/07 23:16:46
- 名前: 春歌
「えへへ♪、お父さん?」
私のお父さんはえらい学者さんなんです! この日、私は「ベリーベル」として逢いに来てました
二人は離婚しているらしいので別々に暮らしてた
その日「エレシス」というものの実験をしてたみたいです
でも、行き成りその「エレシス」が暴れだしたんです
「きゃぁ!!」 「ベリー!!逃げるんだ!」
私はその言葉通り、持ち前の速さで研究所の外に逃げ出しました
(実の父を見殺した重さは、とても私には背負いきれない)
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.5 ) |
- 日時: 2007/09/07 23:26:57
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
「姉さん。」
碧虚に自分の声が吸い込まれる。 白い大理石。十字架の彫像。刻まれた姉の名前 「ごめんね姉さん」 守れなかった恥と悔しさが具現化して、頬を流れる熱いものに変わる。
「ごめんなさい」
いつか、きっと。
あなたを殺した化け物を殺すから。
「待ってて。姉さん」
そうして、吐き気がする位の青空に。
彼女が好きだったカサブランカの花束を放り投げた。
*
(この誓い、あなたに届けようと)
エレシス暴走後のシャインさん。 短い。
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.6 ) |
- 日時: 2007/09/08 00:14:27
- 名前: 涼
- その頃は事情を知らなかったが、今となっては母が再婚したのだと分かる
「新しいパパですよ〜」 「よろしくね、おじょうちゃん」
ぱぱ・・・?違うよ、まま ぱぱはこの人じゃないよ? 僕の事をおじょうちゃんなんて呼んだりしないよ?
数日後、新しい父に懐かない俺は、当然ながらも父に嫌われていった
「あんな子供、捨ててしまえ!!」 「・・・どうか、どうかそれだけは・・・・・」 「うるさい!!お前をこの家に受け入れてやったんだぞ? それだけで感謝されるべきだ!」
なんで泣いてるの?まま “新しいぱぱ”が怒鳴るから? 前のぱぱは怒鳴ったりしなかったのに・・・
二人の前に歩みを進める 目が合うとママは顔を伏せ、パパは逆にじっと僕を見つめてきた
「・・・・いや、確かに捨てるにはおしいかもしれん あいつの女みたいな顔なら、さぞや高く売れるだろうよ?」
ままの顔がはっとする 僕をままの手が包みこむ ままは僕を抱いて、さらに激しく泣き出していた
〔ウィの過去・・・〕
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.7 ) |
- 日時: 2007/09/08 07:09:30
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
丁度、自分が姉を訪ねた時。そこはもう、惨劇に変わる途中だった。
施設内を縦横無尽に暴れまわる巨大な獣。ああこれは兎か。 耳が長いし。
身内だとしても入るのが難しい施設。
前に子供が難なく入っていくのを見かけた。
あれは進入のプロだな。
そんな他愛も無い事を、ぼんやりと考えていた間、また人が噛み殺された。 そして、見つけた
「姉さん」
あまりにも歳が離れていたから、誰も自分達の事を姉弟ではなく、 恋人だとか歳の近い親子だとかよく言われた。
「姉さん」
けれど、かけがえの無いたった一人の姉だったから。
気付いた時には、既に駆け出していた。
倒れこむ姉の方へ、真っ直ぐ。
バツ。
肉の切り裂かれる音。骨にぶつかって止まる音。 辿り着いた時は既に、
死んでいた
「あ……あ……」
何が、姉を殺したか分からなかった。
赤が、白いタイルを染める。
その間にも耳に届く罵詈雑言と甲高い悲鳴。 赤が吹き出る音。獣の走る音。追復する足音。
嗚呼。これは
世界の終わりだと思った。
* (神の制裁かそれとも悪魔の悪戯か)
暴走時シャインさん。 最初の方は冷静に分析しています。 ちょいグロ。
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.8 ) |
- 日時: 2007/09/08 12:10:39
- 名前: 春歌
私は泣きながら研究所の中を走った
何時の前にか、父親の元へと、
でもソコは・・・・・・
惨劇の場だった、
真っ赤な床に倒れこむ大勢の人たち・・・・・
「ぁ、、、な、んで」 「ベリーベルっ!!」
呼ばれて振り返る、ソコにはたった一人の姉
私の前には実験体だった動物、、、と呼べるのだろうか?
そんな物がたっていた、、、、、、
逃げもしない、だからといって助けは求められない
嗚呼死ぬのかな?
しゅん
一陣の風が吹き、目の前が赤に染まった
「ベリーベルーーーっ!!!」
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.9 ) |
- 日時: 2007/09/08 12:55:10
- 名前: 飛亜
- エレシスの存在は知っていた
まさか こんなことになるなんて……
「姉さん!」 「幽鬼?どうしたの?」 「今日誕生日でしょ?おめでとう!!」 「まぁ ありがとう」
悠妃(ハルヒ)。両親がいないわたしにとっては大切な家族。たった一人の姉だった。
「開けてもいい?」 「いいよ」
パカッ
「まぁ…琥珀?」 「手に入れるの結構苦労したんだよ」 「ありがとう…幽鬼」 「姉さん、今日も教会行くの?」 「えぇ…神様のおかげでわたしたちは生きているんだから」 「でもあそこ…化け物が出るって」 「それでも行かなくちゃいけない 神様に逆らうことになってしまうから」
その芯の強さに憧れた。美しく、夢のように儚い少女。それが悠妃だった
「…わかった 私も行く」 「そう…でも化け物が出るんじゃない?」 「大丈夫 姉さんが一緒だもん」 「…わかった 行きましょう」
そして私達は教会に行った。この先何が起こるのかも知らずに―――…
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.10 ) |
- 日時: 2007/09/08 13:47:05
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
初めて会ったとき、綺麗な女の人だと思った。
「おねえちゃん、だれ?」
その人は振り返ると俺に向かって
「俺は男だ!」
と、激怒して。
周りの大人達がそれを宥めすかすのをぼんやりと見つめていた。 それじゃあ、おにいちゃん。 おにいちゃんのなまえは?と訊くとその人は、幾分か落ち着いて
「シャイン・カースト」
ああ、綺麗な名前だな、と思って
「シャインにい。」
その綺麗な名前を入れるのを忘れずに、ついでに兄の名称も入れて。
「あそぼうよ」
彼の女の人のような手を掴んだ。
* (ファーストコンタクト)
シャインと仔リーク。 ちょっと一息いれるためのほのぼの。
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