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| HIGUPIECE 00 |
| 気がつけば私はまた昭和58年の6月に戻っていた。 私はまた…惨劇を繰り返してしまったのか…。 隣では羽入がいつもに増して暗い顔でこっちをみている。 こうゆう時の羽入はもう綿流しの前日とか、圭一がいない世界の時と同じ。 また…繰り返してしまうのかな…。 そう思うと気が重い。どうせ羽入は、 『あまり期待しないほうがいいなのです』 とか言うんでしょうね。それを言われる度、わたしがどんだけ 傷つくかあんたわかってるわけ? まぁいいわ。どうせ終ってしまう世界なんでしょ…? 「あぅあぅ。梨花…。」 わたしが黙っているので羽入から声をかけてきた。 「…なによ」 わたしができる限り声を低くして言う。 「あぅっ…あぅあぅあぅあぅあぅ〜…」 そのせいか、羽入は困った表情でただただ、「あぅあぅ」。 「早く言いなさいよ。うっさいわね」 「あぅ…その、聞かないなのですか?」 「…何を?」 私はわかっていた。羽入の言いたいことを。 でもいいでしょ。ちょっと意地悪するくらい。 「…あぅ、今日が…何日なのか」 やっぱり。 「そうね…聞いてなかったわね。…何日なの?」 待ってましたかとばかりに羽入は言う。 「まだ、6月に入ったばかりなのです!時間はたっぷりありますなのです!」 ふー…ん。この世界はラッキーね。 でも、最初に見た羽入の顔には困惑の表情があったはず。 きっとこの世界には何かあるんでしょうね。 例えば…圭一がいない。 たとえどんなに良い世界でも、圭一がいなければ惨劇の迷路からは抜け出せない。 それにもし、抜け出せたとしても、私はまたスタートに戻るわ。 だって私が望んでいるのは、誰一人かけない幸せな未来。 そして見たいのよ。 ゴールから見渡す雛見沢を。 どこまでも続く青空を。 誰一人かけない未来で、絶対。絶対に―。 「あぅあぅ。梨花。頑張りましょうなのです」 私はちょっと驚く。羽入なら、 『その時がくるまで精一杯楽しみましょうなのです』とか、 『期待しすぎると傷つくのは梨花なのです』とか、 そんなことを言うかと思ってた。 だって、前の世界ではそうだったもの。 「めずらしいわね。あんたがそんな強気だなんて。」 「あぅあぅ…」 「この世界はそんなにいいの?誰一人、かけてないの?」 「あぅあぅ、梨花…」 羽入が言葉を続けようとしたが、私がその言葉を打ち切る。 「誰も疑心暗鬼に囚われてないの!?ねぇ!!はにゅ…っ」 “羽入”。その言葉を言おうとした瞬間。 羽入が私の頬をパシンと叩いた。 「…人の話は最後まで聞きなさい。梨花。これは大切なお話なのですよ」 ……何よ。さっきまで「あぅあぅ」いってたくせに急に真剣になって…。 「この世界は…」 羽入が説明しようとしたその時、 「梨花ぁ〜!!!いつまで寝てるんですの〜?はやく起きてくださいませー!!!」 沙都子がきた。 羽入は 「後で話しますです」 といってどこかへ行ってしまった。 「みぃ〜少し寝ぼけてたみたいです。にぱー☆」 「もう!!梨花ったら!!はやくしないとお弁当のおかず、全部私のに詰めちゃいますわよっ!!」 「みぃ、それは困るなのです♪」 そう言って私は制服に着替え、沙都子のところへ行く。 「今日も部活が楽しみですわね♪やっぱり大勢いると楽しいですわ!」 大勢…?部活メンバーは、魅音、圭一、レナ、沙都子、詩音、私の6人。 そんなに多い人数ではないと思うが…。 もしかして悟史が帰ってきた…? そんな期待をこめて、私は沙都子と一緒に大好きな仲間のいる学校へ向かう。 続く |
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